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まあ、別に自粛しているわけではないのだけれども、今が今、人混みの中に敢えて行くことはないかとも思い、なんとなく家でダラダラしております。 ダラダラと言ったって、適当に仕事はしておりますよ。 今やっている仕事は、自作の英会話本の改訂作業。ちなみにその本、have とか make とか get とか take とか、そういうごくごく基本的な12個の動詞だけを使うという方法論に基づいたものなんだけど、その本の練習問題パートを改訂しているのね。 となると、そういう基本動詞を使った英文のサンプルがたーくさん必要になる。 で、昨日、ちょっとだけ外に出たついでに家の近くの本屋さんの古本コーナーに寄ったら、『たった50単語の英会話イディオム1000』という文庫本が100円で売っていて。中を見ると、まさにそういう基本動詞を使った例文が沢山掲載されている。まさに渡りに船。 必要な時に必要な本が100円で買えるなんて、持ってるよね~。 さて、そんなこともありーの、しかしあまり仕事ばかりでもあれなので、夜は映画を観てしまいました。アマゾン・プライムでね。そして観たのは『ファイト・クラブ』。デヴィッド・フィンチャー監督の有名な作品ですけど、何となく今まで縁がなくて観てなかったもので。以下、多少はネタバレもありますので、観てない方は要注意。これこれ! ↓【中古】DVD▼ファイト・クラブ▽レンタル落ち で? どうだったかって? うーーん・・・。それ聞く? まあ、すごく有名な映画だし、世評も高いというのはよく知っております。 が! ワタクシの好みの映画、ではなかったかな・・・。 っていうか、こういう映画なんだろうな、っていう期待というか予測が全然外れちゃって、あらあらあら~っていう。 私としては、『アメリカン・サイコ』みたいな映画なんだろうなと思っていたのよ。ビジネスマンとして成功し、一等地のアパートにリッチに暮らし、ブランドものの家具や高級服に囲まれて、何一つ不自由なく暮らしながら、なぜか生きているという実感がない。その実感のない生の中で迷子になった主人公が、素手の殴り合いという肉体的な痛みを伴う行為にふけることに、生の実感を掴むようになる・・・的な映画なのかと思っていたわけ。だってタイトルが『ファイト・クラブ』なんだから。 実際、映画の始まり方は、そんな感じで進行する。 ところが、ところが。そういうものではなかったと。まあ、ネタバレしちゃうと、要するにこれ、二重人格の話で。 だから、なんて言うの? 一つの映画の中に、二つのモチーフが重なっているわけね。「エリートと暴力」っていうのと、「二重人格」っていうモチーフが。 だからいいんだ、という評価があるのはわかるんだけど、ワタクシ的には、二つのモチーフが相殺しちゃっている気がする。片方が片方のパロディみたいになっちゃっているので、最終的な結論が妙におちゃらけた、真実味のないものになっているというか。だから、最後のシーンを見終わった瞬間に口をついて出てきた言葉が、「何コレ?」だったのよね。 「ファイト・クラブ」という言葉が暗示する「本物の痛み」というイメージが、崩れちゃうんだよなあ・・・。それこそが、この映画の本質だと思っていたのに。精神的におかしくなっちゃった男が最後に頼ろうとした「肉体の痛み、本物の痛み」が、実はやっぱり「精神的におかしくなったことからくる幻想」の一部であった、というオチなんだもん。だから、なんとなく期待外れっていう感覚が出てきちゃう。 そこがね・・・。 というわけで、世評は高くても、私の激賞すべき映画ではありませんでしたね。だから「教授のおすすめ!」はなーしーよ。
February 29, 2020
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先日から少しずつ読んでいた『荒木一郎 まわり舞台の上で』という本を読了しましたので、心覚えをつけておきます。 結論から言うと、まあ、面白い本でね。 荒木一郎さんというのは、俳優でもあり、またシンガー・ソング・ライターの走りでもあり、かつ、一時芸能界を干されていた時期にはポルノ映画のプロダクションみたいなのを経営していたり、さらに桃井かおりさんのマネージャーをやっていた時代もあり、といった、この業界に様々な形で携わっていた(いる)人だけに、その経験談が面白くないわけがないのね。 でまた、インタビュアー各人が、荒木さんのことや荒木さんの業績について非常によく調べていて、その上でインタビューを敢行しているものだから、通り一遍のことではなく、ことの核心を突くような質問をちゃんとしている。それに対して、荒木さんもよく覚えていて、細かいところまで質問に答えるので、すごく深い内容になっているんですな。しかも、紙上にインタビューの内容を書き起こすにあたって、荒木さんの口調とか、そういうものをよく再現しているので、しまいに読者まで、荒木さんから直接話を伺っているような感じになってくるのもとてもいい。 だから、この本、聞き書き本として、秀逸の部類ですよ。 一方、その意味で言うと、本書の一部をなす亀和田武氏による対談とか、野村正昭氏(氏はインタビュアーの一人なのですが)による「来るべき荒木一郎論のためのメモ」という章は、なくもがな、だったかな。荒木さんの語りだけで十分に面白いのだから、その他のものは、異物に感じられてしまう。 いずれにせよ、いい本でした。私もこれまで荒木一郎という人のことをまったく知らなかったのですけれども、本書を読んで俄然、興味が湧きました。 ということで、この本、教授の熱烈おすすめ!です。これこれ! ↓まわり舞台の上で荒木一郎 [ 荒木一郎 ]
February 28, 2020
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今日は、私が編集している紀要の入稿前の最終チェック(1か所ミス発見!)であるとか、アホな学生の追試とか、色々雑用があったのですけれども、そうした用事の合間にポカっと1時間ほど暇な時間が出来たので、チャンス到来とばかり、メモ帳づくりに精を出しておりました。 毎年、この時期にやるんですよ、メモ帳づくりを。 つまりね、授業や何やらでプリントとして使った紙で、裏が真っ白、というのがあるのよ。そういうのを1年間溜めておくと、これがまた結構な量になる。 ま、プリントとしての用は果たしたのですから、捨てたっていいんですけれども、やっぱり昭和の世代の人間ですから、つい「もったいない、裏が使えるじゃん」と思っちゃうのよね。貧乏くさいけど。 で、そういうのを1年間溜めておいて、それをこの時期の暇な折に、メモ帳にしちゃうわけ。 A4の紙のままだと大きいので、これを半分の大きさにカットし、それを1センチくらいの厚さの束にして、上のところに木工用ボンドを塗りたくるんですな。 この「木工用ボンド」っていうところがミソで、これね、白いクリーム状のものなんですけど、乾燥すると透明なゴムのようになるんですわ。で、そうなると、一枚一枚手でピラーっとはがせるメモ帳になる。 で、今日はそういう1センチの厚みのお手製メモ帳が7個、できました。 このお手製のメモ帳、家や研究室において、例えば買い物をするときのメモや、何か思いついたことをメモするのに使うのですが、これだけあると大体1年はもつ。つまり、このお手製メモ帳が無くなる頃、また次のメモ帳づくりの季節になると。 ま、その意味で、これも一つの年中行事、春先のひと仕事なわけ。 というわけで、今日はそんな恒例行事をやって、出来上がったお手製メモ帳の山を見ながら、なんとなく充実感を味わっているところなのでございます。
February 27, 2020
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今日は学科のスタッフによる学期末恒例「お疲れ様会」がありまして、ちょっと同僚たちと会食してまいりました。 ま、それはいいんだけど、会食の会場となったレストランのすぐそばに夜遅くまで開いているミスドがありまして。で、会がはけた後、そこに立ち寄ってピエール・エルメ監修のチョコレート・ドーナツをゲットしちゃった。 で、家に帰ってから食べてみた。 が! うーん・・・かなり期待外れ・・・だったかな。前の、鎧塚さん監修のドーナツはおいしかったので、この手の「監修もの」への期待は高いのですが、今回はイマイチでした。 ま、それでもね、食べたから「イマイチ」と評価できるのであって、食べなかったらわからんもんね。何事も一度は試してみないと。 さて、それはともかく。 今日、同僚たちと話をしていて、へーっと思ったのですが、新型肺炎の影響って思っていた以上にすごいのね。 実はこの時期って、学会シーズンでもあって、本来であればあちこちで学会が開かれるものなんですけど、今年はそれがもう、軒並み中止になってしまったんですって。だから、そのために準備していた人なんかは拍子抜けしちゃってがっくり状態なんですと。 あと、海外研修か何かで学生を連れてタイだとかシンガポールだとか、そっちの方に行く予定だった先生方も、研修自体が中止になってしまったのだとか。 それから台湾で夫婦で学会発表する予定だった先生は、子供がまだ幼稚園なので、その子を連れて台湾に行く予定だったのだけど、幼稚園側から「やめてくれ」と言われて断念したのだとか。子供が台湾で罹患して、それを園内に持ち込まれたらたまらん、ということなのでしょうが・・・。 いやはや、今、新型肺炎の影響ってそんなすごいレベルだったのね・・・。「薬もないし、病院行っても何もしてくれないっていうし、家で安静にしていてくれというのだったら、ただの風邪じゃん」とか思っている私の感覚がおかしいのか。 それにしても、令和になってから、あまりいいことないね。もう、あれじゃね? 改元した方がいいんじゃね? 昔、疫病が流行ったり、災害が多かったりすると、心機一転、改元したんでしょ。一つの選択肢として、そろそろそその可能性を考えてみるってのは、どうかしら、などと言ってみたりして。
