近年(といっても、もう20年ほど前から)ジャン=クロード・シュミットは図像学的な研究にも取り組んでいますが、本書でもそのアプローチが試みられるところがあり、図像も割合載っていて、興味深いです。 なお、図像に関する著作(Le corps des images. Essais sur la culture visuelle au Moyen Age, Paris, 2002)が、本書と同じ刀水書房から邦訳される予定があるそうです(3)。
内容についてのコメントがほとんどないですが、このあたりで。
ーーー (1)Carolyn Muessig, "Audience and Preacher : Ad Status Sermon and Social Classification", in idem,Preacher, Sermon, and Audience in the Middle Ages, Brill, 2002, pp. 255-276 (p. 255, n. 4) (2)cf. ロベール・ドロール(桃木暁子訳)『動物の歴史』みすず書房、1998年、378頁。 (3)小池寿子「歴史図像学」高山博/池上俊一編『西洋中世学入門』東京大学出版会、2005年、155-179頁(178頁)。なお、この本は、そのタイトル通り、西洋中世史の研究を志す方々の必読書となるでしょう。はじめて書店に並んでいるのを見たときは衝撃が走りました(即座に買いました)。