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火曜の夜に来日したレンガ職人のGさん。何でも岐阜の彼女のうちに泊まるから、水曜の午後に現場で打合せしよう、なんて言う。随分、日本に慣れてきたもんだ。で、昨日の水曜日。そろそろ現場に出掛けようかと思っていた時、彼から電話。雨が強いから、木曜の朝に現場に行きたいって・・・。まあ、仕方ないか、と思って、木曜は午前中来客があるので工務のスタッフと朝打合せしていてくれ。来客が済んだら午後現場に行くから・・・ということでOKにした。で、現場に行ったが、彼はいない。彼女と自転車に乗ってどこかに行ったらしい。電話したら、現場に来るって。で、今日はどうしたと言ったら、「宿泊先の部屋の片付けをしなきゃいけないので仕事は明日から」だって。おいおい、呑気に彼女とデートかい?日程があるから、そんなんで大丈夫か?と聞いたら、全然大丈夫だってさ。ほんとかよ~~?まあ、カナダ人はあくせくしないやつが多いから、こんなもんなんだろうが、ちょっとプッシュしないとね。明日、レンガを運びに現場に行くので、遊んでたら怒鳴ってやるぅ~~~!(笑)
2013年04月25日
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青いスペシャル防水紙ウェザーメイト・プラスを施工した後、白い樹脂サッシを取り付けた状態が、この写真。なかなかカッコいい輸入住宅になってきたでしょ。昨日は、屋根屋さんが来て、アスファルト・シングルの屋根を施工しにきていたんですが、私も現場作業をしに行きました。それは、レンガの搬入。重さ約4kgのレンガが396個で1パレット。そのパレットが、11台狭い場所に入ってきます。何と総重量は、17.5トン。これでも外壁全体では、まだ半分以下の量。こんなのが、遠いカナダからはるばる来てくれる訳ですから、素晴らしいことですよね。で、私たちは、パレットに載せられたレンガを外して、それを高台にある家のまわりに運びます。そうすることで、レンガ職人はレンガ積みがしやすくなりますし、レンガの置き場所が分散されて狭い場所が有効活用できるのです。でも、この重さのレンガを家の奥の場所まで運ぶのは、手作業です。高台ですからリフトも使えませんし、足場があって更に狭くなっていますから、人手で運搬するしか方法はありません。日暮れまで3人のジジイたちで運びましたが、やっぱり全部上げるのは難しかったですね。でも、頑張りました。今日の午後は、カナダのレンガ職人と施工前の打合せ。本当はお休みですが、今日も現場に行きますよ。零細ビルダーの社長は、何でも屋ですねぇ。
2013年04月24日
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昨日、レンガ積みをする前の状況や構造を見てみたいというお客様と愛知県半田市で建築中のK邸に行きました。丁度、足場屋さんが足場を組み上げたところで、大工さんも建方工事の仕上げの仕事をしていました。こちらは、断熱性の高い樹脂サッシを使うのですが、週明けには取付け作業に掛かる予定ですので、それが完了すると随分見栄えも変わってくるでしょうね。家って、どんどん変化して、どんどんよく見えてくるから不思議です。お客様には、スケルトンの状態で私たちがどのように工夫して構造を造っているかをご覧頂けたので、ブログ記事だけでは分からない細かな部分もご理解頂けたと思います。その時のご質問や私の回答などについては、お読み頂く皆さんにも参考となるでしょうから、追々記事にしていきたいと思います。それにしても、話をし出すと止まらないですねぇ、私は。こちらで2時間以上時間を使ってしまいました。その後、東海市の洋館F邸や大府市の3連ガレージのあるレンガの家N邸の外観を一緒に見に行き、会社に戻ってきたのが、午後7時を回ったところでした。でも、レンガ積みの前段階と外壁を積んだ後の外観、そして13年経った時でも何ら変わらないF邸の状況を見れたことで、きっと想像以上のものを実感出来たのではないでしょうか。あまりたくさんの方が見に来られると、私の体ひとつでは対応が難しいですが、真剣に家づくりをお考えの方には、極力ご案内させて頂こうと思いますので、ご相談下さい。
2013年04月14日
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現在、建物の構造を造る建方工事が進んでいる愛知県半田市 K邸。おおよそ建方工事が終わるのが、4月20日前後ですから外観の全容がその頃にはご覧頂けるようになります。(フレームとなる木材は、地震に対して柔軟性のあるSPF(スプルース・パイン・ファー)を採用しています) <構造材の関連記事: 木造(柱)への釘打ちは、なかなか難しい>今回は、通常の針葉樹構造用耐震合板の代わりに、モイスという耐震・耐火用外壁パネルを施工していますから、普通とは違った真っ白な外観となっています。そういう構造部分を見たいという方は、北米の透湿性特殊防水紙 ウェザーメイトPLUSを張る前にお越し頂くと面白いですよ。また、カナダのレンガ職人が、4月末くらいから施工を開始します。7月初めくらいには完了する予定ですが、本場の職人がどうやってレンガ積み外壁を造るのかは、結構見ものです。興味のある初めての方は、1日見ていても飽きないかも知れませんね。今回の現場は、少し丘になった高台に建っていますから、半田市中心街を眼下に見下ろすことが出来る絶好の景色も楽しめます。また、近くには、中埜酒造やミツカンといった半田ゆかりの会社がありますので、そういったところの見学に足を運んで頂くのもいいですね。ただ、現場周辺の道は細く車を留める場所も限られていますので、たくさんの方が一度にいらしても現場が混乱するかも知れません。ですから、前もって日時と人数をお問い合わせよりご連絡頂けると助かります。半田市K邸の現場地図は、こちらです。お出掛けするには、本当にいい季節になってきました。行楽方々是非見にいらして下さいね。尚、現場には危険な釘や道具がありますので、現場スタッフの指示に従って行動頂くようにご注意下さい。特に、お子様連れの場合、現場は迷路のようで走り回りたくなるものです。楽しくご覧頂く為にも、お子様への注意はお忘れなく。
2013年04月12日
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北米への入植が始まった200年以上前。バーモント州あたりで素朴なレンガを作って、建物が造られた。その当時使われたようなレンガを再現したのが、このレンガ。まるで川の流れで石が丸くなるが如く、角が取れた丸みを感じるレンガは、アンティークそのもの。また、風雨に曝された感じの表情もいいですねぇ。勿論、本当に古いレンガという訳ではありませんので、その強度や耐久性は、他のHanson社のレンガと変わりません。でも、これだけグニャグニャした形のレンガだと、レンガ職人も水平・垂直を出すのに苦労するでしょうね。あと、大きさがいつものMAXサイズよりちょっとだけ小ぶりですから、たくさん積まなきゃいけない点も面倒かも知れません。でも、こういう凹凸感が好きな日本人は、多いと思います。本当に200年前のレンガを使って建てた雰囲気が出ますよね。まるで数百年そこに建っていたかのような印象です。ただ、このレンガは作るのに多少時間や技術が要りますから、ちょっとだけ価格が高くなることは諒解して下さいませ。
2013年03月25日
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名前からイメージするのは、何と言っても歴史でしょうか。Brownというカラー・カテゴリーに入るレンガですが、時代が経ってすすけたようなダークさを醸し出しながら、少し黄色いライトな部分も感じさせる微妙なさじ加減の色ですね。また、通常Hanson社の外壁用レンガで、時代がかった感じを出す際には、レンガの表面をざらつかせた感じにするのですが、このレンガは平らでスムースな印象になっています。逆にこうした表情は、クラシック・ブリックをイメージさせるのかも知れませんね。実際に、カナダの住宅でレンガ積みに使われたという写真を見ると、そのクラシックさがよく分かります。100年前に建てられた輸入住宅と言われても、遠目に見る限り納得してしまう感じがします。こうしたデザインは、今の国産住宅では到底真似できるものではありませんが、これこそ普遍的と言われるものであり、時代が変わってもデザインが陳腐にならない所以でもあります。
2013年03月24日
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こちらは、白っぽいグレーのレンガですが、素地の赤い粘土の色が薄っすら表面に透けて見えて、ピンクがかったちょっと可愛らしいカラーをしています。少し時代を感じさせる為に、Heritage Brownと同じように表面のデザインをクッキーのようなザラザラした感じに仕上げています。私たち ホームメイドの輸入住宅では、MAXと呼ばれる大きなレンガをよく使います。というか、今までそのサイズのレンガしか輸入していないのです。幅260mm、高さ80mmもありますから、他社のレンガタイル(スライスブリック)張りの外壁と比べても、相当迫力がありますね。最近では、豊田市M邸や昭和区八事F邸でも使いましたが、写真にある岐阜市N邸のように、まるで白いお城のようです。積み始めでは、目地に入れるモルタルの色が濃いので、グレーの色が強く出るのですが、目地が乾いてくるとレンガの色も段々白っぽくなってきます。外壁の色が変化するなんて、レンガ積みならではの面白さですね。こんな石のようなイメージのレンガは、他にはありませんから本当に格好いいと思います。塔屋の外観にもよく合いますね。