February 26, 2020
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毎日毎日、コロナコロナって。他のニュースはぶっとんでしまいましたね。今頃、一番喜んでいるのは、ゴーンさんじゃない? このまま、フェードアウトできたらラッキー! とか思っているんじゃないの?? ま、それはともかく。 このブログでもしばしば取り上げているように、昨年夏あたりから、だいぶ遅まきながらのスライ&ザ・ファミリー・ストーンの大ファンになってしまったワタクシ。主要なアルバムは聴き尽くし、その先はないかと模索中。 で、そんな私がゲットしたのが、このスライのアルバム・・・ではなく、スライへのトリビュート・アルバムなんですけど、これがね、すごくいい。これこれ! ↓【輸入盤CD】【ネコポス送料無料】Sly & The Family Stone / Different Strokes By Different Folks (スライ&ファミリー・ストーン) ディアンジェロだ、ジャネット・ジャクソンだ、マルーン5だ、ジョス・ストーンだ、スティーヴン・タイラーだ・・・っていう大物たちが、敬愛するスライの音楽を自分流にアレンジしたり、取り込んだりしながら、様々に演奏するんですけど、まあ素敵よ。もちろん、元になるスライの音楽が素晴らしいからなんですけれども。 でも、並みのトリビュートものとは格段の違いですなあ。マジ、いいよ。 ただ、アレかな。これだけ聴いても面白いだろうとは思うけれども、やっぱり元のスライの音楽を知っていると、「なるほど、あの曲をこう演奏するのか・・・」というのがわかってより面白いかも。 とにかく、このところ、家ではこればっかり聴いております。飽きないんだな、これが。 ということで、まあ、だまされたと思って聴いてごらんなさいな。後悔はしないと思いますよ! 教授の熱烈おすすめ! です。
February 25, 2020
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デンマーク映画『ギルティ』を観ましたので、心覚えをつけておきましょう。 この映画、昨年、名古屋でも単館上映していて、面白そうだったので観たいなと思いつつ、チャンスを逃していたんですな。ところが昨夜、WOWOWでやるというので、ラッキーと思って観ちゃったわけ。 そしたら、あーた、これが実に面白かったのよ!! 以下、ネタバレ注意ということで。 もっともこれ、筋書きを話してしまうと、これから観ようという人に大迷惑なので、あまり詳しくは言いませんが、シチュエーションとしては、日本風にいうと110番のオペレーターの話なんですな。 デンマーク警察のアスガーが、深夜、警察への緊急通報のオペレーターを務めているんです。そこにかかってくる電話は様々で、色町で女にお金を巻き上げられた男とか、酔って自転車に乗って転んで怪我した女とか、そういう下らない通報も多々ある。そういうのを、アスガーは適当に処理していくわけ。 ところが、そんな中、アスガーはイーベンと名乗る女からの通報を受けます。しかしその様子がどうも変。どうやら、ヤバイ奴に誘拐されているらしいんですな。そこでアスガーは、イーベンが警察に電話していると誘拐犯にわからないよう、応対に工夫しながら、今、イーベンが置かれている状況を把握しようとする。で、辛うじて探り出した範囲で推測するに、彼女は今、誰かにクルマに乗せられ、高速道路を移動中らしい。 で、アスガーがイーベンの自宅に電話したところ、そこには6歳くらいの娘のマチルデと、赤ん坊のオリバーがいて、マチルデから話を聞くと、母親が、離婚した夫(マチルデの父親)ミカエルと激しい口論の末、ミカエルが母を無理やりクルマに乗せてどこかへ行ってしまったとのこと。 これらの情報から判断するに、どうやらミカエルが、別れた女房とよりを戻そうとするかして口論となり、そのまま女房を連れていってしまったと。しかも、警察の記録によると、ミカエルは前科持ちのやばい奴らしい。 しかも、アスガーがマチルデとオリバーの幼い姉弟を保護しようとして警察官を派遣したところ、その家の中で幼いオリバーが惨殺されているのを発見! どうやら自暴自棄になったミカエルが息子に手をかけ、さらにイーベンをも殺そうとしてる模様。 さて、オペレーターのアスガーは、この状況下、ミカエルの暴行を止め、イーベンを無事救出することはできるのか??!! ・・・というようなお話。 ・・・なんですが! 実はね、状況はここからまったく予想外の展開になるのよ~!! もう、それが判明したときは、観ている側も「ひょえーーーーーー!!」って、のけぞることになる。 加えて、いかにも働き盛りの年頃の警察官アスガーが、なぜ、110番のオペレーターをやっているのか、その謎も、事態の展開の中で少しずつ明らかにされていくという・・・。 ちなみにこの映画、全編、オペレーター室が舞台で、そこから一歩も出ないの。だから、映画に出てくる人物も、アスガーとその他数名のオペレーターのみ。っていうか、実際にはほぼ全編、アスガーの顔のアップに終始します。実質、アスガーの一人芝居なのね。そういう意味では、撮影のためのお金はほとんどかかっていない。 なのに、このサスペンス。なのに、この度肝を抜かれる展開。なのに、この面白さ!! 映画の面白さというものを、堪能させていただきました。 というわけで、デンマーク映画『ギルティ』、教授の熱烈、熱烈おすすめ!!! でございます。これこれ! ↓映画『ギルティ』
February 24, 2020
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ケンドー・コバヤシさんが激賞していたという映画『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』を観てきました。以下、ネタバレ注意ということで。 主人公は、ダウン症の少年ザック。彼はどうも両親に見放されたらしく、様々な施設をたらい回しにされた後、今はなぜか養護老人ホームで、リタイアした老人と共に暮らしている。しかし彼はソルトウォーター・レッドネックというリング名の往年のプロレスラーの大ファンで、彼の古いビデオを何千回も見て、いつか彼のプロレス学校に入学してプロレスを学び、第1級の悪役レスラーになりたいという夢がある。 そうだとすると、こんな老人施設に閉じ込められていたのでは埒が開かない。ザックは、あの手この手で施設からの脱走を試みるのですが、その都度、施設の人たちに阻止され、連れ戻されてしまう。 が! たまたま同室にさせられた老人が、ザックに夢をかなえさせてやろうと一計を案じ、ついにザックは逃亡に成功! フロリダ州にあるというソルトウォーターのプロレス学校を目指して水路を行くべく、船着き場に向かうと、係留してあった舟の中に隠れます。 すると船着き場ではひと悶着の最中。タイラーという若い男が、地元でカニ漁を営む漁師たちのカニ罠からカニを盗んでいたのがばれて、漁師たちからボコボコにされていたんですな。で、その腹いせに、タイラーは漁師たちの道具に火をつけて逃亡。もちろん漁師たちの追跡を受けるのですが、葦の茂みに隠れてどうにかこうにか彼らの追跡を交わすことに成功すると。 そしてタイラーは、自分の舟にザックが隠れていたことを発見。 もちろんタイラーは、ザックを足手まといと考えて突き放し、一人でフロリダを目指すのですが、途中、自分が放火の罪で追われていることを知り、公道をヒッチハイクで南下するのは難しいと判断。かつ、ザックもまた老人施設からフロリダを目指して逃亡中であることを知って、どうせお互い追われる身ならば、道連れがあった方がいいと思い、ザックを一緒に連れていくことを決意。かくしてお尋ね者同士の二人旅が始まることに。 ザックはダウン症ですから、ちょっとだけ普通の人とは異なるのですが、タイラーはそのことは別に気にならず。