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【31】尊徳先生がおっしゃった。
「世界万般皆同じく一理である。
私は一草をもって万理をきわめた。
中庸に、「その書始めは一理を言い、中は散じて万事となり、末はまた合して一理となる、これをはなてばすなわち六合にわたり、これを巻けば退いて密にかくる。その味い窮りなし」とある。
今たわむれに、一草をもってこれを読んでみよう。
このようだ。
この草は始めは一粒の種である。
蒔くと発して根や葉となり、実れば合して一粒の種となる、
これを蒔いて植れば世界に満ち、これをしまえば密にかくれる、
これを食すればその味い窮りなしと。
また仏語に、
本来東西無し、何れのところに南北ある、
迷うがゆえに三界城、悟るが故に十方空、という。
また一草をもってこれを読んでみよう。
このようだ。
本来根葉はない、どこに根葉があろう
植えるがために根葉の草となり、
【31】翁曰く、
世界万般皆同じく一理なり、
予一草を以て万理を究(きは)む。
儒書に、其の書始は一理を言ひ、中は散じて万事となり、末復合して一理となる、
之(これ)を放てば則ち六合(がふ)に弥(わた)り、之を巻けば退いて密に蔵(かく)る、其の味ひ窮(きはま)りなし、とあり。
今戯(たはむ)れに、一草を以て之を読まん。
曰く、
此の草始めは一種なり、蒔けば発して根葉となり、実法(みの)れば合して一種となる、之を蒔き植ゆれば六合に弥(わた)り、之を蔵(をさむ)れば密(みつ)に蔵(かく)る、之を食すれば其の味ひ窮りなし。
又仏語に、本来東西無し、何れの処に南北ある、迷ふが故に三界城、悟るが故に十方空、とあり。
又一草を以て之を読まん。
曰く、本来根葉なし、何れの処に根葉ある、
植ゆるが故に根葉の草、実法るが故に根葉空し、呵々(かか)
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