2013年03月17日
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先日、カナダのレンガ職人からメールがあった。今、日本に遊びにきているから次の現場で打合せしようと言う。え~~っ!何しにきてるのぉ~?なんて思ったら先回岐阜市の仕事の際に知り合ったロシア人の友達のところへ来ていたらしいんだ。日本語を話せないカナダ人が、岐阜でロシア人女性と知り合うなんて、凄いことです。で、今日現場を見がてら彼と打合せをしてきました。雨が降った後なので、ベタ基礎の中は水浸し。基礎工事の職人さんやうちの現場監督が一緒になって、水を外に掻いて出していました。現場を見たカナダ人は、結構大きいし、高台にあってロケーションもいいねぇなんて言ってましたが、レンガや材料を上に運ぶのが大変だなんてことは、すぐに分かっていたでしょう。でも、文句も言わず、ニコニコしていたのは、女友達も一緒に来てくれたからかも知れません(笑)その後、施主のお客さんのところにも挨拶に行って、宿泊先になる部屋もチェックしてもらいました。いろいろ手間暇掛けてやってきましたが、今まで順調に来れたのは、裏にある神社の神様のお蔭かも知れません。勿論、彼らもお参りに行きましたよ。さて、次の工事は、いよいよ構造を組み上げる建方工事です。
2013年03月14日
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レンガの家と言えば、赤レンガを思い起こす人は多いですよね。レンガは、通常粘土を焼いて作りますから、赤土が多く用いられたという経緯でイメージが付いてしまったんでしょうね。でも、その赤さが人の心を何とはなしに落ち着かせてくれるのは、やはりDNAに染み込んだ自然との関わり合いがあるからでしょう。そんな赤レンガですが、私共 ホームメイドのお客様が選ぶレンガで一番多く選ばれるカラーでもあります。ただ、赤レンガでもHanson社のレンガは、たくさんの種類が存在します。その中でも一番人気なのが、このHeritage Brown。伝統的な赤レンガの表面をクッキーのようにざらつかせて、火で焦げたような黒いレンガを混ぜています。窯の火が強い時に焼けたレンガというイメージですね。このレンガを使った私共の輸入住宅で代表的なのが、愛知県東海市にあるF邸です。隣接する日本家屋や古いケヤキの木にも馴染んでしまう、そんなアンティークなデザインですね。左右対称のシンメトリーなデザインは、中部大西洋ジョージアンと呼ばれる建物をイメージしてみました。この写真は、築2年後の2003年に撮影しましたが、今でもこの佇まいのままですし、100年後も同じであって欲しいですね。
2013年03月04日
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住宅の構造体に外壁材(外装材)を張る場合、一般的に胴縁が用いられる。レンガ積みのように下から積み上げられるのと違って、サイディングやタイル張りは構造体にくっつくようにしか施工出来ないからだ。ただ、構造体にそのまま張ってしまうと、雨や湿気が外壁材の内側に侵入した場合、木材のカビや腐れが発生する。だから、そういった外装材を胴縁の上に釘で留めて、通気層を確保する訳だ。ただ、こういう場合の問題は、通常胴縁材は木材であり、胴縁にカビや腐れが発生する恐れがあるということだ。そうなると、最悪の場合、外装材が脱落することとなる。まあ、20~30年で壊されることを前提にした住宅なら、そうなる前に家自体がなくなってしまうから問題ではないかも知れないが、100年住もうというなら気になるところだ。また、こうした外装材は子泣きジジイのように非常に重く、構造体にとっては大きな負荷であり、地震の揺れに対しても不利という側面は否めない。では、レンガ積みの外壁は、どうだろうか。先程も述べたように、積みレンガは基礎から積み上がってくる。それも、通気層を確保するのに木で出来た胴縁は必要ない。カナダのレンガ職人の高い技術さえあれば、胴縁を入れなくても垂直・水平を確認しながら、1枚の面で出来たレンガ壁が出来上がるからだ。レンガ積みの壁は、構造体から少し離れた位置に自立している訳だが、万一の腐食に強い亜鉛コーティングがされたブリックタイで構造体と緩やかに繋がれているから、地震の際でも構造体とレンガの外壁が同じ揺れ方をして崩壊を防ぐ。カビや腐れ、構造体への負荷、脱落リスクの何れを取ってもレンガを積んだ外壁は、有利と言えるのではないだろうか。勿論、レンガ以外の外壁が悪いと言っている訳ではない。構造体を守るという点では、ちゃんと役目を果たしている。だが、100年以上住むことを考えるなら、レンガ積みはリスクが最も少ない外装材・施工であることは間違いない。
2013年01月20日
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外壁をレンガ積みする際に、少し遊びをするようなことを欧米では心掛けます。普通に積んでもレンガは素晴らしいのですが、そこにひと手間加えることで更に美しさをアップさせることが出来るからです。以前紹介したこともありますが、窓下にボトムシルと呼ばれる窓下台を入れたり、建物のコーナー部分にレンガを飛び出させて四角の連続デザインを形作るコイン・コーナーを施工したりします。また、半円形の窓の頂上にキーストーンと呼ばれる三角のクサビ石を入れるとなかなか格好いいですよね。フェイクのスライスレンガでも同様のアクセサリはありますが本物のレンガと違って厚みを出して重厚感を感じさせることは出来ません。本物には、本物にしか出せないデザインがあるんですね。
2012年12月10日
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先日、ある会合があって、名古屋の街中に出かけていきました。会社が日進ですから、用事がない限り遊びに行くなどということはありません。ほんと、清廉潔白な人生を歩んでいる私(笑)その会合に行く途中、撮った写真がこちら。旧名古屋控訴院だったそうで、いわゆる裁判を司る建物だったそうです。今は、名古屋市の市政資料館となっています。赤いレンガに白い石の縁取り。いかにも明治・大正期に建てられた建物の風格を感じますねぇ。そう、JR東京駅丸の内駅舎にも通じるものがありますね。まあ、私たちが建てさせて頂く輸入住宅は、あくまで一般の皆さんの住宅ですから、こんな規模と費用は掛けられませんがやっていることは同じレンガ積み。こうして100年近い年月が経っても、ホームメイドのレンガの家も美しく残っていて欲しいものです。勿論、その頃私はこの世にいませんが・・・・。
2012年11月13日
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岐阜市 N邸でレンガを積んでくれたカナダのレンガ職人。こんな丸くなったところでも、こんな重いレンガでも、ちゃんときれいに積んでくれます。その為の道具もカナダから持ってきています。彼が来た時は、爽やかな初夏でしたが、彼にとって日本は既に夏。暑くて、Tシャツも脱いじゃいました。まあ、あまり行儀はよくありませんが、寒いところで育った彼には、これくらいの暑さでも耐えられないんですね。そうそう、このレンガは固く焼き上げられていますから、1個3kg以上あるんですよ。それを10,000個以上積むんですからその重量感はものすごいです。1,000度以上で何日も掛けて焼いて作ったレンガですから、塗装のように色落ちしたり、塗り直しすることもなく、100年メンテナンス不要の外壁として建ち続けます。早く半田の輸入住宅の現場に来ないかなぁ・・・。
2012年10月09日
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カナダのメーカーからの輸入資材の出荷が、思うように進まず完成が遅れていた岐阜市 N邸。本当に我慢強くご辛抱頂いているお客様には、感謝申し上げます。照明器具等の名古屋港到着がもうすぐですから、おおよそ完成の目途が立ってきました。ただ、こうした出荷に付き物なのが、欠品や誤品、破損といった不測の事態。安心するには、まだまだ早いです。でも、外回りはほぼ完成し、あとはジェットバスや設備の据え付けといった内装の仕上げを待つばかり。なかなか重厚感のあるレンガ積みの輸入住宅が、出来たのではないかと思っています。また、インテリアの方が出来てきましたら、お見せしますので乞うご期待。
2012年10月04日