ちょっと面倒を見るのが大変だけれども、むしろそれを面白がっているところもあり。ザックも自分のことを全然差別しないタイラーのことが好きになり、ザックが友人に与える最大級の賛辞である「誕生日のパーティーに呼んであげる」という恩恵をタイラーに与えることに。 ところで、タイラーがザックを連れて行こうとしたことには、もう一つ訳があった。 実はタイラーには仲のいい兄貴がいて、兄貴が生きていた時にはよく一緒に連れまわしてもらったんですな。ところがある日、酒場でしこたま飲んでの帰り道、タイラーがクルマの運転を誤って事故を起こし、兄貴が死んでしまうということが起きる。タイラーがクズになったのは、自分が兄貴を殺してしまったという罪の意識によるものだったと。だから、かつて兄貴が自分の面倒を見てくれたように、頼りないザックの面倒を見てやりたいと、そんな風に思ったわけ。 ところがそんなタイラーとザックの道中に、三人目の連れができます。ザックが収容されていた老人ホームで、ザックの担当だったエレノアという若い女性が、施設長からザック捜索の任を言い渡され、あちこち探しまわった挙句、ついにザックを見つけてしまうんですな。 で、ザックを施設に連れ戻そうとするエレノアに、タイラーが猛反発。ザックにはプロレスラーになる夢があるのだし、そんなことも知らないで、施設の檻の中に閉じ込めようとするなんてとんでもないと。一方、エレノアはエレノアで、今までザックの面倒を見てきたという自負も責任感もある。確かに施設に留め置くのは不憫だが、それがザックにとって一番いい道なのだと。 かくしてタイラーとエレノアはザックをめぐってぶつかるのですが、しかし、タイラーと一緒にいてのびのびと人生を楽しみ始めたザックの様子を見るにつけ、エレノアも少しずつ考えを変えていく。しかも、ザックにクルマのキーを捨てられてしまった以上、彼を施設に連れ戻す術もない。ということで、少なくともザックの目指すプロレス学校に着くまではザックのしたいようにやらせてやろうと決意。かくして二人旅は三人旅へと変わります。 そして、ついに三人は目指すソルトウォーターのプロレス学校に到着するのですが、もはや往年の名レスラー、ソルトウォーターも年を取り、半ば引退状態。プロレス学校も閉鎖してから何年も経っていた。ソルトウォーター自身も、すっかり落ちぶれている始末。 しかし、時間の概念もなく、ただ純粋にソルトウォーターに憧れて弟子入りを志願してきたザックの姿に思うところあったソルトウォーターは、ザックのトレーニングを引き受けることに。そして、ザックの怪力ぶりを認めた彼は、さっそく、地元の草プロレスの試合にザックを出すことにする。 さて、ザックは、夢にまで見たプロレス・デビューを果たせるのか? 追手がかかっていたタイラーの運命は?? ・・・というようなお話。 ま、典型的なブラザー映画にして、典型的なロード・ムービー。そこにダウン症のヒーローというスパイスを加えてひとひねり、というところですかね。そういうパターンって、例えば『レインマン』みたいな前例があるわけですが。 ところどころ設定に無理があったりしますが、やはりザックのような純粋な人間の行動というのは、心をくすぐるところがあり、可愛い映画ではありました。映画館で、近くで見ていた大学生男子二人組も、見終わった後、「・・・いい映画だったな」とつぶやいていましたし。 ということで、そういう映画がお好きな方にはおすすめ、と言っておきましょうか。でも、この映画、もう上映が終わっちゃったんですよね。見たい方は、DVDでどうぞ!
February 23, 2020
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昨日は大学がお休みだったので、お昼を家内と外食することにしました。 で、我々が向かったのは一社にある「コンヴィエ」というシャレオツなカフェ・レストラン。これこれ! ↓コンヴィエ 内装もおしゃれで、土地柄か、客層もなんとなくオハイソな感じ。でも料理はリーズナブルで、かつ盛りがいい。もちろん味もなかなか。リピートしてもいいかなと思えるお店でありました。 で、ここでのんびりとランチを楽しんだ後、すぐ帰るのもつまらないというので、スマホのマップで付近にある面白そうなお店を探したところ、店のすぐ近くに「注文の多い雑貨店」という雑貨屋さんがあることが判明。ならば行ってみようということになった次第。 そしたらね、この雑貨店が、先のカフェ・レストラン以上に大当たりだったのよ。これこれ! ↓注文の多い雑貨店 品揃えのセンスといい、量といい、レベルの高さは素晴らしい。一度入ったら1時間くらいは遊べそうな感じ。 で、私の好きな文房具も国内外の珍しいものが揃っていて、もう目移りしまくらちよこですよ。 その中でも私が注目したのがこれ! ぺんてるが1971年から作り続けているという伝説のシャープペン、「ケリー」でございます。これこれ! ↓【メール便なら送料190円】<ぺんてる>ケリーシャープ(万年CIL) 0.5mm スモーキーグレイ P1035-ND なんといってもこのシャープペンの特徴は、万年筆のようにキャップ付きであること。キャップを外し、後ろにはめて、ノックするという方式なんですが、このひと手間がなんともいい。実際、書き味も素晴らしくて、1971年からあるというヒストリーがまた、この商品に重みを加えております。 もちろん、買っちゃったよ!! そりゃ、買うでしょ。 そのほか、素敵な一筆箋とか、馬の毛で作った歯ブラシとか、カフェオレ味の歯磨きペーストとか、天然温泉の素とか、可愛い猫の置物とか、ピアスとか、なんだかんだで結局7000円くらい買っちまった。 いやあ、この雑貨屋、気に入ったわ。教授の熱烈おすすめ! そして帰り道、ちょっとパンでも買っていこうかと、これまた一社にあるパン屋さん「トレマタン」に立ち寄ったのですが、ここで買った「ほうじ茶クリームパン」というのが絶品で、めちゃめちゃうまかった。抹茶クリームなんてのはもう古い。これからはほうじ茶クリームですな。 というわけで、今日のランチは、その後のお店探訪も含めて、相当楽しめたのでした、とさ。
February 22, 2020
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昨夜、道場で柔術の稽古をしていたら、8歳か9歳くらいの小さな男の子を連れたお母さまが見学にいらしていて。どうも、その坊やがやさしい性格のようで、それはいいのですが、今後、いじめられたりしないように、武道を習わせようとお考えになった模様。穏やかで聡明そうなお母さまでしたので、ご自分のお子さんの性格なども踏まえて、坊やに一番いいことは何かをよくお考えになっていらっしゃるご様子、はたから見ても微笑ましいなと。 ま、それはいいのですが、しばらく師範のA先生が坊やの相手をして、一番初歩の技三種を伝授された後、私を呼んで、「釈迦楽さん、ちょっと相手をしてあげて」と。 え”-----。私が、ですか?? だって、そんな小さな坊やと柔術をしたことなんかないし、下手に技をかけて怪我でもさせたら大ごとだ・・・。 とまあ、ちょっと渋ったのですが、A先生が「大丈夫ですよ」と太鼓判を押されるので、仕方なく私が坊やのお相手を務めることに。 まずは礼儀。お互い正座して、手をついて「お願いします」。 そしたらね、その坊やが小さな、優しい声で「お願いします」って言ったの!! 可愛いな、コイツ・・・。 で、八光捕、手鏡、合気投と、初歩三種を坊やと手合わせをしたのですが・・・ キャ、キャ、キャワイイ!!!! 八光流では、稽古する者同士が互いに技を掛け合うので、まず私が見本を見せ、次に坊やが教えられた通りに私に技をかけるのですが、小さいなりに私の言ったこと、示したことをよく覚えて、ちゃんと真似するのよ。 でまたさあ、坊やの柔らかい手首を握った時の感触もさることながら、坊やが私の手首を握った時の、その感触がたまらんのよ。小さな子供の掌って、柔らかくて、あたたかくて、ちょっと湿っているの。でまた、坊やの性格なのか、そんな可愛い手ですごく優しく私の手首を握るの。はあ~、たまらん! それで、まあ、とにかく初めてですから、ある程度は私がわざときれいに技にかかってあげるわけですけど、私が坊やの技でポーンとすっ飛び、「おお、なかなか上手だねえ。大人の僕でも吹っ飛ばされちゃったよ」って言ったら、すごく恥ずかしそうに、でもすごく嬉しそうにほほ笑んだの。 ああーーーーー! カワイイーーーーーー!! で、わずか10分ほどの稽古が終わった後、私は師範のA先生のところにすっ飛んで行って、「可憐だ! 可憐です!! こちらの汚い心が、坊やとの稽古ですっかり浄化されましたっ!!」と報告したら、A先生も「そうでしょ?」とか言いながら笑っていました。 いやあ。子供って可愛いなあ。それに、こんなに小さくても、柔術の稽古ってできるんだ。それもちょっと驚き。 というわけで、自分でも予想外なほど、小さな坊やとの稽古を堪能してしまった私なのでありました、とさ。今日も、いい日だ!
