仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2016.05.10
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カテゴリ: 東北
中央公論6月号の特集だ。発売日の今日の読売朝刊に出ている。発行部数低迷の同誌を買わせる作戦なのは、見え見えだが、私は学生時代から30年は読んでますけどね。(途中何度も文藝春秋に切り替えようと...)

こういったランキングは、順位自体がキャッチーになりすぎて(それを意図している場合が少なくない)、複層的な問題の局面が見失われたりしがちだ。ただし、だからと言ってランキングを止めよというのも筋が違う。数字は客観的事実だからそれを開示すること自体は問題ではなくて、要するに自由で公正な論評がなされることが重要なのだ。(その点で、学力テストの学校や市町村別の結果を出すべきかどうかの議論と同様。私見。)

そういえば一昨年、増田グループの消滅自治体ランキングを載せたも、中央公論だったな。それはともかく...

全国の二次医療圏別の「がん死亡率」だ。国際医療福祉大学の埴岡教授の名で発表されている。

■「全がん」標準化死亡比(その地域の実際の死亡数とその地域の人口構成で死亡発生が全国並みとした場合に見込まれる死亡数の比)のワースト順位

男性
1 津軽地域(弘前市、黒石市。主な都市を示す。以下同じ)123.4
2 能代山本 122.5
3 下北(むつ市)121.5

5 南渡島(函館市)120.6
6 田川(田川市)120.6
7  大阪市  120.1
8 遠紋(紋別市)119.6
9 釧路 119.2
10 南檜山 118.6
13 西北五
18  東京区東部
22 大館鹿角
28 庄内
堺市

女性
1 釧路 119.3
2  大阪市  117.2
3 田川 115.6

5 津軽地域 113.8
6 熱海伊東
7  北九州
8 下北
9 有明
10 湖西
11 後志
13 西北五
16 青森
17  東京区東部
19 堺市
22 
23 東京区東北部
29 泉州(和泉市)
30  札幌

都道府県単位では、年齢調整死亡率(年齢構成が異なる集団を比較するために年齢階級別死亡数と年齢階級別人口から算出)が一般に比較に使われるが、二次医療圏では年齢調整死亡率が出ていないため、標準化死亡比を用いたそうだ。

全国値が100なので、これらの地域は、全国並みより死亡率が高いということになる。

上に見たように、津軽や下北などが登場するのは、医療提供体制の遅れかと直観的に思われるが、しかし大阪市などの大都市部も含まれている。

分析では、さらに、がん種別でもワーストが示されており、例えば津軽地域は男性の大腸がんの標準化死亡比が全国で一番高く、胃がんも8番目に高いので、消化器系のがんへの対策が急務であろうとされている。回りより値の悪い、いわばホットスポットとなった地域ではすぐにでも対策を協議せよ、あるいはそのような地域どおしがサミットを開催して対策を練ること、などが提案されている。

地域分析から何を学び取るかは、実は難しい。胃がんのデータが有意な地域は、塩分など食生活の見直しが必要だなどということは一応言えそうな気がするが、果たしてどうだろう。例えば罹患後どれだけの年数生存したかというデータ(医療提供体制の充実を示すと考えられる)ならともかく、あるいは、がん検診を受けた場合のがんでの死亡率が減っている(がん予防政策の効果)ならともかく、人は必ず死ぬのだから、その死亡原因として「がん」が少ないということだとして、それだから良かったというのか、あるいは脳卒中や自死が多いからその対策を考えるべきではないのか、という気もする。

時間があれば、のちに詳しく考察してみたい。





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最終更新日  2016.05.10 20:44:54
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