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折腰 The Prisoner of Beauty 全36話第8話朱(ジュー)夫人と鄭楚玉(ジョンチューユー)の目論み通り、喬(チャオ)氏が魏劭(ウェイシャオ)の逆鱗に触れた。しかも喬氏は自ら箱に触ったという。実は朱夫人も箱の中身を知らなかったが、使用人でさえ決して触れてはならないと心得ている。すると母の思惑に気づいた魏劭がやって来た。朱夫人は急いで鄭楚玉を物陰に逃し、息子を迎えた。魏劭の話では誰かが大切な箱をこじ開けようとして傷をつけたという。朱夫人は書斎に入ることができる喬氏しかいないと決めつけたが、魏劭は否定した。「実はあの箱の中にはすでに何も入っていなかったのです 喬氏が箱の仕掛けに興味を持ったため、開け方を教えて渡しました しかし喬氏はすぐに飽きて宝飾品を入れておいたのです 恐らく誰かの陰謀か、手癖の悪い使用人がいるのかと…」焦った朱夫人は明日にでも調べると御茶を濁したが、魏劭に足下を見られて釘を刺されてしまう。「鄭楚玉の話ですが考えました 母親がそばに置きたいのなら、良き伴侶を見つけて婿入りさせましょう …喬氏は巍国の女君、二度と困らせぬように」翌日、蛮蛮(マンマン)のもとに焉(エン)州から荷車10台分の衣と宝飾品が届いた。「年越しでも節句でもないのにどうしたのかしら?」すると乳母が荷物の中に隠してある書簡を発見する。…博崖(ハクガイ)での乱は私の指示ではない、出兵もせぬ…蛮蛮は伯父が従姉を助けないつもりだと知って驚いた。そこで使者の張浦(ジャンプー)を呼び、この機に博崖を得ておけば将来、魏家と敵対しても喬家を守れると説得する。しかし張浦から思いがけない話を聞いた。「将来?…喬家はもう終わりです、女君が実家を見捨てたのでしょう? 磐邑(バンユウ)を巍侯に明け渡したから、駐屯され我々も動けないのです」蛮蛮は巍国軍が1ヶ月前から磐邑に駐屯していると聞いて呆然となった。「知らなかった…駐屯?やってくれたわね なら魏劭を利用して博崖に喬家の旗を立ててやろうじゃないの」侍女たちは中原の地図と睨めっこしている女君を見て怒っていると分かった。すると蛮蛮は亡き祖父の戒めを改めて実感しているという。…盟友には強くあって欲しいが、強過ぎれば己が潰れる…「私が悪いのよ、天下取りしか頭にない人に心を許すなんて」その夜、朱夫人は息子を呼んで昨日の件を謝罪した。「ただこれだけは分かって、最期までそばにいてくれるのは妻なのよ? 肉親ではなく最も親しく愛しい人 でも喬氏はあなたに心を砕いてはくれないでしょう?」「最も親しく愛しい人?」( ゚д゚)何それ?美味しいの?衙署(ガショ)に戻った魏劭は公孫羊(ゴンスンヤン)に″最も親しく愛しい人″とはどんな人か尋ねた。すると公孫羊は祖母の太夫人、母の朱夫人、側近たちをどう思うか聞いてみる。魏劭は祖母への情は敬愛、母への情は孝行、公孫羊は師であり父代わり、4将軍は兄弟の関係だと言った。「主公、答えはすでに出ているのでは?女君は誤解されてもひるまず反論しました 男君を″心を開ける相手″と見なしているからです」公孫羊は魏劭の心にすでに喬氏がいると見抜いていたが、魏劭は認めようとしなかった。しかし確かに小喬は自分の生活に心を砕き、母より自分のことを知っている。今や離れは掃除が行き届き、食卓には自分の好物が並び、母が作った小さな履き物も小喬が直して届けていた。屋敷に戻った魏劭は熱心に写経する小喬を見かけた。そこで腕が疲れないよう貴重な腕枕(ワンチン)を贈ることにしたが、食事を届けるよう命じても小喬は従者の小檀(シャオタン)に預けて顔を出さず帰ってしまう。口実を付けては小喬を呼びつける魏劭、一方、蛮蛮は博崖の件を勘づかれぬよう魏劭を警戒していた。そんな2人の板挟みになった小檀は右往左往するばかり。すると魏劭はあからさまに自分を避ける小喬に痺れを切らし、ちょうど小喬が夜食を置いて帰ろうとした時に回廊へ出た。「受け取れ」魏劭は蛮蛮に化粧箱を渡した。腕枕をもらったものの魏劭の心の変化に戸惑う蛮蛮。しかしこれが濡れ衣を着せたことへの償いだと考え、その負い目を利用して一計を案じた。蛮蛮はお礼に魏劭を食事に誘って同情を引いた。実は駆け落ちした従姉から文が届き、暮らしがとても厳しいらしいという。「私は贅沢に暮らしており、心が痛みます」魏劭はならば日用品でも送ってやれと言ったが、蛮蛮は伯父が助けない以上、手を出せないという。「なら私が配下を遣わそう」「じぇんだ?」「じぇんだ」しかし大喬が博崖にいると聞くと魏劭の顔色が変わった。「なぜ博崖に?」「遠過ぎますか?…2人は身分証がないため人里離れた山奥にしか住めません」魏劭はこの機会に博崖に現れた緑色の目を持つ謎の諸軍督帥(トクスイ)を探らせることにした。4将軍はいつのものようにくじ引き、その結果、魏渠(ウェイチュー)が配下を連れて博崖に向かうことになる。そして出発当日、小桃(シャオタオ)はずらりと並んだ荷車を見て驚いた。「女君の輿入れより壮観です」「まだ足りないくらいよ、人数が多いほど長姐の助けになる」すると蛮蛮は魏渠に種もみの入った箱を託した。「これを田にまけば生きていける、必ず長姐に渡してください」こうして蛮蛮と魏劭の思惑が交錯する中、一行は博崖へ出発した。博崖の諸軍督帥は小喬の従姉・阿梵(アーファン)の夫・比彘(ビージー)だった。阿梵は将軍から受け取った種もみの中から蛮蛮の書簡を発見、そこには薛泰(シュエタイ)を追い払う策が書いてある。…辺(ヘン)州は博崖から遠い、薛泰の兵馬は疲弊し、人海戦術を嫌う巍侯の配下を高台に行かせて大軍を装えば戦わずして勝てるさらに喬家の旗を立てれば3年は魏家を抑え込めるわ焉州のために全力を尽くして…辺州の斥候(セッコウ)は巍国から100人以上が博崖に駆けつけたと将軍に報告していた。しかしまだ兵士かどうか分からないという。薛泰は魏劭が磐邑だけでは足りず博崖にも手を出すつもりだと憤り、詳しく調べるよう命じた。蛮蛮は枕が合わず頭痛に悩む魏劭のため枕を新調することにした。そこで焉州から届いた中で一番、手触りが良い生地を選び侍女に任せる。一方、魏劭は公孫羊から博崖の報告を聞いていた。実は諸軍督帥の正体は比彘だったという。「博崖という要所を手に入れたのは喬越(チャオユエ)の娘婿にして主公の相婿 比彘の決断で博崖が喬家、もしくは魏家のものになります」公孫羊は女君に何か思惑があって荷を届けさせたのではと疑ったが、魏劭は鼻であしらった。「女君は何も知らなかったのだろう、私に隠し事などせぬ」しかし屋敷に戻った魏劭はそれとなく小喬に探りを入れた。「博崖の諸軍督帥は君の姐夫だった」「男君、ご冗談をw𐤔 比彘はただの馬飼ですよ?」つづく( ๑≧ꇴ≦)マイマイとビジー、いいわー
2026.02.26