February 21, 2020
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最近、所属先大学のえらいさんがやたらに「学生ファースト」という言葉を使いたがるんですわ。「何事も学生ファーストで考えなければいけません」「うちの大学は学生ファーストですから」とかね。 何、この「学生ファースト」って? どうせ都知事の小池某がよく言う「都民ファースト」のもじりというか、そのサル真似なんだろうけれども。 このえらいさん、変な言葉を使うのが好きで、「びっくりぽん」という言葉を頻繁に使っていた時期もある。「学生ファースト」にせよ「びっくりぽん」にせよ、ニュースや朝ドラで見て気に入ったんだろうな、と思うものばかり。もう、教養がなさすぎる。 しかし「学生ファースト」ってのはひどいな。 小池某が「都民ファースト」っていうのはわかるよ。だって都庁の人間ってのは「公僕」なんだから。あいつらはそもそも都民の「しもべ」なのであって、都民のことを第一に、というのはちゃんと意味が通る。 だけど、じゃあ、大学は何なの? 大学の先生は学生のしもべなの? ニュースとか朝ドラしか見たことのないえらいさんは知らないかもしれないけど、大学を意味する英語「ユニバーシティ」の語源はラテン語の「ウニベルシタス」で、「ウニ」は「1」、「ベルスース」は「そちらの方向に行く」というような意味。つまり「(二者が)同じ方向を向く」というような意味なのよ。じゃあその二者って誰かと言えば、学生と教師。つまり大学とは「学生と教師による共同組合」という意味なわけ。 学生ファースト(=教員セカンド)じゃないんだよ。両者同等なんだよ。そんなことも分からん奴が、二言目には「学生ファーストで」って、ほんと腹立たしい。 ま、大学という、本来、知的な場所であるべきところで、教養のない人が上に立つってのは、悲しいもんだねえ・・・。 ま、それはさておき。 今日発売の『週刊文春』に、拙著の書評が載りました~!! やった~、文春砲食らっちゃった! でまた、文春の今号、例の東出昌大氏の事件後初インタビューが載っておりまして。買う人も多いのではないかと。 となると、ついでに私の本のことも読んでしまう人が多いのではないかと。 となると、買ってくれる人も多いのではないかと。 いいね、いいね。東出さんには申し訳ないけれど・・・、いや、東出さんは自業自得か・・・。 というわけで、文春買って、ちょっといい気分の私なのであります。
February 20, 2020
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新型肺炎騒ぎのちょっと前に、某テレビ番組で大型クルーズ船の旅を取材した番組を見て、それはアメリカのカリブ海を周遊する船旅だったのですが、船内では色々なアトラクションがあり、食事も美味しそうで、定年後、こういうので一週間くらい旅をするのもいいなあ、なんて思っていたところだったのですが、その後の騒ぎの動向を見ていると、ちょっとそういう気も失せてきましたなあ・・・。なんせ、船内は今やウイルス・スープみたいな状況らしいじゃん? でも、そりゃ、そうだよね。船内でどんどん罹患者が増えているのに、逃げ場がないんだもん。 思うのだけど、「とりあえず乗客の検査をやって、大丈夫だった人を下船させる」というのは順序が逆なんじゃないか? むしろ発症している人からどんどん下船させて、優先的に治療しないといけなかったんのじゃないの? 発症している人が船内にいるのに、そこに健康な人も一緒に閉じ込めておくのじゃあ、いずれ健康な人まで発症するでしょうよ。発症しないまでも保菌者になっている可能性大。それを、今になって「はい、下船。解散」じゃあ、わざわざパンデミックの種を播いたようなもんじゃないのかい? まあ、政府の対応ってのは、いつものことだけれども、ひどいもんだねえ。専門家が告発しているのに、素人の政治家がそれを封じ込めようとするのじゃあ、よその国のことを笑えないよ。 しかし、どうなんだろうね。万が一、船内にやばい病気が出た場合、パラダイスのような豪華クルーズ船は途端に地獄になるんだ、ということがこれほどハッキリした後、クルーズ船ビジネスというのは致命的な打撃を受けるんじゃないのかなあ? それとも事態が収束して75日経てば、またチケットが売れ出すのかねえ? それにしても、少なくとも「ダイアモンド・プリンセス」という名前だけは、変えるんだろうな。 っていうかさあ・・・いっそこのシチュエーションで、ゾンビ映画を撮るっていうのはどう? 豪華クルーズ船内にゾンビが出たと。で、金持ちの乗客が次々に襲われ、日々、ゾンビが増殖している。当然、各国の港はクルーズ船の接岸を拒否。むしろ船ごとゾンビ退治しようと、アメリカの潜水艦がクルーズ船にミサイルの照準を合わせている。 さて、この状況下、果たして生き残った乗客は、無事、船を脱出することが出来るでしょうか??!! ・・・っていう。もちろん、最後に生き残って助け出された・・・と思われた一人が、救出後の晴れやかな式典で、握手を求めてきたアメリカ大統領(トランプ氏)に最後の最後で噛みつくっていうオチで。「俺は根っからの民主党員だあ~!」とか叫びながら。 タイトルはやっぱり名画『タワーリング・インフェルノ』にあやかって、『フローティング・インフェルノ』で決まりじゃね? どう、このアイディア。ダイアモンド・プリンセス号も、ロケ場所提供で少しは稼げるし。悪い話じゃ、ないんじゃない?
February 19, 2020
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アメリカ文学とはまったく関係がないんですけれども、個人的に折口信夫という歌人・詩人・民俗学者に興味があるもので、折口関連の本は大概買って読んでしまうのですけれども、灯台下暗しというか、講談社現代新書に『折口信夫を読み直す』という本があるのに気付いたもので、つい、それも買って読んでしまいました。 まあ、読んだといっても、そそくさ~っと読んだだけですが。 なんでそそくさ~っと読んだかというと、この本、基本的には折口民俗学批判の本だから。別に私は折口さんの民俗学に特に興味があるわけでもないもので。私はまず折口さんという文学者のキャラに興味があり、かつ歌人としての才能が好きなのであって、それ以外の部分については、まあ、どうでもいいのね。 ま、それはさておき、本書の著者である諏訪春雄さんによれば、折口信夫の原点は、彼独特の「まれびと論」にあると。 「まれびと」ってのは、漢字で書けば「客人」ですが、これ、折口さんの用語で、海の向こうの死者の国(常世)からやってくる異人というか、神様みたいな人のことで、これが我々の世界に時々やってくる。それを我々は、怖れからか、憧れからか、いわば歓待すると。そして、このことによってあの世とこの世の接点が開けるわけですな。で、ここに日本人の宗教観の原点があると。 一方、客人をもてなすわけですから、我々としては彼らを喜ばせなければならない。そこで客をもてなすための術、つまり「芸能」が生まれると。だから、ここに日本の芸能/歌の原点があると。 というわけで、折口民俗学の骨髄のところにこの「まれびと論」があるし、折口信夫の芸能論の原点がこの「まれびと論」にある。つまり、学者としての折口、歌人としての折口の双方が、この「まれびと」なる概念から生まれている。 が! 諏訪さんによると、この「まれびと」云々には根拠がないと。ま、一応は折口さんも沖縄にちょこっと行って軽いフィールドワーク的なことをやっていて、それが「まれびと論」の学問的根拠にはなっているけれど、沖縄の伝統行事の中にはその反証になるようなものも沢山ある。だから「まれびと」がどうしたこうしたなんてのは折口さんの単なる想像力の生み出した幻想であって、そんな幻想に基づいた折口民俗学なんて意味ないと。 ま、諏訪さんの言いたいことってのは、そういうことですな。 大人げない! 大人げないねえ、そんなことを言うのは。そんなの最初から分かっていますって。 そうじゃなくて。若いころの折口さんがどこか旅に出て、きびしくつらい強行軍の果てにふっと海辺に出て、沖の方を見ていたら、なんだか気持ちがふわ~っとしてきて、なんだか自分の祖先はこの海の向こうの遠いところにいたんじゃないか、それで海の向こうを見るとなんだか懐かしいような、母の懐に抱かれているような気がするんじゃないかって思ったと。どうりで、こちら側にいて自分がなんだか孤独なのは、海の向こうにあるホームを出て、こんな遠くに来ちゃったからか! なんて思えてきて、そこから想像力がさらにぐんぐん飛翔して、神様も自分と同じ旅人なんだ~とか、自分が歌を歌うのは、自分と同じような神様を慰めるためなんだ~とか、そんな風に思えてきて、そう考えたらすべてのことが腑に落ちましたと。 その腑に落ちたってところがいいんじゃん。 私が思うに、直観という極めてパーソナルで確信を伴ったものでありながら、他人に説明するにはあまりにも捉えどころのないあいまいな感情から、自分に関心のあるすべてのことを全部結び付けて、巨大な思想体系を組み立てたっていうところが、すごいんじゃないの。もう、偉業というか、異形だよね。 だから諏訪さんの折口批判っていうのは、何一つ間違ってないけど、何一つ当たってないんだよね。そこがね、私がこの本に魅力を感じないところでありまして。 それにしても、ぱっと海見て、その水平線の向こうに常世を幻視して、そこから自分の全存在の根拠をその幻の上に打ち立てたっていう、その狂気にも似た行ないって、素敵だな。 そういうところから見ちゃうと、折口さんのライバルたる柳田国男なんてのはさ、やっぱり本質的には単なる小役人だね。