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復原されたJR 東京駅 丸の内駅舎が、10月にリニューアルオープンする。昨日、NHKの特集番組でも紹介されていたように、1914年に辰野金吾の設計により開業した。そして、1923年関東大震災で東京が壊滅状態になった際でも、この赤レンガの駅舎は、ビクともしなかった。1945年、アメリカ軍による東京大空襲によって、その内部が焼け落ちることになったのだが、外壁に積まれた赤レンガは、それでも尚その原型を留め、現在に至ったのである。つまり、レンガで積まれた外壁は、100年以上耐久性があるということなのだ。現在住宅用に使用されている外壁材の多くは、薄いコンクリートの板(サイディング)であるが、コンクリート自体が吸水性がある為、表面を塗装しなければ、長くは持たない。それも、その塗装は10年毎に必要となる。また、薄いタイルを外装材として用いることもあるが、これもモルタル目地の割れやタイルの脱落などで、防水性能が劣化してしまったりするという問題を抱えている。技術が進んだ現代にあって、レンガ積み以上の耐久性や断熱性、デザインの普遍性を体現出来る素材は、未だに存在しないのである。そして、JR 東京駅 丸の内駅舎に使われているもう一つの素材。それは、天然スレートの屋根材である。薄い板状に切り出した粘板岩を屋根材として施工するのだが、この素材は、中世ヨーロッパ以来、壮麗なお城や教会の屋根に使われてきた。あのルーブル美術館、モンサンミッシェル修道院の屋根も天然スレートであり、その耐久性は120年以上と言われている。日本で一般的な、コンクリートを板状にして表面に塗装したスレート瓦(カラーベスト屋根材)とは、全く異なるものである。それは、サイディングと同じく、塗装が10年毎に必要となることからもお分かり頂けると思う。結局、今の住宅建築は、如何にフェイクで安く造るかということからしか考えられていないのである。私たち ホームメイドは、JR 東京駅 丸の内駅舎と同じ、カナダ製のレンガ積み外壁と天然スレートの屋根材で出来た輸入住宅を建てることが可能な、国内唯一の名古屋のビルダーだと思っている。その実績は、愛知県大口町のB邸で見ることが出来る。東京駅が多くの人たちの脚光を浴びていることを思うと、ホームメイドが地道にやってきたことは、間違いではなかったと感慨深い。地方の小さな工務店の中にも、こういう素晴らしい仕事をする真の輸入住宅ビルダーがいるのである。作品紹介 大人のブリティッシュトラッド ~B邸~
2012年09月30日
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スライスブリックやブリックタイルとも呼ばれるレンガタイル。窯で焼いた窯業系タイルもあれば、コンクリートを型にはめて作ったカルチャードブリック(人造レンガ)などもありますね。輸入住宅でよく使われるのはカルチャードブリックなのだが、吸水性のあるコンクリートなので、雨に曝されると水分を含んでしまい、そのうちクラックが入るようになる。写真のレンガタイルは、窯業系の比較的堅いタイプなので吸水性も少なく割れにくい。だが、その分重量も重くなる。それが地面から浮いた状態で建物の構造外壁にへばりついているのだから、外壁への負担は何十トンにもなる。だから、接着が不十分だったり、地震や地盤沈下などで建物が動いたりすると、その部分に亀裂が入り、タイルの剥がれや脱落が生じることとなる。その重さによって、室内の壁にクラックが入ったりもする。長く持ちそうなレンガタイルだが、一定期間でのメンテナンスが必要となるリスクが生じることは、何れに於いても明白だ。その点レンガ積みは、非常に古典的な施工だが、自然の理に叶ったものである。建物の基礎を少しだけ外側に広げて、その上にレンガを積む。基礎の上に自立して積まれていくから、構造外壁には全く負荷が掛からない。異形鉄筋などの耐震金物をレンガ積みの中に入れるので、勝手に単体のレンガが外れることもない。高温で長時間焼かれたカナダの積みレンガは、吸水性が非常に小さく、水分を含まないばかりか、温度変化による伸縮にも強い。手間や費用の掛かるレンガ積みだが、果たしてどちらがお得だろうか。2世代、3世代住み続けるなら、重厚で美しいレンガ積みではないか。
2012年09月17日
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六角形や八角形。輸入住宅の間取りデザインでは、よくこうした外観を見かけます。私たち ホームメイドでもいくつもこうしたデザインの家を造ってきました。そう、現在施工中の岐阜市のN邸や次の半田市K邸でも角度の付いたコーナーがありますよ。こんな時私たちは、コーナーのラインに合せてレンガを切って施工します。だから、コーナー部分に垂直の目地ラインが付くこととなります。でも、この写真のコーナーは違います。カナダのブリックメーカーに予め発注して、鈍角の角度を付けてレンガを焼いてもらっています。だから、コーナーには切れ目が来ることはありませんので、デザインも美しく、更に強度も増してきます。カナダのレンガは、ほんと美しいですよねぇ。但し、これを焼いてもらうには、相当の費用が掛かります。何せ、すごい量が必要ですし、そこだけ殆ど手づくりですから・・・。ただでさえお金の掛かるレンガ積みの外壁です。そこまで掛けて完璧に施工したいという人が出てきたら、ホームメイドでもやってみたいですねぇ。夢や理想は、思っていれば叶うと言いますから、そのうちやるかも知れませんよぉ。
2012年09月10日
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岐阜市の輸入住宅 N邸。玄関ポーチの開口部で大きなレンガをアーチ状に積むカナダから来たレンガ職人たち。日本では既に失われてしまったレンガ積みの技術を、彼らは見事に見せてくれます。ホームメイドが施工する輸入住宅の現場でしか見られない作業風景をご覧下さい。レンガ積み外壁の施工希望の方は、ホームメイドへ ご相談 下さい。
2012年09月09日
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昨日、レンガ積みの際のモルタル目地についてお話ししましたのでもう少しだけ突っ込んで書きたいと思います。こちらの絵は、レンガの目地をどのようにするかで雨に対して適切かどうかを一覧にしたカナダの資料です。カナダの施工では、こうしたことも重要なこととして捉えているんですね。だって、過度の水分はモルタルを劣化させるばかりか、水分の凍結によって目地割れを生じさせる原因にもなりますから。勿論、私たち ホームメイドの輸入住宅では、Concaveと呼ばれる丸い形状の目地にしています。Preferred Profileとあるようにこの形状が最も推奨される形なんです。つまり、この形は最も雨が滞留しにくく、水分を含みやすい目地から最も雨を外に排水しやすいということなんですね。こうして目地という弱点を水分から守っているという訳です。V溝目地や下方向が広がった目地は、Fairですから、まあまあといった具合の表記でしょうか。その他の目地は、Poorですので問題外と考えていいでしょう。日本のブロック屋さんや外構屋さんでは、こういった指針がありませんから、それぞれ自分の好きにやっているというのが現状です。場合によっては、目地を何も押えないなんてところもあるようです。こういったところにもレンガ積みの文化や技術の違いが表れます。皆さんのところでは、どんな施工がなされているのでしょうか・・・。外壁のタイル目地だって、本当は同じ考え方なんですよ(笑)
2012年08月17日
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写真は、窓下にボトムシルを取り付ける前のレンガ積み。ボトムシルの幅に合せて、レンガがカットされているのが分かりますね。面倒な仕事ですが、こういうディテールが長く愛着を持ってもらう為には大切なんです。さて、今回は、レンガとレンガとをつなぐ為のモルタル目地についてお話ししましょう。モルタルとは、セメントの粉と細かな砂、ライムと呼ばれる石灰、そして水を混ぜることによって出来る接着剤のことを言います。接着剤と聞くと、プラスチック系やゴム系のものを思い起こす人が多いと思いますが、レンガやブロック、コンクリートを接着する場合は、このモルタルが使われます。このモルタル目地には、適当な幅があるというのをご存知ですか。通常は、10~12mm程度で目地を作るというのがいいとされています。目地の強度を上げたり、雨が内部に入り込まないようにしたりする為にジョインターと呼ばれる目地押えを使って仕上げるのですが、この道具は目地よりも若干大きめのものを使うというのも覚えておいて下さい。ですから、20mmとか30mmとかといったあまりにも広い目地幅にするとジョインターで押えられないばかりか、レンガ積み自体の強度も落とすことになってしまいます。プラモデルで接着剤をたくさん塗っても、そこがすぐに取れてしまうのと似ています。モルタル目地は、あくまで接着する為のものであって、外壁の材料ではないのです。目地の幅を広くして、積みレンガの数を少しでも減らそうとするのは、大きな間違い。そんなところでケチらないで下さいね。せっかくのレンガの輸入住宅が台無しですから(笑)輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートをして欲しい、私と話をしたいという方は、お問い合わせ下さい。全国どこでもご相談を受け付けます。
2012年08月16日
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10日~15日に掛けて、岐阜市の輸入住宅 N邸のお客様ファミリーをカナダ・トロントにお連れした。つい1か月前くらいに輸入建材を視察に行ったばかりだが、お客さんの家具やインテリアを選びに行くのは、本当に久しぶり。今回、行きたいというご要望があったのが急だったので、いつも宿泊するB&Bが全く予約出来なかった。ということもあって、趣向を変えてナイアガラ近郊の美しい街、ナイアガラ・オン・ザ・レイクにあるビンテージホテルに1泊するという計画を立てさせて頂きました。部屋は多少大きめという以外、まあ一般的なシティホテルと然程雰囲気は変わりませんが、外観やロビーのデザインは豪華そのもの。さすがにビンテージというだけありますねぇ。勿論、外壁はレンガ積みですよぉ。ホテルも周りや街中にリスがいっぱいいますので、お客さんの子供さんたちは大喜びでした。こうした光景は、日本ではあり得ないですが、大都会トロントでも同様の風景があるんです。不思議な国ですねぇ、カナダは。皆さんも輸入住宅を建てて、一緒に行ってみませんか?
