共同通貨(p!)のお話/日記のようなもの（274） | ある日ぼくがいた場所

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モバマス日記

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2005.04.13

さて、無税金政府と道州制(Regional States)の話に続いて共同通貨のお話に入ります。

共同通貨を導入する際には、経済力の格差をどう埋めるのか、という問題が一つの至上課題として浮き上がるわけですが、その命題は、「同じレールの上に乗せる」という基本原則の中で、『小数点以下の通貨価値を設定する』事で解決します。(小数点の限度は出来れば1/1000を考えてますが、実際のスケールとしては1/10000や1/100000まで必要かも知れません)
（解決になってるかどうかは私自身にもまだ不明な部分は残ってますが、大雑把に話を続けてみます。)

さて、共通通貨の表記を、1p!としてみます。(呼び名は仮にポールとでもしておきます)

その交換レートを、1p!＝10ドル＝1000円＝50元、と単純化してみます。
(今日2005年4月13日の実際のレートは、1ドル＝107～108円、1ドル＝8.276元)
(元の価値を切り上げて計算しすぎかも知れませんが、20-30年後のレートなんて誰にも分からない程度に考えてみて下さい）

10万円持ってる人なら、100p!に交換される事になります。

1元持ってる人なら、1p!＝50元なので、1/50＝0.02p!となります。
10万元持ってる人なら、10万元＝2000p!です。

続いて、他のBRICs通貨を換算してみます。
(B＝ブラジル、R＝ロシア、I＝インド、C＝中国(China))

1ルピー持ってる人なら、1p!＝400ルピーなので、1/400＝0.0025p!となります。
(2005/4/13のレートで、1円＝0.47652ルピー。上記計算では1円＝0.4ルピーに切り上げて計算。ルピーはインドの通貨)

1ルーブル持ってる人なら、1p!＝258.43ルーブルなので、1/258＝0.0038p!となります。
(2005/4/14のレートで、1円＝0.258425ルーブル。ルーブルはロシアの通貨)

1リアル持ってる人なら、1p!＝23.72リアルなので、1/23.72＝0.0042p!となります。
(2005/4/14のレートで、1円＝0.023720リアル。リアルはブラジルの通貨)

さて、通貨という国(政)の根幹を米国や中国が手放すわけはない、というのも当然なわけですが、日米中の経済の結び付きや、米韓の経済関係などから、不可能なわけでもない、と私は考えます。

以前、日中韓を中心としてアジア共通通貨を作ろうとして米の反対で失敗しましたが、どちらにしろアジア圏内で共通通貨を作る流れはまだ続いています。元はそもそもドルペッグ(固定)制ですし、アジア圏内の国々も外貨資産をユーロに一部シフトさせ始めてますが、大半はまだドル建てです。

日中米を中心として通貨統合するインパクトは恐らく非常に強いものになります。経済圏的に、韓国、台湾、カナダ、メキシコなどを始めとして、上に挙げたBRICｓ(特にインドが重要)を巻き込んでいけば、基軸通貨としての立場は現在のドルよりも強くなるでしょう。

空論だ、と言われれば、確かに空論かも知れません。

ただし私は、通貨統合の持つ政治的な側面もアピールしておきます。
対中関係で言えば、はっきりと運命共同体なのだ、と認識されない限り、両国の間の歴史問題は解決されません。世間がどう騒ごうと、実質的な経済関係はすでに切っても切れないものに、日中も日韓もそして日米もなっています。それを形式的にも表面化してしまおうという一つのアイディアなのです。

台湾の帰属に関しても、この統合通貨圏に当然入ってくるわけですが、そうすればもうこれが中国か台湾なのかと考えなくとも済むわけです。実質的に同じ体制下に在る事になるわけですから。

それから中国という国の(政治)体制がまだまだ旧くて、そういった統合通貨圏の中で強大な発言権を認めさせるのは危険だ、とか、中米の意見が噛み合う訳が無い、という見方も当然ですが有ります。

中国という国は、はっきり言って大きすぎます。13億人です。一つの(国家)体制の下で一元的に管理していくのに限界が出てきているのです。日本ではあまり報道されていませんが、食料問題、所得格差の問題、環境問題、税金負担の不公平性などから、数万人規模の暴動が何度も発生しているようです。経済圏(と人口)でいくつかのサイズに切り分けていく必要がおそらくあるでしょう。つまり現在の体制のまましばらくは続くとしても、かなりのマグマが底流には流れています。(その逃がし口として、対日に強行な言動があったりしますが、それはだから問題のすり替えであって本質的な問題解決には全くなっていません)

インドも10億人です。今後しばらく、やはり増加を続けるでしょう。こちらは特に日本の今の経済力や(環境)技術力などを活かし、乳幼児死亡率の低下や水質改善、教育などの社会インフラ整備に積極的に貢献していくべきところだと思います。それらも、共通通貨であった方がやりやすいでしょう。(死亡率を低下させるという事はそのまま人口増加率の加速につながるので、こちらも一考は必要になるでしょう)