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折腰 The Prisoner of Beauty 全36話第7話徐(シュー)太夫に叩頭して結婚の報告をした魏劭(ウェイシャオ)と小喬(シャオチャオ)こと蛮蛮(マンマン)。すると太夫人は政務で忙しい魏劭を先に帰し、喬氏と話したいと言った。「永寧渠(エイネイキョ)は14年も断たれていた、こたびは何年、持つやら?」「夫婦が一心同体なら永久に保てます 祖父は晩年、罪悪感と後悔に苛まれていました、恐らく天意を探った報いかと…」「やめましょう、我が家に嫁いだ以上、昔のことは水に流す 堅苦しい掟はなく毎日の挨拶も不要よ、孝行したいのなら写経を手伝って」太夫人への挨拶を終えた蛮蛮は次に朱(ジュー)氏を訪ねた。見識が高く寛容な太夫人に比べ、狭量な朱氏。挨拶に来るのが遅いと難癖をつけ、小喬に食べ損ねた朝餉を作って持ってこいと命じた。しかし蛮蛮は太夫人の写経を手伝うため身を清めねばならず、不浄とされる厨房には入れないと訴える。「祖母の願いは婆母の願い、儿媳もおそろかにはできません 写経が終わってから改めてご奉仕させてください」一方、大喬(ダーチャオ)こと阿梵(アーファン)は蛮蛮に言われた通り比彘(ビージー)と博崖(ハクガイ)に落ち着いていた。そんなある日、比彘は兵士に拘束された村の男たちを助け、恩人と崇められる。実は辺(ヘン)州の薛泰(シュエタイ)将軍が戦好きで常に兵士が不足し、壮年の男だけでなく老人や子供まで標的にしていた。「また来たら私が追い返しましょう」すると解放された男たちはこれを機に力を合わせて立ちあがろうと鼓舞、比彘を督帥(トクスイ)に祭り上げた。比彘から事情を聞いた阿梵は薛泰の報復を恐れてすぐ逃げることにした。確かに蛮蛮から博崖の平定を頼まれたが、阿梵の望みは平凡でも幸せな夫婦になること、比彘に偉業は求めていない。しかし比彘は博崖の主になって阿梵を守り、それが延いては小喬への恩返しになると訴えた。朱夫人は夕餉に魏劭を呼び出し、喬氏への不満を訴えた。そこで日々の慰めとなってくれる姪・鄭楚玉(ジョンチューユー)を側室に迎えるよう迫る。魏劭は母の頼みを無下にできず、考えさせてくれと濁して引き上げた。蛮蛮は書斎で写経に使う無量寿経を探していた。書机の上に竹簡を置いて広げる蛮蛮。その時、何気なしに魏劭が大事にしている箱を脇に移動させたが、ちょうど帰って来た魏劭が目撃してしまう。「この箱に触るな」「不注意でした…」すると魏劭から写経を口実にして母に孝行しなかったと責められた。蛮蛮は朝餉を作るのが嫌なのではなく、喬家で厨房に入ったことがなく、何も作れないという。「婆母は私を嫌って3日も城内に入れてくれませんでした 正直に話せばさらに私への嫌悪感が増したでしょう」「…母親の気持ちが分かるなら彼女の願いをひとつ叶えてやってくれ」魏劭は母が鄭楚玉を側室に迎えたがっていると明かし、わざと小喬に縁談をまとめるよう命じた。魏劭の優しさはやはり伯父の縁談を断るための口実に過ぎなかった。蛮蛮は読みが甘かったと反省、そこで姑が逆らうことができない太夫人を頼ることにする。側室の話を聞いた太夫人は小喬が不満なのだと分かったが、蛮蛮の訴えは理にかなっていた。「男君は孫媳への配慮から側室の話を婉曲に断りました 今さら正当な理由もなく側室を迎えては男君と叔伯たちの間にわだかまりを残します」魏劭は小喬が祖母の力を借りて破談にしたと知った。実は太夫人が鄭楚玉に十分な嫁荷を準備して朱夫人に目録を届け、これで良縁を探すよう命じたという。面白くない鄭楚玉はその夜、魏劭に差し入れを届けにやって来た。しかし二度と許しなく訪ねるなと追い返されてしまう。一方、博崖では阿梵が恐れていた通り薛泰将軍が報復にやって来た。比彘は薛泰と対決、その手腕で見事に勝利する。その頃、焉(エン)州康(コウ)郡の喬家に思いがけず大喬から援軍を要請する書簡が届いた。喬平(チャオピン)と喬慈(チャオツー)父子は大喬を見捨てるわけにいかないと訴えたが、参謀の張浦(ジャンプー)は辺州や巍国の反応を恐れて反対する。州牧・喬越(チャオユエ)は参謀の言いなり、結局、娘を迎えに行くことは許しても兵士を送ることは認めなかった。そんなある日、蛮蛮が経典を書斎に返して寝所へ戻ったところに侍女がやって来た。「男君がお呼びです」蛮蛮はすぐ書斎へ駆けつけたが、魏劭の表情は険しかった。「これに触ったか?…この刀傷はお前か?」実は蛮蛮は書机の上を片付けようとしてうっかり箱に触れていた。もちろん傷をつけた覚えはない。「違います!少し持ち上げましたが、すぐ離しました!」「書斎に入れるのはお前だけだ!」すると魏劭は激情に駆られ、いきなり小喬の細い首をつかんで脅してしまう。「平然と嘘をつくのは代々の家風か?!いいか?婚姻を結ぼうとも両家の恩讐は消えぬ 今度、私の物に手をつけたら康郡へ送り返す!」蛮蛮は誰かが夫婦の離間を企み、箱を傷つけたと考えた。そこで書斎に入った者がいないか調べたが、使用人たちが協力してくれるはずもない。戦場より過酷と揶揄される奥座敷、陰謀で命さえ奪われてしまう。すると蛮蛮は朱夫人や鄭楚玉と争っても意味がないと開き直り、魏劭と対決することにした。衙署(ガショ)に集まった公孫羊(ゴンスンヤン)と4将軍は水路の話をしていたが、魏劭はどこか上の空だった。すると突然、小喬が乗り込んでくる。蛮蛮は潔白を証明したいと化粧箱に手を伸ばしたが、魏劭は声を荒らげた。「触るなと言ったはずだ!」側近たちはいきなり始まった夫婦喧嘩に困惑し、気まずくなって背を向けた。「無実を立証してはならぬと?喬家の者は濡れ衣を着せられて当然ですか? 真心を尽くしてくれると思えば、やっぱり常に警戒されている 私は情報欲しさに嫁いだんじゃない、だから潔白を証明したいのです!」蛮蛮は魏劭から箱をふんだくると、あっという間に九宮錠の魔法陣を解除した。「算術を学べば簡単に解けるわ、中を見たいなら刀を使う必要などない 私を信頼できないままでは将来、寝首をかかれぬか心配でしょっ?! だからそんなことは起こらないと証明したのです 私は箱を開けられるけれど開けていない 男君が大切にする物に刃を立ててまで傷つけたりしません 今後、箱の開け方を忘れた時はどーぞ私にお尋ねくださいっ!」(,,Ծ‸Ծ,,)怒蛮蛮が下がると魏梁(ウェイリァン)は思わず拍手した。「説得力があるな~どうりで民を扇動できたわけだ」すると公孫羊は″女君に水徳あり″という自分の見立てが正しかったと笑う。魏渠(ウェイチュー)は女君の鋭さに水の柔らさはないと否定したが、公孫羊は水も激流になれば干ばつを招くと言った。実は魏劭の大事な箱の中には戦死した祖父・父・兄の遺品が入っていた。魏劭は独り、久しぶりに開いた箱の中から形見を取り出してみる。あの時、兄は幼い弟に魏家を託して箱に隠した。…今後はお前が巍国を率いろ、お前は魏家の希望だ…つづく(  ̄꒳ ̄)安定の可愛さマイマイw大喬とビジー和むわ〜
