仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2005.09.13
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カテゴリ: 国政・経済・法律
小泉旋風吹きまくりの総選挙から2晩が過ぎました。列島も少々冷静になったのだろうか、今朝の新聞各紙の論調も、「小泉内閣に真の改革を求める」などという感じ。

 さて、わが宮城県。朝の新聞には確定値の投票率が載っている。昨日の日記に記しましたように、投票率が全国ワースト5というのがどうしても気になります。東京、神奈川など大都市圏にも今回は劣っている。小泉改革劇場の熱気が投票率を押し上げたというのが一般的分析になっているが、宮城ではさほど熱気が沸き起きなかったのでしょうか。
 データを用いた投票率規定要因の定量的分析もしてみたいところ。若年者(高齢者)比率、産業別比率などの都市化変数に、伯仲度合いなどの政治変数を入れて、さらに、ダミー変数に特定の就業者群の存否(自衛隊、発電所、遠洋など)を入れて、とか、考えるだけでも興味が沸いてくる、好きな分野です。
 しかし、すぐには時間と気合いがないので、後に回します。

 まずは、お手軽に、EXCELにて小選挙区の市町村別の投票率のランキングを作ってみました。つまり、並べ替えしただけ。
 七ヶ宿の80.48%が飛び抜けているのを筆頭に、女川、色麻、加美が、70%以上。続いて、鳴子、蔵王、栗原...とそれらしい順序で並んでいる。宮城県平均が64.58%で、大半の市区町村はこれより高い、つまり65%台の後半です。気づく点としては、泉区(65.04%)が県平均より高いです。大郷町の1つ上。泉区は、感覚としては浮動票の多い地域と思うのですが、小泉劇場の熱気が、棄権ではなく投票に向かわせたのでしょうか。ちなみに、65.04%は青森県の県計と同じです。
 県平均より下は12市区町村。鹿島台、岩沼、登米が64%台、やや落ちて63%台が太白区、更に落ちて62%台が、大和、青葉区、七ヶ浜。61%台が、志津川、岩出山、古川。そして60%を切ってワースト2が、若林区(59.44%)、宮城野区(58.38%)です。
 岩出山、古川は盛り上がりを欠いた4区を象徴しているということでしょうか。

 次に他県との比較。これは今朝の新聞記事を眺めただけ。

 宮城県の市町村では七ヶ宿の80.48%が最高で唯一の80%台、70%以上も4市町村しかないのですから、やはり相対的に宮城はかなり低調だったのでしょう。昨日の日記に記したように、前回宮城より低くて今回宮城を上まわったのが12都府県に対して、反対に前回本県より高くて今回本県より低くなったのが、沖縄の1県のみ、という現実は大変象徴的です。都市化=低投票率という図式をひっくり返す小泉旋風が大都市で吹き荒れた(逆1区現象、などと新聞で言われている。)ことを伺わせると同時に、わが宮城県は民主王国と言われながら自民追撃の旋風もさほど吹かない、という変な気象状況だったということでしょうか。ちょっと理解が難しい。宮城で最も伯仲した宮城1区は63.19%ですが、東京や関東の各県では、大半がこれを上回っています(ブロック別の平均で、東京65.51%、北関東65.06%、南関東66.29%)。
 なお、青森も低調ということになりますが、自民完全制圧が見込まれて盛り上がらなかったからでしょうか。これも興味深いところ。

 宮城県の今回の投票率低調については、私の分析(もちょっと先になるか?当てにならず。)はともかく、県選挙管理委員会の分析と対策が当然なされる(?)でしょう。10月の知事選挙もあることだし。





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最終更新日  2005.09.14 05:00:22
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