耳寄り情報♪ 0
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本日の名言:「生中に生なく、 死中に生ありじゃ。御屋形様がよく仰せられた。死んだ気にならねば、何事もなし得ぬと。」(by樋口兼続)和睦の談判のため、3万の武田陣中に3人で乗り込んでいく兼続。そのことを高坂弾正から命知らずと言われると、「軍勢が3万ともなれば、こちらが3人でも100人でも同じこと」その言葉に、言い得て妙と感心。兼続らしいとんちの効いた受け答えに、思わず笑いが出たシーンでした。おかし~。でも、使者に立った心境は、まさしく死んだ気にならねば、何事もなし得ぬという気分だったろうなあ、と。 んで、あえて、今週のメモリアルワードとして、セレクト(笑)。まずは、簡単なあらすじ。天正6(1578)年5月。武田勝頼は、越後との国境に3万の軍勢を進め、上杉景虎に味方し、景勝を攻める準備を整えたのだった。このままでは、信濃から武田に、上野(こうずけ)から北条に攻められることになるのか?絶対絶命のピンチが迫る中、城代家老・栗林政頼と家老・深沢利重が上田の坂戸城に戻り北条を食い止めると。別れの杯を交わす主従。一方、兼続は、「いっそ武田を味方にでもつけぬ限り、形勢は変わりますまい」という与七の言葉から、窮余の一策を思いつく。上杉の外交政策を180度方向転換し、信濃・上野を引き換えに長年の宿敵・武田を味方にすべき、と発案。重臣たちの反対に会いながらも、「すべては越後を守るためじゃ。」と、景勝の了解を得て、お船のくれたお守りを胸に、泉沢と与七と共に、武田の陣に潜入。武田の重臣・高坂弾正に、和睦の談判。信濃・上野を武田に渡す代わりに、北条と手を切り、軍を引くよう、持ちかける。「今こそ、武田と上杉は手を組み、乱世を乗り切る時」と、了承する高坂弾正。信濃・上野が労せずして手に入るのなら、勝頼様もご承知くださるだろうと。「よくそこまで思い切られた。」「上杉家を守るため、ひいては越後を守るため、わが主、ギリギリの決心でございます。」「謙信公はよき若者を育てられた。」と、高坂弾正。和議のとりまとめを摩利支天にかけて誓うのだった。かくして、上杉を絶体絶命の危機から救った兼続。しかし、景虎の元へは、武田と北条が味方するとの書状が届く。「北条と武田、合わせて5万の大軍とあっては、春日山もぐうの音も出まい。」同盟したのに、武田も動く?暗雲ふたたびの様相。次回、波乱含みの「黄金の盟約」。 こうご期待!************************************今週の感想。今週は、高坂弾正演じる大出俊(おおいでしゅん)さんの演技が素晴らしかったなあと。顔面蒼白、死にかけの病人の役どころが、咳ばらいなど、見事に表現されていて、好印象。「この和議をなすことが、信玄公へのわしの最後のご奉公となろう。」泣かせるセリフも、胸に響いて。感動。とにかく、今週のMVPは、高坂弾正昌信です。それにしても、あいかわらず、殿のセリフは少ないなあ。どこまで無口な殿やねん?でも、兼続の進言に怒りをあらわにするシーンは、見ごたえあったと思います。顔崩れてますけど~(苦笑)。信長・初音のシーンは、ともかく、お船の夫婦仲のシーンは、出す必要あったかな、と。とにかく無駄なシーンが目につきます。水増し?そんな中、今週のツボは、上田衆の女の話。泉沢の、「この中じゃ、与七が一番好かれるかの」言われてうれしそうな与七がサイコー!!「しかし、与七は気に入られそうじゃの。」「ああ、いい男じゃ。」褒められよかったね~与七♪来週は、兼続、牢に閉じ込められます?上田衆に不協和音?御館の乱第4幕。来週は、宿敵・武田がまた動く?でも、ふと思う。信濃・上野に続き、黄金を武田に差し出すなんて、兼続、交渉が下手くそ?それとも武田が強欲なのか?そうなのか?なりふりかまわぬ交渉に、こんな調子で、越後はホントに大丈夫?と、冒頭の「チェンジ」の説明に、クラクラしながら、今後の越後を心配したりして(苦笑)。でも、とりあえずは、来週も、今週みたいな地道な演出で、じっくりと、楽しめたらうれしいな、と。はなは、心底思います。 らっぴ~。[五大老]戦国武将上杉景勝[和歌](20-25cm) 切文字ステッカー/デカール高千代酒造 沈勇剛毅 上杉景勝1.8L←7本セットです。魔王720ml・吟醸・本醸造・清酒八海山のセット
2009.03.30
本日の名言:「上杉の侍の誇りは金でははかれまい。何のために命を賭けるかではないのか。」(by樋口兼続)戦への加勢を求めて旅立った桑取(くわどり)の衆に向けて、兼続が言い放った言葉が、今週のメモリアルワード。金で懐柔しようとした景虎陣営と好対照に、手ぶらでの訪問。でも、問題は金にあらずと、力説。志に訴えて、見事加勢と兵糧を勝ち取りました。 拍手・喝采!越後を他国の軍勢に踏み荒らされたくないという郷土愛。 まっすぐな兼続らしい言葉遣いが、私の心を打ちました。 んで、セレクト(笑)。 まずは、簡単なあらすじから。先週の続き。春日山での争いの劣勢を打破すべく、御館(おたて)に移り、兵糧攻めの作戦に出た景虎陣営。直江津の湊を押さえ、春日山への主要な道を封鎖。その狙いは当たり、景勝陣営は、あと半月で兵糧が切れるという事態に。だが、打って出るには、数でまさる景虎陣営に勝つ見込みもなく。頭を抱える景勝陣営。さらに、その魂胆を知りながら「今度は、利用する番よ。」と、実兄北条氏政の援軍を受け入れようとする景虎の手段を選ばぬやり方に、「景虎が才覚では上かも知れないが、一国を統べる器は別」と厳しい指摘の仙桃院。だが、北条氏政の縁戚武田勝頼への援軍要請など、景勝包囲網は着々と進行。武田の戦支度の知らせに、景勝に残された方策は、1つは、北条と武田の兵が越後に入る前に景虎に降伏すること、そしてもう1つは、景虎軍が攻めてくる前に、こちらから打って出ること。だが、兼続は、降伏などありえぬと。「景虎様は、戦に勝ちたい一心で、越後を守るという主たるものの使命をお忘れになった」「景虎さまは越後の主にはなれませぬ」そして、窮地を乗り越える方策を考え付く。それは、郷士の村・桑取(くわどり)の里の加勢。桑取への単身潜入は、兼続命がけの任務の様相。「兼続。おぬしを失のうてまで、生き延びるつもりはないぞ。」と、景勝。 兼続、感涙。「必ずや、殿のもとに戻ってまいりまする。」景勝の与えた期間は、3日。3日経っても戻らぬときは、兼続が死んだものとして、総勢打って出ると。一方、お船は、疑う夫信綱と不協和音。 涙を流す。桑取にたどりついた兼続は、不意打ちに会い、囚われの身になるが、「上杉の侍の誇りは金でははかれまい。何のために命を賭けるかではないのか。」と、説得。桑取への道すがらに出会って刀を預けていた老母、長、斎京三郎右衛門の母トメに、「桑取の力が必要なのじゃ。」景勝が討ち死にすれば、北条・武田が越後を踏みにじると訴え、「越後を守りたいのじゃ。皆を守りたいのじゃ。」と訴える。「景虎様は、金のみをよこされた。だが、景勝様は、越後の為に命を懸ける、かようなお方をお遣わしになった。」と、トメは兼続を評価。かくして桑取の里は、景勝方に加勢。兵糧が運びこまれる運びに。斎京三郎右衛門、加勢のほうびは、固辞。「すでに頂いておりますゆえ。」「こちらの樋口様が、ご自身の命を懸け、我等に思い出させてくださいました。桑取の誇りを。」トメは、謙信公もかつて太刀を持たずに、桑取衆と会ったと。「兼続というお人こそ、謙信公の教えを受け継ぐお人よ。」兵糧が運びこまれて、明るい笑顔が戻った景勝陣営。「こんなうまい握り飯は初めてじゃ。」「これで力いっぱい戦える。」一方、景虎陣営は、桑取が景勝陣営についたことで、兵糧攻めは失敗したと軍議。景虎は、北条の兵が三国峠を越えれば、景勝の領地上田庄がその先にあると。「最初の餌食は、やつらの故郷じゃ。」「大事にしていたものが壊されていくつらさ、味わうがよい。」復讐の鬼と化した景虎。 一難去ってまた一難。 次週「潜入!武田の陣」。************************************今週の感想。また、北条との合戦シーン、兼続の帰還シーンで、スローモーション演出。一瞬、高橋陽一郎氏の演出かと思ったけど違いました。一木正恵さんって、大河ドラマ「義経」で最低視聴率13.5%をマークした人だったとか。数字のみでは語れませんが、今回の出来を見る限り、高橋氏の演出の流れをくむ人?かと思ったほど、高橋陽一郎風演出に。奇をてらった演出より、もうちょっと地道な演出を、お願いしたくなりました。NHKさ~ん、他に演出、誰かいませんか?話自体は、ダークになった景虎様が、話自体を引っ張っている感じです。先週でふっきれた?すっかりブラックな景虎様。 玉鉄、こんな表情できるんだ?!しかしながら、ガンダムでも、主役アムロよりシャアが好きだったはなには、そのダークな悪役ぶりも、好ましい。このまま、復讐の鬼と化して、景勝陣営をスリリングにドンドン追い込んでもらいたい。ただ、景虎様が復讐のため、勝つために手段を選ばぬやり方をすればするほど、主人公たる兼続らに、「義」があるように見えてきて。今や、立派な「義の戦士・兼続」(笑)。 景虎様、逆効果~(苦笑)。かえって、越後の国を思う武者たちを味方につけた兼続たちに、ブラック景虎様の新たな一手はこれ如何に?これは、今後が楽しみになってきました~。一方、ドロドロ化しつつある直江家の若?夫婦については、最早、うっとおしくてゲンナリ感。 夫とうまくいかずに涙するお船には、みんなお船のせいじゃない!と。 それにつけても、信綱さま、寝所に向かわずに、一体どこで寝たんでしょう?(号泣)それに、ラスト近くの握り飯渡しの大胆な振る舞いに、またもや目がテン。懲りてないのね、お船ちゃん。(^^;こんな調子で、信綱死ぬまでお船の不倫続くのでしょうか? ああ、しんど~。観ている方が疲れます。そんな中で、今週のツボは、武田の菊姫さま、ご登場。弓矢の稽古をしながら、高坂弾正に、「そなたも苦労するのう。」「兄は己の器を知らぬ。」「どうあがいたとて、父上には及ばぬのに。」キッパリとした物言いが、きれいで勝ち気でかわいいな、と。好感情。初登場シーンが良かったので、これから出番が増えることを期待します。次週は、兼続、殿を怒らせます?そしてお船はますますドロ沼?御館の乱第3幕。 いよいよ上田庄の危機?復讐の鬼となった景虎の追い込みに、来週にこそはと期待を込めて、テレビの前に座りましょう。どうか、どうかお願いだから、裏切らないでね、NHK。はなはそれだけ、祈ってます。上杉景勝と直江兼続直江兼続知勇兼備の直江兼続をモチーフにして作られた桜桃(さくらんぼ)味の飴!直江兼続『智将飴』
2009.03.23
