ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Sep 24, 2006
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 秋の訪れとともに、演奏会シーズンの到来です。こちらアメリカ北東部の各地では、ニューヨークフィル、フィラデルフィア管、ボストン響など地元のオーケストラの2006/2007年シーズンの豪勢なプログラムに目の眩む時期ですが、同時に、外国からも一流のオーケストラが次々とツアーに来るようです。日本からはNHK交響楽団がアメリカ大陸を横断するとか。

 そんななか、 月刊 Strings (米誌)の十月号 に興味深い記事が載っていました。
 2001年の9.11同時多発テロ以降、外国人がアメリカで働くための就労ビザの発給手続きが複雑化していますが、アメリカで公演を行なって米ドルを稼ぐ外国のオケも同様、「就労」条件によっては団員一人ひとりがビザをきちんと取らなければならず、全米ツアーを予定していた英国のオケが、ついにその手続きの面倒くささとビザの申請費用の高さを理由に、アメリカ公演そのものをキャンセルしてしまった、という話。オケのマネージャー曰く「後悔はしてない。そんな無駄ガネ払うんだったらキャンセルしたほうが採算が合う」。

 この記事を読んで考え込んでしまいました。就労ビザは自分にも直接関係のあるネタだし。
 最近は、学生ビザさえも取得手続きが煩雑になり、中国やインドなどからの優秀な学生が、もはやアメリカを留学先には選ばなくなってきているという噂。どうせインターネットが充実してきて世界はひとつにつながってる昨今、自国にいてもだいたい何でもできてしまうのも事実。

 アメリカ側はこの現状をどう捉えてるのでしょうか。入国を厳しくすることで、外国人不法労働者を減らし、アメリカを敵視するテロリストを上陸させないという意味では有効かもしれないけど、それが原因でアメリカの経済や文化の発展に悪影響が出て、外国から失笑を買う日も遠くはなかったりして。

 僕の好きなチェコフィルがなかなかアメリカ公演に来てくれないのは 先日の日記





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最終更新日  Sep 30, 2006 07:10:18 AM
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