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鑑賞日:2013年8月23日(金)19:00開演入場料:¥10,000 C席4階【主催】サイトウ・キネン・フェスティバル松本実行委員会 サイトウ・キネン財団サイトウ・キネン・フェスティバル松本ラヴェル作曲オペラ「こどもと魔法」「スペインの時」(各全1幕、フランス語上演/日本語字幕付き)〈グラインドボーン音楽祭との共同制作〉会場:まつもと市民芸術館・主ホール指揮:小澤征爾「こどもと魔法」、 ステファヌ・ドゥネーヴ「スペインの時」演出:ロラン・ペリー装置:バーバラ・デリンバーグ「こどもと魔法」 キャロリーヌ・ジネ「スペインの時」オリジナルデザイン:キャロリーヌ・ジネ、 フロランス・エヴラール照明:ジョエル・アダン衣裳:ロラン・ペリー、 ジャン=ジャック・デルモット合唱:SKF松本合唱団、SKF松本児童合唱団管弦楽:サイトウ・キネン・オーケストラ出 演:「こどもと魔法」 こども:イザベル・レナード 肘掛椅子/木:ポール・ガイ 母親/中国茶碗、とんぼ:イヴォンヌ・ネフ 火/お姫様/うぐいす:アナ・クリスティ 雌猫/りす:マリー・ルノルマン 大時計/雄猫:エリオット・マドア 小さな老人/雨蛙、ティーポット:ジャン=ポール・フーシェクール 安楽椅子/こうもり:藤谷佳奈枝「スペインの時」 コンセプシオン(時計屋の女房):イザベル・レナード ラミロ(ロバ引き):エリオット・マドア トルケマダ(時計屋):ジャン=ポール・フーシェクール ゴンザルヴ(詩人気取りの学生):デイビット・ポーティロ ドン・イニーゴ・ゴメス(銀行家):ポール・ガイ感 想: 今年勤続○○周年でリフレッシュ休暇を取得しなければならなくなり、金銭的に海外は諦め、折角の機会なので山の神とSKF松本へ出かけることにした。 5年前は集中豪雨で翌日の中央線がストップしたが、今回も14時頃に松本駅を降りた所、落雷豪雨状態でその先の大糸線はストップ。 幸いにも夕方には小雨となり、木曽屋で味噌田楽、馬刺し、やまめを食べた後、無事にまつもと市民芸術館へ到着。 ホール入口ではスタッフから「傘を持ち込まず傘立てへ」との指示があり、自動ドアの入り口を抜けると、空港と同じ金属探知機ゲートと手荷物検査のセキュリティーチェックを受ける。 えらく厳重だなと思っていると、「天候皇后両陛下がご鑑賞に伴うお願い」の案内を手渡され納得。 現地ワインの試飲や記念グッズを見ながら開演30分前に開場。2階サイド席に報道関係者が沢山入り、盛んに写真を撮影。 開演時間となり、両陛下の客席への入場を待って、小澤征爾の登場。いきなりブラボーの声が掛かる。 オペラに先立ちSKOのヴァイオリニスト潮田益子さんの死を悼みモーツァルトのディベルティメントより第2楽章がSKO弦楽メンバーで演奏された。 一度指揮者が退場し、SKO管弦楽が再入し、小澤征爾の再登場。いつものように譜面台には楽譜はなし。 ラヴェル「こどもと魔法」は、子供の創造の世界を表現したメルヘン的な内容で、ティーポットやティーカップ、壁紙や猫、カエル、とんぼ等が登場。 昨年のグラインドボーン音楽祭の演出を持ってきており、よく出来ている。オケピットにあった、黒い大きな箱は嵐の風音の発生器だった。 「こどもと魔法」終演後、両陛下がご退席されるまでしばらく待たされ、休憩に。 後半は指揮者が変わり「スペインの時」。こちらは時計屋のお色気たっぷりの奥様目当てに旦那が外出中に次々に男たちがやってきて鉢合わせになりそうな所で大きな時計の中に隠れる。その時計を奥様の言うとおりにロバ引きが2階へ、また1階へと担いで動かす。最後は旦那が帰ってきて、男たち全員が顔を合わて・・・・。 いかにもフランス風の風刺が効いた大人のオペラになっており、出演者の容姿、歌声がその役にピッタリの印象(日本人の出演者では余り観たくないな)。大野和士指揮のグラインドボーン音楽祭の録画と見比べたが、奥様役のイザベル・レナードと学生役デイビット・ポーティロは今回の方が更に役に合っている。 オーケストラはラヴェルの色彩豊かな音楽を表現出来ていたと思う。「こどもの魔法」の合唱も一般公募とは言え、演技含め良く歌えていた。 ただ前半が終了した所で天覧関係者以外で、2~3割の空き席が発生。小澤征爾だけが目的の観客と思われるが、オペラとしては後半の方が面白く、残念なことをしたとしたのでは。 オペラ終了後、有名なバーへ行き、ブラックベルモットを飲むことが出来た。 SKF松本はお祭りであり、松本の街、コンサート前後の食事、更に天覧コンサートの雰囲気含め、十分に楽しむことが出来た。 この華やかな雰囲気は通常のコンサートでは味合うことは出来ず、ぜひ続けて行ってもらいたいが、小澤征爾のご健康次第でしょう。 End
