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2018.09.17
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〇享保14年(1729)5月、ヴェトナムから長崎を
1729経て百日余りかけて、遥々江戸に牡象が到着し
ました。

江戸に詰めていた各藩の藩士たちは、こぞって珍しい象
のことを国許に連絡していました。

水戸藩の西野稲衛門景隆という藩士の手紙が3通、私信
も含めて、その写しが残されています。

その中の、幼い息子に書いた手紙と奥方へのそれが、い
ずれも活き活きと書かれていました。


<お父さんは象という陸の上で一番大きな動物の世話役
を果たしたよ。
その餌の準備に苦労したけれど、
お役目柄、病気除けに
なるというお饅頭の食い残りや、
身体を拭いた布を持っています。お母さんに贈るから、

お前も少し齧りなさい。
そして早く象のように大きくなって、母さんを助けて上
げなさい。

母さんはいろいろ五月蝿いだろうが、お前だけでなくお
父さんにもそうだから、我慢しなさい。

男とはそういうものだ。象は子供好きだそうで、子供た
ちを背中にいっぱい乗せてあげるということで、


実際に江戸の我が藩にも来た時、象使いがそのように象
を膝まづかせたのだが、
誰も乗る勇気が無かったが、
お前は、その位いの勇気を
持ちなさい。是非、お前を乗せたかったなぁ。

殿様の前で象が披露されたのだが、無事、世話役を務め、
くたくたに疲れた、

その夜、父さんが象使いになって水戸まで象を連れてゆ
き、お前を乗せてやろうと思った所で、夢が覚めてしま
った・・・。

 妻への手紙には、財政厳しい折、象の餌の手配は大変
だったけれど、国に残しているお前の苦労を思った。

お前や子供のことがとてつも無く大切なもののように意
識した。象の係りになって本当に良かった。

あの象からいろいろ教えられたように思える・・・。 
 6月29日   おやすどの いなえもん


 これは海野弘氏著の「江戸妖かし草子」(河出書房新
社)から抜粋した「象を見た」の一節を参考に書いたも
のです。





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Last updated  2018.09.17 07:55:25
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