カイバーマンのお仕事2

カイバーマンのお仕事2

2007年12月22日
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カテゴリ: BLEACH SS
(153話)

「井上織姫に何か仕事を与えてはどうでしょうか」
ウルキオラが東仙要に切り出したのは、要するに一人で相手をするのが耐え切れなくなってきたからである。
そもそも何かさせるために手間隙かけてさらってきたはずなのだ。客人扱いがおかしい。
「しかし、人手は足りている」
だったら連れて来るな。
言いたいのをぐっと堪える。
「そうだ、ワンダーワイスの情操教育を任せるか」
「情操教育?」

だが、情操教育というのがわからない。
どうせ戦闘の道具である。
「歌や説話などだ」
「………………そうですか」
絶対無理だと思ったが、とにかく一息入れられそうなのでよしとすることにした。

「……と、いうわけだ」
「わかりましたっ、お父さんっ!」
統括官の命に、織姫はびしっと敬礼を決めた。この任務が気に入ったらしい。
「お父さん……」
喜んでいるのか凹んでいるのかよくわからない統括官。
「とりあえず唄いますか?どんな歌がいいですか?」

「あたし、お兄ちゃんに育てられたんですけど」
「構わない。……そうか、君も苦労したんだな」
何処となくしみじみしてる上司を、ウルキオラは醒めた目で見つめている。
どうしてオレの宮でやるのだろうと。
ワンダーワイスは興味なさげにあさってを向いている。


「宇宙の名においてのびたに絶対権力
神秘の名においてのびたに敵対宣告

社会党の決議においても、のびたは正義の味方
農林省のお偉いさんでも 生首魂込めコントロール♪

不定見の極みに措いても 敵対勢力
戦術家の高みは老いても 絶対殲滅
三歳以下は捨て置くにしても そこから一人も帰すな♪」

……のびたって誰。
妙にノリのいい曲調で、ワンダーワイスは喜んで体を揺らしているが、ウルキオラの感性が全力で違和感を訴えている。
賭けてもいい、彼女は絶対間違えて覚えている。
「戯れ歌か」
盲目の男はぽつりと呟いたが、
「何時の世にもあるものだな」
と続けるものだからウルキオラは本気でずっこけた。

井上織姫ワンマンショーはその日の深夜まで続き、ウルキオラは何か言いたげな従属官たちに退去を命じてやった。


特に何も出来ませんが、せめてお好きな鰤キャラが良い目を見るお話を書いてプレゼントさせていただきます。
……古くてマイナー路線でアニメでも特撮でもない上、収録アルバム持ってる人でも変わりすぎててわからない気がする……。





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最終更新日  2007年12月22日 09時25分19秒
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