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2020年12月23日
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三回目ですが、「上田秋成を読む」は打ち止めと致します。

 一通り、手元に有る古典体系本で「膽大小心録」まで、一わたり読んでみましたが、今の私に強く響い

てくる文章はなかったので、その様に決めました。

 私にとっての上田秋成は、雨月であり、春雨であったと得心が行ったところで、私は私の道を進むより

仕方のない事であります。次は、吉田兼好の「徒然草」を改めて読み直し、心に響くものがあれば、私の

思うところを書き添えたいと思っています。

 この様な自由勝手は、今の私に許された最高の贅沢であって、大学などの学問研究とは根本的に違う立

場に立った、探求であり研究である所以のものであります。

 徒然草に移る前に、自作の散文詩「古事記 幻想」をご紹介しておきましょう。




 太古の昔、天も地も分かれていない宏大な虚空の中に、殆ど同時に出現した神々がお三方いらっしゃる

る。順にお名前を紹介しよう。

 先ず、アメ ノ ミナカ ヌシ、次に、タカ ミ ムスビ、そして、カミ ムスビ の神々である。意

味は「真ん中」、「高き所で生成する」、「不可思議な力で生成する」と言った簡明な意味で、要するに

、虚空のど真ん中で生成の神が姿を現した、と宣言している。

 これは真空中に何処からともなく宇宙の種が現れて、瞬時に灼熱の林檎の大きさになり、更にそれが大

爆発・ビッグバンを起こして急激に膨張を始めた、その最初期に匹敵する頃のこと。

 次には、大和の国全体が出来立てで、水に浮いた脂のようであり、海中のクラゲの如くにふわふわと虚

空に漂っている時に、まるで泥の中から葦が芽を出して来るように勢いのよい生命力を示して、出現した

神様達がおられた。それは、ウマシ アシカビ ヒコジ であり、次が、アメノ トコタチ であります

す。意味は生命の発現と、土台の出現である。



が発生したと唱えている。

 続いて姿を現したのが、クニノ トコタチ、トヨ クモノ、ウ ヒジ 二 と ス ヒジ 二、ツノ 

グイ と イク グイ、オオ ト ノジ と オオ ト ノベ、オモ ダル と アヤ カシコ ネ、そ

して、イザ ナキ と イザ ナミ である。

 意味は、土台の出現、混沌浮動、泥、生命の発現、男女、会話、誘い、などである。これを物語風に続



様々な生命が誕生した。そしてその生命に男と女が生まれ、男が女を誘い、男女の楽しい会話が発生し

た。

 美しい夜空に煌く星々を見上げながら、父が娘に、母親が息子に、語る宇宙の創世と、自分たちの時代

に至るまでに閲してきた来歴を語る。自分たちは何処から来て、何処へ行くのか。父母も子供達も楽しげ

に、また目を輝かせながら、満天の星々と心を通わせ合いながら、今生きてあることの幸せを噛み締める

のだ。

 さて、イザナキの命とイザナミの命のカップルに、八百万の神々の総意として、以下の命令が下され

た。「この漂っている国を整え、しっかりと作り固めよ」と。そして立派な矛(形は槍に似て、長柄の先

に両刃の剣を付けた武器)をお授けるになった。

 それで、お二方は天からの階段の上に立たれて、矛を下の世界に挿し下ろして、世界をかき回し、海水

を音を立てて掻き回して引き上げた時に、矛の先から滴る海水が積もって出来たのがオノゴロ島です。

 オノゴロ島に降り立ったお二人は、大きな柱を立てて、大きな御殿をお建てになられた……。

 こうして、国の起源を語る神話が始まった。

 この物語が今日の古事記の形にまとめあげられた時代には、立派な武器が存在していた。人々は集落を

作り、先祖神を祭り、稲作を主とした農耕生活を営んでいた。止むを得ない場合を除いて近隣の諸集団と

の諍いは起こさず、大体において平和な、生活が続いていた。美しい海や川、緑の満ち満ちた山や平野に

日々日輪が光の箭を穏やかに射ている。それが、素朴ではあっても、我々の祖先が営んでいた、麗しい生

活の素朴なスケッチ図である。

 文字のない時代が長く、長く続いた。語り部と呼ばれる専門の集団がいて、先祖から受け継いだ尊い神

話を代々受け継いでは次の時代へとリレーした。基本的には改作や付加は許されず、忠実な継承が基本だ

ったが、時に天才的な生まれながらの語り部が現れて、素晴らしい文飾が施され、その様な膨らみが随所

に加えられて、素晴らしい長大な一大絵巻へと発展した。

 時代は移り、豪族達の集団での支配体制が確立するに連れて、そのトップに君臨する者達が先祖から受

け継ぐ祭祀権を掌握し、同時に神聖な語り部部族の管理する神話をも、自分達のものとした。今日の天皇

家の創始であった。

               ―― 以上、幻想 の第一稿


 こうして、歴史を概観する時に、天皇たる者が持つとされる大和民族の総支配権とは最初から創作であ

って、その中枢にはフィクションとしての神話が据えられていたのだ。

 要するに、ここでも弱肉強食の原理は支配的に働いており、誰がトップの座に着くのかは、必然ではな

くて全くの偶然であった。後付けでその正当性を保証したのが、古事記や日本書紀に伝えられている所謂

神話のグループにほかならない。

 我が日本国は、神ながらに言霊の助ける国で、国土・国家の前に先ず物語が、それも素晴らしい人間性

の真実を示す、そしてエンターテインメント性に富む第一級の説話が先行して成立していたのだ。

 ヤマト タケル の悲劇性に満ちた、美しい物語を見るがよい。タケルは強く猛々しいが故に父親の天