2012年07月16日
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岐阜市の輸入住宅、N邸のレンガ積み工事が完了しました。約1か月掛けて、カナダの2人のレンガ積み職人が積み上げました。ここは、地元の小学生たちの通学路だったことから、彼らと子供たちとの挨拶が朝夕の日課となりました。ネイティブな英語に接する機会が少ない日本ですから、こうした交流は子供たちにとっても素晴らしい経験だったのではないでしょうか。如何でしょうか。白っぽいグレーのレンガ積みの概観は?南麺にそびえ立つ2つの塔屋。石造りにも見間違うくらいの重厚感。そして、レンガ職人ならではの卓越した技術。どれをとっても、私たちの全ての力が結集しなければ成し得なかった建物だと思います。全ての施工が完了するまでは、まだまだ時間が必要ですがこれからも施工の移り変わりを見守って下さいね。さあ、次のレンガ積みは、半田市です。こちらも楽しみにしていて下さいませ。
2012年07月03日
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以前、カナダのレンガの品質が素晴らしいという話を書きましたがその時、ゆっくり長い時間を掛けて、それも徐々に温度を上げながら焼かれていることをお伝えしました。それでは、本当にカナダのレンガが、東南アジアや中国で作られるレンガより堅くてしっかりしているという証拠をお見せしましょう。写真は、岐阜市でレンガ積みの施工をしている輸入住宅のN邸の現場に落ちていたレンガのかけらです。窓などの開口部や壁のコーナーを施工する時、どうしてもレンガをカットして適当な大きさにする必要が生じます。そんな時、こうしたレンガの切れ端が出来てきます。捨てるのはもったいないですが、いい仕事をする為には仕方のないことですね。写真をよくご覧ください。粘土や細かい砂粒に全く隙間がないのが分かりますでしょうか。つまり、レンガを焼く前にしっかり練って粘土の中の空気を抜いてから焼き上げているのです。また、土や砂が高温で溶けて一体化してしまっている状況も分かります。まるで、地層深くで圧縮されて出来た石のようなレンガの断面です。だから、高い外壁を積めるだけの強度が出るんですね。レンガ同士をぶつけると金属のような高い音がするのもこうした理由です。割ってみて初めて分かる、カナダ製のレンガの素晴らしさですね。
2012年07月02日
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現在、岐阜市長良小松町でカナダ人によるレンガ積みを行っている輸入住宅のN邸。7月頭には施工が完了して、レンガ職人が帰国してしまう。こんな仕事を見る機会は少ないと思いますので、急ぎレンガ積みのオープンハウスを企画したいと思います。日時は、6月30日(土)・7月1日(日)の10時~17時。少しピンクがかったホワイトグレーの大きなレンガを10,000個以上積んで外壁を作っている様は、石造りのお城のようです。また、内装も北米のドライウォールを施工している最中ですのでその様子もご覧頂けます。一般的なビニールクロスとは全く違う、健康で美しいインテリアがどのように出来るのかもご確認下さい。尚、下記をクリック頂くと拡大したチラシが出てきます。そちらで簡単な地図もご覧下さい。場所が分からない方や詳しく説明を聞きたいという方は、事前にお知らせ頂ければ、ご案内致します。その場合は、下記よりお問い合わせ下さい。現場地図が掲載されたチラシ(拡大版)お問い合わせ
2012年06月22日
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昨日に引き続いて、岐阜市の輸入住宅N邸のレンガ積みの施工をご紹介しましょう。カナダのレンガ職人は、おおよそ7~9mの高さのある外壁でもまっすぐ垂直にレンガを積みます。その美しさは、2階の窓から壁を見下ろすとよく分かります。一番下の基礎に接したレンガから屋根の高さまで、木造の構造体から2cm程度離したところでレンガ積みは自立しているというのは信じられないかも知れませんね。でも、この写真をご覧頂ければ分かりますね。(写真には写っていませんが、ブリックタイで構造体とレンガとを緩やかに繋いでいますから、ご安心を)ちゃんと、外部の通気層が取れています。この通気層は、木造の構造体を常に乾いた状態にしておくのに役立つのです。万一、レンガの外装に雨が侵入することがあっても、この通気層のレンガ側を伝って水は下へと落ちていきますので、防水紙側は水が触ることはありません。90mmという厚いレンガに守られた通気層ですが、レンガが外気で温められれば、中で空気の対流が生じます。その空気は、最終的に屋根の一番高い棟の部分から放出されるように施工します。だから、対流(緩やかな風)によっても、水分が気化する状況が自然に生まれるという訳です。勿論、厚いレンガやこの通気層は、外部の断熱層としても機能しますから、構造体のセルロースや羊毛の断熱材と相まって、ダブルの断熱層が形成されるのです。これで快適にならない訳は、ありませんね。
2012年06月17日
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5月23日より岐阜市N邸の輸入住宅で始まったレンガ積み。四面ある建物の外壁のうち、ほぼ二面半が終わってきました。カナダへの資材視察ツアーで留守にしていましたが、随分仕事も進みました。やはり、カナダの専門家は早いですねぇ。で、今日はその仕事の美しさをお見せしようと思います。通常、レンガは家全体に積まれます。ですから、窓の上など大きな荷重が掛かる開口部の上には、L字のアングル鉄筋を入れてレンガを支えるように施工します。ただ、以前にもお話ししたように、窓の位置はレンガ積みを意識して設計されていないですから、レンガを積む職人の技術によって、完成度が大きく左右されることとなります。まずは、アングルを下から見て下さい。窓の上端ギリギリにちゃんと合っているのが分かりますか。このアングルは、窓の枠のちょっと上になるように計算して積み上げます。それは、レンガの重量で外壁が下がってきても窓に影響を与えない為に窓とアングルとの間に遊びを設けなければいけないからです。今度は、上から見てみましょう。アングルは、窓の両袖のレンガの上にただ載せてあるだけ。何かで固定させている訳ではありません。アングルを構造体にボルトで留める方法もありますが、これは特殊な場合を除いて行われません。ボルトで留めれば、それだけ構造体にレンガの重量が掛かってくるので、あまりいいことではないからです。だから、こうして施工されたレンガ積みの外壁は、建物の構造体にとって非常に軽いものになるというのがお分かり頂けますね。2x4ポータルサイト「家なら2x4net」のコラム記事:本物の輸入住宅を目指して Vol.17 ‐ 建物にとって、レンガ積みは軽い -
2012年06月16日
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アトランティック カナダに来て、今日で4日目。ずっと集団行動で建材会社の見学をしてきたが、今日は初めての単独行動。現地の主催者が、参加者の希望を聞いてそれぞれが行きたいという場所に連れていってくれるのだ。ということで、ニューブランズウィック州のモンクトンからトライアングルキッチンとショーブリックの2社へ行ってきました。昔、トライアングル社はそれ程カタログも充実しておらず、田舎のキッチン屋さんといった感じでしたが、相当クオリティが上がってました。まあ、価格や梱包、輸送等の問題を今後チェックしていかなければなりませんが、使えそうな気がします。それはさて置き、今日はショーブリックの話をしたいと思います。この会社には、以前も行ったことはあったのですが、今回は工場内を詳しく見せて頂きました。ここで驚いたのは、圧縮強度と水の浸透率。圧縮強度は55 MPa以上だそうですから、Psiに直すと約8,000Psi。ある高圧洗浄機の最大吐出圧力が7.5MPaだそうですから、その約7倍以上の力が掛かっても大丈夫ということになります。これは、高く積み上げるレンガにとっては、非常に重要なチェックポイントですね。また、水の浸透率は、冷たい水に24時間浸けて8%を越えないというレベル。ですから、雨で濡れただけでは、30分もしないうちに乾いてしまうのもうなづけます。これを可能にしているのが、カナダの赤い粘土と高温の焼き入れです。粒が細かく粘土に含まれる空気が少ないので、焼くとその粒子が溶けて更に密度が上がって堅くなり、水が入り込む余地もなくなるという訳です。他のシリーズのレンガと比べて赤いレンガは、比較的短い時間で焼成するらしいのですが、それでも3日間窯に入れて焼き上げます。最初は、500度の状態で入れるのですがゆっくり温度を上げて、最終的には2,000℃近い温度となります。ゆっくり温度を上げて長い時間でないといけないのは、温度が中まで伝わらず中心部が生焼けになるからだそうです。都度の工程でサンプルを取り出して、状況を確認しているそうですが今回はそれを見せてもらいました。この鉄のように真っ赤に焼けたレンガを見るとすごい手間を掛けていいものを造ろうとしている姿勢が窺い知れます。こうして高い品質で造られたカナダのレンガが、海を渡って私たちの輸入住宅に使われるなんて、ロマンを感じますよね。