本日の名言:「滅せぬものなど、この世にはない」(by織田信長)恐れておいでなのですか、という初音の問いに、答えた信長のセリフが今週のメモリアルワード。傍若無人のような態度を取りながら、自分の中に恐れを抱く。そして問う。「天はこのオレにこのまま進めと言うておるのか。」神仏を信じぬ一方で、天に問い続ける信長の心が面白く。「滅せぬものなどない」と言う、その人としての限界に触れることばに、感銘。いつもながら、信長のセリフは詩的です。まずは、あらすじ。前回の続き。真の後継者たるべく、金蔵(遺産)のある本丸を押さえた景勝陣営と、景虎陣営との対立は決定的になった。景虎陣営との争いを鎮めるべく、兼続、仙桃院のもとへ。景虎へのとりなしを頼んでいる最中、景虎に見つかり、切りかかられる。「私がしでかした事にございます。主景勝に景虎様を疑う心など、微塵もございません。」景虎の配下も本丸を奪おうとしたことを告げながら、景虎と争いたくないと兼続。「どうか、景虎様のお力を以て、家臣達をお鎮めくださいませ。」「そして、主景勝に従うとご決心下さいませ。」「これ以上、景勝殿に頭など下げられるか!」これ以上の屈辱は沢山じゃ、と景虎。「本丸は、必ずや取り戻す。景勝殿を打ち取ってでも。」兼続を身を挺して守る仙桃院。本丸に帰り着いた兼続は、景勝に報告。「景虎様を説き伏せることが出来ませんでした。」夜明けと共に、必ずや景虎様は攻めて参りましょう。「どうか、どうか御支度を。」景勝は「わかった。」と了解。早速景勝陣営は戦支度を始めた。その頃、景虎のもとへ、北条高広を始め、景虎に味方する越後の諸将が参集していた。感激する景虎に、遠山の言葉が響く。「思いを無にしてはなりませぬ。」景虎の「共に戦おうぞ!」の言葉にまとまる諸将。一方、景勝のところにも、吉江宗信と直江信綱が駆け付けて来た。もう一度仙桃院のとりなしをと望む兼続だったが、安部と泉沢に「今度こそ、殺されるぞ」と止められ。お船も仙桃院のところへ向おうと。この戦は、母・妙椿尼の嘘から始まったもの。「こたびの件、男たちだけのものではございません。」景虎を必死に説得しようとする仙桃院。だが、景虎は、景勝殿を信じておったのに、裏切られたと。「兼続とともに、私を欺いたのでございます。」「では私が景勝に会い、そなたの思いを伝えよう。」「そう言いつつ、母上までも私のことをお見捨てになられるか。」「私は所詮、北条の子。」猜疑心にとらわれた景虎には、仙桃院の言葉も、華姫の言葉も届かず。「このままでは、実の兄と夫が刃を交えます。」華姫を励ましながら、板挟みにあった仙桃院のところに、お船が。すぐに景勝様のところに御移りくださいませ、とのお船の言葉に、私がここを離れたら、景虎殿の心は凍りつき、二度と解けることはあるまい。戦は果てしなく続くだろうと。「私は諦めぬ。」「ここにとどまり、戦を避ける最後のよすがとなる覚悟じゃ。」「景勝も、景虎殿も、大事な私の息子ゆえ」兼続に景勝のこと頼むと申し伝え、兼続に力を貸してやってくだされ、と仙桃院。お船は、頷き、仙桃院からのことづてを知らせに本丸を訪れた。「…私が、事を起こしたのでございます。」兼続の告白。「殿の許しもなく、本丸を押さえたのは、この私でございます。」「あの遺言を真とし、わが殿に春日山の主となっていただくために、私は、鬼にならねばならぬと…」その結果がこの事態。黙って聞いていたお船は、 「そなたが鬼になるというのなら、私は夜叉になろう。」「私がそなたの立場なら、同じことをしていた。」「そなたには、私がついておる。」見つめあう二人を、訝しげに眺める、お船の夫・直江信綱。気にしておらぬと言いながら、あやしんで…。景虎の陣営では、景虎が遠山を問いただしていた。やはり配下を本丸へ差し向けていたのは、遠山の指図。「どちらにせよ、春日山に二人の主はいらん。最初から取るべき道は一つだったのかも知れん。」景虎の決意にほくそえむ遠山。そして夜明け。毘沙門堂に入ったままの景勝は、「この戦、真に我等に義があるのか。」「わしが身を引けば、この戦、終わらせることができるのではないのか。」兼続にもらした景勝の迷い。「なりませぬ。」「謙信公は信じておられたのでございます。殿ならば。義の志を受け継ぎ、清い国を築いてくれると。」殿に春日山とこの越後を託したのでございますと、兼続の熱弁。「どうか春日山の主として、この諍いを鎮めてくださいませ…!」事のなりゆきを、ただ神仏に祈るより他ない仙桃院。どちらも攻撃の合図がないまま、にらみあいの最中、景虎の鉄砲隊の一人が、鳥のざわめきに驚いて発砲。それをきっかけとして、「先に裏切りしは、景勝。左様な卑怯者を、この春日山の主にしてはならん!」「行け!」景虎の号令で、景虎陣営が攻め込み、戦が始まった。景勝陣営に掲げられる「毘」の旗。景勝の一声。「出陣じゃあ!」「御屋形様ただひとりに許される毘の旗を掲げるとは…!身の程を知れ!景勝!」景虎の怒りは頂点に。敵味方入り乱れての混戦。謙信の死と、その後の二人の養子の争いは、瞬く間に諸国に知れ渡った。喜ぶ秀吉。「なんと運の強きお方よ、わが殿は」「神仏を信じぬのに、天に愛されておられるかのようじゃ。」「悪運でござるかな…」と、明智光秀。信長公は人の顔の下に、もう一つの顔をお持ちであると言う光秀。その信長は、「義を貫いた謙信は、浄土とやらへ行ったのかの。」「行ったのであろうな。あのような生き方、真似できるものではない。」「だが、後には地獄を遺した。」わからぬものですね、あれほど義の一字に纏まっていた上杉が、と初音。「目に見えぬものほどもろいもの。義など所詮戯言にすぎん。」「戦国最強の上杉が、内輪の争いで自滅しようとは。」「天はこのオレに進めというておるのか。」「謙信ならばこのオレを止めることも出来たであろうに。」事のなりゆきに恐れを抱く信長を抱きしめる初音。「鬼になりなされ。」「さすれば、恐れも消えましょう。」春日山での2か月に及ぶ戦いは、本丸から攻撃する景勝側が有利に展開。景虎は、春日山での決戦を諦め、ひとまず春日山を離れることに。華姫は、「好きにするがよい」と言い渡されたが、妻として、子として、道満丸と一緒に、連れていって欲しいと訴えるのだった。兄との縁は捨てるという華姫に。「もう沢山じゃ。信じたものに裏切られるのは。」華姫をはじく景虎。自害を試みる華姫。「殿に置き去りにされてまで、生きていとうはございません。」華姫の覚悟は、景虎の心を動かし、「華、許せ、そなたの心を疑うなど。」「共に参ろうぞ。」疑いが晴れ、抱きあう二人。景虎は、華姫らと共に、春日山から僅か3キロ。直江津の港に近い、御館に陣を移したのでございます(ナレーション)。仙桃院までが御館に移られたことで、殿をおいたわしく思う兼続・与七。「御屋形様、私は母に弓を引かねばならぬのでしょうか。」毘沙門堂での景勝の問い。春日山の景勝陣営では、兵糧が尽きかけていた…。************************************今週の感想。今週は玉山鉄二さん、大車輪の活躍です。冒頭から、怒りの形相で顔がゆがんでる~。おそろし、おそろし。美形だけに顔がゆがむと、見るに耐えないお顔に変貌。でも、ちょっとオーバーかなあと。かえって、芝居がかって見えるんですけど(^^;むしろ、端正な顔だちを、いずまいを保ったまま、怒りを静かに絶望的ににじませていたら、もっと迫力を感じたのではと残念無念。でも、これは玉山さんの解釈というより、脚本、演出の責任かも。背景に流れるドドンドン、ドドンドンの太鼓の音は、音楽担当の責任?こういう些細な点が演技をチャチに見せるのかもなあ。事実、景虎のもとに駆けつけた諸将を前にして、「わしは、わしを信じる者を裏切りはせぬ。」の言葉。景勝に裏切られた無念がにじんだいいセリフにじ~んときて。 玉鉄グッジョブ!と思えたり。最後の「いっときのことございます。この御館で布陣を立て直し、必ずや春日山城を奪い返しますれば、この戦、必ず勝ってご覧に入れます。」というセリフも、自分のことしか見えていない身勝手さが漂って。 思わず、オイオイとツッコミ入れて観たりして。とにかく、怒れるイカレタ貴公子景虎さま百態。堪能させていただきました。満腹。それをサポートする仙桃院演じる高島礼子さんの活躍も目覚ましく。シーン自体はベタだと思うけど、兼続を身を挺して守る姿も、壊れゆく景虎さまを悲しげにみつめる姿も、華姫を励ます母親としての姿も、二人の息子の板挟みとなりながら、それでも諦めない強い姿も、いろんなカットが、哀れと共感を誘っていい感じ。この悲劇に満ちた跡目争いを、母親・仙桃院の立場から、盛り上げていて。目からウロコ。こんなにいい女優さんだとは、いままで知りませんでした~。そんな中、今週のツボは、信長公をたきつける女忍者初音でしょうか。今日もコスプレ。そんでもって、信長様の肩を抱き、 「鬼になりなされ。」「さすれば、恐れも消えましょう。」今まで、ず~っと信長をそうやって操ってきたのは、初音だった?おお!初音の存在意義が、初めて分かった気がします。(単なる狂言回しじゃなかったのね。)もっと、欲をいうならば、メソメソ信長を叱咤激励、初音チャン。な構図だったらもっと面白いのにな、なんて。(笑)来週は、御館の乱第2幕?もっと壊れる景虎様?復讐の鬼?景勝陣営の奥の手? 次回、「命がけの使者」。来週もこの調子なら、レビュー続けていけるかも。φ(.. ) [キューピー直江兼続根付け] キューピー山形バージョンシリーズです。 φ(.. )限定商品:[キューピ-直江兼続根付け]天地人
2009.03.16
本日の名言:「四十九年 一酔の夢 一期の栄華 一杯の酒」(by 上杉謙信)今週のメモリアルワードは、謙信公の辞世の句。予め手文庫に残されていたそうで。こんなもん残すより、遺言状を残すほうが、よっぽど良かったのに~と思うのは、俗人ゆえの浅ましさ? ス、スミマセン、スミマセン。とはいえ、酒を愛し、戦国の世を駆け抜けた謙信公らしさが垣間見れる、言葉です。美しいなあ、日本語。日本に生まれてよかった~。まずは、あらすじ。前回の続き。景勝館への柿崎晴家乱入。「あのような遺言、わしは信じぬ!」景虎の重臣?柿崎は、跡目を継いだ景勝を亡きものにしようと、夜討ちをかけてきた。「長年御屋形様にお仕えしてきた我らこそが真の重臣。しかるに、長尾政景のこせがれなど、この春日山の主とせねばならぬ。」始まる刃傷沙汰。上田衆に切り殺される柿崎。上田衆の中では、景虎さまの企みに違いない、我らも(立つべし)!との声に、「今は喪に服するときじゃ。事を荒立ててはならぬ。」と諌める景勝。そこに、対面を願ってきた景虎。「こたびはご無事で何よりでございました。」柿崎の一件、景虎さまはご存じだったのですか?と問い詰める兼続。「いえ、私は一切。あれはかのものが、勝手にしでかしたこと。」「真でございますな。ただ今のお言葉。」何度も念を押す兼続に、「疑うておるのか?」兼続の厳しい詰問に、誇り高い自尊心を傷つけられた景虎。怒りの眼で、「わしも亡き御屋形様の子。偽りなど申さぬ。」景勝は、「共に子として御屋形様にお仕えした者同士。わしは、景虎殿を信じる。」だが、この一件は、結果として景虎の心に禍根を残すことに。対面は、仙桃院の勧めによるものだった。「あらぬ疑いをかけられぬうちに、身の証を立てておいたほうがよいと思うたのじゃ。」景虎は、仙桃院に、上杉の跡取りは景勝だと言い、御屋形様より被った大恩は、あとを継ぐ景勝にお返ししますると、仙桃院を安心させた。だが、景勝館での屈辱にふつふつと怒りをたぎらせる景虎。「あのような屈辱は、初めてじゃ。」やけ酒をあおる景虎を、不安がる華姫だった。景勝新体制での謙信葬儀の下知。従順に従う景虎に、諸事安泰と胸をなでおろす仙桃院。だが、お船は兼続に、景勝館での詮議に景虎が立腹していると知らせ。忠告。「ささいなことが火種となるやしれぬ。」「景虎さまのこと、決しておろそかになさいますな。」そのころ、仙桃院は、景勝に、「葬儀が終わったら、速やかに、本丸へ居を移せ」と。景勝は、何事にも秀でている人望篤い景虎を差し置いて、自分が本当に後継ぎに指名されたのか、と胸中を吐露。仙桃院は、「もし事がおこったならば、私はいつでもそなたの盾となる覚悟を決めておる。