2026.02.25
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折腰 The Prisoner of Beauty 全36話第6話高熱を出した小喬(シャオチャオ)こと蛮蛮(マンマン)を大事そうに抱きかかえ、城内へ入った魏劭(ウェイシャオ)。安堵した小桃(シャオタオ)はびしょ濡れのまま2人の背中を見送った。するといつの間にかそばにいた魏梁(ウェイリァン)が自分の外套を広げて小桃を雨から守ってくれる。「(ハッ!)何なの?…うわべの優しさね!」「善意は報われぬのぉ(ボソッ」蛮蛮は2日も眠り続け、ようやく目を覚ました。「…ここはどこ?」「男君の寝所です、侍医を呼んでくださいました」しかし侍女の話では医者が帰ると魏劭の従妹だという鄭楚玉(ジョンチューユー)が現れ、離れに移るよう指示されたという。すると魏劭が様子を見にやってきた。蛮蛮は魏劭の気遣いに感謝しながら、わざと大袈裟に咳き込んで立ちくらみを起こしてみせる。「ァァァァァ~寝ていろ、離れには私が行く」「ゴホゴホ!感謝します、男君…では男君も早くお休みに」蛮蛮はあっさり寝台に上がって帷(トバリ)を閉じると、さっさと寝てしまう。侍女・小棗(シャオザオ)と乳母・春娘(チュンニアン)が寝所に戻ってきた。「女君?」「行った?…ふん、3日も城外で待たされたのよ?言いなりになると思ったら大間違い」一方、魏劭の母・朱(ジュー)氏は魏劭自ら喬氏を迎え入れたと聞いて怒り心頭だった。すると鄭楚玉が命令通り、喬氏を粗末な離れに追いやったと報告して安心させる。しかし翌朝、狭くてうす汚れた離れを使ったのが息子だと知って呆然となった。「何てこと!」永寧渠(エイネイキョ)の普請が予定通り始まった。そこで魏劭は魏梁に3000の精鋭を連れて磐邑(バンユウ)に駐屯するよう命じる。14年前の戦のきっかけは永寧渠。早めに備えることで周辺国を牽制し、焉(エン)州への抑止力にもなるという。その夜、政務を終えた魏劭が屋敷に戻ると、まだ小喬たちが居座っていた。すると蛮蛮は魏劭の顔を見るや急に咳き込み、よろよろしながら今から離れに移動するという。「あーもういい、今夜もここで休め」「感謝します、男君!…ゴホゴホ!ウエーッ!」小喬の事となるとどこか調子が狂ってしまう魏劭。そんな中、朝議で漁(ギョ)郡と翰(カン)郡以外の地域で干ばつが続き、収穫に影響が出ると上奏があった。魏劭は兵の防備を後回しにして灌漑用水の確保を優先するよう指示したが、伯父・魏典(ウェイディエン)に反対されてしまう。「軍の士気が高まっている今、一気呵成に攻めるべきでは?」「戦続きで民も兵も疲弊しています 焉州と同盟を結んだのは、来たるべき日に備え休養と再建の時を得るため、出兵はしません」魏典は魏劭の戦意が萎えたらしいと揶揄すると話題を変えた。喬氏との婚姻は利益のため情はないはず、跡継ぎの誕生が期待できないなら側室を娶ってはどうかという。そこで魏典は義理の娘を推挙したが、魏劭は突っぱねた。「誰が情がないと言いました? 喬氏も今後は魏家の嫁として生きると約束した、私たちは今や深く愛し合っています 側室はいりません(キリッ」魏劭は伯父を牽制するため優しい夫を演じることになった。これまで敵の喬氏を蔑んでいた使用人たちも主公の偏愛ぶりを知って態度を一変させる。衙署(ガショ)での側室の一件を聞いた侍女たちは男君に情が生まれ、これで魏家でも女君が守ってもらえると安堵した。しかし蛮蛮はにわかに信じられず、戸惑いを隠せない。一方、小桃は女君が不自由しないよう、嫁荷で一儲けしようと画策した。そこで町に出かけて店主に掛け合い、装飾品を店で売ってもらうことにする。「2000文でどう?」「確かに素晴らしいかんざしだが2000では高すぎないか?」「私が1200、800はあなたの取り分よ」その頃、赤(セキ)郡に戻った良崖(リョウガイ)国世子・劉琰(リウイエン)は巍国が磐邑に駐屯兵を派遣したと聞いた。もはや取り戻すのは至難の業だと落胆する劉扇(リウシェン)。そこで劉琰は嘯岡(ショウコウ)に兵を送って牽制すべきと父に上奏すると決めた。臣下たちは巍侯の書斎にまで押しかけ、食糧不足を補うため余剰がある翰郡を頼るよう進言、翰郡郡守・魏典の娘を娶るよう上奏した。その話をちょうど男君に差し入れを届けにきた蛮蛮と小桃が回廊で聞いてしまう。すると魏劭の怒号が響き渡った。「ごうら!娶ったからには喬氏こそ巍国の女君、側室の話は二度とするな!」書斎は静まり返った。その時、部屋の緊迫した空気を破るように魏劭の従者・小檀(シャオタン)が入ってくる。「女君が紅豆羹(コウトウコウ)の差し入れに…回廊でお待ちです」「私が迎えに行こう」魏劭はわざわざ回廊へ出ると、小喬の手を取って書斎へ案内した。さらに病み上がりの小喬を気遣って自分の外套をかけてやる。2人の情愛に当てられた臣下たち。女人禁制の慣習を破って女君を書斎に入れたのは巍侯がそれだけ信頼している証拠だと驚いた。臣下たちが下がった。蛮蛮は寝所を貸してくれたお礼に来たと伝え、今夜から離れに移動するという。すると一緒に寝所へ戻る道すがら、蛮蛮が水たまりを飛び越えられず立ち止まっていると、魏劭は黙って引き返し、蛮蛮を抱き上げてくれた。結局、魏劭は小喬に寝所を譲って離れに戻った。魏劭のことを思い出して顔を赤らめる蛮蛮。小桃の話では女君を抱きかかえる男君の姿を多くの使用人が見ていたという。「でも男君は慣れているのに女君だけが照れてる…ふふ」蛮蛮は今頃になって魏劭が高熱でうなされる自分を抱きかかえて入城したと知った。「悪いことをしたわ…私を置き去りにしたのは男君ではないのに離れに追いやって…」翌朝、蛮蛮は離れを訪ねた。ちょうど掃除していた侍女たちは男君を離れに追い出した喬氏を礼儀知らずだと非難していたが、その時、眠気まなこの魏劭が現れる。「冷えるので衣服をお届けにきました」すると魏劭は侍女たちの前でわざとその衣を小喬の肩にかけてやった。「私のことより自分をいたわれ」魏劭が書斎へ出かけると、蛮蛮は初めて離れに入った。本来はこの質素でほこりだらけの納戸が女君の部屋だったと思うとやるせない侍女たち。すると蛮蛮はせめて魏劭が快適に過ごせるよう掃除することにした。「私をよそ者扱いするなら…掃除は身内に頼みましょう」蛮蛮は自分を罵っていた侍女たちを呼ぶよう指示した。魏梁は小桃から急に普段の生活について質問された。その話を聞いた魏渠(ウェイチュー)は小桃が魏梁に気があるとそそのかす。一方、魏梁からそれとなく男君の生活を聞き出した小桃は早速、女君に報告した。「寝食を共にしている魏梁の好物は男君も好きなはずです」その夜、離れに戻った魏劭は驚いた。部屋はすっかり片付いて清潔になり、夜食に好物が並んでいる。小檀から女君が準備したと聞いた魏劭は小喬を祖母に会わせると決めた。蛮蛮は太夫人との面会を前に珍しく緊張していた。しかも今日は正式な礼服のため足が開かず、魏劭に遅れてしまう。「もう少しゆっくり、あなたは背も高く足も長いわ、追いつけない」すると魏劭は面倒くさそうに立ち止まって顎で合図した。意味が分からず困惑する蛮蛮。「先に行けってことだ」(´・_・`)お、おう…つづく( ๑≧ꇴ≦)硬派な巍侯、早くも落ちそうw
