料理研究家・宮成なみの【 夢叶 】~胸に希望を 台所から愛を~

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2007年12月09日
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カテゴリ: 想い出話
驚く私の顔を見て、義父は、少し笑って、


「僕の二番目の奥さんがかかった病気は、まだ発見されたばかりの病気で、
まだ特定疾患なんて制度もなくて、
医療費の負担なんかもなかったんだ。

当時、僕が仕事して働いて稼いだ1ヶ月分の給料を
全部入院費に当てても、足りなかった。

貯金も使い果たして、借りれるところにはすべて借りに行って、
自分のごはんも食べられないで、それでもまだ足りなかった。


でも、奥さんの具合はよくならなくて、

このままじゃ、奥さんの治療を続けることもできないし、
自分も首をくくるしかない、そんな状況まできてしまった。

本当にどうすることもできないと思ったよ。

けどね、
そんなとき、僕の大学時代の友達から電話があったんだ。

大学病院に勤めているヤツだった。
援助をうけながら、治療が受けられる方法があると教えてくれたんだ。

奥さんが亡くなったときに、解剖することになってしまうけど、
その手続きをしないかと。

僕は頼むといって、

寿命を全うすることができたんだ。

僕もごはんを食べながら、
奥さんの看病をすることができたんだ。



だからね。
まだ起きてない未来のことで、思い悩む必要もないし、


今できることを精一杯やればいい。
精一杯やっていたら、向こうからなんとかする方法は必ずやってくるもんなんだよ。

お義父さんが70年以上生きてきて言うんだから間違いないよ。」

そう言って義父は私に微笑みかけました。
私はもう、我慢ができなくて、ぐしゃぐしゃの顔をして泣いていて。


「息子も一緒に頑張ろうって言ってくれてるんだろう。
まずは2人で頑張ってみなさい。

できるとこまで、頑張ってみなさい。


それでも2人でなんとかならなかったら、
お義父さんもお義母さんもいるじゃないか。

なみさんのお父さんもお母さんもいるじゃないか。
それが家族だろう。

今から悩む必要も、怖がることもないんだよ。
大丈夫。
ちゃんと解決策はやってくるから。」


私の手を取ってそう言いました。




夜遅くに帰ってきた彼に義父が話してくれた話をすると、
「そんなこと、知らなかったよ!!」と驚いていました。

「なんの因果だろうね。
親子そろって、難病の奥さんもらっちゃうなんてね」

と言って笑っていました。
私も彼の横で、泣きながら笑いました。







思ったより、長くなっちゃった。
長引いたのに、読んでくれてありがとうスマイル

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最終更新日  2007年12月11日 11時33分14秒
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