心配は無用じゃ。」となだめるのだった。3月15日、謙信の葬儀。葬儀の晩、北条高広と遠山康光が、景虎に、柿崎の件は、景勝陣営の陰謀と入れ知恵。先手を打つ必要を訴えた。一方、兼続の父・惣右衛門が兼続・与七に「今宵をおいて他に機会はない。」「急げ、本丸を押さえるのじゃ。」「本丸には金蔵がある。それをこちらが押さえてしまうのじゃ。」本丸の金蔵には、謙信が港に入る他国の船から銭を取り立てていたものや、金山銀山を掘らせて蓄えた莫大な財が。戦を支えていたのは、その財力だと知っていた惣右衛門、その力を受け継ぐことが、真の上杉の世継ぎになることと主張。惣右衛門は、兼続らに、どうやら、景虎が北条に盛んに密書を出しているらしいと、景虎の側近遠山の密書を見せ、「人には裏と表がある」と景虎謀反の可能性を訴え、敵の機先を制することを訴えた。景勝は、本丸へ居を移すように請う兼続に、「兄弟である景虎殿を疑えというのか」と。「そのような卑怯なまねがわしにできると思うか。」「わしは景虎殿を出し抜くような姑息なまねはせぬ。」惣右衛門は、独断で、兼続と与七に、先駆けとして本丸に乗り込むよう指示。「わしが殿を説き伏せる。本丸を押さえたら、すぐに合図の太鼓をならせ。」お船は、信綱に「胸騒ぎがするのです。」 嵐の予感。一方景虎は、遠山の言ったことを真に受けて悩んでいた。北条と通じているかも知れぬ遠山の言うことを信じるなという華姫に、「北条の者は信じられぬか。」「わしとて北条の子ぞ!」と怒る景虎。夫婦の華姫でさえ景虎を信じぬのであれば、景勝が信じぬのも無理はない、と。そこに、遠山の声。「殿、上田衆が本丸を目指しておるようでございます。」本丸への夜道を急ぐ兼続。松明の明かりを発見。景虎の兵。「我らと同じことを考えていたのか。」「父上が言われたことは正しかったようだな。」駆け付けた上田衆の加勢で、景虎の兵を撃退。その時、本丸を押さえた合図の太鼓の音。景虎は景勝陣営の本丸占拠を知り、「わしは景勝殿を信じておったのに…。」「裏切られた!」兼続、景勝と合流。「兼続。御苦労であった。」兼続は、景虎さまの兵と諍いをおこしましたと報告、そして、これ以上春日山を血で汚したくありませんと、。「頼む」景勝の一言で、駆け出す兼続。景虎館潜入。仙桃院さまに、事をこれ以上大きくせぬよう、景虎殿への口添えを、頼み込む。そこへ景虎登場。「何しにここへ来た。」「すべてはおぬしが裏で糸を引いておったのだな。」「不埒にも本丸を乗っ取るとは!御屋形様のご遺志を踏みにじる所業!許さん。」怒りに燃えて刀を抜いた景虎。事の成り行きを面白げに見つめる遠山。(悪じゃのう。)抜いた刀の矛先は…兼続。次週、御館の乱。***********************************今週の感想。先週、高橋陽一郎氏から片岡敬司氏にバトンタッチしていて安心していたら、また今週は高橋陽一郎氏の演出に。スローモーション・ストップモーション、アイパッチ越しの視界と、斬新すぎる演出に、涙。どうして普通のことができないんだろう。この演出家は。 泣きたくなった。とにかく、新演出のオンパレードが、うわっすべりで、逆効果。奇をてらった、場面途中での暗転処理など、とにかく感動するより驚かされる始末。大体、殺陣の映し方もなっていない。画面のカット割りも雑然として、ただ人が乱戦状態にあるのをドタバタと映しているだけ。もっと、美しい殺陣を時代劇で勉強してから出直してもらいたい。NHKの冒険に付き合わされる視聴者哀れ。そして、謙信を失った上杉家の面々の器の小さいこと。サル山の後継者争い?もっと、見せ方によっては今以上の魅力が出るだろうに。。これじゃ、視聴率は落ちる一方じゃない?ただ、今週はお船がちゃんと奥様していてホッとした。先週の「では、何かあったら、そなた(兼続)を頼ります。」問題発言。夫の立場ないじゃんと、信綱さまにご同情し。主君の命令で、後家と結婚してみたら、結構気が合ってうまくいった、みたいな藤沢周平作品チックな大人の脚本は、少女漫画のような小松江里子脚本には望むべくないのかと。先週までは、お船の未練たらしい振る舞いが、嘆かわしくて堪らなかった。だが、一応、夫婦じゃん。ちょっと安心。でもドラマ全般面白くないんだよね~と。 だれかどうにかしてちょうだい!そんな中、今週のツボは、兼続・与七の会話。「驚かされたのお、父上には。」(兼続)「あれほど機敏なお方とは。」(与七)マイホームパパをなめちゃいかんぜよ!世のお父さんたちはホントはもっと偉いんだぜい、なんて(笑)、世の父親連中の声が聞こえそう。来週は、いよいよ景虎立つ? 兼続鬼に、お船夜叉?風雲急を告げる御館の乱。もう、景虎さまは退場なのか?(嘆)来週も、めげることなく見続けられるのか、自信がないはなではあります。上杉三郎景虎←評)本編観るより面白い「あらすじ」が載っているよん♪天地人(前編)←第六天魔王・信長に、OPブッキー登った「八海山」 どんな味?魔王720ml・吟醸・本醸造・清酒八海山のセット
2009.03.09
本日の名言:「御屋形様、御屋形様の二人のお子が、ここに来ております。どうか、目を開けてください。」(by仙桃院)脳卒中で倒れた謙信の枕元に、景勝・景虎、二人の養子が駆け付けた時、仙桃院が謙信に掛けた言葉が今週のメモリアルワード。やさしい口調の仙桃院の言葉に、ついウルウルもらい泣きしたはな。でもって、今週はこの言葉を選ぶことにしました。 いいよね、独断(笑)。まずは、あらすじ。天正6(1578)年3月9日。謙信倒れる。知らせは景勝のもとにも届いた。 驚き駆けつける景勝と兼続。倒れたのち、正気の戻らぬ謙信。 景虎も駆けつけて来たが、意識は戻らず。家臣たちの動揺も甚だしく。 「動じるでない」と、たちどころに采配を振い、騒ぎを収拾する景虎。 無口な景勝はどうしても見劣りがする感を否めない。「さすがは景虎さま」、と感銘を受けた北条高広と柿崎晴家は、次期後継者に景勝でもなれば、今以上に上田衆がのさばるのでは、と危惧したこともあって。景虎擁立に向けて、今から手を打っておかねば、と画策するのだった。しかし、北条と柿崎に、兼続って、のさばっているように思われてたのね。「今ですら、あの若造の兼続までが評定に出張るありさまじゃからのう。」には、笑った。可笑しい~。ポスト謙信。 その動きは早くも起こった。景虎の家臣・遠山康光は、景勝の館を訪れ、「関東出陣に参じた諸将が当面いかがすべきかについて、我が主景虎さまが、ご重臣たちと諮(はか)り、決めましてございます。」景勝の知らぬところでのスタンドプレー的決定に、兼続は、「大事の時なればこそ、同じお子である景勝さま・景虎さまが力を合わせねばならぬのです。」と抗議するのだった。一方、景虎の館には、北条と柿崎が。「御屋形様の跡を継ぐべきは、景虎さまでございます。」擁立に動いていた。だが、景虎は、今は御屋形様の回復を祈るべき時と一喝。 一方、謙信を看病する仙桃院は、謙信はもう駄目かもしれぬと兼続に。「事が起きたとき、最悪の成り行きを考え、然るべき手を打っておくのが政事(まつりごと)というもの。」御屋形様が世継ぎをどちらかに決めておられたら、と嘆きながら、景勝・景虎の跡目争いが起きると予測した仙桃院は、「その時は、兼続、そなたが景勝を守るのじゃ。」と。「この命に代えても、かならず。」「頼んだぞ。」「はい。」謙信の意識が元に戻らぬまま、兼続の目の前で、越後の龍・謙信死去。享年49。 嘆く兼続。翌日、春日山城内には、上杉の諸将が集まり。早速、後継ぎのことで言い争いが。景虎派(北条高広と柿崎晴家)VS景勝派(吉江宗信と直江信綱)に分かれ。 一枚岩であった上杉の混乱。そこへ直江景綱の妻、妙椿尼(みょうちんに)が「御屋形様のご遺言がございます。」「上杉家の後継ぎのこと、家督は景勝に。左様におおせられました。」御屋形様のご遺言であるならば。後継ぎは景勝さまに。これで決まりじゃ。景勝派と上田衆は安堵。景虎も、「わしは御屋形様のお心に従うだけじゃ。」陰では、遺言の件で、仙桃院の妙椿尼への詰問。「なぜにあのような嘘を!」「すべては、私の一存でございます。」「私にはそう聞こえたのです。」なおも咎める仙桃院に、娘のお船は、「されどあのままでは、家督は景勝さまではなく、景虎さまに渡っていたやも。」「直江家は、亡き父景綱より、後継ぎは景勝さまであると申しつかっておりました。」一方、北条と柿崎は。「見たか、あの上田のやつらのうれしそうな顔」を!」「これでこの春日山は我らのものじゃと言わんばかりに、笑うておったわ。」「あんな奴らの風下になぜ我らが立たねばならぬ。」そこに遠山が。景虎からのお礼の品を持って、参上。「お味方されたお二人の恩、ゆめ忘れぬと申しておりました。」「では景虎さまにその気がなかった訳ではないのじゃな。」うなずく遠山。 波乱の予感。兼続は、仙桃院に呼び出され、妙椿尼とお船同席の下、遺言の顛末を聞かされるのだった。「遺言じゃが、嘘なのじゃ。」「母上が勝手に申し上げたのです。」お船。「あのご遺言があればこそ、あの場が収まり、重臣の方々も納得されたのでございます。」「それが嘘であったとなると。」「兼続、私はこの嘘を真といたす。」それでは皆を欺くことにと、動揺する兼続に、「この世には事実と嘘のはざまに、真があるのじゃ。」「政事とは、その真を見つけだすこと。」「今は上杉にこれ以上の混乱を招かぬためにも、それが一番よいのじゃ。」「二つに分かれてしまった家臣たちの心を、もう一度一つにまとめ上げねばならぬ。」「すべての泥は、この私がかぶる。」「これはわれら四人だけの秘密じゃ。」仙桃院の決意に、覚悟を固める兼続。これで事が収まらぬ時は、直江家のおなごとして、父の遺志に従うつもりじゃ、と兼続の決意を確かめるお船。葬儀の支度。仙桃院の指示により、喪主は後継ぎの景勝。謙信の思い出に浸る景勝。「『ともに、毘沙門天に恥じぬ清い国を築いていこうではないか』幼き頃、御屋形様はそう仰せられたのじゃ。」「わしは御屋形様の心、御屋形様の義と共に生きる。」景勝の決意に、「王である北辰の星は、我が殿の星。そして、それを守る北斗の七星は、われの星。」仙桃院さまがそう仰せられました、と。兼続。「夜空の王、北辰の星はひとつでございますれば、わが殿こそ、上杉の御大将でございます。」涙ぐむ景勝。 兼続の理屈はともかく、感動的な場面(泣)。この時より、二人の長く厳しい戦いの人生が幕を開けようとしていたのでございました(ナレーション)。明日の葬儀を控えた景勝の館に、放火騒ぎ。 柿崎の乱入。 謙信を亡くした越後に、風雲は急を告げようとしていた。***********************************今週の感想。演出家が変わったせいか、今週は安心して見れた気がする。 今週は、先週予感したとおり、「寝たきり謙信」(笑)。でも、安部チャンの演技は、うまかったっけ。死に際のうわごと、ガイドブックでは、「……そなたの義」と言い残したとあったので、まさか主人公特権でも、そんなことはないだろう、と思って見つめていたら、やっぱり言っていた。がっくし。 死に際に兼続にだけ遺言、「そなたの義」って? ありえな~い(涙)。今週で、惜しまれつつ安部謙信退場。今週も景虎さまはりりしくスッキリとした正義漢的演技をしてくれていたが、延々家臣を前にして演説をぶったあとで、「景勝どの、何かあれば。」のあたり、おまけかよ!と笑ってしまった。本人がまじめに言っているだけに、笑える。これで景虎さままで退場したら、今後の大河はどうなるのやら。今後の展開に不安を抱かざるをえない気分になった。前々から感じていたことだが、何かこのところ、話がもたついている感が、否めない。テンポ良く行こうよ!大河!!発破をかけたい気分になる。「政事」がうんぬん話とか、小難しい理屈はもういいから!何度も見直さないと評価できない大河が、私は悲しい(泣)。そんな中、今週のツボは、殿、景勝さまの、(兼続に)「どこに行っておった。」でしょうか。 怜悧な殿の、するどい問いに、キュンと胸が高鳴るはな。御屋形様との思い出に浸り、「義」の志を継ごうと決意する殿、北村景勝さまの、表情の素晴らしさ。夕日に映える殿の涙目が素敵です~なんて、うるうる。 しっかりもらい泣き。来週は、上杉家内紛?それでもって、樋口パパ活躍?風雲急を告げる上杉家の跡目争い。御館の乱に向けて、景勝さま・景虎さま、二人のファンのはなの心は、穏やかならぬ様相を呈して来るのでありました。あと、何回で景虎さま退場? さびしいよ~。■京竹ストラップ■上杉謙信/上杉景勝 「龍」■京竹ストラップ■上杉謙信/上杉景勝 「上杉笹」