February 18, 2020
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イギリス下院議会議長を十年務めたジョン・バーコウ氏の見事な議事進行ぶりを示す映像を見たのですが、これがまた素晴らしくて。これが議会制民主主義発祥の地であるイギリスの議事進行かと。この人の「オーター! オーター!(静粛に、静粛に!)」の叫び、いつまででも聞いていられるわ。これこれ! ↓ジョン・バーコウ下院議長の議事進行ぶり 昨今、どこかの国の首相が、議会でヤジを飛ばして注意されていましたけれど、ジョン・バーコウ氏に少しはお灸を据えてもらいたいものでございますなあ。 イギリス議会でのヤジの飛ばしあいというのは、日本なんかくらべものにならないくらいひどいとよく言われますが、それにしても、その中でこういう名物議長が存在し、その毅然たる、そして時にはユーモラスな仕切りによって、話し合いが進行していく。民主主義ってのは最低の政治体制だけれども、それでもこれまで試みられたありとあらゆる政治体制の中では一番マシ、と信じている人々による徹底的な議論。これが「大人の民主主義」ってものなんだろうなと。 ちょっと感動的だよね・・・。
February 17, 2020
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先週、パソコンを新調したのですが、まだ何となく使い慣れない状態が続いております。 ま、違和感の元の一つはキーボードね。 思うんだけど、パソコンのキーボードって、同じメーカーであっても統一性がなくて、モデル毎に全然変わっちゃったりしない? 今、大学で使っているパソコンのキーボードは最初から使いやすくて気に入っているんだけど、今回自宅用に買ったパソコンのキーボードは、大学で使っているパソコンと同じメーカーの品なのに、ストロークがやたらに深くて、そのせいかやたらにミスタイプをしてしまう。ま、これも慣れだとは思いますが、なんで同じメーカーなのに、こんなに感触の違うキーボードにしちゃうのかなと。 あとね、違和感のもう一つの元は、ディスプレイね。 前のパソコンはヒューレット・パッカードの一体型だったんですが、7年くらい前に買ったものなので、スクリーンの周りの額縁が結構広いんですわ。それに比べて今回のは、ほとんど額縁がないタイプ。 だから、スクリーンの大きさは変わらないんだけど、前のと比べるとすごく小さくなったように感じるんですな。 で、ただ小さくなったばかりでなく、豪華でなくなった、という感じもある。 前のは、昔の家具調テレビみたいな感じで威風堂々としていたんですけど、今回のはそういう威風堂々の部分がまったくない。モダンでクリーンではあるけれど、ただそれだけっていう。 これも慣れの問題だとは思いますけどね。見慣れれば、どうということもなくなるのでしょう。 だけど、なんかね。まだ前の額縁付きパソコンに未練がありますな。新しくなったからハッピーっていう感じにはすぐにはならない。 これがマックだったら、新型というだけでもう気分上がりまくりなんだろうけどね! ただ、やはりワードの利用が中心となる私にとっては、マック版のワードだとどうしても使いにくいところがありまして、メインのパソコンはどうしてもウィンドウズ系にならざるを得ないという・・・。そこが悲しいところで。 ま、そうはいっても仕方がない。しばらくはこの新しいパソコンと、仲良くやっていかないとね。
February 16, 2020
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去年だかにちょっと話題になった映画『バイス』をWOWOWで観てしまいました。ので、一言感想を。以下、ネタバレ注意ということで。 と言っても、ネタバレするようなこともないんだ。ようするに、ブッシュ(息子の方)政権下で副大統領を務めたディック・チェイニーの伝記のような映画だから。もともとお飾り的な、何の明確な職務規定のない「副大統領」になったチェイニーが、そのあいまいな職務規定を逆手に取って、ほとんど大統領並み・・・というか、大統領以上の闇権力を欲しいままにしたことを暴く・・・暴くでもないな、みんな知っていたことなんだから・・・劇化したと。そういう映画。 大学では落ちこぼれ、特に優秀なところもなく、しかも心臓に爆弾を抱えているという意味で、体力勝負もできないような男が、権力を握ることの面白さに目覚めたことがきっかけで上昇志向を抱き、結果、アメリカの内政・外交に多大な悪影響を及ぼしてしまったからくりを暴くというね。 だけど、そんなの今になってやったって、あんまり意味ないよね。チェイニーが権力の全盛にあったときにやらなくちゃ。 いや、そうじゃなくて、チェイニーのことをだしにして、現政権たるトランプを批判しているという風にも見れるか。でもねえ・・・。それにしちゃあ、弱いよね。 なんで弱いかっていうと、この映画に出てくる役者さんたちが、それぞれ当時の政治家ぶっこぬきで、そのあまりの見事さがエンターテイメントになってしまっているから。チェイニーに扮したクリスチャン・ベイルはもとより、ブッシュもライスもラムズフェルドもパウエルも、みんなそっくりなんだもん。これは批判なんだ、と言われても、つい笑っちゃう。 それにしても、クリスチャン・ベイルのチェイニーぶりたるや、すごいね。体形も顔立ちも、もともとそんなに似ていないものを、あそこまで似せるとは。しかも身振り・手ぶりまでそっくりで、よほど細かく対象を観察したんだろうな。それは感心する以外ない。 というわけで、この映画、そっくりショーとしての面白さはあるにしても、内容的にはさほどのことはなかったかな。教授のおすすめは、無しにしておきましょうかね。
February 15, 2020
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拙著が世に出てちょうど2か月が過ぎ、そろそろ各紙誌に書評が載り始めた頃。で、拙著がどの程度世に広まっているかと思い、一つの指標として「カーリル」というサイトを見ることがあります。カーリルというのは日本全国の図書館をまとめたサイトで、これを見ると、ある特定の本が日本のどの図書館に所蔵されているかわかるんですな。 で、カーリルを使って日本各地の図書館における拙著の所蔵状況を見ると、とりわけ東京都内の図書館が拙著を購入・所蔵してくれている。しかも、所蔵しているだけでなく、そのほとんどが借り出されているんですな。やはり、文化的なことや新しいものに対して興味を抱いている人が都内に大勢居るということでしょう。 で、ふと思ったのだけど、カーリルを使えば、新しく刊行された文化的な本に対して、各都道府県(在住の人)がどれほど素早く対応するかが調べられるのではないかと。そしてそれはとりもなおさず、日本の各都道府県の文化度を知る手がかりになるのではないかと。 早速始めてみましょう。まずは関東ブロックから。関東各都県内のいくつの図書館が私の新著を所蔵してくれているのか?東京 45 (大学を含めると64) 図書館神奈川 14千葉 15埼玉 12群馬 3茨木 1栃木 0 予想通り、東京都の圧勝。しかし、関東ブロック不動のナンバー2と思われている神奈川は、千葉・埼玉と肩を並べられており、実は神奈川県の文化度は、それほど自慢できるものではないことが判明。どうした神奈川! ナンバー2の地位に安住して、進取の気性を忘れてしまったのではないか? 一方、群馬・栃木・茨城の北関東3県は予想通りの低い数値で、「目くそ・鼻くそ」の類であることがあらためてわかりました。 次、関西ブロック。大阪 25京都 8滋賀 13兵庫 6奈良 3和歌山 0 さすが大阪! 東京に次ぐ日本の文化拠点が大阪であることはこの結果からも明白。