2026.02.24
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折腰 The Prisoner of Beauty 全36話第5話焉(エン)州の州牧(シュウボク)を務めた喬圭(チャオグイ)が4月13日に逝去、享年68歳だった。「祖父を看取ることができなかった…」突然の訃報に涙する小喬(シャオチャオ)こと蛮蛮(マンマン)。侍女たちは急ぎ康(コウ)郡へ戻ろうと荷物をまとめることにしたが、蛮蛮は止めた。「大役を果たすまで絶対に戻れない」翌朝、焉州参謀・張浦(ジャンプー)は巍(ギ)侯にも訃報を届けた。不倶戴天の敵の死を知ってほくそ笑む魏劭(ウェイシャオ)、駆けつけた4将軍は直接、手を下せなかったことを悔やむ。そもそも今頃、知らせてきたのは服喪を口実に婚姻を阻むためだと邪推した。魏劭は小喬の思惑が気になり、自ら居所を訪ねた。すると小喬は破談ではなく、祖父の望んだ婚姻を挙げたいという。小喬は憔悴していたが、その毅然とした態度は14年前の自分の姿と重なった。魏劭と小喬は磐邑(バンユウ)で形ばかりの簡素な婚礼を挙げた。どんなに美しい花嫁であろうと敵の孫でしかない小喬。魏家三代の霊位に拝礼する小喬の背中に4将軍の冷たい視線が突き刺さる。すると魏劭は夫婦の杯の酒を飲まず、床にまいて霊位に献杯した。床入りの儀、魏劭が小喬の待つ閨房に現れた。「疲れただろう、早く休め…今日から私たちは夫婦だ 焉州や喬家とどう向き合うにせよお前を傷つけぬし、追い出すこともない」「感謝します、男君」「だがひとつだけ肝に銘じておけ、今後は魏家の嫁に過ぎず、もう喬家の娘ではないと」魏劭は小喬の哀しげな目を見て何とも気まずくなり、慌てて出て行った。すると緊張が解けた蛮蛮は崩れ落ちるようにへたり込み、号泣してしまう。乳母・春娘(チュンニアン)は小喬から巍侯の言葉を聞いて安堵した。魏劭も根は良い人なのだろう。しかし蛮蛮は喬家の娘として命ある限り喬家のために策を練ると誓った。蛮蛮は磐邑に別れを告げ、巍国軍と共に漁(ギョ)郡へ出発した。長旅は蛮蛮の身体に負担だったが、嵐が近づく中、魏劭は法要に間に合うよう休みを取らず先を急ぐ。そして激しい雷雨の中、魏劭たちは漁郡城へ到着した。すると従兄の帰りを心待ちにしていた鄭楚玉(ジョンチューユー)が城門で出迎える。「お帰りなさい、喬氏は一緒に入らないの?」「城外に留めた、法要が終わったら迎え入れてくれ」魏劭は念のため4将軍を城門に残した。( ˙꒳˙ )従妹って…今後の展開が容易に想像つくわw激しい雨の中、吹きさらしの馬車の中で法要が終わるのを待つ蛮蛮たち。その頃、大殿では魏劭の母・朱(ジュー)氏が喬氏を娶った息子に不満をぶちまけていた。徐(シュー)太夫人は自分の指示だとかばったが、その時、遅れて魏劭の伯父で翰(カン)郡郡守・魏典(ウェイディエン)が現れる。「お前は事あるごとにこう叫んでいたな?″李粛(リースー)を討ち、喬家を滅ぼす″と 惨劇を目撃したお前がまさか喬氏を娶るとはな」14年前、まだ幼かった仲麟(ジョリン@幼名)に当主の座を奪われた魏典はここぞとばかりに追及した。「ご先祖様にどう申し開きする?!」大殿は騒然となった。すると公孫羊(ゴンスンヤン)が磐邑の印を持って入ってくる。実は魏劭は婚姻により戦わずして磐邑を得ていた。「堂伯こそ、私が早馬を立て救援を求めたのに、なぜ援軍は来なかったのですか?」焦った魏典は文など受け取っていないとごまかし、急におとなしくなった。「こたびの戦の目的は祖父の遺志を継ぎ、英寧渠(エイネイキョ)を修繕して民を豊かにすること 喬家への恨みは忘れていない、私は14年も待った、まだ10年は待てる」城に戻った魏劭は政務に追われ、なかなか小喬を構う余裕はなかった。一方、蛮蛮は嵐の中に放置されたまま、ついに高熱を出して倒れてしまう。するとその夜、ようやく兵士たちが馬車に駆けつけた。侍女たちはやっと城内に入れると思ったが、兵士から離縁状を突きつけられてしまう。「焉州へ送り返せとのご命令だ!」城門で見守っていた4将軍たちは困惑、主公が離縁するとは思えず、急ぎ魏梁(ウェイリァン)が知らせに向かった。城外にいる魏梁から報告が届いた。魏劭の従者・小檀(シャオタン)の話では何日も嵐が続いて女君が病を患ったという。「なぜまだ迎え入れていない?」何も知らなかった魏劭は驚いた。するとちょうど通りかかった鄭楚玉が魏劭にばれたと気づいて慌てて釈明に向かう。「表哥、喬氏を迎え入れるよう命じられたけれど…実は… 姨母は喬氏があなたを惑わしたと思って配下を送り、喬氏に離縁状を届けさせたの」「何だと?…バカな!」侍女の小桃(シャオタオ)は3将軍の前にひざまずいて助けを乞うた。しかし魏梁が戻らず、3将軍たちは主公の命が届くまで動けないという。その時、ついに兵士たちが馬車を押し始めた。小桃は兵士に食らいついて必死に止めようとしたが、突き飛ばされてしまう。さすがに見かねた3将軍は助けようと決めたが、その時、馬のいななきと共に魏劭が現れ、横をすり抜けて行った。魏劭は馬車を押していた兵士たちを蹴り飛ばして止めた。「誰の命令だっ!」「朱夫人です…」「失せろっ!」すると魏劭は車の中で意識を失った小喬を抱き上げ、雨の中を歩いて行った。つづく( •︠ˍ•︡ )将軍たちクズかよ
2026.02.22