2009.03.02
本日の名言:「そなたにも、やがてそなたの義が見えてこよう。」(by上杉謙信)先週の兼続の「脱泣き虫宣言」で、敵を殺すという問題は解決を見たのか、という疑問。案の定、やっぱり、兼続は、いまだ迷いの中にあるようで。そんな兼続に、謙信公がかけた言葉が今週のメモリアルワード。迷えるもののみが到達する「己の義」。「迷い、立ち止まり、悩むからこそ、人は成長する」という脚本家小松江里子さんの持論が現れた言葉だと思いました。脳溢血で倒れ、意識を失う謙信公。もう言葉は聞けぬらしいので、今回は謙信公の言葉を選ぶことに。 謙信公の温かな励ましの言葉に、「泣き虫返上」兼続も、思わず涙が出て止まりません。まずは、あらすじ。天正5(1577)年9月15日。七尾城を攻め落とした謙信は、信長を討つため、加賀へと軍を進めた。一方、安土城の信長は、「待っていたのよ、この時を。」「3000丁の鉄砲の前で、ほえ面をかく謙信が見える。」魔王信長の家臣柴田勝家の3万の軍は、濃尾平野の手取川(てどりがわ)を越えて陣を張っていた。「大切なのは“時”じゃ。天が味方する“時”。」1万3000の軍で決戦の時期を待つ謙信。そんな大事な決戦にも、蟄居中の兼続は、雲洞庵で一人自分と闘う日々。世俗とかけ離れた毎日を送っていた。そこに、初音登場。「先日、加賀の手取川で、上杉の軍勢が織田の大軍を打ち破りました。」と。鉄砲の弱点である、激しい雨のさなかの夜襲・決戦で、鉄砲は役立たず。追い詰められた織田勢が雨で水かさを増した手取川で千人以上の死者を出したと。謙信の圧勝。「毘沙門天の降臨」とも言うべき、謙信の大勝利を喜ぶ兼続に、「ひとつだけ、わからないことが。」と初音。天下取りの好機にもかかわらず、追い討ちを掛けずに引き返した上杉軍をいぶかしむ初音に、「御屋形様は慾で動く方ではない。なすべきことをなしたと考え、追い打ちされなかったのだろう。」と、兼続。「なすべきこととは?」「世に正しき道を示すこと、それが上杉の「義」なのだ。」「それでは何のために戦に勝ったのか」わからぬと初音。「謙信公は天下など、どうでもよいのですか?」「私は天下を取る男をこの目でみてみたいのです。天下に興味のない男など、つまらない。」一方、負けた信長は、「万に一つの機を逸するものに、天下など取れぬ。恐れるな。」と羽柴秀吉に。「世の流れは速い。」「「義」などという考えに酔っていられるのも、今のうちじゃ。酔いはいつか覚めるもの。」「上杉謙信、神を気取っていられるのも、今のうちよ。」と。そのころ、春日山城の毘沙門堂では、神ならぬ謙信がめまいを。年が明け、天正6(1578)年早春。兼続の蟄居が解かれた。「今すぐ春日山に出仕せよとの、御屋形様の御下知じゃ。」いまだ迷いの消えぬ兼続に、北高全祝は「志あるものは、ついに成る。」と、説教。「しっかりした志を持てば、どんな困難や挫折があろうとも、心配はいらん。必ずやうまくいく。」「もっと胸を張れ。」兼続の父は、「お藤に今日の姿見せたかったのお。」もう少し早く「紅葉の教え」に気付くべきだったと言う兼続。「母はこれからも、お前を見守ってくれよう。」と父。弟与七を連れて、春日山城に駆けつける兼続。「殿はまことにわしをお許しになったのであろうか。」兼続の心配。戻った兼続を、上田衆の仲間は暖かく迎えるのだった。樋口兼続とゆかいな仲間たち(笑)。一緒に蟄居処分を受けていた泉沢久秀とも、「お互い長かったのう」と感激の対面。そして、殿、景勝は、「蟄居の苦労話を聞かせてくれぬか。兼続らしゅう、面白うの。」「殿がお笑いになったぞ。」「殿はそなたがおらぬ間、ずっとお黙りになったままでの。」「わしらがどんなにご機嫌を取ろうとしても、無駄だったのじゃ。」「そなたの帰りを、殿はいちばんお待ちになっておられたのじゃ。」新たな家臣として、与七も加わり、景勝の館は、温かな笑いで満ちたのだった。「だいぶ身にしみたようじゃな。」景勝の母、仙桃院は、戻った兼続に、「やはり景勝にはそなたが欠かせぬようじゃの。」と、「北斗の七星」の話をするのだった。王である「北辰の星」(北極星)景勝を、いつも離れず傍にいて守る「北斗の七星」。「兼続、そなたの星。」仙桃院も、母お藤も、その運命を信じたのだと聞かされて。「この兼続、二度と殿のお傍を離れませぬ。」「北斗の七星の如く、お仕えいたします。」仙桃院の言葉に、誓いを新たにする兼続だった。「わしは、昨日初めて、殿や上田の仲間たちの強い思いがわかった。」「あんなにわしを待っていてくれたとは。」「そんな想いに応えたい。いや、応えなければならぬ。」今まで以上に、志を強く持った兼続がいた。3月になり、関東出兵の日が近づいてきた。春日山には、越後・越中・加賀から総勢6万の軍勢が集まって。景虎「皆、御屋形様を敬い、天下に上杉の名が轟くのを待ち望んでおりまする。」だが、謙信は天下取りの野望はないと。 信長と戦う目的は、足利幕府の再興だと。「その役目を終えれば、越後に戻るまでじゃ。」「わしは、信長に、いや天下の万民に、威を得るより気高きものがあることを知らしめたいのじゃ。それこそが我が「義」。人が人であることの美しさ。」謙信に呼びつけられた兼続。景勝や景虎と違って、「義」のためといえど、敵に刃を向けられる自信がないと。迷うことだらけの兼続。だが、謙信は「それでよい」と。兼続を見ていると、若いころの自分を思い出すと。迷うことだらけの兼続だからこそ、見つけられるものがある。「己(おのれ)の義じゃ。」「わしは長い戦いの中、迷いに迷った末、己の義を得た。」「そなたにも、やがてそなたの義が見えてこよう。」「真の義を見つけうるものがあるとすれば、その者は、己との闘いの中に孤独の身を置き、瞑想を続けるものじゃ。」「兼続、わしはそなたこそが、我が意思を真に受け継ぐものじゃと思うておる。」感激で兼続の頬を涙が伝わり落ちる。 兼続開眼か?兼続が去った後、毘沙門堂で倒れる謙信。 嵐の予感が。 次回、「謙信死す」。*********************************今週の感想。オープニングの演出の欄に、高橋陽一郎の文字を発見して、がっくし。 また、、、。脱力~(涙)と、正直言って期待はしてませんでした。案の定、初音の登場シーンで、また暗転(苦笑)。またか、という気分になりましたが、かぶるように流された、手取川の戦いの再現シーンは臨場感があって、ほんとうの合戦を見ている気分に。初音@長澤まさみの説明もわかりやすくて良かったと。辛口の評論を続けてきましたが、いいところはいいと褒めたいと思います。でも、他はあんまり見るべきものがなかったような(苦笑)。特に、直江信綱屋敷のエピソード、まったく言って蛇足でした。振り返るお船に紅葉のシーンの演出、演出家さんが「いいだろ~」と言っているようで、ちょっと興ざめ。孤独な景勝の姿を俯瞰からとらえたシーンの多用といい、どことなく、狙って効果をしかけられている、あざとさを感じて、はなは不愉快に。でも、上田衆の仲のよさ、いつもながらの心温まる言葉のやりとり。そして、殿、北村景勝さまの、笑顔。 ところどころには、見どころもありました。あんまり笑顔のない人の、微妙な笑顔を、北村一輝さんが、好演!!なにげな笑顔、しぐさに、北村一輝さんなりの、上杉景勝さまのリアリティがありました。そんな中、今週のツボは、そんな殿、景勝さまの、「久しく会わぬ間に、ずいぶんと腕を上げたようだな(腕組み)。」「明日はわしが稽古をつけてやろう(腕組み)。」「手加減はせぬぞ(腕組み)。」でしょうか。 キャー、腕組みしている殿って素敵!!もっと見たい!殿の腕組み(うるうる)。その手ではなを抱きしめて!男らしい景勝さまの仕草に、性懲りもなく、ときめくはなの乙女の心。次回は謙信公死す? 早速吹き荒れる不和の嵐?どげになるだね?と心配しつつ、ただ静かに次週をまつ、はなでありました。>>>>>もう、電池切れ?上杉景勝のすべて新装版上杉景勝上杉景勝
2009.02.23
本日の名言:「わしはそなたがいてくれたら、それだけでよいのじゃ。」(by樋口惣右衛門)病の床から起きだして、惣右衛門の髪を櫛で梳(す)きながら、「(あなた様は)病気がちであった私をいつも優しくいたわってくださった……なのに、私はこんなことしかできませぬ」と詫びるお藤。そんなお藤に惣右衛門が掛けた言葉が今週のメモリアルワード。夫婦の情愛がにじみ出た、いいセリフだと思いました。田中美佐子さんのインタビューの言葉から、引用すると。「ご覧になる皆さんには、こういう家族愛があってこそ兼続という人物が出来たんだって、人格形成の基盤のようなものを感じていただけるとうれしいです。」家族愛、夫婦編ってとこでしょうか。とっても、いい言葉ですね。まずは、今週のあらすじ。天正5(1577)年1月。「故郷の上田庄に引き籠り、今一度、雪の中で己を見つめなおせ。」謙信から蟄居を申し渡された兼続は、小姓時代を過ごした上田庄の雲洞庵で一人自分自身と闘っていた。「義」のためと言えど、むやみに人は切れぬと思い、何故「義」のために人を殺めることが出来るのかと、心で謙信に問いながら。弟与七も様子を見に、雲洞庵へやってきた。「身から出た錆(さび)」と言いながら、まだ迷いのふっきれぬ兼続は、「もうわしは、景勝さまのところへは戻れぬかもしれぬ。」「父上、母上には合わせる顔もない。」と、おのれの不甲斐なさを嘆き、すっかり弱気に。与七は、母お藤の容体が芳しくないことを告げて、顔を見せに帰るよう、願うが、「今は会えぬ。蟄居中の身ゆえ、勝手な真似は出来ないのだ。」と断る兼続だった。お藤・惣右衛門夫婦の話題は、雲洞庵に蟄居中の兼続のこと。「内心は悶々としているであろうのう。」「つらいであろうのう。」惣右衛門が慮(おもんばか)ると、お藤は、「大丈夫でございます。」「与六は、初陣も果たした一人前の男でございます。」「どんなことがあろうとも、己の力で乗り越えていくことでございましょう。」と。兼続を気丈に信じるお藤の言葉。「母は強しじゃ。」という夫に、「母は我が子を信じるしかないのでございます。」微笑むお藤。そんな折、北条氏政の、関東における上杉方諸城の攻略再開の知らせが。能登・七尾にもその情報は知らされ、関東へ備えるため、謙信は春日山城へ帰還。直江景綱@宍戸錠は、そんな謙信に、戦に参加できぬ自分を詫び、気がかりな甥・兼続の蟄居の許しを請う。「景勝さまのお傍には、兼続がおらねばなりませぬ。」