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2023.06.01
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テーマ: 鉄道(25420)
カテゴリ: 旧型国電
旧型国電 飯田線:クハユニ56 10番台


クハユニ56は、晩年に飯田線で活躍した郵便・荷物・三等客車の合造車です。
元は首都圏で活躍していた「クハニ67」という荷物・普通合造制御車を郵便室付きに改造してクハユニとしたものが0番台とされ、「モハユニ64」という荷物・郵便・普通合造電動車を未電装のまま制御車化してクハユニにしたものが10番台を名乗っていました。

クハユニ56の0番台は、元荷物室だけであったため、片側2つの荷物扉が両方とも大型になっているのに対し、10番台は郵袋の出し入れ用に作られていたため、初めから二つ目の扉が小さくなっていたのが特徴です。

クハユニ56011・012は、昭和18年に51系の郵便荷物合造車モハユニ61として誕生しましたが、第二次世界大戦の最中ということもあり、電装されないままモハユニ61として使用されていました。
3両のうちの1両は翌年に電装されましたが、残る2両は未電装のまま終戦を迎え、昭和27年に飯田線に転出以来、廃車となるまで電装されることはありませんでした。
なお、飯田線に転出した際、便所の設置などの改造工事と共に、クハユニ56に編入されています。



昭和56年11月23日 伊那松島駅にて

正面がちの写真で車番も判らなかったのですが、011と012は運転席窓の上下が大きく違い、ワイパーの取付位置が下か上かで大きく違うことが分かりました。
上辺からワイパーが下りているのが011のようです。



昭和58年6月6日 沢渡~赤木間にて クハユニ56011ほか

当時、偶然に出くわし大変気に入った場所で、2回も行ったことがあります。
場所を正確に覚えていなかったのですが、今ではJR最急勾配らしく、有名な場所になっているようです。

カメラトラブルでお蔵入りになったモノクロネガだったのですが、何とか修復して陽の目を見ることができました。







昭和58年4月18日 撮影場所不明

こちらの2枚はいずれも012で、ワイパーが下から立ち上がっているのが判ります。

形態は電動車化されたクモハユニ64とまったく同形態ですが、モハユニとして生まれながらも、一度も電動車化されることなく終わった2両。ある意味、戦争の申し子と言われるような車両です。

旧型国電 飯田線:クハユニ56 0番台


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最終更新日  2025.09.19 06:35:42
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