一方、京都は千葉・埼玉にも劣る文化度。新しいもの・文化的なものに対する興味は、京都人にはないと見た。一方、滋賀県は大健闘! 京都から馬鹿にされがちな滋賀県は、文化的には京都よりも上です。和歌山県は・・・もうちょっと頑張ってね。 面白いな、この調査! 次、中部・甲信越ブロック。愛知 11岐阜 2三重 1静岡 3福井 2石川 0富山 3山梨 1長野 2新潟 2 低調な争いの中、石川県のゼロが目立ちます。文化都市金沢を擁する石川県には期待していたんですが、そうでもないね。あと、やはり文化県の誉れの高い長野県も言うほどじゃないな。 次は北、行ってみよう!北海道 7青森 0岩手 2秋田 2宮城 4山形 3福島 3 なるほど。まあ、低調ですわな・・・。文化なるものは雪にさえぎられるのかも。 次、中国・四国ブロック。鳥取 3島根 1岡山 5広島 3山口 2愛媛 2高知 1香川 1徳島 0 おお・・・。さらに低調・・・。どうした広島! 中国地方の雄の誇りを忘れたか?! 次、九州・沖縄ブロック。福岡 9佐賀 1長崎 2大分 5熊本 0宮崎 1鹿児島 1沖縄 0 福岡はわかるとして、この結果から言いますと、九州第2の文化県は大分県ですな。 とまあ、都道府県別に見てきて結論付けられることは、とにかく東京都はすごい、ということ。その他府県との差は圧倒的。やはり首都には新しいもの、文化的なことへの関心の高い人が集まっているし、情報の伝播も早いということですな。 そして文化的な面から言えば、日本の第2の都市は文句なしに大阪。ダントツの第2位で、京都なんか大阪の足元にも及ばないという。それどころか、関西地区での文化都市第2位は京都ではなく滋賀、というのも面白い。 そして日本第3位の文化県は、名古屋でも福岡でもなく千葉、というのも面白い。なお神奈川・埼玉も千葉に僅差で並んでおり、文化的な面から言えば「地方の大都市よりも東京近県の方が上」なんですな。 そして日本の都道府県の中で最も文化度の低い県は、北から青森・栃木・石川・和歌山・徳島・沖縄の各県ということになる。なるほど~ですけど、石川県にはもうちょっと頑張ってもらいたかった。どうした金沢! というわけで、単なる個人的な関心から調べたことなので、これをもって学術的な意味での文化度調査にはなりませんが、しかし、この結果を見て、なんとなーく納得、っていうところ、ありません? 私個人としては、ふんふん、っていう感じよ。
February 14, 2020
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今日、大学に出勤したら、メールボックスに何やら学内便の封筒が届いておりまして、何かと思って開けてみたら、教務課のSさんからのお手紙と雑誌が一冊。見れば『本の雑誌』2月号。 で、お手紙を読むと、この雑誌に翻訳家の青山南さんが、拙著について2ページにわたって言及してくださっているとのこと。Sさんはもともとこの雑誌の愛読者らしいのですが、そこに拙著のことが書かれているのを見つけて、わざわざこの雑誌を私に送ってくれたんですな。 ひゃー、嬉しい! 青山さんが私の本のことについて書いてくれたのも大いに嬉しいけれども、大学の教務課の事務官の方がそれをわざわざ届けてくれたことがめちゃめちゃ嬉しい。 いや、実はこのSさん、すごい読書家でいらして、ほんとに本がお好きなんですな。それで私も自分の本が出ると、大学の中ではいの一番にこの方に謹呈するの。 そういう点では同僚の英米文学関係の先生方なんて、ぜーんぜんダメよ。本を謹呈したって読んでくれる人はまれ。「ああ、出たのね」で終わり。 それに比べて、ただ本が好きで本を読んでいる人ってのは、本を謹呈する甲斐があるんだよね。本当に読んで、感想を言ってくれるんだもの。 ということで、今日は朝から実に気分がよろしい。Sさん、ありがと~!!! しかし、そうか、『本の雑誌』に載ったのか。なかなかいい調子ではないですか。 もうこうなったら、『ダヴィンチ』にも載ってくれないかしら。今、日本で読書家のための雑誌って、この2冊だもんね。『ダヴィンチ』の発売日は・・・毎月6日か! よし、次の発売日、3月6日が楽しみだぜ!!
February 13, 2020
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ウィンドウズ7のサポートが切れるってんで、自宅のパソコンを買い替えることになり、今日、新しいパソコンが届きました。 今まで使っていたのはヒューレット・パッカードの一体型で、この8年というもの、忠実に働いてくれました。トラブルもなく、結構愛着あったかな。 で、今回購入したのは富士通の一体型。 ま、それはいいのだけど、パソコンを替える時にやっかいなのは、そう、お引越しでございます。今まで通り使えるようになるまでに、いろいろな設定をしなくてはならない。それがもう、面倒で、面倒で。 で、結局、午後からやり始めて、まだ終わらないというね。いろいろなデータの移し替えで大変よ。 それに、キーボード一つとっても、今までのと違うから、なんとなくまだ慣れなくて、なんか使いにくい。まあ、すぐに慣れると思いますけれども。 ということで、今日もまだまだ作業が続きます。面倒臭いなあ・・・。
February 12, 2020
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例年、この時期は論文書きで超忙しいのですが、今年は書かないと決めたので、余裕のよっちゃん状態。今日も、期末試験の問題をちょろっと作り、某雑誌に載せる短い原稿のゲラをちょろっと直したら、もうやることがないっていうね。 で、家の近くにある喫茶店に行って、コーヒーすすって、小倉トーストを食べてきちゃった。しかし、小倉トーストは旨いな。あれを発明した名古屋人を賞賛するわ。バターと厚切りトーストとアンコの味のハーモニーは素晴らしい。でまた、これがコーヒーと合うんだよね! で、あんまりヒマだから『荒木一郎 まわり舞台の上で』っていう本を読んでいるんですが、これがまた面白い本で。これこれ! ↓まわり舞台の上で荒木一郎 [ 荒木一郎 ] 数年前に話題になった本ですが、私はこの荒木一郎という人のことをかけらも知らなかったのよ。俳優でもあり、歌手としても有名だそうですが。 といって1944年生まれの人ですからねえ。例えば石原裕次郎は1934年生まれだから、荒木一郎は裕次郎より10歳も若い。私は『太陽にほえろ』世代で、石原裕次郎のことはよく知っているのだから、それよりぐっと若い荒木一郎のことをなんで知らないのか。 で、この本読んだら、その理由が分かりました。ちょうど私が物心ついた頃、この人はある事件を起こして芸能界を干されていて、ポルノ映画の方にちょっと関わっていたんですな。どうりで、知らないわけだ。 でも、とにかく、お母さんが女優さんだったこともあって、小さい時から芸能界、それもテレビと映画と歌謡界に出入りしていた荒木さんの昔語りってのが、実に面白いのよ。あ、言い忘れましたけど、この本、荒木さんが書いているのではなく、インタビュー形式の聞き語りです。それもあって、荒木さんの口調とか、そういうものも再現されているんですが、その口調がいいのよ。 ということで、まだ最初の方しか読んでいないのですが、たしかにこの本は評判になるだけのことはありますな。 暇にまかせて、こういう仕事とは関係ない本を読む。これを至福と言わずして何と言う、って感じかな。
February 11, 2020
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アカデミー賞の授賞式の模様を観ていたら、こんな時間になっちゃった。 今年は授賞式の前に候補作を結構観ていたので、その分、楽しみも多かったかな。しかし、作品賞や監督賞など主要な賞をとった『パラサイト』は観ていないので、それは今後ということで。 主演男優賞はフェニックスか・・・。うーむ、ああいうエキセントリックな役は獲りやすいけど、それほどでもなかったのにな。 むしろ嬉しかったのは、ブラピが助演男優賞を獲ったこと。私とブラピはハリウッド大部屋時代に夢を語り合った仲間ですから(ホントかよっ!)。祝電打たないと。 女優系では、スカーレット・ジョハンセンに主演賞か助演賞を獲らせたかったけど、残念でした。 あと、まだ観ていないんだけど、『1917』は早々に観ないとね。 でも、その前に『ピーナツバター・ファルコン』観ないとな・・・。 観るべきものが多すぎて、『スター・ウォーズ』最終章までなかなかたどりつけねーよ。 ま、でも、アカデミー賞授賞式ってのは、華やかでいいよね。 あ、それと今年の12月にハリウッドに映画ミュージアムが出来るらしいけど、今度LAに行く時には是非行ってみたいな!