景綱に安心するように告げた謙信は、盃で景綱の労をねぎらい。「景綱、そなたは、わが第一の家臣じゃ。今まで苦労をかけたのう。」感激する景綱。謙信に命を捧げて尽くした忠臣景綱は、妻のお万と娘のお船に「上杉の行く末、くれぐれも頼んだぞ。それが直江家の務めじゃ。」と言い残し、その3日後、息を引き取ったのだった。同年閏7月、関東で北条を抑えた謙信は再び七尾城攻めを再開。そこに、お船と結婚し名を改めた、直江信綱@山下真司参陣。景勝と対面。そして、秋。兼続のもとには、母お藤の危篤の知らせが。全祝和尚、「すぐに戻るのじゃ。」行けぬという兼続に、全祝和尚の「たわけ!」の一喝。「与六、己を見つめよという御屋形様のお言葉忘れてはおらぬな。己の真(まこと)を見るのじゃ。そしてその真に従うのじゃ。」諭されて駆け付けた兼続に見守られて、息絶えた母お藤。景勝のもとにも、お藤の死は知らされ、「……泣いておるかの。」景勝は、遠く兼続に思いを馳せるのだった。最後に何かいいたげだったお藤を思い、親に心配をかけた親不孝者との自責の念が強まり、ぬけがらのようになった兼続は泣き続ける。そんな中、日々は過ぎて、お藤の四十九日の法要が。法要に集まった親族の中には、結婚して信綱の奥方になったお船の姿も。お船の伴をして大湯を訪れた兼続は、一本の紅葉の木に導かれた。降るように散る紅葉に、母お藤の面影。「どうして紅葉が美しいか知っていますか。木は、厳しい冬を乗り越えるため、力を蓄えねばなりません。紅葉が散るは、その身代わり。紅葉は自らの命を幹に捧げて、散っていくのです。それゆえ紅葉は美しい。燃え上がるようなあの色は、我が命よりも大切なものを守るための決意の色。与六、そなたは紅葉になるのです。紅葉のごとき、家臣に。」母の「紅葉の教え」。「そなたは私の誇り。母は信じていますよ。」思い出される母との思い出。兼続が紅葉を見上げていると、お船が隣に立ち、同じように見上げて言った。「美しい紅葉じゃの」「母は私に紅葉の如き家臣になれと……そんな母の言葉を今、思い出していたのでございます。」それが亡き母の願い。「わが父・景綱もまた、紅葉のごとくに散っていきました。御屋形様を信じ、その命を捧げたのです。この越後を守るために。」「それが上杉の侍の生きる道なのです。」侍として生きる意味を見出した兼続。ホントか?「お船どの。もう、私は泣きませぬぞ。二度と泣きはしませぬ。」迷いを吹っ切った?兼続に、「遅かったのう。もう少し早く父が今の言葉を聞いていたら……そなたを私の婿とし、直江を継がせていたでしょうに。」お船の言葉に驚きながらも、お船と共に並んで紅葉を眺める兼続なのでした。**********************************:今週の感想。一言で今週のあらすじを言うと、賢母死して、子に教えを遺(のこ)す、でしょうか。母の教えに、立ち直る兼続。う~~ん。感想を一言でいえば、意図するところはわかるんだけど、説得力がないよ~(^^;あの単調な兼続の石ころ積みはなんなんだ?戦場で殺した兵士を悼んでのこと?仏教に詳しくない私には、わからない。今週気になったのは、安部の一言、「我らは、久秀や兼続の分まで、お仕えいたす覚悟ゆえ」な~んだ、泉沢久秀も一緒に蟄居処分受けてたんだ~。彼はどうしてるんだろう?話に絡まないから、どうなってるのか、余計気になっちゃった。元気かな~。心配。今回も、先週に引き続き、高橋陽一郎氏の演出ということで。 特徴ありすぎ(苦笑)。今週も、なんかありそうと思いつつ見てたら、紅葉の散るシーンで、死んだお藤登場に、「出た~~~!」と叫びそうになった、はな。なんてオカルトちっくな演出なんだ。最初ここは、フツーに回想シーンでよかったのでは?と思ったけど、「そなたは私の誇り。母は信じていますよ。」の一言を言わせたいためだったのねと納得。親に信じてもらってたら、立ち直らなくっちゃって気分になるもんですものね。でも、「紅葉の教え」が、「上杉の侍の生きる道」?正直そこまでいい教えには思えないはなであります(苦笑)。大体、戦で人を殺めることに悩んでたのに、そのことについて答えが出たのでしょうか?兼続のスッキリした顔に、ウソでしょ?って思いっきりツッコンでしまいました。そういえば、今週は直江景綱にしろ、お藤にしろ、病人がいい演技してましたっけ。とりわけ、宍戸錠さん。病魔に侵された忠臣のはかなさがいい演技で。あんな、しみじみとした演技が出来る方だとは思ってなかったので、目からウロコが落ちる気分で見入ってしまいましたヨ。グッジョブ!!でも、新妻なのに、娘のお船は問題発言。幸せだったら、こんなこと言わないよね。やっぱり、今だに兼続のことが好きなんだ?今週はいつもワンポイント起用の織田信長様、お見かけすることなく、残念無念。また来週に期待したいと思います。それはそうと、冒頭の謙信の「天に刃向いし信長を、この手で討つ。」のセリフ、前々回にあったら、わかりやすかったのにな~と。編集のマズさが、時折目につくのが気になるけれど、今回のセリフ挿入はわかりやすい感じにまとまってましたっけ。そんな中、今週のツボは、景勝さまの、「......泣いておるかの。」殿の思いやりに、キュンと胸を締め付けられる思いのはな。来週も、めげることなく、見続けようと思うのでありました。←ゆるキャラかねたんのユル~イ一日を描いてます♪(詳細)かねたんのいちにちかねたんの主君、かげっちさまの画像はこちら♪(まる子姉さんのブログ。)
2009.02.16
本日の名言:「だが、流されるでない。どこにあっても、そなたの幸せは、そなたの手で掴み取るがよい。」(by 仙桃院)縁談が決まったのに浮かぬ顔のお船に、「好きな殿御でもいたか?」と尋ね、「我ら武家のおなごとは、つらいもの。」「嫁ぐというても、おのが家を守る手だてにすぎぬ。」と、昔、謙信の政敵・長尾政景に嫁いだ自らの体験を踏まえて、助言をする仙桃院の言葉が、今週のメモリアルワード。このせりふを聞いて、お船ちゃんの浮かぬ顔は晴れ、自分の力で自分の幸せを掴み取るんだ、という気概が溢れる表情に変化して。仙桃院、いいこと言うなあと感動したので、名言として選んでみました。どんな環境にあっても、自分の幸せは他人任せではなく、自分で掴むもの、という仙桃院の教えは、いつも自分の胸に抱いていたい教えです。まずは、今週のあらすじ。天正4(1576)年9月。17歳の兼続は、織田側との戦にて初陣を迎えた。 「いざ、初陣」上杉軍は、織田信長を討つため、北陸道を西へ進み、越中侵攻。圧倒的な強さで織田に味方する武将の山城を次々陥落させていく。が、当の兼続は、肝心の戦で活躍どころか、まるでブレーキ。命乞いをされて、殺しきれず、逆襲されて、味方の兵に傷を負わせてしまう。「斬れませんでした」「あの者にも母がいると思ったら斬れなかったのです。」優しい気性の兼続にとって、命がけの戦場は過酷な現実。母お藤は、兼続の無事を祈りながら、「人を殺めて得意がるようなものにもなって欲しくないのです。」と。そんな母の息子は、戦場でのジレンマに悩むようで。詫びる兼続に、「次また精を出せばよい。」「もう2度と謝るな。強くなれ。」と叱咤激励する、殿、景勝。それでも敵を殺せずに、すっかり、へこんでしまう兼続。難攻不落の七尾城を包囲した上杉軍の中で、兼続の兵糧管理の良いところを褒め、「わしもいまだに戦が苦手じゃ。」と慰め、「後の上杉のために、決して生き急いではならん」と、そんな兼続を励ました直江景綱は、突然の病で春日山城に返されて、お船の婿取りは本決まりに。上野(こうずけ)長尾家の景孝という名を聞かされても、浮かぬ顔のお船。そしてそんなお船に仙桃院は励ましの言葉をかける。今週のメモリアルワード。その励ましで心を強く持ち直すお船。不自由な生き方を強いられた戦国時代の女性でも、その生き方の中で幸せになろうという姿勢が、感動的でしたっけ。一方、七尾城包囲の上杉軍の中で事件が。戦の手柄を巡って景勝・景虎両陣営の派閥争いの気分高まる中、景虎の家来が犬に「喜平次」と名づけ、小突きまわしているのを発見した泉沢と兼続は怒って、謝罪を求めるが、景虎の家臣・刈安兵庫(かりやすひょうご)@三池崇史監督(!)は、そんな兼続を、「敵を斬れない腰抜け」とせせら笑い、「そんな家臣を持つ景勝様の器量も知れたものよ」と。「弱虫」「腰抜け」主を悪しざまに言われて、激怒した兼続は、陣中のご法度を破って、切りかかっていくのだった。陣中での諍いの沙汰を待つ兼続に、闇の中から鈴の音が。初音登場。初音が忍びと気づき、捕まえようとする兼続。すりぬける初音は、「この戦、信長様の勝ち。今の上杉の力で信長様に太刀打ちできるわけがない。」という声を残して闇の中へ。歴然とした軍事力の差があっても向かってくる謙信の軍。初音は信長に、「それは、自分たちを神の軍と信じているからでございます。」と報告。「謙信の下、家臣一同、まるで毘沙門天が乗り移ったかのように、神がかっております。」今回の任務の成果発表。「 すがる神など、どこにも居らぬ。」シニカルにつぶやく無神論者の信長。3日後、兼続は謙信に呼び出されたが、景勝は兼続を伴って謙信の陣中を訪れ、「家臣の不始末は、上に立つ者の不始末」と深々と頭を下げた。「兼続、そなたは、しばらく郷里(くに)に戻るがよい。」謙信の沙汰。「すぐに陣より去るということじゃ。」「先に刀を抜いたのはそなた。よほど、腹に据えかねたのであろう。」「じゃが、それだけではあるまい。」「そなたの心が迷うておったのじゃ。」もっと己を大事にせよ、と兼続の軽はずみな振る舞いを叱る謙信。「故郷の上田の庄に引き籠り、今一度、雪の中で己を見つめなおせ。」殿の傍を離れなければならないのですか?と問う兼続に、「今のそなたでは戦に出ても無駄に死ぬだけじゃ。」「あいわかったな」気落ちした兼続に、殿の「たわけ者めがっ!」という声が。こうして兼続は、ひとり上杉の陣を後にすることになったのでございます(ナレーションより)。***********************************今週の感想。ヘタレです。兼続、戦に出ても敵を殺せません。忍び込んだ初音にも逃げられます。捕まえておけば、手柄になるのに、女の初音にいいように、あしらわれます。これじゃ、戦で人を殺すどころか、自分が死ぬのが早いんじゃ(^^;そう思った謙信公!するどいっ!!兼続を郷里に返します。直江景綱に褒められた景勝陣営の兵糧管理以外、実戦でいいところなしの兼続ですが、唯一母の「人を殺めて得意がるようなものにもなって欲しくないのです。」の一声に、救われます。そこがそなたの良きところよ、兼続~、と華麗にお藤のフォローの声が。そうか、そういう兼続を脚本家は描きたいのか。それでか~。泣き虫なのも、ノーテンキなのも、敵の死を嘆いて泣く甘ちゃんなのも、み~んな、みんな、長所なのね~。合点はいきましたが、そうか~人を殺して手柄を立てたと喜ぶ武将は鬼か?「功名が辻」の山内一豊一党は、これじゃ、鬼畜生と言わんばかりだな、と思ったり。「いざ、初陣」というタイトルと違いすぎる中身に脚本家の計算ずくの意図を感じつつも、いさんで初陣に出たものの、戦の現実に押しつぶされた、情けない、不甲斐ない、ヤル気ない、直情型兵士兼続に、ハテナの多く残る週でした。(これじゃ、間違っても「兼続さま」なんて呼べやしない、妻夫木兼続のていたらく。)ブッキーが頑張ってるのはわかるんだけど(^^;ひどい設定。。。ああ、直江兼続さまご本人が、草葉の陰から、「わしはあんなヘタレなアホウではない。」と、無念の涙を流していそうな気がしてならない(泣)。また、兵との争いのシーンや、犬のシーン。要所要所でまるで異次元ポケットに入ったかの如き、暗転シーンが気になって、全然楽しめませんでした。もろ、スタジオ録画ってわかるじゃん!!それに動物虐待?そんなこと気にしてたら、殿の受けた侮辱どころの話じゃなくって。あれを効果と考えてやってるのだとしたら、考え違いも甚だしい。逆効果というものですよ、演出さん。こんな中、今週のツボは、上杉景虎さまの、(戦の一番手柄をめぐって派閥争いをする兵に)「よせ、味方同士で。」(兼続に)「お前も怪我をしておるではないか。早く手当てをしろ。」でしょうか。美しいお姿もきりりとして、キャー。そのお言葉の優しさがひときわ胸に染みる気がします。目の保養~。来週は、上田の庄に帰った兼続?お船の縁談に直面?どうせ、兼続のこと、いろいろ悩んだりするんだろうなあ、と思いつつ、また来週を楽しみに待つ、はなでありました。NHK大河ドラマ【天地人】直江兼続のオリジナル6面パズル【かねたん】です。かねたん6面パズル(ピンク紐ORブルー紐の2種類有り)NHK大河ドラマ【天地人】直江兼続のオリジナルキャラ耳かき【かねたん】です。かねたん耳かきNHK大河ドラマ【天地人】直江兼続のオリジナルキャラ根付け【かねたん】です。かねたんラメ入根付(黄紐OR青紐2種類有り)
