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次は左側のフライホイールだ。これは以前水没したような形跡があり、底部に酷い赤サビが出ていたので、3号機の物に取り替えてあるのだが、側面全体に錆が発生しているのでフライホイールプーラーで外して、ナイロンディスクで磨いた。外したついでにクランクケースの奥を確認してみると、一番下のボルトが真っ赤に錆びていたので、3号機のボルトと交換しておいた。フライホイールに線が引かれたような錆と、クランクケースの錆びたボルトは明らかに浸水によるものと思われるが、長い間エンジン下部が水に浸かっていたのであれば、他にもその痕跡が残る筈であるが他の箇所は水没したような形跡は無い。通常バイクはスタンドを掛けて車体を立たせているが、このバイクはサイドスタンドしかないので車体は左に傾いた状態で保持されるので、エンジンカバーの隙間から雨水が浸入したとしても、フライホイールが水に浸かる事は無い。1つ考えられる事は、ピックアップ時の事はよく覚えていないが、解体屋なのでバイクを斜めに倒したままで放置していて雨水が溜まって錆びたのでは無いかと思われる。
1号機でクランクシールが抜けてエンジンが掛からなくなり、原因究明に手こずった経験から、クランクシールもトラブル予防のために購入しておいたので、ジェネレーターを外して確認してみると、こちらは大丈夫だったが少しオイリーなので精密ドライバーで抉って抜こうとしたが難しい。クランクを割って抜くしか方法が無さそうなので、諦めた。1号機のように劣化して抜けたら、交換する事にする。
外したジェネレーターを取り付けるにはステータのケガキ線とクランクケースの合わせマークを合わせる必要があるので、ジェネレーター取り付けステーの穴は楕円になっている。フライホイールの溝をウッドラフキーに合わせて嵌め込む。センターナットの締め付けトルクは5.0~6.0kg-mだ。
これでやっとエンジンの整備を終える事が出来た。ビストンとシリンダーも程度の良いものと交換したので、安心ではあるが無事始動できるか一抹の不安もある。それにしても3号機のエンジンを保管しておいて助かった。物は沢山持っている者が勝利するのが世の常である。今日はきっとビールが美味いだろう。
フライホイールプーラーを掛けてフライホイールを外す
クランクシャフトから外したフライホイール
外周は結構錆びていた
真っ赤に錆びていたクランクケース接合ボルト
クランクシャフトに正常に嵌め込まれているオイルシール
ステータのケガキ線(青丸)とクランクケースの合わせマーク(赤丸)を合わせる
組み立てが終わったエンジン上部
塗装したシリンダーと錆取りを終えたフライホイール
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