ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jul 5, 2009
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「両手いっぱいのジョニー」

 ここ最近さらってるブラームスの2番を、ピアノ奏者セス氏に懇願して合わせていただいた。
 交響曲2番のような田園風味を意識して練習してたけれど、決して草食系の音楽なんかじゃなかった。

brahms100.jpg

1楽章 : アレグロ・アマビーレとのご指示。アマビーレって何だっけ? どっかで聞いたことがあるようなないような単語。いずれにせよ、アンダンテでゆったり弾くのではなく、あくまでアレグロ。
 それに、この曲の出だしって、あらゆるバイオリンソナタのなかでも最も難しいと思う(断言)。ピアノが4小節弾いて、バイオリンが5小節めに加わる、というのを繰り返すだけの話なのに、なぜかうまく弾けない。いきなり左手が第二ポジション(4-3-2-1)ってのも勇気がいる(僕はむしろ3-2-1-1でごまかす派)。音程や音色に気を遣いながらも音量はあくまでピアノってのも寿命が縮まる要因。

2楽章 : アンダンテとビバーチェが交互に三セットも出てくる。それぞれ微妙に違うのがまた面白い。

3楽章 : 幸福感あふれる二拍子。
 最後のバイオリンの上昇音型が、2楽章最後のピアノの上昇音型と対をなしていることを発見し嬉々とする僕ら。



 ブラームスのバイオリンソナタって、1番と3番が有名だけれど、この2番はJohannesおじさんの年季が随所に感じられ、すごく楽しく弾けた。個人的には最もお気に入り。弾きながら、氏への畏敬の念に浸れる。 

 弾きにくい箇所(特にリズムと重音)も多く、難曲なのは事実。しかしバイオリン弾きは絶対に弱音を吐いてはいけない。なぜなら、一方のピアノはバイオリンよりも何倍も難しいことをやっているのだから。

 ブラームスのピアノパートって、指が何本あっても足りなくなるところが必ずあるらしく、このソナタでもピアノが密かにすんごいことを弾いている。バイオリン抜きでピアノパートだけ聴いても楽しめる。






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最終更新日  Jul 8, 2009 09:02:38 AM
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