2009.02.09
本日の名言:「お言葉ながら、義がなければ、人は野に生きる獣と同じでございます。」(by樋口兼続)これを聞いて、おお!なんと素晴らしい!!と思ったあとで、兼続曰く、「謙信公はそうおっしゃいます。」な~んやそれ!兼続にしては出来すぎだと思ってたら、謙信公の言葉だったんだ!!と思わずツッコんでしまいました。まずは、あらすじ。天正2(1574)年4月。信長への使者の一人として、船で岐阜に向かった兼続。ノーテンキです。そして「甘ちゃん」です。「信長さまは気難しいお方。十分お気を付けなさいませ。」と初音に注意されても、「その時は、その時だ。ただ、今は胸が躍るのだ。」「こんな気持ちになったのは、子供のころ、御屋形様にお目通りして以来だ。」な~に?この甘ちゃん?この人、信長公に出会ったら、どんな風になっちゃうんだろう?そんなナイーブな兼続には、初音でなくても、悪趣味な関心を抱いてしまいそう。 使者とはいっても、若輩者ゆえ末席の兼続。そんな兼続を、手引きする初音。「信長さまと直にお話したいのでしょう?」岐阜城の一室で待たされた兼続を見とがめる羽柴秀吉。謙信公の使者と知って愛想よく兼続を「ポルトガルの間」へ案内。「決して口応えしてはなりませぬ。」「問いかけてもなりませぬ。」「命が惜しくば、じっと縮こまっておられることじゃ。」織田信長との謁見の際の注意を受ける兼続。が、謁見して信長の話を聞くうちに、タブーを破ってしまう兼続。これは、お約束ですね。「義」とは戦をするための口実ときめつける信長。「義をふりかざし、しがらみにとらわれているばかりでは、天下は決しておさまらぬ。」ワンマン信長に、兼続が意見した言葉。それが今週のメモリアルワード。いい言葉だったんですが、信長は一笑。「ならば獣で十分。新しい世をつくるためならば、鬼にも魂をくれてやろう。」信長は鬼です。上杉の味方なのか敵なのか「いずれ分かる」と、言い残す信長。「あやつの首、謙信に送ってやれ。」「信長の天下に上杉謙信は無用。それを知らせる良い進物となろう。」と断じた信長の命で、命を狙われる兼続。それを助けたのは、秀吉の配下、石田佐吉(のちの三成)@小栗旬。後に友となる佐吉と兼続、最初の出会い。「信長さまにズケズケ意見をするなど、ただのアホウだ」「アホウは好きではない」という佐吉に、(佐吉と兼続)「同じ匂いがするの」と初音。どんな匂いがするのかなあ?これは、これからの二人が楽しみです。信長から命を狙われながらも、信長のカリスマ性を強く意識する兼続。その印象は越後に帰ってからも、深く兼続の心に刻まれ、「信長は、悪しきしがらみを取り払い、新しき天下を築くのだと言いました。それもまた義ではないかと。」と謙信公に問う、兼続。その兼続に、謙信は、「強き者が弱き者の叫びを力で踏みにじることが、はたして真の義であるのか。」と答え、「私の考える義とは、人が人としてあることの美しさよ。」と諭すのだった。信長と謙信、その2つの「義」について考えあぐねる兼続。義のために信長との戦さをしてもよいものか、迷う謙信。戦の予感迫る中、お船が現れ、「婿を取らねばならなくなった」と。「そなたは、わたくしがどこの誰とも知らぬ男の妻になってもよいのか?」「私は、そのようなこと、わかりませぬ。」口ごもる兼続に、「少しは大人になったかと思うておったが、相変わらずの子供じゃ。」兼続の末長い幸せを祈るとの言葉に、苦笑いして、兼続への恋心をあきらめるお船。「御屋形様の義こそ、真の義でございます。」「信長は天下布武の名のもと、神仏をないがしろにし、罪もなき民人を殺め、世の害悪となり果てております。」「その信長を討ち、天下に安穏をもたらすは、真の義を貫く父上だけでございます。」 今こそ、「共に毘沙門天に恥じぬ清い国を築く」約束を成就する時ではないかと、謙信公に切々と訴える、景勝。天正4(1576)年9月、その景勝の進言で謙信は、いよいよ織田信長と一戦を交えることに。「御屋形様の「義」のもとに、天下取りの戦が出来るのです。」喜ぶ兼続。1万の軍勢の中、初陣を迎えることになった兼続の眼は、希望に満ちていました。***********************************今週は、信長・謙信二人の「義」についての解釈の違いというものが明らかに。ということもあって、今週のタイトルは、「2つの義」でもよかったかもと思いました。信長の威圧感は、さすがといえるほど。でも、その威圧感に圧倒される兼続を妻夫木くんが好演しているなあ、と感心。秀吉役の笹野高史さんも、その鮮やかな“人たらし”ぶり(褒め殺しぶり)は、ベテランながらの安定した演技力で、「できるな、秀吉!」と、一秀吉ファンとして、久しぶりに堪能させてもらいました。常盤さんは兼続への微妙な女心、妻夫木くんはお船のせつない恋心に鈍感な兼続をうまく演じていて、そのどちらにもキュンとしたものを覚えたりして。せつない青春の1ページだと、感涙。この二人、今後うまくいくといいな、と素直に思えたシーンでした。そんな中、今週のツボは、上杉景勝さま。そう、殿のせりふが面白くって(笑)。(兼続は)「昔から、あとさきを考えぬ奴です。」(兼続に)「先走るな、お前の悪い癖じゃ。」わ~かってるじゃん、殿!!殿の兼続への鋭く的確な洞察力もさることながら、その言葉に殿なりの兼続への愛を感じられて、ますますもって、殿の素晴らしさに感じ入った次第。さすが!!北村景勝!いよいよ次週は、織田との合戦。初陣を兼続がどう戦うのか、今から楽しみではあります。でも、予告を見る限り、ヘタレっぽい?負けるな、兼続、ガンバレ、兼続。また来週もテレビの前で、アツくなりたい、はななのでした。天地人(前編)「天地人」を歩く【送料無料選択可!】NHK大河ドラマ「天地人」オリジナル・サウンドトラック / TVサントラ
2009.02.02
本日の名言:「いや、そうばかりでもない。わしが出来ぬことを、あやつがやってくれていると思えば。」(by上杉景勝) お船と景勝のツーショットシーン。信長への使者を兼続がかってでたことを知ったお船が「景勝さまもご苦労が絶えませぬね。あのような家臣を持たれると。」と言ったときの、景勝のせりふが今週のメモリアルワード。兼続と殿との関係性が出ているせりふだとおもいました。口数少ない殿が、めずらしく胸中を告白するシーンです。 今週は、第1回目放送の時に、ナンダカナ~と思ったのが正直な感想でした。決まり切った構図ばかりで、定番の極致。ツマラナいと思ってました。でも、2回目に録画したものを見て、考えを改める気になりました。見直してみると、今週も面白いではないですか。これなら来週も期待できそうです。それで、もう一度、レビューを書き直すことにしたのですが、今度は長文になりました(笑)。まず、景勝が越中攻めから無事戦勝帰国。第3話の宴で披露された、郷里上田の舞「どじょっこホイ」で盛り上がる上田衆。景勝の館は大賑わい。どうやら上田衆にとって、「どじょっこホイ」は、上田衆のこころを一つにする、宴会の必須アイテムらしいですね(笑)。見ていて微笑ましいかぎりです。見ているこっちまで宴会で楽しんでいる気分になりました。戦での景勝の見事な采配ぶりは、上田衆の言葉のみの描写。残念。かっこいい殿の見せ場だったのに。さぞや先陣の景勝さまは素晴らしかったことだろうに、と無念の涙が出る私。直江景綱からの振る舞い酒もあり、お祭り騒ぎの景勝の館。女だてらの深酒を諌められたせいもあって、「居残り組」と兼続にあてこすりを言うお船。笑顔でお船の嫌味をかわしながら「またしても、あの嫌味」と憤慨する兼続に、ちょっぴり同情。でも、このシーンで印象に残ったのは、女の酔っぱらいの見苦しさ、かなあ。これは他山の石、だと思いました。その後、宴席での景勝とお船の会話で、お船が兼続の「3つ年上のいとこ」であることが、さりげなく説明され、「幼き頃一緒にあそんでおりました。」「むこうは覚えておらぬようですが」兼続とお船の微妙な"距離感"を表す言葉が続く。一方、雲洞庵時代の仲間、泉沢や安部は、初陣をはたせなかった兼続のくやしさを労い、「兼続あっての上田衆よ」、「お前がおらんと上田衆はまとまらん」となぐさめる。感極まって泣く兼続。だが、そんな兼続に、「殿と、兼続が“泣き虫”だと話していた」というお船。「またしても」嫌味炸裂。兼続が泣き虫の設定になったのは、主演の妻夫木くんの泣きシーンを見て、脚本家の小松江里子さんが感動したのが、きっかけ。「日本一の泣き姿を活かしたい。」だから、兼続は泣き虫という設定になったらしいが、仲間の温かな気遣いと人情に感激する兼続。話としては、心温まるいいエピだ。しかし、残念ながら、第2話の、与六と喜平次の雪の夜のエピソードで上田衆がまとまった、と言う安部の言葉には、説得力を感じることが出来ずに、納得できなかった。親元に逃げ帰った与六を、喜平次の号令で雲洞庵のみんなで迎えにいったというのなら、殿の初めてのリーダーシップが発揮された事件として、わからなくはないんだけどなあ。同じく武功を立てながら、春日山城の宴会の雰囲気のかげで、ひとり景勝の妹、華姫だけが戦勝祝いに訪れていた景虎の屋敷のしんとしたありさまは、景勝の館とは対称的で象徴的。ここまであからさまだったか疑問の残るところだが、華姫のはげましに心安らぐ景虎。その華姫と景虎を結婚させようとする謙信。「景虎には心を許し、互いに笑いあえる相手がおりませぬ。」人質ながらに実家の北条家に裏切られてきた孤独な景虎を不憫に思った謙信の温情で、景虎を真に上杉の人間に迎えるための縁組。考えてみれば、謙信も「長尾景虎」と名乗った時代もあり。同じ名前の名乗りを許すだけ、見込んでいるということかもしれない。戦勝祝いの宴の数日後、景虎と華姫の祝言が決まり、兼続らはお船に婚礼の祝いの品を相談。「兼続どのが一緒じゃ。」「ついてまいれ。」じゃじゃ馬お船は兼続を伴って馬を駆って府内湊へ。その帰り、雨に降られたふたりは、漁師小屋で雨宿り。一昔前の少女漫画みたいな、ベタな設定だ。これまたベタなことに、お船を女として意識する兼続。......