2012年05月31日
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先回、ブログ記事で砂の質がいいというお話をさせて頂いた岐阜市の輸入住宅 N邸の外壁レンガ積み現場。セメントや砂、消石灰、異形鉄筋などは、通常現場近くの土木建材屋さんで購入します。それは、すぐに持ってきてもらえるということの他に、重量物なので遠くから運んでもらえないという理由があるんですね。この岐阜の現場でも近くに建材屋さんがないか探してそこにいろいろお願いするということになったのですが、現場に材料を置いておくスペースがないという時に自分のところの土場を使ってもいいよ、なんて言ってくれるくらい人のいい社長さんでした。やっぱり、岐阜の人ってやさしい人が多いのかなぁ。さて、本題に戻って、カナダのレンガ職人たちが仕事をスタートさせた当日、建材屋さんが砂を運んできてくれたのですが粒が見えないくらいキメが細かい砂でした。名古屋の方では、もっと粒が大きめのものしか手に入らないので、いつもこんなもんだなと思っていたんですが、今回のものは見た途端明らかに違っていたので、ビックリでした。で、ミキサーにセメントと消石灰、砂と水を混ぜてモルタルを練った訳ですが、半練りの柔らかな生クリームのようにモチッとしてるんですよ。表面にも大きな砂の粒は、全く見受けられません。こういうモルタルは、砂にセメントがよく絡まるし、隙間がモルタル内に出来ませんからレンガの接着強度が上がります。モルタル目地の仕上がりも非常に美しいはずですよ。いつもこんな砂を使って施工出来るといいのですが、そこはいい材料屋さんと出会えるかどうかの運次第。ご縁ですね。ここのお施主さんは、本当に得しましたねぇ。やはり、砂がいいのは、長良川が近いからでしょうか?それにしても、砂やモルタルのことまで書ける輸入住宅ビルダーは、ホームメイドだけでしょうねぇ(笑)
2012年05月25日
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昨日は、本当はお休みでしたが、レンガ積みの初日とあってはるばる岐阜まで1時間半を掛けて出掛けました。一昨日も宿泊先のセッティングの為に岐阜に行って、その足で常滑の空港まで車を飛ばしレンガ職人をピックアップ、また岐阜へとトンボ返りしました。その間、カナダ人たちに夕食を食べさせ、ガソリンを入れ、アパートのエアコンの取り扱い説明や周辺地域の買い物案内をし、布団まで敷いてあげて、ビールを差し入れし、もうクタクタでした。そして、深夜にうちへと帰った訳ですから、昨日も大変な一日でした。今日は現場に先に行っていた現場監督から、レンガ積み用の専用コテがないから、会社にないかとか、水平器が使い物にならないから、途中で買ってきて欲しいとか、ブリックタイ用のビスが欲しいとか「そんなこと、準備しておけ」ということも取り敢えず言うことを聞いて持っていきました。でも、まあ何とか仕事はスタートしましたよ。それにしても、相変わらずレンガ職人たちは、緻密に計算してレンガの据え付け位置を確認していました。最初が肝心ですから、きっちりやっている姿は、やはりプロですねぇ。そうそう、この現場はひとついいことがありました。それは砂です。すごく細かくて、触ると土のようなんです。レンガ積み用のモルタルは砂が細かければ細かい程、強度も上がり、見た目も美しく仕上がります。また、詳細は、またブログに書かせて頂きます。最後に、私 村瀬は、26日より6月6日までアトランティック・カナダとトロントへ出張に行って参ります。その間、現地での視察状況をレポートしますが、こちらも乞うご期待。
2012年05月24日
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以前、日進市のY邸に来てくれたカナダのレンガ職人たちが今夜セントレアに到着する。そう、岐阜市の輸入住宅 N邸の現場の外壁のレンガ積みをわざわざトロントから来て、やってもらうのだ。そこで、1か月くらい前から宿泊先や道具、材料、電話、WIFI、食費、費用、自転車、エアコンなど、ありとあらゆる生活必需品を準備してきた。写真の案内地図も私が手書きで英訳しました。現場と宿泊先との位置関係が分かる拡大図や周辺のスーパーや買い物先、バス停が分かる広域図、岐阜市街や名古屋に行く為の路線図など、全て用意してあげなければ、英語しか出来ない彼らは不安で一杯になってしまう。こんな丁寧な対応が取れるのは、日本広しと言えどもホームメイドくらいしかないんじゃないかなぁ。さて、今から現場に行って、エアコンを取り付けなきゃね。それから、空港にお迎えに行って、宿泊先までUターン。やっぱ、気持ちよく仕事をしてもらうのが一番ですから。長い一日になりそうですぅ。
2012年05月22日
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レンガ積みを知らない人は、よくレンガは重いので地震で建物が壊れるという方がいらっしゃいます。確かに、レンガ自体は非常に強度があって重いと思いますが果たしてどうなのでしょう。ヨーロッパなどでは、レンガ積みと呼ばれる建物の場合、構造の壁そのものがレンガで造られます。いわゆる組積造ですね。でも、北米のカナダでは、木造2x4工法の構造体の外側に外装材としてレンガを積みます。つまり、レンガ積みの外壁は構造そのものでなく、ただのカバーでしかないのです。ですから、建物本体のような構造強度は必要ないとも言えるのです。建物のカバーですから、もし地震でレンガがダメージを受けても建物の構造本体には影響がありません。レンガを積み直せばそれで元通りという訳です。ただ、ホームメイドのレンガ積み輸入住宅が、ヨーロッパの組積造と違うのは、レンガの中や間に鉄筋をたくさん入れて耐震性を上げてあるという点です。また、断面図をご覧頂くと分かりますが、レンガは強いコンクリートの基礎の上に積み上げられます。重量が掛かっているのは、基礎だけで内側にある構造本体とはお互いを引っ張り合うBRICK TIE(引っ張り金物)が、つながっているだけなのです。それに引き換え、コンクリートのパネルで出来たサイディングと呼ばれる外壁材やレンガを模したタイルなどは、建物本体にぶら下がるように張り付いています。つまり、常に建物の構造は、重いと感じる状態となりますし、地震の際にはその重さが揺れのエネルギーを増幅させる結果となります。皆さんだって、重い鎧をいつも着ていたらどんなに大変でしょう。重い体重の人は、同じ速度で走っても止まるのに時間が掛かりますよね。2x4の木造で出来た構造体からすれば、レンガ積みの外装の方がはるかに軽く快適なのがお分かりいただけますでしょうか。塗装の塗り替えが必要ないレンガ、東京駅のように100年の耐久性のあるレンガ、構造体にとって負担のないレンガ、断熱性がある厚いレンガ、デザインが美しいレンガ。お金を掛ける値打ちがあると思いませんか。
2012年04月15日
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現在、岐阜市で建方を行っているN邸。まだまだ外壁にレンガを積む段階にはありませんが、カナダの職人を含めて準備を始めました。土曜に工務の三上が、長く使っていなかったエンジンカッターを相当苦労して整備してくれました。日本ではこんな道具にお目に掛かることはありませんが、トロントのレンガ積み工事では当たり前にこの機械が使われます。ハンディタイプのこのカッターは、結構な重量があるのですが、彼らにとっては置き式のタイプより使い勝手がいいそうです。日本のカッターは、直径10cm程度の小さなものしかありませんので大きなレンガを切断するなどということは、事実上まず不可能です。これなら、レンガをいくつか並べて一辺にカット出来ちゃいます。今回、建物の形が八角形になっていたりしますから、レンガを斜めにカットすることが多くなります。だから、作業の上ではこれが重要な要素になるんですね。まあ、こんな道具を自前で持っているのは、ホームメイドくらいかも知れませんが・・・。関連ブログ記事:ブリック・カッター(2009年02月10日)
2012年04月09日
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昨日、日記にお客様に提示したと書いたプランをお見せします。写真の撮り方が悪くて、屋根に向かって建物が広がっていくように見えますが、当然壁はまっすぐです(笑)でも、この広がった感じが、何かファンタジックなデザインに見えるから不思議です。ムーミン谷にでも行ったような感覚ですかね?お客様との打合せの結果、このプランは修正を加えられますがこんなふうに輸入住宅を手書きで美しくデザイン出来るのは、ホームメイドくらいじゃないかと自負しています。正面の外壁だけじゃなく、裏も両サイドも全てレンガ積み。シンボル的な大きな塔屋も、まさに洋館って感じがしますよね。トロントやボストンといった地域には、こうした重厚な建物がたくさん建っていますが、岐阜だけでなく日本全国でもなかなか新築で造るなんて少ないかも知れませんねぇ。国産住宅と違って、こうした建物はきっと100年経っても同じ風情のままでしょうね。また、最終プランが固まってきましたら、ご紹介します。
2011年10月23日
