ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Apr 27, 2007
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 「のだめ」嬢はピアノを弾いてるとき口を尖らせるようですが、 こないだ聴いたボザールトリオ

 演奏家の顔の表情を注意深く見てるとけっこう楽しめます。CDでは味わえない、生演奏や映像を観る醍醐味のひとつと言えましょう(←そこまで言う?)。

 勝手ながら四通りに分類してみました。敬称略。

■五嶋みどり系
 眉間に皺を寄せ、ちょっと苦しげな表情で弾くタイプ。

■ギドン・クレーメル系
 口をポカーンと開けて弾くタイプ。和装バイオリニスト川井郁子とかも。

■マキシム・ベンゲーロフ系
 音楽界のミスタービーン。眉毛で語るタイプ。弓の上げ下げに比例して眉も上げ下げ。

■ヨーヨー・マ系
 上記全部(笑)。

maxim マキシム・ベンゲーロフ氏(バイオリニスト)

hiromi 上原ひろみ氏(ピアニスト)

 いずれのタイプの方々も、我を忘れて音楽の世界に没頭してるのは超かっこいい。

*****

 自分がバイオリンを弾いてるときはどうかと言うと、目の前の現実(音程とかリズムとか)に気を遣うあまり、別の意味で我を忘れてます。
 周りの友だち曰く、僕はやっぱり怖い顔して弾いてるらしい。上記の分類に強いて当てはめるなら、五嶋さんでしょうか(照れますけど)。

 しかも自分は必要以上に歯を喰いしばって弾く傾向があるようで、弾き終わるとアゴが疲れてます。
 弾きながらしゃべったり歌ったりすることも苦手。もっと力を抜いて弾くべきなんだろうけど、特にフォルテで早いパッセージを弾くときはなかなかそうもいきません。

 カルテットでファーストを弾かせていただくときなんて、弾きながら「リピートあり!」とか「なし!」とか率先して叫ぶことができないのです。みんなに指示を出さなきゃとは思ってても、声を発する余裕がなくて、無言のまま弾き続ける。結局みんな途方に暮れてリピートの箇所で止まってしまう。
 「しっかりしなよー、ファースト弾いてんだしー。」と叱られるのであります。

 チェリストのようにアゴが楽器と接してない奏者のほうが有利なのかもしれません。首をゆっくり横に振りながら悦に入っちゃったりする魅せ方(「白鳥」弾き)はアゴ楽器の人には夢のまた夢。





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最終更新日  Apr 29, 2007 01:23:55 AM コメント(2) | コメントを書く


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