(対ロシアに関して言えば、北方領土の問題は北海道-ロシア間の経済圏の問題として片付けられるようになるかと思います。）

そして(少子)高齢化対策としての共同通貨(p!)の役割に触れておきます。
働かざる(働けない)ものをどうやって食わせていくのか、という問題が年金の根本にあります。
つまり、収入も(そして貯蓄も)無い人を社会的にどう養うのか、という事です。
現在では60-65歳で定年を迎えるのに、平均寿命は延びる一方です。死ぬまでの期間を5-15年くらいで設定していた仕組みが、その２、３倍に期間が延びてしまえば(少子化でネズミ講が破綻したのとあいまって)機能しなくなるのも当然です。

基本的に、私は公的に全額は負担すべきでないと考えます。
自己負担で積み立てていくのが根本にあり、最低限のセーフティーネット(生活保障)だけを物理的に公的に用意する方が現実的に思えます。
現在でも生活費の安い海外で老後の生活を送る人はいますが、為替リスクからためらっている人も数多くいるそうで、このリスクを外してあげるのです。1円は1/1000p!ですが、生活コストが1/10や1/100で済むのであれば、積み立てたお金の価値を減じることなくコストだけを押し下げる事が可能になります。
(だから政府の役割の幾部分かは、そういった海外の候補地に施設を建設する事と日本語や文化などを習得した現地スタッフを(安価に)用意することになると思います。)

共同通貨になった場合、つまり為替リスクが取り払われた場合、アメリカの高金利めがけて世界中から資金が移動してしまう可能性があります。例えば日本の銀行の0.02-0.03とか0.1％といった馬鹿げた利率から、4-5％の利率への乗り換えで、先進国間でも金融機関が危機に陥る可能性があるでしょう。そこら辺はまた別途考えてみます。

各国中央銀行とその上に来るであろう共同通貨の管理/発行を行う金融機関の機能などについてもまた別項で触れます。

＜参考＞
日米中とBRICsの経済圏の通貨が統合された場合の、他の通貨価値との交換レート参照一覧

・EU(ユーロ、1p!＝7.21ユーロ、1ユーロ＝0.13869p!、1円＝0.007209)

・台湾(台湾ドル、1p!＝292.77台湾ドル、1台湾ドル＝0.0034p!、1円＝0.292769)

・韓国(ウォン、1p!＝9409.63ウォン、1ウォン＝0.00010627p!、1円＝9.409635)
(韓国(人)はだから、一旦資産を全部ドル建てに置き換えてからp!へ交換した方が良さそうです)

・カナダ(カナダドル(CAD)、1p!＝11.50CAD、1CAD＝0.08695p!、1円＝0.011497)

・メキシコ(ペソ、1p!＝102.77ペソ、1ペソ＝0.00973p!、1円＝0.102769)

・香港(香港ドル、1p!＝72.34香港ドル、1香港ドル＝0.0138p!、1円＝0.072344)

・イギリス(ポンド、1p!＝4.91ポンド、1ポンド＝0.2036p!、1円＝0.004909)

・オーストラリア(オーストラリアドル(AUD)、1p!＝11.98オーストラリアドル、1オーストラリアドル＝0.0834p!、1円＝0.011983)

・ニュージーランド(ニュージーランドドル(NZD)、1p!＝12.82NZD、1NZD＝0.0780p!、1円＝0.012821)

・タイ(パーツ(THB)、1p!＝367.21パーツ、1パーツ＝0.00272p!、1円＝0.367211)

・ベトナム(、1p!＝、1＝!、1円＝)＜Yahooの為替変換ツールの中に選択肢が有りませんでした。orz

・シンガポール(シンガポールドル(SGD)、1p!＝15.31SGD、1SGD＝0.06531p!、1円＝0.015309)

・マレーシア(リンギ(MYR)、1p!＝35.27MYR、1MYR＝0.028352!、1円＝0.035272)

・インドネシア(ルピア(IDR)、1p!＝87,956.95IDR、1IDR＝0.00001369p!、1円＝87.956949)

・フィリピン(フィリピンペソ(PHP)、1p!＝504.46、1PHP＝0.00198!、1円＝0.504455)

・サウジアラビア(サウジリアル(SAR)、1p!＝34.77SAR、1SAR＝0.02876p!、1円＝0.034775)

・クエート(ディナール(KWD)、1p!＝2.71KWD、1KWD＝0.3690p!、1円＝0.002708)

・ベネズエラ(ボリバー、1p!＝19,875.81ボリバー、1ボリバー＝0.00005031p!、1円＝19.875811)

・南アフリカ(ランド、1p!＝56.67ランド、1ランド＝0.0176p!、1円＝0.056669ランド)

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