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昨日、2組のお客様と一緒に名古屋市守山区のC邸の見学をさせて頂きました。そう、作品紹介にも掲載しているあのアメリカンな輸入住宅です。一つのお客様は、既に何度かプランの提示をさせて頂いてほぼまとまってきましたので、見積前の最終案の提示をこの見学時にさせて頂きました。また、まだ一度もインテリアをご覧頂いていなかったのでご両親と一緒に見て頂くというのも今回のテーマでした。もう一組のお客様は、最初のプラン提示を兼ねて、実際のおうちを見て頂くというものでした。お会いしたばかりでまだまだこれからですが、お客様はもういつスタートしてもいいくらいの勢いです。そして、当日。事前にメールで地図をお送りしたのですが、ナビでその住所が表示されなかったようで、現地まで皆さん随分迷われたようでした。いや~、ナビがない私には、思いもよりませんでした。ご家族連れという状況でしたので、人数も多く家の説明させて頂くのもほんと大変でしたが、それに加えてプランのお話をさせて頂かなければならず、お住まいの奥様には長時間に亘り、お付き合い頂きました。ほんと、有難うございました。当日の対応は、私とスタッフのまつRの2人だったんですが、お客様がお帰りになった後は、ヘトヘトでした。いろいろお話をしなきゃと思うと、やっぱり力が入ってしまうんですね。でも、こうした疲れは、心地よいですねぇ。
2011年10月22日
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こうしたブレンドされた色のレンガは、Hanson社のものではよく見られます。これに近いデザインのものは、天白区平針のH邸ですが、もう少し色がはっきりしていますね。こちらのレンガは、全体的に白っぽい薄膜が覆っているような淡いデザインになっています。カナダで実際に建っている建物の写真を見ても分かりますが、ちょっとお城っぽい上品さがあるのかも知れません。夕暮れの薄明かりで、外部照明で照らされたレンガは少しおすまししているようにも感じます。こういう風合いの家って、日本にはないですよね。私たち ホームメイドでもこのレンガはまだ輸入したことがありませんから・・・。
2011年10月17日
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Waterstruckと呼ばれる表情を見せる外壁用レンガ。雨が染みこんだような跡があるからこんな名前が付いたのでしょうか。それとも水を噴射してこんな表情を作ったからなのでしょうか。何れにしても、フラットな表面のタイプでもこうしてアンティークな感じが出せるんですね。このレンガは、いつも使っているMAXというサイズのものより少し小さめ。おおよそ20cm程度の長さで高さも6cm程度。鉄筋を通す穴が、小さく10個も明いているのですがこれだと私たちが使う太い鉄筋がモルタルにしっかり絡んでくれないかも知れません。そういった点では、このHanson社のレンガは日本向けではなさそうですね。でも、この少し焦げ茶の入ったような色は、通常の赤レンガと比べて雰囲気がありますよね。このレンガを積んだ建物の写真は、太陽の光が当たって明るく見えますが、色の変化もなかなかいい感じです。さすがに、本場カナダの積みレンガですねぇ。
2011年09月08日
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オーソドックスな赤レンガ。こんなどこにでもありそうなレンガですが、外壁という大きな面に積み上げるとどうなるでしょうか。以前にも書きましたが、カナダ Hanson社製のレンガは、他社のレンガとは大きさや風合いという点で存在感が全く違います。レンガ積みの歴史を持つトロントから来たレンガは、積み上げた時にどのように見えるのかを計算して作られているのです。如何でしょうか、このレンガで外壁を飾ったおうちは。ガレージや窓、屋根の軒のアイボリー掛かった白とダークブラウンのガレージドアや黒い屋根とのコントラストは絶妙ですね。また、居住部分とガレージ部分とで床面での高低差を付けている為、リズミカルな外観にもなっています。こうしたリズムに規則的に積まれたレンガのリズムがハーモニーを奏でます。カナダのレンガ積み住宅のデザインは、素晴らしいですが、私たちホームメイドだけがこのレンガを輸入しています。だからこそ、こうしたデザインをホームメイドは日本でも実現出来るんですね。堅く焼かれたレンガ故の低い吸水性能や堅牢性も兼ね備えているハイクラスなHanson社のレンガ。高価なレンガだからこそ実現出来る何かがあります。
2011年09月03日
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以前来てもらったカナダのレンガ職人の友だちとFacebookで知り合いになった。その彼から今日この写真が送られてきた。彼の家らしいのだが、レンガ造の家だと言う。私たちが建てているレンガの家は、基本的な構造は木造の2x4構造で、外壁の仕上げ材として周りにレンガを積むのだが、この家は構造自体もレンガで出来ているというから、すごいですね。勿論、これを日本で建てようとしたら、耐震の構造認定を取らないと建てられないし、その為の耐震金物もしっかり入れなければ、出来ない代物だと思います。でも、これぞまさに童話のブッ・フッ・ウーのレンガの家です。美しいオンタリオの自然に建つこの家は、何と1885年の竣工。もう125年も経っているのですが、その美しさは何も古さを感じさせないですよね。手入れさえ怠らなければ、私たちの輸入住宅もこのくらい長く愛してもらえる建物になるはずです。さて、この家を見て、最新の日本の大手住宅メーカーの家が同じくらいの高耐久だと思いますか?長く愛される為には、素材とデザインが重要だということがこの家からも分かりますね。
2011年05月16日
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多くの皆さんは、表題を見て私たち ホームメイドの造る輸入住宅と住宅メーカーの国産住宅とどう目指すものが違うのか、疑問に思われたことでしょう。ホームメイドと他社との違いというよりは、欧米と日本との物づくりに対する考え方の違いといった方が分かりやすいかも知れません。端的に言えば、日本の製品は、いかにして壊れないものを安く造るかとか、付加価値をどう付けてお値打ち感を出すかという点に力点を置いているのに対し、欧米の製品は、本質的な機能や性能をいかに追求するかを優先して、その他のことは二の次なのです。私の友人で自動車の修理会社をやっている人間から面白い話を伺いました。ドイツの車は、走る、曲がる、止まるという基本動作が、国産車とは全く次元が異なるというのです。また、乗る人が五感で感じる音や質感、感触を大切にしているそうです。例えば、ドイツ車は、よく止まるようにする為に摩擦抵抗が大きいので、ブレーキの減りも早いのですが、国産車のブレーキは、長持ちすることを優先してある為に、ブレーキの効きが甘くなると言います。また、欧米のメーカーは、自動車は人間の造った機械なんだから、壊れるのが当たり前だという意識で物づくりをしているそうです。つまり、機能をしっかり果たすが為に悪くなったものは、交換して本体を長く使えるようにしていこうという考え方なのです。しかしながら、国産メーカーは、まず壊れないもの、減らないものを造るという意識でいます。だから、交換を前提としていない部品が壊れた時は、そろそろ寿命なので買い換えましょうということになる訳です。福島原発事故で、フランスの原子力大手アレバ社に支援を要請したというニュースは、皆さんの記憶にも新しいのではないでしょうか。アレバ社の代表である女性が、会見で「私たちは、あらゆる原子力のトラブルに対応するノウハウを持っていますので、それらを惜しみなく提供します」と言っていました。裏を返して言えば、フランスの原発は、よくトラブルに見舞われていて、常にそういう試練を乗り越えてきているということです。つまり、壊れるという前提に立って施設を設計する文化があって、壊れた時に対処しやすいような構造をしているのです。でも、日本では、絶対安全で壊れない原発という前提ですから、壊れた時の対処など誰も考えていなかった。だから、自分たちでは対応が出来ず各国の支援が必要になったのです。ここでも、目指すものの違いや大切さがハッキリしてきましたね。では、私たちが造る輸入住宅はどうなのでしょう?例えば、私たちは、外壁として厚さ90mmのレンガを1万個近く積みます。わざわざカナダのレンガ職人を呼んで施工しますから、材料費や工賃がたくさん必要になります。また、太陽の熱を構造体に伝えないようにしたり、構造体の湿気を取り除いたりする目的から、2x4の木造構造から少し離して基礎からレンガを積み上げていきます。ですから、丈夫な基礎や耐震用金物などの施工も十分考えなければなりません。国産のコンクリートサイディングの外壁は、厚さが15mmの外壁材を胴縁という下地材を介して構造体に直に貼り付けます。胴縁は、結露対策の通気層を確保する目的で取付けられますが、薄い木の板ですからそれ自体が水分を吸って腐ってしまうかも知れません。また、構造体に外壁を直貼りするということは、構造に大きな負担を掛けることにもなってしまいます。