February 11, 2020
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一旦火がついてしまった「片づけ熱」は止むところを知らず、今日も一日、書斎の整理整頓をやっておりました。 先生稼業というのは年末が忙しいので、いわゆる「大掃除」なるものをやれたためしがない。だけど、このところちょっと時間に余裕があるもので、この際、一気にまとめて片づけちまおうと。 そしたら、まあ、要らんものが溜まっておりまして、そういうのを一気に捨てまくって、大分、部屋が身軽になりました。自己啓発的にも、要らないものを出すと、要るものが入ってくるって言うじゃない? そういう意味で、今回、書斎の大掃除をやったのは良かったかな。 それはさておき。 さてさて、このところ寝る前にちょこちょこ読んでいた岡野弘彦さんの『最後の弟子が語る 折口信夫』という本を読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。これこれ! ↓最後の弟子が語る折口信夫 [ 岡野 弘彦 ] と言ってもね、大したことないんだ、この本。 岡野弘彦さんって、師匠の折口信夫の最晩年にその生活を支えた人でありまして、その時のことを綴った『折口信夫の晩年』という著作がある。で、これが伝記文学として傑作で、私も一体何回読んだことか、っていうくらい。 ま、そういうことがあるものだから、岡野さんが折口信夫について書いた本が出れば、片端から買って読むのですけれども、やっぱり『折口信夫の晩年』が傑作中の傑作で、これを越えるものはないんですよね。で、今回読んだこの本も、さほどのことはなかった。 それに、岡野さんも90歳代になられて、さすがに著作がしんどくなってきたのか、この本もご自身が書いたものではなく、岡野さんが語ったことを、誰かが聞き書きしたものですな。そういうこともあって、読み易いけれども、その分、内容も薄い。 ま、この本には折口信夫のことだけでなく、岡野さんご自身の幼少期のことなども思い出話として語られていて、それは『折口信夫の晩年』には載っていないことなんですけれども、だからといってそこが面白いというわけでもなく。 というわけで、そろそろ私も岡野さんの折口本を卒業しようかなと。 でも、『折口信夫の晩年』だけは、今後も何度となく読み返すのだろうな。これは本当に傑作なのでね。これこれ! ↓折口信夫の晩年 [ 岡野 弘彦 ]
February 9, 2020
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アカデミー賞レースにも参加している映画『ナイブズ・アウト』を観ましたので、心覚えを。以下、ネタバレ注意ということで。 世界的に有名な推理小説作家として財を成したハーラン・スロンビーの85歳の誕生日。家族が集まってのバースデー・パーティーが開かれるのですが、その翌日、ハーランは自室で死体で見つかります。 警察の見立ては一応、自殺。しかし、警察も一目置く名探偵、ブノワ・ブラン(ダニエル・クレイグ)の元に家族のメンバーの誰かによる他殺の疑いがあるので調査してほしいという匿名の依頼があり、ブランと警察は念のため、家族のメンバー一人一人に対して聞き取り調査を行うことに。 すると、実は家族のメンバーそれぞれが、ハーランに対してある程度の恨みを持っていることが判明するんですな。例えば長女リンダの婿さんは浮気をしていたのですが、それがハーランにばれていて、いずれ近いうちにそのことを娘に告げると言われていた。次男ウォルトは、父ハーランの推理小説を専門に出す出版社の責任者ですが、ハーランの意図に逆らって作品の映画化を進めようとし、ハーランから首を申し渡されていた。さらに既に故人となっている長男の嫁ジョニは、娘(ハーランからすると孫)を大学に通わせる学費と称してハーランから二重に金をせびり、相当額を懐に入れていたのがハーランにばれて、そうした援助を打ち切られることになってしまった。さらに長女リンダの息子ランサムは、放蕩息子の度が過ぎて、ハーランから遺産相続人の権利を剥奪される始末。 で、自殺か他殺か、まだ判明しない中で、ハーランの遺言が家族に公開されることになる。 すると、あろうことか、死の直前に書き換えたその遺言には、ハーランの全財産を家族にではなく、ハーランの看護人を務めていた若い女の子、マルタに与えられると書いてあった! マルタは、ハーランからすれば赤の他人ですが、看護人としてハーランの世話をしていただけでなく、晩年のハーランの心の友となり、彼の全幅の信頼を得ていたんですな。ハーランは、血を分けた家族よりもむしろ、若いマルタに全財産を継がせることにしていたわけ。 ところが、実はここにもう一つの事情が加わっていたと。 あの誕生日の夜、いつものようにハーランはマルタと碁の一勝負をした後、寝る前に持病の薬と、催眠剤代わりのモルヒネを打ってもらっていた。 ところがどうしたことか、この日に限ってマルタは重大なミスをし、持病の薬とモルヒネの分量を逆にハーランに投与してしまった。その結果、モルヒネを通常の30倍以上投与してしまって、このままだと10分以内にハーランが死ぬことは必至。しかも、医療鞄の中にあるはずのモルヒネの解毒剤も見当たらない。もちろん、山奥の屋敷ですから、救急車を呼んでも間に合わないことは確実。 このままだと、マルタはハーランに対する殺人罪に問われることになり、おそらくはハーランの財産委譲にもあずかれないことは明らか。そこでハーランは、僅かな時間のうちにマルタのアリバイを案出し、マルタを家の外に出した後、自らナイフで頸動脈を切って自殺する。これがハーランがマルタを救うために出来る唯一のことだったわけ。(もちろん、この時点ではマルタは、ハーランが自分に全財産を譲る遺言を作っていたことなど知る由もなし。) 当然、マルタとしては、自分のミスでハーランが死んでしまったという罪の意識と、警察に捕まるかもしれないという恐怖に苛まれることになります。だから警察が、ハーランの自殺説で固まりつつあったので若干ホッとしていたのですが、そこに名探偵ブランが登場して、いろいろ探りを入れてきたので、マルタとしては一難去ってまた一難。 しかも悪いことに、ハーランが愛でた正直者のマルタは、ウソがつけない特殊な体質だった。ウソをつくと、拒絶反応から吐いてしまうんです。だから、ブランにハーラン殺害を問われたら、正直に答えざるを得ない。 さて、名探偵ブランは、ハーラン自殺のからくりを見抜けるのか? ウソのつけないマルタは、ブランの追求をどうかわすのか? ・・・というようなお話・・・ ・・・なんですが、実はこの話には、まだ触れていない全く別な事情がありましてね。それが分からないと、なぜマルタがあの日に限って、薬の投与にしくじったかの説明がつかない。さてさて、この事件の裏に隠されたもう一つの真実とは?! ・・・というようなお話。 さすがミステリーの女王、アガサ・クリスティーに捧げられた作品だけのことはあって、なかなか凝った筋書きで、ところどころユーモラスなところもあり、面白い映画でした。アカデミー賞レースでは、作品賞は取れないまでも、脚本賞とか、そのあたりはひょっとするとひょっとするかも知れませんね。これこれ! ↓映画『ナイブズ・アウト』公式サイト
February 8, 2020
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今日は自宅マンションの防火設備点検の日。となると、点検の人が家の各部屋の火災センサーみたいなのを点検していくわけで。 で、赤の他人が私の書斎に足を踏みいれるわけですけれども。 そう思って、改めて赤の他人の目で我が部屋をひとわたり眺めてみた。 きゃーーーーーーっ! 足の踏み場もないほど本の山が乱雑に積み重ねられた部屋を見て、これ、防火点検の人が見たら、警察に通報するだろうなと。 ということで、さすがの私も少し片づけようと思って、片づけを始めたわけよ。 で、床の上に置いてある本を片づける前に、まず書棚に三重に刺さっている本を取り除けて、ある程度、テーマ毎に本をまとめようとおもったわけ。となると、書棚の本を一旦、床に置かなければならないわけですよ。 ということは、既に足の踏み場もないほど本が床に積み上がっているところに、書棚の本をさらに置くことになったのでありまして。本の山を通り越して、本の海だよ。 もう駄目だ・・・。この部屋はもう終わっている。 そうなんだよなあ・・・。絶対的に容量が足りないんだよなあ。もう一部屋。本専用の部屋を用意せねば、収納できる場所がない。 これで、7年後くらいに定年になって、研究室に置いてある本を引き取るとなったら、どうなるんだろう? 考えるだけでも怖ろしい。 消防設備点検どころではない本の海を前にして、途方に暮れてしまったワタクシなのでありました、とさ。どうすんの、コレ?