皇から阻害され、悲劇の死を死ぬ。味方の中でも特別に強い者は、宿命的に最強の敵でもあった。ずる賢

い支配者は、そもそも支配者とはずる賢さの異名なのであるが、直感的に己より強い者を畏怖して、これ

を抹殺する。人よ、心せよ、権力とはかくも残忍なものであるゆえに。

 日本人はヤマトタケルに代表される悲劇のヒーローを無条件で愛する。権力を継承する権利を有するが

故に志半ばで仆れた真の実力を持った英雄を。

 源 義経しかり、西郷隆盛また然り。米国の話であるが、J F ケネディもその一人であろうか。

 庶民は、私たちは、悲劇の英雄の中に可能性としてあった豊かな、そして平和な未来を夢見る事で、現

実には花開かなかった人間の真実を、心に描くのである。それは、取りも直さず、果たされなかった自分

自身の可能性としての理想を、心の底から悼む、その葬式の如き形式なのだ。

 もうひとり、英雄のタイプがある。大国主の命である。因幡の白ウサギを助けた優しい心根は、庶民の

渇望する最たるものであるが、弱きもの、心貧しき者達を無条件で救済する救世主のイエスキリストに通

底するものがあるだろう。上手く立ち回ることが出来ない大国主は、残酷で、意地の悪い兄たちから酷い

扱いを受けるが、ウサギの恩返しによって美人を妻とすることが出来た。最後は、兄たちから命まで奪わ

れてしまったが、優しい女性 の愛情によって蘇り、豊かな国を支配する大王として、後々まで人々から

の敬愛を受けるのでありました。弱いは、最後には勝つ。弱いは最強のパラドックスを、彼は私達弱き者

に身を以て示し、私の様な心弱き凡人の守護神として、今日もなお応援して下さっている。

 人間の世になってからも、空海、道元、小林秀雄などの精神世界の大偉人が綺羅星の如くに輩出して、

惰弱な平凡人を導き、歩むべき道を明確に指し示して呉れている。実に、実に、有難くも勿体無いお国柄

であります、我等の日本国は。

 平和憲法は敗戦によって戦勝国であるアメリカによって押し付けられたものだから、一度廃棄して、自

らの意思と才覚で、自主的な憲法を作るべきである、との至極ごもっともに思える意見が大勢を占めてい

る。押し付けられようが、そうでなかろうが、良いものは良いので、まさに結果がよければすべて良いの

のであって、文章が拙速で杜撰なのは、修正を加えればよく、変なプライドなど持ち出さない方が、却っ

て大人らしい振る舞いというもであろう。

 私などは、現行憲法を神が与えて下さった、希に見る理想規範であると考える者であります。彼我の差

が歴然であって、当時の指導者達も初めから勝利を見込んでなどいなかった。にも拘わらず、猪突猛進よ

ろしく核兵器の惨禍を将来する地獄に突入したのは、人間の能力を遥かに超越した謂わば神の計らいなの

であって、必然であった、避けることなど現実の勢いの前では全くの不可能な事と、観念しなければなら

ないだろう。国難に際しては必ず神風が吹くと言って来たのであれば、無残な敗戦の結果は、やはり神風

が吹いたのだと、如何に辛くとも受け止めなくてはならないだろう。神の配剤と解釈して、その結果を土

台にしてベストの方向に押し上げるのが、我々の出来る努力の限界と悟り、結果オーライの未来を築き上

げて行こうではなか。

 戦争犯罪という言葉があるが、それを言うのなら、伝統文化の破壊もより以上の犯罪行為ではなかろう

か。国字国語改良と称した暴力を、人を殺していないからと言って、許すことは出来ないのだ。言葉を破

壊する、最も尊重されて然るべき文化の領域での蛮行は、人目につかないだけに、最も憎むべき犯罪行為

ではないだろうか。国民の便利を口実に使っての巧妙至極な犯罪は、今もはっきりとは俎上に乗せられて

はいないけれど、罪もない無辜の民がその痛みや心の流血で蒙っている莫大な損傷は、核兵器の比ではな

いと、正当に認識するのは私一人ではないのです。

 ともあれ、私たちは戦後の精神的な混乱を未だに引きずっているのだ。その事を忘れまい。

 神話は如実に伝えている。太陽が天の岩戸に姿を隠した時、八百万の神々はストリップを踊る女神を見

て大声を挙げて笑い転げ、そうすることでまた元の健全な日常を取り戻したことを。

 我々も一度、心の底から哄笑しようではないか。自分たちの愚かしさを肴にして。それから、それか

ら、襟を正して、八百万の神々に祈ろうではありませんか。そして、その敬虔な祈りの言葉の中に、銘々

がそれぞれの立場でベストの限りを尽くして、子孫に我々の諸々の遺産を残りなく完全に送り伝える事を

誓う。誓ったからには、その為の努力を惜しまない事を。

 我々の真剣な気持ちが神々に伝わったならば、それは必ず伝わらないではいないのですが、日本国は末

永く世界人類の中で立派な国として遇される 名誉ある地位 を勝ち得る事でありましょう。

 我々の国は、それだけの資格と実力とを兼ね備えているのですし、また、世界の情勢を見ると日本がそ

の持てる力を十分に発揮するチャンスは、十二分にあるのです。見ようによっては、今日の様な好機はめ

ったに訪れることはないのですから。

 その為にも、我々は自分の国の事を、長い歴史を含めてしっかりと知り、反省すべきところは反省し、

長所は益々長所としての特色を発揮するよう、努めることが必要でありましょう。





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最終更新日  2020年12月23日 09時46分10秒
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