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折腰 The Prisoner of Beauty 全36話第4話小喬(シャオチャオ)こと蛮蛮(マンマン)の背中に矢を放った魏梟(ウェイシャオ)。しかし危ないところで魏劭(ウェイシャオ)が駆けつけ、飛び出した瞬間の矢をつかんだ。「主公?!どうして?」「あれが巍(ギ)国を救ったのだ」無我夢中で町へ出た蛮蛮はひとまず物陰に身を潜めた。すると巍国兵の声が聞こえてくる。「主公の命令だ、喬氏を殺せ!喬氏を殺して旗に捧げよ!」蛮蛮は巍国と良崖(リョウガイ)国から追われる身となった。隙を見て一目散に駆け出す蛮蛮、しかし正面から劉琰(リュウエン)率いる良崖国軍が現れる。さらに後ろから魏劭率いる巍国軍も駆けつけ、蛮蛮は身動きが取れなくなってしまう。蛮蛮を挟んで巍国と良崖国が対峙した。呆然と立ちすくむ蛮蛮、その時、劉琰が自分のもとへ来るよう説得する。「表妹っ!私は13歳から喬家で暮らし、18歳で良崖国に戻った 喬家で暮らした5年間は最も幸せな時間だった、君への想いはずっと変わらぬ 私と一緒に来るなら全て不問に付す!…蛮蛮!君は私の宝物だ!」思いの丈をぶちまける劉琰、一方、無骨な魏劭は気の利いた台詞が言えなかった。「こっちへ来いっ!」( ̄▽ ̄;)いや犬じゃないんだからw劉琰の言葉に感激したのか、蛮蛮は目を潤ませながらゆっくり劉琰の方を見た。魏劭は大きくため息をついてうつむいたが、蛮蛮の口から意外な言葉が飛び出す。「あなたにとって私は宝物…だけど衆生を取るに足らない存在と見なしてる!」小喬は巍国側へ走り出した。と同時に良崖国軍が矢を放ち、巍国が応戦する。魏劭は咄嗟に飛び出し、降り注ぐ矢の中を駆けてきた小喬を抱き止めた。劉扇(リウシェン)は撤収を決め、強引に世子を連れて逃げ出した。すると巍国兵士が追撃、その場は急に閑散となる。足をひねって魏劭の胸に倒れ込む形となった蛮蛮だったが、ふいに怒りが込み上げ、思わず魏劭の顔を引っ叩いてしまう。その様子を見た4将軍たちは呆然、居たたまれなくなって兵士の後を追っていった。ヾ(≧∇≦*)/ スカッ!w魏劭は小喬を橋の欄干に座らせ、足の様子を見た。小喬の手には火傷もある。するとようやく緊張が解けたのか、蛮蛮は子供のように泣きながら鬱憤を爆発させた。「私が駆け落ちしたと決めつけて殺そうとした!手助けして損したわ!」「戦場は女子の立ち入る場所ではない、命知らずめ」「私の命より民の命のほうが大切だもん! 喬家は民も兵も大切にして1人も無駄死にさせたことないもん! それは14年前も同じよっ!」「…もういい」魏劭は膝をつき、小喬に背中に乗れと言った。蛮蛮の体温を背中に感じながら、どこかこそばゆい魏劭。「…動くな」すると蛮蛮は巍侯には嫁がないと言い出した。巍侯への嫁荷が磐邑だと知って婚姻を迫った劉琰も、磐邑の印を受け取るや辛都(シント)から追い出した巍侯も大差ないという。「なぜ私だけがこんなに苦しむの?(ボソッ)嫁がないからっ!」実はこれも蛮蛮の策だった。もはや磐邑は魏劭の手に落ち、蛮蛮には切り札がない。しかし蛮蛮は兵法の極意が心を攻めることだと知っていた。「今度は向こうが動くべきよ、妻に迎えたいと思わせる」その頃、焉(エン)州康(コウ)郡では孫娘を案じながら喬圭(チャオグイ)が静かにこの世を去った。翌朝、県令・楊奉(ヤンファン)は巍侯に謁見、民を納得させるため喬家と魏家の縁談を公にすべきと進言した。軍師・公孫羊(ゴンスンヤン)も魏劭に婚姻を急かし、小喬の様子を見に行くよう背中を押す。そこで魏劭は魏梁(ウェイリァン)を使いに出した。しかし顔見知りの侍女・小桃(シャオタオ)に冷たく追い返されてしまう。「女郎はもうお休みです」翌日は魏朶(ウェイドゥ)が配下を連れて圧力をかけたが撃沈、3日目は魏渠(ウェイチュー)が物で釣ろうとするも贈り物だけ取られてしまう。すると魏劭は一向に応じない喬氏に苛立ち、引きずり出すと息巻いて軍師や4将軍と一緒に押しかけた。魏劭たちが喬氏の閨房に乗り込もうとした矢先、ちょうど裏門から馬車に乗り込む小喬の姿を見つけた。「やはり仮病だったか…こそこそと何を?」魏劭たちは喬氏の馬車を追跡した。すると小喬が湖で密かに大喬(ダーチャオ)・阿梵(アーファン)と再会している様子を目撃する。「全てを承知の上で私の身代わりになったのね、あなたを魏家から救い出すわ 比彘(ビージー)もいるから一緒に逃げましょう」しかし蛮蛮は巍侯に嫁ぎたいと言った。「劉琰よりずっといい、李粛(リースー)を殺したけれど民を救ったわ」魏家は喬家から大喬が外出中にさらわれたと聞いていたが、本当は駆け落ちだった。すると小喬が巍侯にひと目ぼれしたと告白する。これも大喬を安心させる方便だと分かっていたが、魏劭も悪い気はしなかった。魏劭は小喬の従姉への情に免じて喬家の嘘を見逃し、その夜、自ら薬を差し入れた。「私の見舞いに来てくださったのですか?それとも何かお話が?」「…磐邑の民がお前に会えないと訴えてきた 辛都から追い出したことは悪かった、民の代わりに礼をいう 喬家に偏見があったが、お前は他の者とは違うようだ 私に嫁ぎたいのは民と長姐のためなのだろう?」蛮蛮は巍侯に大喬のことがばれたと知って動揺したが、魏劭は咎めず、それとなく逃げ道まで教えた。数日後、蛮蛮は町の橋に立ち、民衆に巍侯への協力を訴えた。巍侯が辛都を奪還したのは復讐心からではなく、ある狙いがあるためだという。「李粛のせいで永寧渠(エイネイキョ)は枯れ果て、辛都の収穫は半減し、民は苦しみにあえいだ こたびの狙いは水路の修繕です 焉州と巍国の婚姻によって争いは和睦に変わります 磐邑はこれから巍国の領地となり、巍侯の民となります 水路の修繕は皆さんのためなのです」阿梵は遠くから蛮蛮の立派な姿を見て安堵した。しかしちょうど磐邑に到着した焉州参謀・張浦(ジャンプー)は小喬の演説に憤りを隠せない。「魏劭は兵力を削がれたのに、無条件で磐邑を差し出すとはっ!」蛮蛮が荒れ果てた水路に立って堤防を眺めていると、魏劭が現れた。魏劭はなぜ小喬が自分の計画を知っているのか不思議だったが、聞けば磐邑地形録を渡した際、永寧渠の文字をなぞった跡があると気づいたという。蛮蛮は気になって巍国の地図を調べ、魏劭が水路の開通に力を注いできたと分かった。「深く感服しました」確かに水路の再建には焉州の協力が不可欠、魏劭は蛮蛮が水路を交渉に使うつもりだと気づく。「あなたは印を奪い、私を追い出した… もしまた私を裏切れば巍国と焉州の民は失望するでしょうね」「だが″嫁がない″と言っただろう?」「寛大な巍侯に憧れております」蛮蛮は阿梵と馬車に乗って途中まで見送った。しかし急に比彘が馬車を止めてしまう。「巨石で道がふさがれている、どかすから待っていてくれ」蛮蛮は比彘の怪力に目を見張った。実は阿梵のため磐邑へ向かう途中、巍国軍と遭遇して一戦交え、磐邑では良崖国軍を追撃したという。蛮蛮は戦力のない喬家に勇将が埋もれていたことを知った。「長姐、焉州と巍国と辺州が交わるところに博崖(ハクガイ)という県があるの 焉州は和睦のため磐邑という心臓を差し出した だから喉元である博崖を押さえ、退路を確保すべきだわ 比彘がいれば博崖を守り抜ける」( ˶´꒳`˵ )なごむわ~w喬家に思わぬ戦力を見つけてご機嫌な蛮蛮。しかしその夜、張浦から磐邑を譲ったことを責められてしまう。「確かに水路が通れば巍国は力を増して焉州が脅威に晒される でもそれは将来的な問題で、目下のところ受ける恩恵のほうが大きいわ 水路の修繕には相当な兵力が必要、焉州を攻撃する余力はない 私たちにとってひと息つける好機よ、その間に婚姻を結んで形勢を覆すわ」「でも今の状況では縁談が流れそうです」蛮蛮はようやく祖父が亡くなったことを知った。つづく( ゚д゚)あれ?ウェイシャオが2人いる?