February 7, 2020
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このところ立て続けに数名の同僚の先生から「釈迦楽さん、本出したらしいじゃん」と声を掛けられまして。 つまりね、先週の朝日新聞の読書欄に拙著の短評が載ったのが効いたらしいんですな。やはり、大学の先生の中には、いまだに朝日新聞を購読している人が多いようで。まあ、短評だったのが不満ではありますが、認知度はちょっとだけ上がったのかなと。 それはともかく。 昨年度から欲しい欲しいと思っていた、大学の研究室用のデスクヒーターをついに入手しました! これこれ! ↓【台数限定!ご購入はお早めに!】 Panasonic/パナソニック 【オススメ】DC-PKD4-H デスクヒーター で、早速、研究室の机の下に設置してみた。 ま、温風ヒーターみたいなのとは違って、暖かい風が吹いてくるわけではないので、スイッチ・オンですぐに「あったかい!」という風にはなりませんが、衝立状のデスクヒーターで三方を囲まれた机の下に足を入れていると、「そこはかとなく」暖かさが伝わってきて、少なくともこれまでのような「床から昇ってくる冷気」に悩まされるということはなくなりました。それがこれを買った目的なのだから、その意味ではなかなかよろしい。 今日の名古屋地方はこの冬一番の寒さですから、今日から導入できたのは絶好のタイミングだったかも。やった~。 ということで、私のような寒がりの皆さん、そこはかとないぬくもりが伝わってくるこのデスクヒーター、教授のおすすめ!です。
February 6, 2020
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アメリカ大統領選にかかわる民主党候補者指名戦の最大の焦点とも言えるアイオワ州党員集会で大番狂わせ、最若手のピート・ブティジェッジ氏が1位という結果に。 まだまだ始まったばかりとはいえ、アイオワ州の結果は歴史的に言って重要なので、ひょっとしてこのままピート氏がトランプ氏の対抗馬になるかも。 ということは、次もトランプの勝ちだね。アメリカみたいなディープなキリスト教国家で、ゲイのピート氏が勝つ可能性はゼロ以下だから。っていうか、ピート氏出した時点で、既に民主党は天下取ることを諦めたとしか思えない。ま、2位のサンダースが出てきてもトランプが勝つけどね。 それにしても、アメリカの嫌う「古株政治家」(バイデン)、アメリカの嫌う「左派」(サンダース)、アメリカの嫌う「ゲイ」(ピート)しか出すカードないんじゃ、トランプで(に)勝てるわけないでしょうが。しかも、この3人中の誰が出たとしても、支持層が3分割されていて、党としては足並みがそろってないんだから、もう絶望的。 あれだけトランプ大統領を蛇蝎のように嫌がっておきながら、まったく勝つ見込みのない戦いをしようとしている民主党のこの体たらくは何? 終わったな、民主党。 このままならトランプが勝つのは確実だから、日本もそう思っていた方がいいと思うよ。
February 5, 2020
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知人から「朝日新聞の読書欄に君の本のこと出てたね」と言われて、え、そうなの? と思って、図書館で調べたら、確かに載っていることは載っていました。 が! ざっとおざなりに内容が紹介してあるだけのが短評でした・・・。がっくし。読売新聞も同じような扱いでしたが、まともに論じてくれないんだ・・・。 一方、アマゾン・レビューや読書メーターの方では、いい感じの評価が次々と寄せられております。 で、そういう、いわば読書好きの素人さんたちの評価を読んでいると、実に的確に、拙著の読みどころを掴んでくれているわけよ。そういう風に読んでくれたら、書いた側としても冥利に尽きる、というような感じのことが書いてある。 で、思うんだけどさ。 読書好きの素人さんたちってのは、私の本を読みたいと思って、それを自腹で買って読んでいるわけですよね。中には私が過去に書いた本のことまで言及してくれる人もいたりして。そういう人達の評価ってのは、本格的なわけよ。だって、自分でお金出して買って読んだものがつまらなかったら、彼らは酷評しますからね。判断基準が非常にシビアなわけで。 一方、大新聞の読書欄とかで拙著を取り上げてくれた人たちってのは、ライターとしてはプロなんだろうけれども、別に私の本のファンであるわけではないし、自腹で拙著を買ったわけでもない。ただ新聞社に頼まれて、「これ、書評して」って言われて読んで、制限字数以内でお茶を濁しているわけですわ。あんまり絶賛するのも危険なので、適当に褒めておけばいいや、的な感じで、うすーいことを書くわけよ。字数埋めておけば、新聞社からお金もらえるし。 そう考えると、本を書く人間からしたら、褒められて喜ぶべき、あるいは、けなされて恐れるべきは素人読者の批評であって、プロの批評ではないよね。 つまり、書評自体の価値から言えば、ハッキリ言って「プロの書評 < 素人の書評」なんですよ。 だけど。 ここが辛いところなんだけど、いかんせん素人の書評は世間的な影響力が少ない。一方、プロの書評は世間的な影響力が大きい。 だから、いくらアマゾン・レヴューや読書メーターのレビューが良くても、売り上げには大きく関わらないわけだよね。やっぱり大新聞に大きく取り上げられる方がいい、ということになる。だから、取り上げられるかどうかに一喜一憂してしまうと。 この矛盾! だから、大新聞に短評扱いされたって、素人読者がきっちり評価してくれているんだから、いいじゃないかと思いつつ、そうはいってもなあ・・・というところも多少ある。いや、多少じゃないな、かなりある。くっそ~。
February 4, 2020
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今日は2月3日、節分ですな。 母の誕生日が2月13日なので、毎年、恩師の墓参りの翌日は、母の誕生日祝いでご馳走してあげるのですが、たまたま今回は姉も居たので、3人で近くの京王プラザホテルに行き、中華料理を二人におごってきました。母は今年米寿、姉も今度の誕生日で還暦なものでね。本当はもっと豪勢なものをおごろうと思っていたのですが、そんなに品数があっても食べられないということで、割とリーズナブルなコース料理になってしまったという。でも、二人とも美味しい美味しいと喜んでいたので、まあ、良かったかな。 で、帰りにはデパ地下で恵方巻きを買い、これは今日の夕飯。あと、帰る途中に馴染みのケーキ屋によってケーキを買い、これは午後のお茶用。 帰宅後、簡単に家の用事を済ませ、自分の用事も少々。今日締め切りの短い雑誌原稿があったのですが、これは昨夜の内に書き上げておいたので、すんなり送付してこの件、終了。またもう一つ、別な雑誌に頼まれていた書評の校正も昨夜のうちに終えておいたので、これも送付して終了。まあ、色々片付きました。 ということで、後はゆっくりコーヒーでも飲みながらケーキを食べ、夜は恵方を向いて恵方巻きを頬張り、それで名古屋に戻るだけと。今日は平日なので、深夜12時過ぎに名古屋インターのゲートをくぐる予定。2000円くらい割引になるのでね。 短い滞在でしたが、それなりにあれこれ片付いたので良かった。
February 3, 2020
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今日は毎年恒例の恩師の墓参りの日。例によって1時にお寺の駐車場集合だったのですが、昨年に続き今年も参加者が少なく、3人だけ。しかし、とにかく、先生の墓前に集ってめいめいがこの一年の報告をし、先生の前で背筋を伸ばして、今年の抱負をお伝えしてきました。これをやらないと、私にとっては、春が来ないものでね。今年も出来てよかった。 で、その後、一人は用があって帰宅したので、親友のTと昼飯を食うことに。 で、手近なファミレスで食べながら色々話をしていたのですけれども。 Tと話をしていて、思ったのは遅く子供が出来るということは、なかなかに大変なことであるなと。 Tのところは結婚自体も遅かったので、子供に恵まれたのも遅く、一人息子はまだ小学校低学年。ま、それはいいのですが、Tによると、子供が小さいと、将来のことを色々考えるというのですな。 つまり、この子が二十歳になった時、オレはいくつなんだとか、この子が大学を卒業するまでは、なんとか扶養してやらねばとか、そういうことなんですが。 そうなると、普通の人が定年を迎える頃になっても、まだまだ現役で働き続けなければならないわけですな。果たして、その時まで収入があるのか・・・。 ということで、Tの奴も子供のことを視野に入れた今後の金策について、あれこれ悩むことも多いようで。 もっとも、Tは気宇壮大な奴ですから、これから事業を興して次世代の孫正義になってやる的な話で、聞いているだけで楽しくなってくるのですが・・・。 そういう夢って、二十歳の頃に見るもんですけど、Tの場合は、同世代の人間がそろそろ引退後の生活を考える頃にその夢を見ているのですから、もう次元が違う。自分の書いた本が売れているかどうか、なんてチマチマ気にしている私とは、天と地の差でありまして。 それにしても、やっぱり親になるってのは、大変なことなんだなと。特に遅く親になるというのは。 そういう立場にない私のような人間と、Tのような人間では、今の年齢で考えることがこれほど違うのかと。ま、ちょっと考えさせられましたね。
February 2, 2020
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昨年末に出した新書ですが、そこそこ売れ行きは良いようで、さっきアマゾンで見たら、同じ出版社の新書の中で8番目の売れ行きでした。 ところで、同じ出版社の新書の売れ行きの動向を見ていると、『論文の書き方』的な本がコンスタントに上位に入っているんですよね。 まあ、この出版社に限らず、講談社でも中公でも岩波でも、『論文の書き方』的な本ってのは新書としてロングセラーになるんだよな・・・。論文の書き方を学びたいという人は常にどこかには居るわけで、需要が減らないんでしょうな。 そう言えば、このブログでもかつて「文学研究の方法を教える」というタイトルで記事を書いたところ、今でも結構アクセスがあるんですわ。だから、そういう方面で困っている人(学生?)は多いのでしょう。 そう考えるとさ、その手の本を一冊書いておくというのも、夢の印税生活への布石としては、結構、いいのかもね・・・。 実は私も、論文の書き方的な本を、大学出版会から出してはいるのですが、アレ、どこかの新書出版社で引き受けてくれないかしら・・・。大学出版会から出した英語教則本を、「うちで出したい」と言ってくれる出版社が現れたのだから、「論文の書き方本」の方も、どこかの新書出版社で目をつけてくれないかなあ、などと言ってみたりして。 それはともかく。 今日はちょっと某所で秘密の仕事をした後、新東名をかっ飛ばして実家に戻りました。明日、小学校時代の恩師のお墓参りがあるもので。 このお墓参りも、もう38年目かな。私は38回、皆勤ですが。まあ、私が今日あるのも、そもそもこの先生のおかげなものでね。明日はまた先生の墓前に立って、この一年のことを報告して参りますよ。
February 2, 2020
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