ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Nov 14, 2008
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「ルビーの指環」

 三ヶ月ぶりにトリオを練習した。いつものチェリスト氏が都合がつかず、今回はチャールズにご登板いただく。ピアノはセス。

 練習前半は例によってモーツァルト。このK542はなんとホ長調の作品。ちゃんと調べたわけじゃないけど、おそらく彼はホ長調作品をこれの他に書いていないのではないか。←勝手な仮説

前回(二年前!)この曲を練習したとき と同様、三者の意見がばらつく。名曲と大絶賛する人、つまらないと一蹴する人、そんな二人のあいだに挟まってオロオロする人(自分)。

 さて、この曲を弾いてるとイヤでも印象に残るリズムがあって、それは装飾音符つきの16分音符、要するに三連符にしてタララタンと弾くとこ。

1楽章↓
k542mov1.JPG

終楽章(3楽章)↓
k542mov3.JPG

 ずっと前から気になってたのだけど、この音型ってモーツァルト後期の専売特許? 同様の音型が出てくる曲がほかにもいくつかあったような。

ピアノ三重奏曲4番変ホ長調K502↓
k502mov1.JPG

ピアノ四重奏曲1番ト短調K478↓
k478mov1.JPG

ピアノ協奏曲22番変ホ長調番K482↓
k482mov1.JPG

 ほかの作曲家の楽曲でこの音型を効果的に用いてる曲って、なかなか思い浮かばない。

 強いて挙げれば、「ルビーの指環」のイントロ。





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最終更新日  Nov 17, 2008 12:30:38 PM
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即席検索うんちく再び  
BR600 さん
Mozartのホ長調についての記述、探してみました。

>>彼の全器楽作品の調性目録のなかで、この調性が見られるのは、
>>1780年までに3度、1780年から1791年までに2度であり、
>>それもほとんどメヌエットのトリオのなかにある。
>>
>>  ――ジャック・シャイエ著/高橋英郎・藤井康生訳
>>『魔笛/秘教オペラ』より。白水社刊

・・・だそうです。


>>なぜモーツァルトはバッハやハイドンのように
>>ロ長調などの#♭が多い曲を書かなかったのですか?
http://okwave.jp/qa2637816.html

私と違って本当のうんちくのありそうな回答がいろいろ書いてあって
分からないなりに面白いです。

譜例のような前打音的な装飾音符は、作曲家の意図が
わからなくて困ります。
速ければ、結果的に三連みたいに過ぎて行きますが、
ゆっくりの、しかも長い音符についていたりすると
どうすりゃいいのと悩みます。

(Nov 20, 2008 08:19:37 AM)

Re:即席検索うんちく再び(11/14)  
BR600さん

>Mozartのホ長調についての記述、探してみました。

おぉっ、情報提供、助かりますっ!

>>>彼の全器楽作品の調性目録のなかで、この調性が見られるのは、
>>>1780年までに3度、1780年から1791年までに2度であり、

やっぱり少ないんですね。

>>>なぜモーツァルトはバッハやハイドンのように
>>>ロ長調などの#♭が多い曲を書かなかったのですか?
>http://okwave.jp/qa2637816.html

>私と違って本当のうんちくのありそうな回答がいろいろ書いてあって
>分からないなりに面白いです。

確かに、わかったようなわからないような、ですね。

いろいろと教えていただきありがとうございました。
(Nov 21, 2008 09:16:19 AM)

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