2026.02.22
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折腰 The Prisoner of Beauty 全36話第3話策を弄して婚姻を迫る小喬(ショウキョウ)こと蛮蛮(マンマン)に嫌悪感を募らせる魏劭(ウェイシャオ)。そこで一芝居打ち、婚姻前に小喬から磐邑(バンユウ)の印を手に入れることに成功した。「この印に免じて命は取らぬ、だが今すぐ辛都(シント)から出ていけ 喬家の者に伝えろ、首を洗って待っていろとな…誰か!つまみ出せ!」すると蛮蛮は駆けつけた兵士の手を振り払った。「触らないで!…見損なったわ」巍国軍師・公孫羊(ゴンスンヤン)は婚姻の約束を違えてはならないと諫言した。しかし魏劭は小喬が自分を娶らせるために一度、身を引いただけに過ぎないという。「追放しなければますます図に乗っていた、積年の恨みを簡単に水に流せると思うか?」「おっしゃる通りです、しかし相手は喬家の娘ですよ?」(。-`ω´-)いや図に乗っているのはどう考えてもお前w蛮蛮たちは羽陽舎(ウヨウシャ)から強引に追い出され、民衆に罵倒されながら城門を出た。侍女たちは動揺を隠せずにいたが、蛮蛮はひとまず磐邑に戻って魏劭と対峙すると決める。すると道中で思いがけず小喬に求婚していた良崖(リョウガイ)国の世子・劉琰(リウイエン)が叔父・劉扇(リウシェン)と軍を率いて現れた。劉琰は小喬の苦境を知って助けに来たと訴え、一緒に磐邑に入城して策を練ろうと提案する。しかし劉扇は小喬に未練たっぷりの甥の姿に冷ややかだった。劉家からの縁談を袖にしておきながら、魏劭に嫁ぐため磐邑を丸ごと差し出した喬家を信用できるはずがない。一方、張浦(ジャンプー)は小喬と別れ、焉(エン)州康(コウ)郡の喬府へ戻った。小喬が世子と共に磐邑に留まったと聞いた家族は困惑したが、喬圭は頑固な小喬を誰も止められないという。その頃、駆け落ちした大喬(ダーチャオ)こと阿梵(アーファン)と比彘(ビージー)は焉州の郊外にいた。比彘は茶屋で偶然、小喬が辛都から追放されたと耳にし、家族を心配する阿梵のため引き返しても構わないという。「…比彘、磐邑へ行きたい」「それがいい」( ˶´꒳`˵ )私はマイマイ派w辛都の復興も一段落、魏劭は本格的に磐邑の掌握に乗り出すと決めた。その時、良崖国世子が小喬と一緒に磐邑に入城して防衛を始めたと報告が届く。思わぬ知らせに魏劭は呆然、喬氏は劉琰と駆け落ちしたと断罪するや直ちに磐邑を攻めると命じた。「小喬を捕えろ、捕らえたら殺して旗に捧げる!」翌朝、劉琰は早速、小喬の屋敷に結納品を運び込んだ。蛮蛮は家族の許可がいるとはぐらかしたが、すでに劉扇は県令・楊奉(ヤンファン)に州牧の代わりを頼んだという。仕方なく蛮蛮は劉琰に従うと安心させて追い返し、ひとまず時間を稼ぐことにした。その時、ちょうど県令が喬氏を訪ねてくる。しかし院子で劉琰と劉扇に止められ、静養が必要な小喬には会えないと阻まれてしまう。実はその時、すでに巍国軍が城門の30里先まで迫っていた。蛮蛮は侍女たちと町の散策に出た。すると民たちの間で巍国軍の恐ろしい噂が広まり、喬氏の婿になる良崖国世子の名声が轟いている。「劉琰は民を扇動して魏劭と対抗するつもりね、でも民を戦に利用するのは人道に反する」その時、運良く食料の運搬に同行している県令と出くわした。「…強烈な硫黄の匂いがする、何に使うの?」しかし県令は理由など尋ねられる身分ではないと意味ありげに答えた。「(コソッ)あなたとの面会も世子に阻まれました」ヒソヒソ( ・ノェ・)(・ω・ `)フムフム蛮蛮はわざと大きな声で県令に永寧渠(エイネイキョ)へ行く道を聞いた。すると案の定、水路に劉琰と劉扇が現れる。蛮蛮は硫黄で魏劭を攻めるつもりなら民を巻き込まぬよう釘を刺したが、劉琰の計画は火攻めではなかった。「気づいていたのか…だが心配ない、民を犠牲にはしないよ」実は劉琰が狙っているのは巍国そのものだった。李粛(リースー)が分断してから14年間も水をせき止めてきた磐邑の堤防を硫黄で爆破し、洪水で辛都を滅ぼすという。驚いた蛮蛮は罪のない多くの民が巻き込まれると反対したが、屋敷に連行され監禁されてしまう。その夜、城門の前でついに磐邑と巍国が衝突した。しかし小喬と侍女たちは手足を縛られ、身動きが取れない。するとろうそくの火に目をつけた蛮蛮が侍女たちが危険だと止めるのも聞かず、後ろ手を炎に当てて縄を燃やし始めた。「私のせいよ、狼で虎を追い払うつもりが、狼を招き入れることになった…民を犠牲にできない」その時、ついに縄が切れた。「時間がない、独りで行くわ!」( ゚Д゚)゚Д゚)゚Д゚)<女郎っ!お戻りください!巍国の将軍たちが軍営に引き上げてきた。磐邑の兵は死をも恐れぬ勢いで民まで押し寄せ、初戦では巍国軍も大きな被害を出したという。恐らく喬氏を味方につけた劉琰が民をうまく扇動したのだろう。その時、軍馬が急に暴れ出した。すると将軍が地面にこぼれている硫黄を発見する。「良崖国と言えば硫黄の産地、私が城内に入った瞬間に火をつけるつもりか」魏劭は磐邑の民まで巻き込まれることを憂慮したが、突然、城内から激しい火の気が上がった。「報ーっ!食糧庫から出火し硫黄に引火した模様!」食糧庫に隠してあった硫黄が爆発、磐邑城内は混乱に陥った。するとこれを合図とばかりに巍国軍が一気に攻め込んでくる。劉扇は城を捨てるよう訴えたが、劉琰は小喬を探しに行ってしまう。一方、城内へ進攻した魏劭たちも劉琰と小喬を探していた。やがて魏梁(ウェイリァン)が院子に結納品が置き去りになっている屋敷を発見、兵士に喬氏の捜索を命じる。そこへ小喬の侍女・小桃(シャオタオ)が慌てて県令を連れて駆けつけた。「ちょうど良い、喬氏はどこだ?!」「硫黄に火をつけに行ったわ、劉琰に捕まる前に探して!」え?(*´・ω)(ω・`*)はい?「喬氏が火を放ったのか?」その声は魏劭だった。県令は巍侯と将軍に事情を説明した。劉琰たちは小喬を利用して磐邑に入城するや小喬たちを軟禁、自分も面会させてもらえなかったという。実は劉琰の狙いは火攻めではなく、辛都の水没だった。企みに気づいた小喬は危険を犯して食糧庫の硫黄に火をつけ、魏劭に城攻めの好機を与えたという。蛮蛮は水甕の中に隠れて火の手から逃れた。やがて付近が静かになり、ようやく外へ出たが、ちょうど一行と離れて喬氏を探していた魏梟(ウェイシャオ)が現れる。蛮蛮は劉琰が辛都を水没させるつもりだと伝えたが、魏梟は弓矢を引いて喬氏に狙いを定めた。「お前を助けに来たとでも? 喬家の裏切りで私の父兄は戦場で惨死した、母親は悲しみのあまり死んだ 私は!…狼と餌を取り合い生き延びた、だから喬家の者は生かしておけぬ」驚いた蛮蛮は咄嗟に逃げ出した。魏梟は喬氏の背中に矢を放ったが…。つづく( ̄▽ ̄;)どいつもこいつも小娘に八つ当たりすんな
2026.02.19
