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専門家と「空っぽのスーツ」
外れ値を予測できないということは、歴史のたどる道を予測できないということだ。
そして驚きなのは、予測の間違いの大きさではなくて、私たちがそれに気づいていないことのほうだ。こういうのは、命をかけて戦うようなときだといっそうやっかいだ。戦争の行方は本質的に予測できない。
黒い白鳥に支配される環境では予測がきかない。それが私たちにはわからない。この二つが合わさって、人はある種の仕事に就くと、自分はもののわかった専門家だなんて思い込むことになる。
でも、実際にはまったくわかっていない。彼らの専門分野での実績を見ると、普通の人たちからなる母集団とまったく変わらない。彼らはただ、講釈をたれるのがうまいだけだし、もっと悪くすると、こんがらがった数学モデルで人を煙に巻くのがうまいだけだったりする。ついでに、そういう連中はネクタイを締めている可能性が高い。
黒い白鳥は予測できない。私たちは(予測しようなんて無邪気にたくらむのではなく)、黒い白鳥がいる世界に順応するほかない。反知識、つまりわからないことに焦点を絞るなら、できることはたくさんある。うまいやり方はいろいろあるけれど、要は思いがけない(いいことがある類の)黒い白鳥を集め、それに対するエクスポージャー(受ける影響の大きさ)を最大限まで高めるのだ。
実際のところ、科学的発見とかベンチャー・キャピタル投資とかいった分野では、わからないことから得られるペイオフ(報い)は非常に大きい。失うものなんてほとんどなく、万が一のことが起これば得られるものはとても大きいからだ。
それならとるべき作戦は、ありとあらゆることをやってみて、黒い白鳥を捕まえるチャンスをできる限り集めるというやり方になる。

図6 オプション風の試行錯誤の仕組み(「早めに失敗する」モデル)。「凸ないじくり回し」ともいう。失敗の代償は低く、損失には最大値があるが、潜在的なペイオフは巨大(無限)。
正のブラック・スワンの重要な性質とは、宝くじとは違って、利益に上限はないが(または上限が未知だが)、失敗による損失には上限があり、既知であるということだ。

このタレブの「凸ないじくり回し(正のティンカリング)」と言う表現は非常にいいな、と思いました。そして同時に、自分が投資家として日々行っている作業も正にこれだなと感じました。
具体的に言うと、私は毎日約790銘柄からなる「優待株いけす」をしっかりと見張り、光り輝く魚がいないか血眼で探しています。高いポテンシャルがあると思えば、実力に応じてポートフォリオ上位に引き上げます。ただその魚が本当に出世魚だったという事は実際には少なく、大多数は小さな損失を出して
元々住んでいたいけすに戻ります。
しかしながら、たまに特大ヒットが出て、そういう子が他の銘柄の損失を埋めてくれます。この数年でいうと 1605INPEX
や 2726パルグループHD
が正にそうでした。だからこそ私は地獄の日本市場で25年間も生き抜くことが出来たのです。
そして2025年9月現在の今だと、009540韓国造船海洋、1438岐阜造園、2418ツカダグローバル、2681ゲオHD、3181買取王国、3561力の源HD、3539JMホールディングス、6623愛知電機、7228デイトナ、9027ロジネットジャパン、9310日本トランスシティあたりが「次なる正のブラックスワン」になってくれるのではないかと期待しながら、楽しく株式投資に邁進しています。
毎日毎日「ブラックオニキス色に輝いている白鳥を探索する、宝探しの無我夢中の日々を過ごしている」ということですね。(続く)
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