見てられない。原作の兼続をゴールとして彼の成長を描いていく“青春ドラマ”にしようという小松脚本。青春の一ページに、お船にドギマギする景勝や兼続を描きたいらしい。だから、タイトルも、前回の「殿の初恋」に続いて、「年上の女(ひと)」。今回のタイトルはべつに「黄金の挑戦状」でもよかったはずなのだから、このこと一つとっても、この大河ドラマでのお船の位置ががよくわかる。お船の足の傷が目に留まる兼続に、「これは子供のころにできた傷じゃ」記憶にすらない兼続にむっとするお船。後で姉のお悠の言葉で明らかになるのだが、一緒に遊んだとき、木から降りられなくなった兼続を助けて、自分は落ちた。その時の傷なのだ。第3話の「助けたのはあの時がはじめてではござりませぬ。」そういう言葉のなぞは早くも解けた。姉のお悠との会話で視聴者に種明かしするところは、小技が効いて面白いとも言える。なんでも、お悠によると、お船にとっては、兼続は、昔からなにかと構いたがった相手らしい。お船曰く、「構いたがったわけではございませぬ。放っておけなかっただけです。」それで、わかった。兼続に会えば嫌味を言うわけが。お船は兼続が放ってはおけないのだ。たき火にあたりながら、府内湊で女物のくしを手にしていた兼続を目撃したお船は、放っておけずに「おなごにか?」と問う。母にどうかと思ってという兼続にうなづき、「そなたに女はまだ早い」と。このお船のせりふに、はなは大笑い!!(≧▽≦)彡☆したのでした。キャハハハハー!!大爆笑。あまりのおかしさに、今週の名言にしようかと思ったくらいです。「お船殿は、殿のことをどう思ってらっしゃるのですか?」「では、そなたは私のことをどう思っておる?」「姫だとておなごはおなご。」熱い目で見つめられた兼続は、あわてて外に飛び出し。ここでも、きゃははははー。なんか、妙な意味でウケてしまいました。ここは、別の設定・見せ方で兼続がお船を意識するほうが、よかったなあ、と。このエピは、山口百恵の映画「潮騒」みたいで、見ているこっちまでこっぱずかしい。度胸のすわったお船に対し、オタオタする兼続はヘタレ以外の何物でもないし。これが天下の名将になるのか?素朴な疑問さえ出てくるシーンだ。その日からお船を異常に意識するようになった、兼続。かえって素っ気ないそぶりをして、お船を怒らせてしまう。今日景勝の屋敷に来たのは、兼続らの祝いの品を華姫が喜んでいたと告げるためだといい、さらに、くしを兼続に差し出しすお船。「お母上に差し上げるがよい。」「これはしたり」素直な兼続には、お船の親切に対するしくじりに後悔の念が。華姫と結婚した景虎は、幸せの絶頂。「まるで夢のようじゃ」「皆、御屋形様のおかげじゃ。」華姫も、「私は生涯景虎さまの妻でございます。」仲睦まじく寄り添い、幸せに満ちた二人の姿は、いずれ来る不幸を知らぬげに切ない。一方、岐阜城の信長は黄金の洛中洛外図屏風を謙信に贈ることに。謙信の出方を窺うためだ。「信長さまは、男や女、その家柄などで人を区別なさいません。才覚のあるものは、皆お引き立てになられます。」「信長様はあたりまえがお嫌いなのでございます。」ポルトガルの礼装で越後に現れた、信長の使者初音@長澤まさみの言葉に、興味をそそられて、「信長公というお方は面白いのう。われらの考えもつかぬことをやってのけられる。」足利将軍を京から追い出した信長に対して、“呑気にも”、ナイーブな反応を示す兼続。だが、初音の指摘で、贈られた黄金図屏風が信長の謙信への挑戦状と気づいた兼続は、「わたしを行かせてください。使者のひとりとして信長のもとへ」「わたしはこの目で信長という男を見てみたいのでございます」、謙信に、信長への使者を志願するのだった。「信長のところへ?」お船と景勝のツーショット。そして今週のメモリアルワード。どうやら、殿(景勝)のしたいながらに出来ぬこと、をするのが、忠臣兼続の役回り。景勝も信長という男に関心があったのですね。その代理として兼続が。これは、頑張らなくてはなりません、兼続も。次回は、信長と兼続の接近遭遇で、信長が兼続にどう相対するのかが焦点に。「信長という男、しかとこの目で見届けてやる!」噂の信長を目の当たりにできる 。越後を出て岐阜城を訪れる使者の船に乗った兼続の眼は、期待と意欲に満ちておりました。 ************************************以上が、第4話のあらましですが、 最後の「天地人紀行」で、黄金の屏風の本物が出てきてビックリ。史実に即した話の展開ということがわかって、以前より身近に織田信長や謙信公の息吹を感じられて面白かったです。が、今週は、お船と兼続の漁師小屋シーンが強烈で、たった5分15秒のエピソードなのに、長く感じました。男の子が女の子を意識するのって、こんなことがきっかけなんでしょうか?こんな描き方しかなかったのでしょうか?今度のシーン。小松江里子さんの発想オンリーで描かれていることは、原作が17歳の兼続から始まっていることからも明らかなんですが、お船を女性として意識するきっかけは、もうすこしプラトニックなものであってほしかったと、正直思います。あ、玉山くんは、孤独な景虎を好演してましたね。玉鉄、グッジョブ!!次週は、信長公が出ずっぱり?次回が今から楽しみです。天地人(前編)
2009.01.26
本日の名言:「天の時、地の利、人の和......いにしえよりこの3つが揃った武将だけが天下を収めることができると言われている」(by 織田信長) 「猿(木下藤吉郎)、天地人という言葉を知っておるか?」ドラマの中で武田信玄の死を知った織田信長が、木下藤吉郎に語ったセリフが、今週のメモリアルワード。この大河ドラマのタイトルにもなっている「天地人」について語られる最初のシーンです。その云われは?1話でも、2話でも出てこなかったので一体いつつまびらかにされるのか、と思ってました。ドラマでは、織田信長のセリフとして表現されているので、「by 織田信長」としましたが、NHK公式ホームページによると、歴史上の書物では、上杉謙信の言葉だとか。NHKも紛らわしいことをするものですね。でも、その謙信の言葉の語源は、中国の孟子の教えにさかのぼれるということで、織田信長も、孟子の教えを学んでいた、と、解釈することもできるのでしょう。*********************************さて、前作との対比ですが、篤姫の偉人ぶりを描くために、ことさらにその発言を周りの皆に感じ入らせた「篤姫」とは違って、「天地人」の兼続@妻夫木聡は、未完成で不完全で、「これは、したり」と、未熟さゆえに失敗もする若者といった風情です。「これは、したり」---。この言葉は、ドラマの中でも口癖のように何度も出てくるように、兼続は、忠義心が空回りして何度も迂闊な行動にでるのです。*********************************天正元年(1573年)4月。与六は名を樋口兼続とあらため、謙信の養子となって名を上杉景勝と改めた喜平次の家臣としての生活を、謙信の居城・春日山城でおくっていました。兼続、14歳。川中島の妻女山で遭遇した武田信玄の懐刀・高坂弾正の不審な動きから、天性の勘で武田信玄の死を察知した兼続@妻夫木聡は、主だった家臣の居並ぶ軍議の末席から、「景勝の考えとして」、上杉軍を京へ向けるべきと、進言します。.........ひえ~!勝手に自分の考えを殿の考えとして発表したらダメじゃん、兼続。しかし、信玄のもう一人の養子、小田原北条家から人質として養子にはいった景虎@玉山鉄二は、「越中の戦には大義名分があるが、兵を京へ進めることには義がない」と反対。謙信も、景虎の意見を支持。景勝に手柄を立てさせたいというあてがはずれたばかりか、うまみを景虎にさらわれ、兼続は悔しさを隠せません。何かにつけて比べられるライバルでありながら、女性の人気、舞の巧みさや書の腕前、親元の所領の多さも、景虎に勝てない景勝。景虎人気に、兼続は悔しさをつのらせるのでした。ここで、兼続が勝てない状況を列挙すればするほど、景勝のコンプレックスを刺激する結果に。「されど、殿には、、、」と言いかけて、景勝が気を取り直したところで「思い当たりませぬ」貴様!!兼続!!と腹を立てた殿のせっかん。その様は、二人じゃれあっているようにも見えて、ほほえましい限りです。なにかにつけ失敗の多い兼続ですが、景勝にとってはなくてはならない忠義な家臣。翌日、出陣を祝う宴の席で舞を披露する景虎の後、名指しされながら舞おうとしない景勝に座がしらけそうになると、持前の機転でもって、兼続は、雲洞庵の仲間たちと、景勝のかわりに、上田に伝わる陽気な舞を披露。兼続のおかげで場はなごやかさを取り戻したのでした。口が重く、芸事に関心のない景勝は、景虎のような華やかさを持ち合わせておりませんでした。ですが、兼続がいることで、このように救われることも多く、今宵の兼続の舞は、皆の心を一つにさせたのでございました(ナレーションより)。いいなあ。無骨な景勝を、持前の陽気さでお助けする忠実な家臣ぶり。こっちまで楽しくなる舞でしたね。その宴席で出会った直江景綱の二女、お船(おせん)@常盤貴子は、先日、府内湊(ふないみなと)の城下町で女だてらに暴れ馬を鎮め、兼続の窮地を救った女性。兼続に生意気なじゃじゃ馬として記憶されていた彼女は、実は、いとこの間柄だったことがわかる(母お藤は、直江景綱の妹だったのです)のでした。お船は、姉のお悠ともども、これから城中で行儀見習いをすることに。子供のころ何度か遊んだことのあるお船は、兼続に、「助けたのはあの時がはじめてではござりませぬ。」「お忘れですか」謎めいた言葉を残すのでした。兼続と会うたびに、面当てのように兼続に向かって歯に衣着せぬ物言いをするお船でしたが、奥手な主君景勝がお船に「恋わずらい」(初恋)していると知った兼続は、一計を案じ、「景勝の名前で」呼び出し状を お船に手渡すことに。図らずして逢引となった景勝とお船を見守る兼続。ほんとに事のなりゆきにやきもきしている衷心ぶりがにじみ出ていて、この兼続は大好きです。でも、無口な景勝では、はっきりした態度を好むお船をもてあまし、兼続のおせっかいは、失敗に終わるんですよね。「そちの仕業か?」兼続に向かって投げつけられる呼び出し状。「これは、したり。」兼続、大失敗です。出陣の日、度重なる失敗と、初陣を許されず、先陣で戦う景勝を見送るしかない留守番役の情けなさから、感極まって泣き出してしまう兼続。それを、景勝は、「わしはまだ、死んでおらん。これではまるで通夜のようじゃ。」と珍しく冗談をいい、「泣き虫 与六」時代を知る坂戸城の面々は、あたたかい笑い声で、「小さいころから与六は負けん気がつよいわりに、涙もろかった。ちっとも変っとらん。あのころのままじゃ。」と口々に声をかけるのでした。なごんだ兼続に、「留守を頼む」と殿直々のお声がかり。「ハイッ。」以前とは心持が違います。そうして、景勝は、越中に出陣し、その留守に訪れた直江景綱の屋敷で、母お藤の病気の重さを知らされた兼続は、母の手紙を川べりに座って読み返し、涙ぐむのでした。そこにお船が通りかかり、お船は兼続に、むかし木の上に登って降りられなくなったときも、泣いていましたね、と。「あのころと同じです」「泣き虫。」その時は、お船の歯に衣着せぬものいいがなぜか小気味よい兼続でありました。**********************************以上が、第3話のあらましなんですが、後に兼続の正室になるらしいお船。フツーの感覚では、あれほど毒舌な女の子、兼続は好きになるんでしょうか?といったところが正直な感想ですね。特に、初陣を許されず無念な思いをしている兼続に、「一人前の男ではございませぬな。初陣がまだだとは。」と半人前扱いの声を掛けたり、そしてラストの「泣き虫」の一言。私には、兼続が「ドM」だと思わずにいられません。 お船の登場シーンも、じゃじゃ馬ぶりを表す古典的な手法の「暴れ馬」騒動が、ステロタイプで、「わあ、こう来たか」というような、意外性がなかったのが残念。とはいえ、今週は妻夫木聡くんの表情が豊かで、のびのびとした演技が素敵でした。無口な殿、景勝との掛け合いも最高に面白かったです。兼続がいると、景勝も面白い人の部分が出てくるんですね。ベテランだけあって、北村一輝さん、要所要所でさすがに演技上手です。今回を見る限り、殿への忠義心のあまり墓穴をほるあたり、コミカルで楽しい兼続に設定ではなっているようですが、見ていて文句なくすんなり楽しめました。笑えました。愉快でした。無口だけど、寛大な殿、景勝も、子供のころの喜平次のやさしさが、大人になっても残っていそうで、うれしい限りです。数々の兼続の粗相、信長だったら、「たわけ者めが!」「死ねい!」と即座になで切りだったかも知れませんものね。短気そうな信長だったら、ありえない話ではなさそうですが、まさに「良き大将の器」。景勝を讃美したくなりました。がんばれ!殿!!信長と兼続。この構図も、ぜひ見てみたいと思いますが、今後も、殿(景勝)とそんな兼続のスキンシップを楽しみにしたいと、はなは思います。天地人(上(天の巻))新装版天地人(中(地の巻))新装版天地人(下(人の巻))新装版
