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やすじ2004 @ Re:紫蘇ジュースクレオパトラに招かれてby星子(08/25) こんにちは!! 残暑の厳しさの中でも、朝…
2017.03.13
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「殿ッ!二の丸に 火が移りました。」

「分った。退がれ!」

「ははァ!」


     花の盛りは   短かやな

     昨日今日には  散り初むる

     鉦の音     八方山に谺して

     火焔城郭    覆ふなり


     過ち忽ち    現(うつつ)に出でて

     高楼の夢    儚く消ゆる

     信じる余りに  裏切られ

     悔ゆる心は   死の果てまで


     築き住まひし  わが城は

     異国の輩の   足踏みに

     月の光に照らさるる 己が姿の変はり様

     散り行く花より 哀れなり


     かくなる上は 

     永き武門の  誉れこそ大事

     立派に死んで  見せやうぞ

     小田原殿  先立つ我を 許し候へ

     死しては 君が 守護神たらむ


「あヽ、これ露姫 何処に参るのじゃ。そなたは余と死
を共にせぬ所存か?
それとも、やはり敵の間者でありつるや?」

「殿、お許し下され露姫は、露姫は・・・」


     何を隠さう   自らは

     徳川殿の    息掛かり

     今日まで殿を  欺きし

     その罪は    その罪は

     鳴門の海より  深くして

     富士の山より  大いなり


     もとより命を  受けしより

     我が身に悪性  備へむと

     朝の野に出でて 蛇苺を摘み

     夕べの鐘に   食したり

     されば恐ろし  神が業(わざ)

     幾たびか衣を  脱ぐほどに

     憐れも解せぬ  悪の性(しゃう)

     ついにこの城を 傾けぬ


     人の心を    戻すには

     悲しや この身の 果つる時とかや

     只今、この身を  断つが故

     まことの思ひを  打ち明けむ


「露姫は、露姫は・・・初めて殿に 遇ふた日よりお慕い
申して居りました。どうか哀れと思し召し 不幸なおなご
と 抱(いだ)ひて下され」


「さても露姫 哀れなり。黄泉の国にて 今一度 そなた
と夫婦(めおと)に 相成りて 人も羨む鴛鴦の 永久の
愛を誓うたぞ!」

「忝(かたじけの)ふ御座ります。」

「これっ露姫! しっかりせい、露姫~~!」


     *  *  *  *  *

<突然敵兵現れ、それに切りかかる。軽くいなして 切
り納める>


      愛しの花よ   露姫よ

      こよなく愛でし 我が花は

      初めて遇ふた  その日より 

      悲しき定めを  負ひ来たり


      もとより我に 千里眼の ありつれば

      かくも 哀れな 恋の道

      避くる術など  ありしものを・・・


      愛しの花よ   露姫よ

      静かに眠れ   我が花よ

      之より行かむ  彼の月の

      光の中に    静けさに


      それこそ真の  恋の華

      城は落つとも  崩るとも

      そなたと共に  築かうぞ

      不滅の城と   永久の国

      不滅の城と   永久の国




 こういうもの、個人の作品的なものは、読者への押し
付けになってしまっては、逆効果になりますので2回に
分けて掲載させていただきました。

私は忙しくって、この地唄の舞踊際を観ることができま
せんでしたが、

阪急音楽隊の某氏が音程をつけて下さり、出し物として
産声をあげたのだそうです。

もう、35年も前のことです。





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Last updated  2017.03.13 09:11:54
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