碧山窟

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2009年10月23日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
おれは、中学生の頃、夜に眠れなくなるとよく散歩した。
その場所とは近くにある一級河川まで。ときには紫色の朝方まで歩きつづけたこともある。
警察に職務質問されたこともあったっけ。
何かの気配が頭上を通り過ぎていった。

その正体がわかったのはほんの数年前のこと。

もともと、その河川流域には「里村」とでもいったらあてはまるかもしれない。
河川が氾濫する限界付近にケヤキが列をなして植林されていた。
ケヤキは根が深いし、材質が硬いから容易には折れない。
なので等間隔に植えるとその間に土嚢を積むことができる。

近くには縄文から弥生にいたるまでの遺跡がある。

長い年月が過ぎてそのケヤキもその用がすんだころ、伐採されて株が残りそこに、うろができた。それは、それはとてもよい巣箱になった。

とらちゃんはふたたび

こいつらが緊張しているときは、体をすすっとすぼめて枝の一部のようなふるまいをする。
ところがこんなふうに、リラックスして冠羽を風にまかせるのはめったにないこと。
そして、家のすぐ近所に彼らは住んでいた。

その場所がいつのまにか現代風に家が立替られたとき、里森は伐採され彼らはふっつりと姿を見せなくなった。
・・・ところが。

山の中にある集落はなくならないように、水辺の集落もなくならない。
なぜなら、そこは生きやすいからだ。


軒下を見ると、うなぎのうけがあり、投網が干してあるようなところ、なおかつ腐った古木があれば、必ずこいつら、トラフズクは山からおりてきて、水辺で養われる。

おれたち、野鳥仲間は「とらちゃん」とその名を呼ぶ。



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おれの中学生のときの担任の先生は、以前はこの山のふもとにある中学校に赴任していたと言った。そのとき修学旅行のときに必ず聞かれたことがあるという。
「どちらの宗教団体ですか?」と。
その名は{霊山中学校}という。霊の山だって、笑うでそ。

ところが笑えないことに、動植物の限界がここにある。
いうなれば、陸の下北半島と北海道までの距離のようなものだ。


ところがここから北に、かんきつ類は実らない。
それだけでなく、地衣類でヨコワサルオガセという種類があるが、他の地域は木にひっついているがここでは岩石にしがみついている。
更に、北方系の植物と南方系の植物そして昆虫もすべてここにあつまっている。

うつ病がひどくて、会社をやめようと思って冬をすごして晴れた春の日、おれはこの山に登った。下痢がひどかったから容易ではなかったが、なんとか数十年を経た松の根にしがみつき、しがみつきながら岩を登り、岩の頂上に立ったとき、「オレは生きられる」と自分に宣言した。それがいやしのはじまり。
確かに、確かに、「霊の山」だった。

だから、おれは墓はいらない。
そう家族にも宣言する。

この山の巌こそ、おれの墓石なのだから。






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最終更新日  2009年10月23日 22時27分42秒
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