2009.01.19
本日の名言:素直な気持ちをお伝えなされ。(by北高全祝)今週は、第1話の後日談でした。先週「わしはこんなとこ、来とうはなかった。」と言い放った与六が、どうしてのちに「死んでも離れない」というほどの心持ちになったか。その鍵が今週のメモリアルワード。越後上田庄の寺・雲洞庵の和尚、北高全祝の坂戸城主喜平次(後の景勝/溝口琢矢)への教えです。5歳の家臣となった与六は、雲洞庵にて、喜平次(後の景勝/溝口琢矢)の小姓らと修行生活。一番年下で、他の小姓から仲間はずれの「おチビ」扱いを受けた与六は、母恋しさをこらえて頑張る、意地っ張りの「おチビ」として他の子たちともなじまぬ日々。そしてそんな与六を気に掛ける喜平次も、「よき大将の器」と上杉輝虎(のちの謙信)に評されながらも、小姓たちとなじめずに、また孤独を抱えていて。 本来無口で無愛想な喜平次は与六にうまく心を伝えられぬままに、二人の心はすれちがい、「どうしてわしを呼んだのじゃ。わしは喜平次さまの小姓になどなりとうなかったのに。」自分が小姓をしている意味が見いだせず、とうとう母恋しさを我慢できずに山を下り、逃げ帰ってしまう与六。与六をどうすればいいか、との喜平次の問いに、北高全祝は決めるのは喜平次であり、喜平次自身が与六を本当に家臣としたいかどうかが大事であることを説く。「わしは好かれておらぬゆえ」とためらう喜平次に、北高全祝が言った言葉が、今週のメモリアルワード。先週は与六を演じている加藤清史郎くんを褒めましたが、今週は喜平次を演じている溝口琢矢くんの好演を褒めたいと思います。お母さんのお藤に追い返されて泣いている与六に、「戻るのじゃ」。これは、初めて自覚を持って、家臣となった与六にかけた、“主君としての言葉”。「もう歩けん」とふくれる与六に、「おぶされ」と言わんばかりにそっと背中を差し出す喜平次。やさしい背中に、おぶされた与六。若様のやさしい気遣いに、小姓として差し出した母もおもわず合掌するくらい感動して。夜明け前の雄大な雪原を行く二人の姿。そして、背中越しに交わされた言葉の数々。こんな時刻、こんなシチュエーションだから話せるってことって、ありますよね。「そなたになら思っていることを話せる。」「寺に来てくれて、わしはほんに嬉しかったのじゃ。」「与六、この喜平次のそばにいてくれぬか。」「いつまでもわしの傍に居よ。」泣き虫じゃと、言う喜平次に、「涙が出てとまらないのじゃ。」どうやら与六は、喜平次の背中で泣き虫になったようです。「では喜平次さまはお泣きになるのか?」「わしは泣かぬ。上に立つものはみだりに泣いてはならぬのじゃ。」幼いながらに厳しい主君としての人生と覚悟に、与六の覚悟は決まります。「喜平次さまのそばにはこの与六がおる。いつもおる。」「では何があっても、そなたとわしは一緒だな。」天空の王、北極星とそれを守護する北斗七星。そんな星の運命(さだめ)に導かれるように、二人の幼きこころは、このとき一つとなり、終世ゆるぎのない主従の絆をつくっていくことになるのでございました(ナレーションより。) ************************************結果、喜平次、両想いになれてよかったですね。ホント言うと、冒頭の編集が前回見逃した人にとっては分かりづらい内容になっている、ひとりで与六を喜平次が追っていく設定が非現実にすぎるなど、いまいちうなづけないものがあるとも思いましたが、与六の弟、与七を含め、子役たちの演技はかわいくて、その澄んだまなざしに感動させられぱなしでした。有名な俳優を向こうに回して堂々と。子供にしかできない演技ってあるもんですね。惜しまれますが、今週で子役たちの登場は終わり、14歳の樋口兼続@妻夫木聡、登場です。のっけから川中島の妻女山にて、仲間と偵察中のところを、武田方の武将高坂弾正とその家臣に遭遇。命からがら越後に逃げ帰ったところで、今週は終り。武田は上杉とは、かたき同士の仲。その重臣の動きは、上杉にとってどんな意味を持っているのか。来週は、その軍議をめぐって、謙信のもう一人の養子・景虎@玉山鉄二が登場するみたいです。でも、兼続5歳から14歳までの出来事を、あっさり端折ったことが裏目に出ないといいと思いますが。。。脚本家のお手並み拝見といった心持で、今後を楽しみにしたいと思います。天地人(前編)天地人
2009.01.12
本日の名言:蔵の財(たから)より身の財。身の財より心の財。(by 直江兼続)大河ドラマっていうものは、毎回なにがしかの名言が含まれているものですが、冒頭の主人公:直江兼続@妻夫木聡のせりふが、第1回目のメモリアルワード。なかなかいい言葉をいってくれると感心しました。でも、秀吉は、「功名が辻」以来、またダーティヒーローなのね。利に働く秀吉@笹野高史は、正義と仁愛を重んじる兼続の前に砂金の山を築いて、兼続に家臣になれともちかけ、それを兼続は、主君景勝への忠義心からはねのけるという構図。そして、その後の、兼続の名セリフが今週のメモリアルワード。ほほう、です。そしてそういう兼続を友とよぶ石田三成はうれしそうにみつめる。秀吉ファンの私としては、単純すぎないかい?と思いたい。でも、47話でまとめなきゃならないという、話の都合で、秀吉は、兼続と好対照に描かれるのだろう。まあ、朝鮮出兵なんてことをやってのけた秀吉だから、老いてのちの秀吉には、私もうなづけないものがあるけどね。今回の大河ドラマの主人公は、「愛」の兜をかぶって戦国乱世を駆け抜けた武将、直江兼続。兼続は、越後上田庄(うえだのしょう)の坂戸城で勘定奉行をつとめる樋口惣右衛門@高嶋政伸の息子としてのびのびとした人生を送っていたが、永禄7年(1564年)に上杉輝虎(のちの謙信)@阿部寛に出会うことにより、輝虎の掲げる「義」の教えに目覚めることになる。この年、兼続は、齢5歳。幼名、与六。この与六の子役が加藤清史郎くん。いいなあって感じです。男の子っていうか、おのこっていうか。やんちゃな感じがグーなんです。上杉景勝と兼続(与六)の運命が動いたのは、坂戸城主長尾政景が上杉輝虎の参謀格・宇佐美定満と舟遊びの最中に急死した事件が発端だった。輝虎の謀殺の噂で城中が戦支度をする中、輝虎は、政景の死を弔うべく、そして、実の姉であり政景の妻・桃(のちの仙桃院)@高島礼子を見舞うべく姿を現した。が、輝虎の登場に城内は一瞬即発の臨戦態勢に。好奇心旺盛な与六は、戦見物に、坂戸城へ。そこで、飛んで来た矢を打ち払った輝虎の覇気に満ちた武勇の姿を目の当たりにして圧倒され、幼心に生涯忘れぬほどの感銘をうけることになるのだが、死んだ政景の10歳の嫡男、喜平次(後の景勝)@溝口琢矢は、輝虎を疑い、「父の仇」と切りつけるのだった。輝虎の寛大さで事無きを得た喜平次は、政景の後を継いで坂戸城主に。輝虎はそんな喜平次を野がけに誘い、喜平次の疑いを晴らしたうえで、「喜平次、わしの養子になれ。わしとともに、毘沙門天に恥じぬ清い国を築いていこうではないか」と誘うのだった。輝虎との養子縁組が決まった喜平次は、家臣の子弟の中から選ばれた小姓たちと、上田の庄の禅寺雲洞庵(うんとうあん)で修行をすることに。和尚の北高全祝(ほっこうぜんしゅく)は、仏法、和漢の学の奥義を極めた越後随一の名僧だった。小姓たちも喜平次の心中を早く察することのできるよう、ともに学ばせている、喜平次の母、仙桃院(桃)の意図とは裏腹に、一向に小姓たちと馴染もうとしない喜平次。そんな喜平次を心配し、蜀の劉備に仕えた諸葛孔明のごとき、「北斗の七星(ななほし)」たる忠義股肱(ここう)の家臣の必要性を感じる仙桃院。「なればいっそのこと、少々風変りでもよい、喜平次様が心許してなんでも話せるような、弟分のわらべを探されてはいかがじゃ……」仙桃院の耳に北高全祝の言葉が響いた。仙桃院には、一人心当たりが。----いつか喜平次と初対面で取っ組み合いの喧嘩をした小さな子ども、与六は、いかがと思ったのだ。一方、運命の荒波に翻弄され、殻に閉じこもりがちになった喜平次にくらべ、与六は、無邪気な日々を送っていた。輝虎の振り払った矢を宝物にしてみたり、近所の悪さ坊主と陣取り合戦をしたり、舞台は戦国乱世なんだけど、やってることがあどけない。まっすぐな瞳でまっすぐな物言い。今日も輝虎の「義」の教えを、胸を張って、弟(与七)や近所の子供に広める与六。かわいいですね。「今いちばん気に入っている言葉じゃ。」幼いながらに、ほんとに、輝虎に心酔しているのでしょう。「夜空にひとり炯炯(けいけい)と輝く北辰の星。それを常に守り離れぬ「北斗の七星」。」その幼き与六の姿に、我が子を守る「北斗の七星」の運命(さだめ)を感じた仙桃院は、与六の母のお藤に、喜平次の小姓として与六を差し出してくれぬかと、頼み込む。だが当の与六は、甘えたい盛り。輝虎にあこがれるけれども、その甥の10歳の城主喜平次は眼中になく、慾もない子供ながらのまっすぐなこころで、父上母上と一緒にいたいと思うがゆえに、喜平次の側仕えの話を断る与六。だから、父親に納屋に押し込められるんだけどね。運命(さだめ)を感じた与六の母お藤の決心も決まり、仙桃院の願いどおり、側仕えの家臣「北斗の七星」として、与六は、喜平次の許へと旅立つ。型どおりのあいさつ。だが、その後に口ごもり。「わしはこんなとこ、来とうはなかった。」喜平次の面前で言い放った与六。これもまた、今週のメモリアルワード。こういっていた兼続が、のちに「死んでも離れない」というほどの、主従の絆を築くとは。。。人間関係って面白いものですね。あと、ずっと先の話になりますが、石田三成との友情も今後の楽しみの一つです。「天地人」完全ガイドブック
2009.01.05
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