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折腰 The Prisoner of Beauty 全36話第2話和親の協議でなかなか折り合いがつかない巍(ギ)国と焉(エン)州。巍侯・魏劭(ウェイシャオ)は誠意を見せないなら帰れと挑発し、小喬(シャオチャオ)こと蛮蛮(マンマン)の反応を見ることにした。急に帳(トバリ)が開いて目を丸くする蛮蛮。すると噂に違わぬ小喬の美しさに魏劭は思わず息をのんだ。「…とは言え祖母がこの縁談を望んでいる 焉州に誠意があるなら磐邑(バンユウ)で婚礼を挙げるべきだ」魏劭は小喬に贈り物を渡すよう命じ、そこで会談を終わらせた。使者の張浦(ジャンプー)は巍侯が小喬を見初めたと判断、先方の希望通り先に磐邑の印を渡して辛都(シント)で婚礼を挙げてはどうかと提案した。しかし小喬は魏劭から届いた化粧箱の中身が磐邑の地形録だと分かり、自分を見初めたのではなく脅しだと気づく。「私が印を渡さずとも自ら攻め落とせると言う意味よ」「堂々たる巍侯が約束を破らぬでしょう」「…両家の恩讐の発端は約束を破ったことでしょう?」蛮蛮は喬家と民の平安を守るため、何としても政略結婚を成功させなければならなかった。蛮蛮たちは巍国羽陽舎(ウヨウシャ)に入った。侍女たちの情報では巍侯が百姓墙(ヒャクショウショウ)での祈りを禁止し、民の反感を買っているという。また巍侯は疑い深く、就寝中さえ剣を握りしめ、誰も近づけず眠っていた。恐らく暗殺を恐れてのことだと思われたが、実は魏劭には側近の4将軍しか知らない秘密がある。14年前、狭い箱の中に隠れ、祖父、父、兄の壮絶な最期を目の当たりにした魏劭。今も当時の悪夢にうなされ、暗闇への恐怖から一晩中、明かりを灯していた。町に出た蛮蛮は辛都を一望できる矢倉・檀台(タンダイ)に登り、復興の遅れを知った。どうやら辺州から移住した多くの民が巍国の報復を恐れ、全く協力しないらしい。そんな民にとって巍侯と喬氏の縁談は安寧をもたらす一縷の望みだった。蛮蛮は困窮する民に仕事を手伝ってもらう代わりに食料や給金を支給した。噂はあっという間に広まり、民は喬氏のため道や井戸を修理し、自然と復興が進む。気がつけば老朽化していた檀台も修復され、蛮蛮が花が好きだと聞いた民が野花を摘んだおかげで路上はすっかりきれいになった。「かなりのやり手ですな」将軍たちはあっという間に民を味方につけた喬氏に舌を巻いたが、魏劭は策を弄する小喬に不快感を露わにした。蛮蛮は簡単に魏劭の頑な心を開けるとは思っていなかった。それにしても巍侯の小喬に対する態度は冷酷、侍女は戸惑いを隠せない。「ではどうしますか?」「私の心は水のよう、水滴は石をうがつ…」移動中の魏劭の馬に子供が投げた鞠が当たった。魏劭は暴れた馬を御して事なきを得たが、騒ぎに巻き込まれた民たちの話に尾鰭がつき、巍侯が暴れ馬で人を殺そうとしたと噂が広まってしまう。恐怖に怯えた民たちは前県令の甄値(ジェンジー)に助けを求めた。しかし辛都の主が替わって県令でなくなった甄値には何の権限もない。一方、巍国軍師・公孫羊(ゴンスンヤン)は魏劭に諫言していた。「遠大な志を遂げるには民の助けが必要です 主公、人を治めるのは水を収めるがごとし、焦りは禁物です」「…私と喬氏、どちらがより焦っているか」蛮蛮は徐(シュー)太夫人の侍女・鍾媪(ジョンアオ)の案内で百姓墙を訪ねた。今夜も多くの民が壁に向かって祈りを捧げている。かつて辛都の戦いで多くの民が夫や子を失った。しかし当時、李粛(リースー)が家族の埋葬を固く禁じたため、民は密かに戦場で家族の形見を探して城内に持ち帰り、これを積み上げて百姓墙を築いたという。「長い年月を経て祈りの聖地とみなされるようになり、本来の意味は忘れ去られました 私は縁談を円滑に進めるために来ました、太夫人の願いです」すると鍾媪は太夫人から託された札を小喬に渡した。魏劭は道すがら百姓墙がまだ取り壊されていないと気づき、馬を止めた。その時、民たちの中にいる小喬の姿を見つける。魏劭は激怒、馬を降りて小喬を激しく責め立てた。「ここで何をしている?この壁が築かれた理由は?元凶は誰だ?! 誰かっ!壁をぶち壊し、燃やしてしまえ!」壁を心の拠り所としていた民たちは騒然となった。するとその場に居合わせた甄値が民たちのために立ち上がり、隠し持っていた短刀で魏劭に襲いかかってしまう。しかし魏劭は瞬時にかわして甄値を投げ飛ばし、甄値はあっけなく拘束された。「魏劭!お前は辛都の主にふさわしくない!」激高した魏劭は甄値が落とした短刀で始末しようとしたが、公孫羊が止めた。「甄値は老巍侯の配下でした、辛都が落ちた時、民のために投降したのです」民たちも県令を許して欲しいと嘆願、魏劭は手を下ろすしかなかった。屋敷に戻った蛮蛮は鍾媪の話を思い出していた。…巍侯は肉親や民が虐殺される様子を目にしました恨みはたやすく消えないだからこそ太夫人は喬家との縁談を望んだのです太夫人は巍侯に過去にこだわらず生きて欲しいと願っています…魏劭にとって百姓墙は亡き肉親を悼む場所ではなく、惨劇を思い出させる負の遺産でしかなかった。翌朝、魏劭は民衆が見守る中、甄値を審問した。開き直った甄値は仁君だった先代に比べ、民を苦しめる魏劭は李粛と同じだと非難、魏軍を怒らせてしまう。そこへ突然、小喬が現れた。「ひと言、申し上げたいことが…」すると小喬は甄値を見せしめとして殺すよう進言し、それでも民が帰順しないのなら殺し尽くせと言い放った。民衆は猛反発、その時、魏劭が剣を抜いて甄値ではなく小喬の首に当てる。「そんなことをしたら李粛と同じだ、血も涙もない毒婦め!」小喬の首から血がにじんだが、咄嗟に公孫羊が止めて事なきを得た。「巍侯、私が無知でした、お許しください」蛮蛮は民衆の罵声が飛び交う中、逃げるように引き上げた。魏劭は民のため声を上げた甄値を解放、この一件で民たちから信頼を得た。一方、蛮蛮は民衆からの嫌がらせで屋敷に戻れなくなり、仕方なく独り檀台で時間を潰す。そこへ魏劭がやって来た。「芝居を打って私を助けたのだな?…だがそういうやり方が気に食わぬ 策を弄して人を惑わし、皆を手玉に取れると思っているのか、ふん とは言えお前は祖父よりましだ、代償を払っている」魏劭はぶっきらぼうに傷薬を置いて檀台を降りた。すると小喬が追いかけてくる。「巍侯、鍾媪からもらったお札です、お納めください」札には″心を合わせて怒らぬよう″と書かれていた。魏劭は民心を掌握し、辛都に平安が戻りつつあった。しかし予想より民の数が多く、配給用に運び込んだ食糧だけでは足りなくなってしまう。すると公孫羊が婚姻で磐邑を手に入れれば食料を調達できると進言した。一方、蛮蛮も困窮する民に心を痛めていたが、切り札を簡単には差し出すことができない。そんなある夜、巍侯がついに百姓墙を壊した。知らせを聞いた蛮蛮は慌てて駆けつけたが、そこで落胆する民衆を鼓舞する魏劭の姿を見る。「負の遺産をとどめるより壊す方がよい! 私は肉親を失い苦しんだが、皆を同じ目には遭わせぬ! よって本日、14年前の恩讐は全て水に流す! 焉州、辺州、良崖から来た者も今後は皆、我が辛都の民だ!」そして民のために声を上げた甄値を評価し、再び県令に任命した。蛮蛮は善良な魏劭に感銘を受け、翌日、食糧難を救うため自ら磐邑の印を献上した。「これで婚姻をご承諾ください」しかしこれが印を差し出させる魏劭の策だったと知る。「たかが婚姻で14年前の恨みが晴れると思うのか? 喬圭(チャオグイ)も考えたものだ、美貌の孫娘を送り、一芝居打たせて巍国と同盟を結ぶ… 14年前と同じだな?覚えておけ、喬家に騙されるのはもうたくさんだ」つづく( ̄▽ ̄;)いやこっちがもうたくさんなんですけど…でも面白くなると聞いたので踏ん張るw
