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工房の下職で糸目職筒描きを依頼している方が、京都の西陣会館で実演をやっています。市の依頼と言う形なので日当が出るので、仕事が無い職人にとっては有難いお仕事。三階と一階に分かれますが、一階は舞台や物産の販売店等があるので数人です。三階も本来舞台形式の大広間なんですが、その大広間に沢山の職人が実演を披露しているのです。震災前は沢山の観光客で一杯でした。震災後ゼロに。それがこの夏頃から少しずつ回復に。現在では半分近くまで復活したそうです。勿論観光客の殆どが中国人。それに混じっていかがわしい人物も登場。実演していた「ふくちゃん」は東京の日本橋の呉服商を名乗る男から、東京での実演を依頼されました。それなりに着物業界の事は知っているのですが、肝心な事になると意味が通じないのです。日本人なら知っている事なのに。それに発音がちょっとおかしい。良く聞くと中国人訛り。違和感を感じたので、実演を断りました。その後、一階に下りてみると彼の呉服商を名乗る男が別の実演者を口説いているのです。「ふくちゃん」を見ると慌てて退散、別の実演者(木彫)には材木関係者を名乗っていたとか。どういう風に実演者を利用するつもりか分かりませんが、中国人の詐欺師が横行している様です。先日のブログでは問屋外しが進んでいると書きました。もう一つ現実があります。振袖ではインクジェットの作品が殆どを占める時代になっていますが、その世界でも問屋外しが進んでいます。染屋が生地を仕入れてチェーン店に直販しているのです。染屋の名は伏せますが、チェーン店が行列を為しているとか。ここでも問屋外しが進んでいる様です。しかし、小売価格に反映されるかどうかは不明。どこもかしこも、生き馬の目をくりぬく様な生き様を見せつけられ、哀れを感じます。
2011年10月24日
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今日、下職の二軒で共通する話題を聞きました。染の着物が出来るには、問屋さんの直営の工房が制作する事がありますが、可成り稀な形態。殆どが、「染屋」或は「悉皆屋」が問屋さんの注文を受け、職人さんを巡り乍ら指揮、出来上がったものを問屋さんに納めています。その問屋さんも製造卸問屋で、室町などの総合卸問屋は製造卸問屋から仕入れているのが大半です。チェーン店の催事にはこの「悉皆屋」さんが作家と称して売子になり、一部で物議を醸しました。「たけうち」等の催事では裁判沙汰になった事も。この時、「悉皆屋」さんは室町問屋の依頼を受け製造卸問屋が指名して送り込んだものでした。ところが、ここ数年の着物不況はこの形態に変化をもたらしました。得意先の注文が激減した「悉皆屋」さんは直接このチェーン店の催事に反物を持ち込んだのです。生地を自分で仕入れて染め上げ、その催事で販売する訳です。チェーン店にしてみれば、問屋を通すより割安で新作を展開出来るのですから、願ったり叶ったり。この方法で売上げを伸ばしている「悉皆屋」が結構増えているのだとか。今の所安価な型物が殆どだそうですが、その内手描のものが増えるかも知れません。今日訪れた引き染め屋さんでは仕事が多めなのはそんな「悉皆屋」さんだけだとか。型屋さんでもそんな人が増えていると聞きました。つまり、製造卸問屋と室町などの前売問屋をスルーしているのです。催事さえ開いて客集めをしてくれる業者があれば、「悉皆屋」さんが問屋を通さず催事に反物を持ち込んでいる形態。この流れは戻らないかも知れません。
2011年10月19日
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室町のとんでもない不調から問屋筋の注文は激減しています。来年のカレンダー柄になる振袖の注文は来ていますが。ところが店頭で販売している小物は結構大忙しです。本家のブログに掲載した雅楽の手ぬぐいがあちこちに影響を与えています。格安で販売している手ぬぐいは別注でも同じ価格ですが、結婚式の記念に使うと言われて大層な時間をかけて柄を描き上げました。それが雅楽好きの皆様の琴線に響いたのだと思います。雅楽に関するハンカチや手ぬぐい等の注文が続いています。店頭でも正絹の生地を使ったシュシュが売れ続けて生産に追われ、無茶に安価なコースターも在庫が激減。これだけ忙しくしているのに懐が寂しくなる一方とは「なんでやねん」と皆で言いあっていますが理由は只一つ。数ヶ月前京都の料理旅館の若女将から本格的な訪問着を依頼され既に納品したのですが、その仕立が上がったのでお初に着用する姿を見に来て欲しいと頼まれました。お昼を頂いたのですが、流石にミシュランの一つ星美味しかった。若女将に素晴らしく似合っていてホッとした所です。我が工房では本格的な友禅の訪問着は長い間作っていませんでした。京都ならどこでも染めているのでそんなもの作らんでも良いと思っていたからです。作っていたのは世間に無いものばかり。それに近年はあることか友禅を中国でやり出したのです。お陰で友禅仕事は市内でも激減。友禅職人が現地指導しているのですから。ところが、本格的な友禅でも有り余る程作れば売れなくなります。生産していた「I」と言う会社は大赤字を出す事に。そんなこともあって作らなかったのですが、若女将に作った着物を見て自分も欲しいと仰るお客様がいらっしゃったのです。相談の結果、柄は御所解に。しっかり本格的なものにするつもりですが、図を描くのに可成り時間がかかっています。一度作った物を一からやり直したので余計ですが。少しづつですが出来上がってくると嬉しいものです。いつか本家のブログかメルマガに掲載したいと思っています。
2011年10月11日
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