Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2005/01/07
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カテゴリ: 音楽
 ジャクソン・ブラウンって言っても、日本では、涙を流すほど好きな人と、「それって誰?」という人とに、かなり分かれるだろう。

 米ウェスト・コーストを代表するシンガー・ソングライターの一人。72年のデビューだから、もう32年ものキャリア。いつも永遠の青年のようなマスクをしているが、1948年10月生まれ。若く見えるけれど、今年の誕生日が来れば、なんと57歳(!)だ。

 僕がジャクソン・ブラウン(以下J・B)と出会ったのは、デビューから間もない1973年。わかりやすいメロディー、暖かみのある声、ギターや生ピアノを生かしたシンプルな演奏。それに社会や政治、環境、差別など、さまざまな問題へのメッセージ性あふれる歌詞。どれもが僕の心を揺さぶった。当時は、まだCDのなかった時代。国内盤レコードの発売は数ヶ月遅れになる。僕は輸入盤専門のレコード店をあちこち回り、最新盤を探し、手に入れた。Jackson Browne:Late For The Sky

 3年後の76年冬、たまたま、米国に旅する機会があった。訪れたケンタッキー州の州都ルイヴィルのホテルで、テレビを見ていたら、偶然、音楽番組で演奏しているJ・Bに出会った。「Jamaica、Say You Will」「Late For The Sky」「Fountain of Sorrow」など約10曲余り。初めて見る「動くJ・B」。僕は、ますますその音楽に惚れ込んでしまった。

 そして、そのJ・Bが1977年春、初めて日本をコンサート・ツアーで訪れた。大阪では厚生年金の大ホール。僕はもちろん、万難を排して見に行った。このときのコンサートは、ギター2本(このうち1本はJ・Bが弾く)、ベース、生ピアノ、ドラムスの5人だけという非常にシンプルな編成。J・Bは曲によっては、自らピアノを弾いて歌った。

 アコースティックな雰囲気の演奏(その後の来日コンサートではシンセが加わる)が、かえって良かったのか、その後10回以上来日しているJ・Bの数々のライブでも、この77年来日時が今もファンの間では「ベスト」との評価だという話も聞いた。Jackson Browne/Hold Out

 その後、四半世紀の音楽活動には好不調もあった(妻の自殺という悲劇も)。だが、アルバム「Late For The Sky」( 写真左 )や「Hold Out」( 写真右 )などの不朽の名作を生みだし、「Doctor My Eyes」をジャクソン5に、「Take It Easy」をイーグルスに提供するなど、ソングライターとしての才能も開花させた。



 日本が好きなのか、初来日以後、3~4年に一度は必ず来てくれた。ステージでは客席からリクエストを募り、わざわざ演奏するサービスも、もうお馴染みだ。音楽的には、はっきり言って、かつての素晴らしさには陰りが見えるが、それでも、社会へメッセージを発信し続けようとする彼の姿勢は、今も変わらない。

 僕の彼への思いも変わらない。代表曲の一つ、「Rock Me On The Water」は、ジャズ歌手(例えば、ダイアン・シュア)もカバーしているけれど、僕もときどき弾き語りする大好きな曲。

 98年を最後に、ちょっと日本から足が遠のいているJ・B。元気にしているのだろうか?(と書いた後、念のため関連サイトを調べてみたら、何と!03年と04年に、それぞれ来日公演があったことを知った。あぁ何たる不覚、うかつ!!)。次回来日した時には、久しぶりに、彼の熱い、暖かい歌声に触れてみたいと願っている。





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Last updated  2005/05/07 11:51:41 AM
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kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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