March 24, 2004
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出会いと別れの季節です
涙を堪える季節です
桜を見上げる季節です
周りの子達は街路と共に
鮮やかに色づき始めます
だけど僕の佇む広い砂漠は
相変わらずの蜃気楼です
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蜃気楼の中の花のつぼみは
いつまでたってもﾓﾉｸﾛで
綺麗に花開く時なんて
絶対来ないと思ってた
どれだけ待っても
きっと永遠だと思ってた
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そんなときに君が現れ
如雨露を片手にこう言った
“何してるんだい”
“目を開けてみなよ”
“つぼみが花を咲かせるよ”
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目を開ける？
何を言うんだい
僕はいつだって
つぼみをしっかり見てきたじゃないか
しっかり目を開け
しっかり刻んで
毎日期待に胸を膨らませ
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そしたら世界が歪んだんだ…
僕は砂埃に目を固く閉じ
しばらく蹲っていた
するとまた君の声…
“もう春が来たんだよ”
“君の季節がやってきたんだ”
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僕はちょっとだけ力を抜いて
君の如雨露に手を触れた
その時君が微笑んだ気がして
だけど僕には見えなくて
ぐっと瞳に力を込めた…
君が見たくて
ただ君を見てみたくて
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ここはどこだい？
何色の世界？
茶色はどこだい？
黒はどこだい？
目の前に広がる
赤 青 黄色
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君は笑ってた
僕が感じた通りの笑顔で
君は如雨露で水をやった
大きく咲いた赤い花に
そして葉をなで呟いた
“おはよう春風”
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ああ…そうだ
僕は春風
いつしか忘れていた記憶
僕は春風
花が咲く季節を待ってた春風
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如雨露の中身は君の愛
僕を優しく包んでくれた
“もう行かなきゃ”
そう、呼ばれている
世界中の花が大地が
僕、春風を呼んでいる
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君の如雨露は永遠さ
だけど春風は旅立つよ
君の雨を受け愛を受け
大きく咲いた花の元を
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“さよなら春風”
“君は色”
“君が色”
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さよなら、君
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旅立つ前に振り返ろう
君にひとつ伝えたいんだ
君にひとつ問いたいんだ
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だけど君はいなかった
蜃気楼と共に消えてった
ねぇ君は
僕が作り上げた幻なのかなぁ
あの温かさは
一体誰がくれたのかなぁ
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振り返ることはもうやめよう
問いたいことはしまって置こう
そして愛することは忘れずにいよう
人の涙も色づきも
きっと僕が抱きしめよう
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出会いと別れの季節です
いつも僕は一緒にいます
涙を堪える季節です
僕は涙を乾かします
桜を見上げる季節です
僕は小枝を誘います
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僕は色
君は色
誰にも譲れない
譲らない
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“さよなら春風”
“さよなら君”
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“さよなら”
“ ”
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あちゃんち
君の傍に、僕は居るから…君は唯、唯笑っていて。
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