そして、サイディング自体は、断熱性がある訳でもなく、10年毎に塗装の塗り替えもしなければならないのです。レンガ積みの外壁は自立していますから、地震の際にも構造体の負担になることはありません。万一、レンガの外壁が崩れてしまっても、構造体は何の影響もありません。また積み直せば元通りの家になるのです。サイディングは構造体に負荷を掛けますから、その重さで建物が揺れる力を大きくします。そして、サイディングが割れたりする場合は、構造体も損傷している可能性が大きくなります。新築時のイニシャルコストや施工性を考えれば、誰も外壁としてレンガ積みを選ばないでしょう。でも、耐久性や耐震性、断熱性や構造への負担、塗り替え不要といったメンテナンスコストを優先して考えるから、私たちはレンガを積むのです。レンガの質感、木製ドアの温かみ、オークの無垢フローリングのニオイやしっかり感、ドライウォールの美しさや快適性。こうした素材は、工業製品として作られた国産建材のような精度はありません。気温や湿度によって、時には曲がり、時には伸び縮みもします。正確無比な非の打ち所のないアルミの玄関ドアよりも、風雨に当たってひねってしまうかも知れない木の玄関ドアを私たちのお客様は選びます。そこには、他には替えがたい楽しさや見る喜び、触った時の温かみがあるのです。また、北米のドアは、どこのメーカーでも全て同じサイズで作られています。ですから、トラブルの際にはすぐに交換が可能です。国産のドアは、メーカーや年代によって、サイズはまちまち。建て替えしない限り、想定外のトラブルが解消することはありません。どちらがいいかは、皆さんの目指すもの次第で決まります。
2011年04月22日
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レンガ積み外壁自体が、珍しいのですが、今、私たち ホームメイドのようにカナダ製のレンガを使って外壁を積んでいるビルダーは、殆どいません。一番多いのは、オーストラリア製。次に中国製、そして、マレーシア又はインドネシア製のレンガを輸入してレンガ積みの施工が行われています。それは、やはりコストの問題なんですね。カナダのレンガは、他の国のレンガに比べると倍に近い金額になるのです。勿論、カナダ製は少し大きめですから、その分積む個数も少なくて済むので多少その差は縮まります。でも、何故私たちは、カナダ製に拘っているのでしょうか。お客さんの視点からしてみれば、お値打ちに越したことはないはずです。その答は、品質の違いであると言っていいでしょう。カナダ以外の国のレンガは、オーストラリアのものをまねて製造されているので、今回はその本家であるオーストラリアのレンガを取り上げて見てみましょう。まず、レンガを斜め上から見てみます。オーストラリア製が、レンガの側面も穴の開いた面もあまりきれいに仕上げをしていないのがお分かり頂けますでしょうか。それに比べカナダ製は、レンガの側面は穴の開いた面に比べて明らかにきれいです。壁のコーナー(角)になる部分も美しく仕上がるようにレンガの正面だけでなく、側面も仕上げてあるのがカナダ製のレンガなのです。次に、レンガの正面はどうでしょうか。オーストラリア製は、アンティーク感を出す為に、わざとペイントで汚しています。このこと自体は、面白いですね。でも、地肌の仕上がりは、どうでしょうか。粘土と混ぜた砂粒が、側面と同様にレンガの正面に当たる部分にも見えて、砂を引きづったような引っ掻き跡も見受けられます。それに引き換え、カナダ製はどうでしょう。下地の素材とは明らかに異なるきれいな仕上げになっているのです。では、積んでしまうと見えなくなる裏面は、どうでしょう。オーストラリア製が、平らな表情であるのに対しカナダ製は、何やら凹んだ部分がいくつか見られます。木製のフローリングなどもそうなんですが、実はこれは歪みを抑える為の切れ込みなんです。レンガを焼く時や積んだ後の湿気や乾燥時に、レンガが反ったり曲がったりしないようにする為の仕事がカナダ製には施してあるんですね。つまり、積んだ後でも壁に歪みが生じにくいという訳です。最後に、穴の開いた面を見てみましょう。素材は、どちらも砂と粘土の混合物であることがお分かり頂けますね。カナダ製は、等間隔に穴を開けて、はしご状になっているのに対して、オーストラリア製は穴の開け方を変えています。レンガの厚みを薄くして、穴を大きく開けていますから軽くなるようにしてあるのが、オーストラリア製であるのに対し、カナダ製は敢えて厚みを付けて穴も大きく取らないので、重量増による輸送コストも増えるのですが、その分断熱性や強度も格段によくなるのです。コストを取るか、品質を取るか、それは皆さん次第ですが、私たちはこんな部分にも拘っているのです。
2011年04月14日
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一昨日、クライストチャーチで大きな地震が発生し、現地の建物や人々は甚大な被害を被った。地震そのもののエネルギーは、阪神淡路大震災の16分の1.M6.3ということですから、規模としては、日本ではごく一般的なものだと言える。今、住宅メーカーの宣伝文句は、阪神淡路大震災くらいの地震では、全然大丈夫ということだから新築で建てられる日本の住宅は、ニュージーランド地震ならビクともしないと思うかも知れない。でも、震源地が直下で5kmと浅い今回の地震の揺れの強さ(ガル、加速度)は、10kmと少し深かった阪神淡路大震災のそれと比べると、2倍だったと言われる。ということは、阪神淡路大震災クラスでは大丈夫でも今回の地震クラスの揺れが発生したら、今の耐震基準の家でも大丈夫とは言えないし、そんな地震が私たちの住む地域で起こらないという確信は、誰も持てないのである。人間の技術というものは、自然には何と無力なのかと思い知らされる。ニュースでは、クライストチャーチのレンガ積みの建物の多くに被害があったと報道された。よーく見ると、積んであったレンガは、私たちがレンガ積み外壁を施工する時に使っているレンガのような穴の開いたものは皆無であった。つまり、耐震用の鉄筋を全く入れていなかったのがわかる。また、我々のように2x4木造工法の構造体の外側を覆う形でレンガを積むだけの施工と違い、構造そのものをレンガで造っている建物であったことで、建物そのものの重さが大きくなり地震に振られる負荷も大きくなったと思われる。私たち ホームメイドが建てるレンガ積み外壁の家でも、耐震金物の重要性と軽い構造体に負担を掛けないレンガ積み外壁にすることの重要性を改めて認識させられる出来事であったと感じます。それにしても、クライストチャーチの昔の街並みは美しかったです。デザイン豊かな街並みが破壊されてしまったことと多くの被害者が出てしまったことは本当に残念でなりません。こんな街並みを、高い耐震性で創り上げることが出来たら、どんなにか素晴らしいことかと今更ながら思います。最後に、被害に遭われた多くの皆さんにお悔みと深い哀悼の意を表します。
2011年02月24日
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11月20日(土)・21日(日)・23日(祝)にオープンハウスをするM邸。今回は、もう少し外壁に近づいて撮影してみました。どうです、この外観。ピンクがかった薄いグレーのレンガは、まさに石積みのような雰囲気でしょ。玄関のアーチ梁は、レンガ同士がお互いに支え合っているので何の受けもありません。長崎のめがね橋やローマの水道橋と同じ構造ですね。玄関の両脇の壁の出隅には、コインコーナーというアクセントを加えました。コインコーナーとは、レンガを少しだけずらしてサイコロのような四角いデザインを連続させるコーナー仕上げを言うのです。こうすると、更にお城っぽくなると思いませんか?まさに、永遠というテーマがピッタリです。厚みのあるレンガは、窓に奥行を持たせますし、断熱性や防音性も薄いサイディングの比ではありません。薪ストーブのステンレスの煙突も存在感がありますねぇ。そうそう、雨樋も白い焼付け塗装を施したアルミ製ですから国産の塩ビの樋のように割れたり、塗装をし直したりする必要はありませんよ。オープンハウス前でバタバタした状況ですが、また仕上がりのレポートを順次していきたいと思いますので乞うご期待!現場地図は、こちらを! ↓http://kokomail.mapfan.com/receivew.cgi?MAP=E137.4.12.9N35.1.51.2&ZM=12&CI=Rお問い合わせ:http://www.homemade-co.com/otoiawase/index.html
2010年10月28日
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以前、名古屋市八事でアニメに登場するようなお城をイメージした住宅を建てたことがあるのですが、今回、豊田市の現場でその外壁と同じレンガ「Heritage Gray」でレンガ積みをしました。このレンガは、元々赤レンガの素地に白い砂を表面にまぶして焼かれていますので、薄っすらピンク色をしたグレーの色をしています。ごつごつした感じを出した表面は、まるで石のような感じがするから不思議です。レンガの名前はグレーですが、日本にはこんな色をしたレンガやブリックタイルはありませんから、まさに白亜のお城といった感じです。もう少しすると足場が外れて、その全容が見られるようになると思います。お近くの方は、是非見にいらして下さいね。勿論、問い合わせよりご連絡を頂ければ、室内もご案内させて頂きます。室内は、ホームメイドお得意のドライウォールです。