2013.08.23
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鑑賞日:2013年8月3日(土)14:00開演入場料:¥5,000 D席4階【主催】(財)東京二期会二期会創立60周年記念公演東京二期会オペラ劇場作曲:ジャック・オッフェンバックオペラ「ホフマン物語」(全4幕、フランス語上演/日本語字幕付き)会場:新国立劇場オペラ劇場指揮:ミシェル・プラッソン演出:粟國 淳装置:横田あつみ衣裳:アレッサンドロ・チャンマルーギ照明:笠原俊幸合唱指揮:大島義彰合唱:二期会合唱団管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団出 演:ホフマン:福井 敬ミューズ/ニクラウス:加納悦子リンドルフ/コッペリウス/ミラクル博士/ダペルトゥット:小森輝彦オランピア:安井陽子アントニア:木下美穂子ジュリエッタ:佐々木典子スパランツァーニ:吉田伸昭クレスペル:斉木健詞シュレーミル/ヘルマン:門間信樹アンドレ/フランツ:大川信之ルーテル:狩野賢一ナタナエル:新海康仁コシュニーユ/ピティキナッチョ:坂本貴輝アントニアの母の声:与田朝子感 想: オペレッタ「天国と地獄」で有名なオッフェンバックの未完のオペラ「ホフマン物語」の東京二期会公演があり、久々に木下美穂子さんの歌声が聴けるとのことで、真夏の日差しの中、初台の新国立劇場まで出掛けた。 4幕ものだが、1、2幕は連続で、3幕、4幕間は休憩が入る構成。 指揮者は、フランス人のミシェル・プラッソンで、全体的には淀みなく、アリアや歌手に合わせ十分に歌わせ、全体を把握出来ている指揮で、間奏曲も含め楽しめた。 演出では、1幕プロローグと4幕後半エピローグの酒場は舞台前半分に長い机を置いて、左右に階段、後部に酒場より高い台を設け、リンドルフがステラの召使いから恋文を取り上げたり、エピローグでステラ登場する場面に使われる。 1幕から2幕の転換は、酒場の舞台が左右にはけ、後方から楕円形の2階建ての舞台が登場。この楕円形の舞台が場面に合わせ回転し3幕、4幕では上部や手前の置物を変えて、照明も上手く使い、科学者スパランツァーニの応接間、ヴェネツィアの宮殿、クレスペル家を表現。 今回一番良かったのは3人のヒロイン歌手。 オランピア役の安井陽子はよく通るソプラノの歌声でコロラトゥーラ満載のアリアを聴かせる。ゼンマイが切れて途中で歌が止まり、スパランツァーニがあわててゼンマイを巻き直し歌い始める所が楽しく、その動作含め正しくゼンマイ仕掛けの人形を上手く表現出来ていた。 3幕ジュリエッタ役の佐々木典子は落ち着いたソプラノの声で高級娼婦を表現。 4幕アントニア役の木下美穂子は、歌いすぎて胸を病み、これ以上歌うと命が危ない役。素晴らしいソプラノの歌声の中にも力強くなりすぎず、段々と弱い声になり、最後アントニアの母の声で歌わされ息を耐える場面は圧巻。 タイトルロールのホフマン役の福井敬も安定した歌声だが、役の割に声が重く感じられた。ミューズ/ニクラウス役の加納悦子は低音に関わらずよく聞こえ流石です。 その他フランツ役の大川信之が道化の動きの表現(バク転まで)と、よく通るテノールの歌声で良かった。 フランス語?と思われる部分も少々あったが、主役の歌声が素晴らしいと十分に楽しめる。 やっぱりオペラは生演奏を聞きに行かないと再認識した。End
2013.08.03
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