2026.02.19
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折腰 The Prisoner of Beauty 全36話第1話「祖父、魏劭(ウェイシャオ)はどんな人なのですか?」「まずは彼の祖父の話をしよう」魏劭美しい水の都、焉(エン)州の康(コウ)郡。すでに隠居し、寝たきりになった喬圭(チャオグイ)は孫の小喬(シャオチャオ)こと蛮蛮(マンマン)に喬家と魏家の因縁について説明することにした。当時、州牧(シュウボク)だった喬圭は諸侯らを招いて武芸を競う鹿驪(ロクリ)大会を開催したが、本当の目的は同盟相手を探すことだったという。小喬こと蛮蛮…喬圭は初対面でありながら巍(ギ)国の魏倫(ウェイルン)と意気投合した喬家と魏家は口約束ながら運命を共にすると誓い、その後、喬圭は磐邑(バンユウ)と辛都(シント)の間に永寧渠(エイネイキョ)という水路を通すこうして巍国は水を、焉州は兵力を手に入れたしかし14年前、辺(ヘン)州がこの血脈を断つため猛将・李粛(リースー)を送り、巍国の辛都に侵攻する援軍を送るべきか否か決断を迫られた喬圭長男・喬越(チャオユエ)と次男・喬平(チャオピン)の間で意見が割れる中、まだ幼かった蛮蛮がうっかり喬家と魏家の同盟の証しだった玉の角を落として割ってしまうすると占いに精通する喬圭はこれを天意とみなし、最終的に軍を退くと決定した喬家の裏切りにより巍軍は全滅、辛都は辺州陳(チェン)家の手に落ちた李粛は後顧の憂いを断つため魏家の男たちを殲滅したつもりだったが、実は兄の言いつけで身を隠していた幼い魏劭がかろうじて生き延びていた…蛮蛮は祖父が当時、焉州の民を戦に巻き込まぬよう苦渋の決断を下したと分かった。しかし巍侯となった魏劭が今まさに李粛から辛都を奪還し、喬家を滅ぼそうと躍起になっている。もし李粛を助けなければ魏劭は辛都を落として焉州に出兵、次は磐邑を狙うだろう。「祖父、どうするおつもりですか?」「先代の巍侯夫人は健在だ、徐(シュー)太夫人は先見の明がある」喬圭は争いを避けるため、縁談で和睦を結ぼうと考えた。喬越の娘・大喬(ダーチャオ)こと阿梵(アーファン)が魏劭に嫁ぐことになった。折しも良崖(リョウガイ)国から世子・劉琰(リウイエン)が叔父・劉扇(リウシェン)と一緒に小喬へ求婚にやって来る。劉琰はかつて国を追われた際、喬家に身を寄せた縁で小喬とは幼なじみだった。一方、巍軍は辛都を包囲、魏劭は高みの見物を決め込んだ。あえて攻め込まずとも干ばつに苦しむ辛都の食糧が尽きるのを待つのみ。すると軍師・公孫羊(ゴンスンヤン)が現れ、太夫人から縁談をまとめるよう文が届いたと知らせた。実は戦続きの巍軍も疲弊しており、もし喬家と李粛に挟み撃ちにされれば大きな痛手を受けるのは必至。しかし縁談相手が不倶戴天の敵の孫と知るや魏劭は激怒し、直ちに辛都を攻め落とすと決めた。喬家では皆が寝静まった頃、寝所を抜け出した阿梵が恋仲だった馬夫・比彘(ビージー)に別れを告げていた。その様子を目撃した蛮蛮は純真な従姉を虎狼に放り込むに忍びなく、阿梵には好きな人と結ばれて欲しいと願う。そこで密かに馬車を準備し、阿梵と比彘を逃すことにした。阿梵はこれも州牧の娘としての義務だと腹を括っていたが、蛮蛮は自分が代わりに嫁ぐと明かす。「確かにかつて劉琰を好きだった、でも最近、本性が分かったの 今や魏劭を恐れて焉州や私を見下している、なら私が嫁いで良崖を従わせるわ」翌朝、大喬の駆け落ちが明らかになり、喬家は大騒ぎになった。すると参謀・張浦(ジャンプー)が代わりに小喬を嫁がせてはどうかと提案する。一方、魏劭は凄惨な戦に勝利、辛都を奪還した。公孫羊は慌てて駆けつけるも間に合わず、李粛がすでに切り刻まれてしまったと知る。その頃、魏劭は独りで百姓墙(ヒャクショウショウ)の前にいた。「主公!なぜ早まったのですか?! 14年前、李粛が虐殺した後、人々は追悼するため家族の形見で百姓墙を築きました 辛都の民は戦乱で苦しんできた 今は無理に攻めず、兵を休ませることが大切です」公孫羊は大局を見て婚礼を勧めたが、魏劭は一気呵成に磐邑を落としたいと訴えた。喬圭は自分のもとで育ち、策略に長けた蛮蛮なら魏家でも生き延びることができると期待した。すると蛮蛮は魏劭に同盟を承諾させるため、磐邑を嫁荷にしてはどうかと提案する。喬圭は息子たちより賢い孫娘に目を細めたが、自分の作った借りを蛮蛮に背負わせると思うと胸が痛んだ。蛮蛮が嫁ぐ日の朝。蛮蛮は伯父から磐邑の印を受け取り、拝礼して別れの挨拶を済ませた。母親代わりだった伯母に笑顔を見せる蛮蛮。喬平は涙をこらえながら娘を見送ったが、喬慈(チャオツー)は上階の回廊から姉の出発を静かに見守った。道中、蛮蛮は馬車に揺られながら、祖父の戒めの言葉を思い出していた。『″柔よく剛を制す″… 巍侯から寵愛を得て尊ばれたら、お前は焉州のためさらに計略を練ることができる』魏劭は辛都を奪還するも民心を掌握できずにいた。そんな中、喬家の隊列が間もなく城門へ到着すると知らせが届く。魏劭は祖父、父、兄の敵を撃つべく城楼に立って弓を構えたが、公孫羊が駆けつけ説得した。「主公、縁談を承諾して磐邑を手に入れては?戦わずして得られるのですよ?」驚いたことに喬家は嫁荷として領地を差し出すという。「″泱水十分色 双姝占八分″という、″双姝″とは喬家の2人の娘のことです」中原(チュウゲン)は諸侯の勢力を合わせると鹿の形に似ていた。焉州が鹿の頭なら巍国は腹、辺州は背、良崖は両足となる。磐邑は高地にして焉州の門戸、ちょうど鹿の心臓にあたる重要な場所だった。翌朝、巍国と焉州の使者が幕舎で顔を揃えた。しかし辛都で婚礼を挙げたいという焉州と磐邑で婚礼を挙げたい巍国とで協議は平行線をたどる。蛮蛮はその話を帳(トバリ)で仕切られた部屋で聞いていた。すると痺れを切らした侍女・小桃(シャオタオ)が入ってくる。「女郎、なぜ言い争っているのでしょうか?」「巍国は婚礼の前に磐邑の印を渡せと言っている、でも焉州は婚礼後に渡したいの」その時、成り行きを見守っていた魏劭が突然、話を終わらせた。「焉州が誠意を見せぬのならお引き取りいただこう」魏劭は花嫁の反応が気になって帳に手をかけた。つづく※「泱水十分色 双姝占八分」泱水の美しさの8割を占めるのが2人の美女(双姝)?←あくまでイメージでwつまり喬家の2人の娘はそれほど美しいと評判だ、ということらしい
2026.02.03
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