2010年10月02日
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昨日、名古屋市近郊の大府市N邸の外部足場を外しましたので、そのレンガ積みの外観をご覧下さい。如何でしょうか、まさに赤レンガの倉庫のイメージではないでしょうか。いろいろ大変でしたが、いい感じに仕上がってひと安心です。このカナダのレンガは、このおうちで初めて使いますのでやはり日本初登場です。少しオレンジがかった色をしていますので、少し華やかな感じさえありますが、新築なのに古い街並みにも違和感なく溶け込んでくれる外観だと思います。また、内部も床に敷かれた養生シートを外して、掃除をしました。床にはまだ着色がされていませんがドアや照明器具同様のダークブラウンで仕上げる予定です。こちらもエボニー&アイボリーのすっきりしたデザインになっていますよね。薪ストーブの周りには、外壁のレンガを使っています。外観同様クラシックでありながら、明るさを感じさせるインテリアをご覧下さい。輸入住宅って、いいですよねぇ。
2010年08月03日
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ほぼ外壁のレンガ積みが完了して、来週には足場を取る段取りをしています。本当に長い間、レンガの施工に時間を費やしました。まあ、10,000個以上のレンガを一つひとつ積んでいますし敷地が狭いという条件もありましたので、仕方ない部分もありますが、もう少し早く終わりたかったという感じです。来週足場が外れたら、きっと赤レンガの倉庫のように綺麗な外観が姿を現すことと思いますので、またその際レポートさせて頂きます。内装の工事も佳境に入ってきましたが、外観同様、オールドイングランドの邸宅といった雰囲気に仕上がってきました。ここに掲載したのは書斎の壁ですが、まるでイングリッシュ・パブのインテリアを思わせる感じだと思いませんか?ご主人がいない時には、奥様がここを根城にされるそうです(笑)でも、こういう重厚な内装に合わせる家具を見つけるのには、少々時間も必要でしょうね。さあ、ホームメイドももうひと踏ん張り。美しい家づくりの為に頑張りますよ。
2010年07月31日
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大府市N邸の外壁レンガ積みは、ようやく3分の1程終わりました。このおうちは、外壁面積が結構ありますので、レンガの量も通常の1.5倍の14,000個が必要です。レンガを積むには、モルタルを練って目地にするので、家の周りはモルタルやカットしたレンガの端材が散乱します。ですから、時々現場の掃除をしてやらないと、最後の片付けが大変なことになってしまいます。勿論、現場スタッフだけでは掃除をするのに時間が掛かってしまいますので、社員総出で現場掃除をするのです。それは、社長と言えども例外ではありませんので、私も軽作業が出来る服装で出掛けました。やってもやっても掃除というものはきりがないものですから全体を万遍なくやるのでなく、部分的でもいいからそこに集中してきれいにするのがコツなんです。家と敷地境界とにスペースがなく、狭い場所での作業が大変な場合もありますので、そういう場合は余計に一点集中が効率的になるものです。こういう面倒で地道な作業は、今の住宅メーカーはやりたがらないでしょうね。私たちが目指す「手間・暇・時間の掛かる家づくり」はこうしたことなのです。ところで、今回この現場で施工しているレンガは、日本初登場のオレンジ系の赤レンガ、Old Markham です。優しい色合いは、白い窓にもマッチしていますので家を囲んでいる養生ネットが外れるのが楽しみですね。
2010年04月18日
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今日、明日と開催する予定のレンガ積みオープンハウス。室内ではドライウォーラーが石膏ボードを貼り始め、屋外ではレンガ職人が着々とレンガを積み上げながらの見学会でした。以前からお話を頂いておりましたお客様も2組いらして頂けましたが、いずれもレンガ積みを見るのは初めてという状況で、素晴らしさを実感頂けたように思います。また、未完成ではありますが、ドライウォールの仕事もご覧頂けたので、よかったです。石膏ボードを壁に横貼りした状態や、天井なども目地ラインをずらしてレンガ貼りした状態を見て頂けたので、本当に手間を掛けて施工しているところもご理解頂けたのではないでしょうか。これらは仕上げたら、何も分からないことですからね(笑)勿論、断熱材のセルロースが見えるのも今しかありません。さて、肝心のレンガ積みですが、今日は一番手間の掛かるアーチ部分を全て仕上げてしまいました。その様子を、取材にいらした中部経済新聞の記者さんにもご覧頂けましたので、来週あたり彼らの記事が掲載されると思います。レンガ積みも佳境に入り、あと10日前後で完了する予定です。イギリス ウェールズの職人技を見るなら、今ですよ(笑)明日は、寒いかなぁ~。
2009年11月28日
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この写真は、玄関ポーチとその脇にあるハーフラウンド窓の付いたダブルハング窓が写っています。まだこのように作業は続いていますので、明日・明後日のオープンハウスでもレンガ職人たちの作業風景が見られると思います。玄関ポーチには、正面部分と両サイドとに開口部がありますので、3つのアーチが架かります。玄関ポーチの両脇には、ハーフラウンド窓の付いたダブルハング窓がきますので、美しいアーチの連続がシンメトリーなデザインで正面を飾ります。まだまだ途中ですが、まさにレジデンスと言うに相応しい佇まいになってきました。白いレンガで積まれたコイン コーナーの高さがレンガ積みの一番高いところとなりますので、レンガの高さは、約3.5mに達します。このお宅は、1階部分だけがレンガ積みですが、それでもこの重厚感はたまらないですねぇ。レンガ タイルでないことは、床面からレンガが立ち上がっていることからも分かりますね。
2009年11月27日
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今週末にレンガ積み施工をお見せするオープンハウスを開催する守山区のC邸。どうですか、この美しいレンガ アーチ!!以前紹介したように、こうした開口部には、L型の鉄筋アングルを受けとして入れてそこの上にレンガを積んでいくのですが、こうしてアーチ状にレンガを積むと、上からのレンガの重みをアーチのレンガ自体が支え合ってくれるのでアングル鋼は、必要なくなるのです。ローマの水道橋やメガネ橋と同じ考え方ですね。目地のモルタルが固まったら、構造用合板で作ったアーチの下地材を外せば、レンガ アーチは完成です。いいでしょ、この雰囲気。イギリスやアメリカの古い赤レンガの建物を彷彿とさせる仕事は、レンガ タイルでは出せません。是非、今週末お時間のある方は、見においで下さいませ。<11月28・29日にイギリス人によるレンガ積み現場 オープンハウス 案内> ↓http://www.homemade-co.com/kengaku/img.cgi?
2009年11月26日
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今日カナダ人のレンガ職人が会社に遊びにやってきた。勿論、遊びと言っても仕事の話をしに来たんだけど・・・。ホームメイドの仕事の仕方、これまで造ったレンガの家の施工について、いろいろお互いの理解を深める為にミーティングをしました。その後、実際に私たちが施工したレンガ積みを見に一緒に出掛けました。その時、彼が見せてくれたのがこの巻尺。でも、メーカーが異なるレンガには、そのレンガに対応した巻尺を使わなければいけないのです。だから、彼が使っている巻尺と私たちが持っている巻尺とでは、目盛りの取り方に若干の違いがある。勿論、日本で売られている巻尺とでは全く異なっているんですね。レンガの大きさに対して目地をどのくらい取って積んでいくと窓の天端にきっちり合うかがこれを使うと簡単に分かる。まあ、素人が見ても全然分からないんですけどね(笑)普通の人は、家なんて大きなものは大雑把な寸法で造っているという印象かも知れませんが、実はミリ単位で調整しながら造っていくものなのです。家づくりには、大胆さと緻密さの両方がなければいけません。細かなことばかり考えていると家全体の統一感や完成度を見失うことがあります。逆に、全体像だけを頭に描いていると、納まりがきれいにいかないなんてこともあるのです。そういうことを一緒に考えてくれる建築屋との出会いが本当は一番重要なんですが、コスト第一という人が殆どなんでしょうねぇ。相変わらず30年で壊される家を造っていく風土は、こうしたところから生まれてくるのかも知れません。
2009年11月15日
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