August 24, 2005
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ふわふわ浮いてたんだ。

何処にも足を着けられずに

気付いたら独り彷徨ってたんだ。

周りを見渡せば唯眩しくて

見ていられないから瞳を閉じた。

眺める世界は真っ暗で

頭の中は空っぽで

同時に「ココ」の奥の扉にも

自然と鍵が掛かっていった。





ひとつ、 またひとつ。





気付けば手の中は鍵で一杯

ドレとドレが合うのかなんて

考えたくも無くなって

増える一方の鍵の大群に

右ポケットが悲鳴を上げる。





思い出を詰めた筈のポケット

何時しか大きな穴が開いて

少しずつ流れ出す記憶

残ったのは冷たい銀の鍵

















もう、泣くにも泣けないよ。

悲しむことさえ忘れたよ。

初めて笑ったあの朝も

最後に泣いたあの夜も

全部 逃げてしまったんだ。


初めて貴方に出逢った春も

初めて優しさに触れた夏も

初めて温もりを感じた秋も

初めて寂しさを感じた冬も

全部 消えてしまったんだ。

















時は流れ、僕は進む。

手放した記憶は取り戻せない。

















この流れには、逆らえない。
















ある日、僕は鍵を拾った。

僕のとは違う、金色の鍵。

瞳を閉じていても眩しくて

耐えられないからポケットに入れた。

銀の鍵は破れ掛けた

ポケットの布にしがみ付いていた。















何事も無い日々が続く。

笑える程に当たり前で

泣ける程に楽な道。

流されるだけの人生。
















ある朝目を醒ましたら

僕の足が地を知っていた。

僕は自然と瞳を開けて

周りの景色が色付いた。





皆、鍵を持っていた。

銀色の鍵と、金色の鍵。

僕はポケットを弄った。

大きな穴は無くなって

そうして君を、見付けたんだ。















「失った記憶は取りに戻ろう

何度だってやり直せるさ

君が、進もうと思う限り。」
















誰でも扉を隠していて

それには固い鍵が付いている。

開けるには銀の鍵を使うんだ。

右手の中に在るだろう?

でも滅多に開かないもんだから

偶に、番号忘れちゃって

自分じゃ合わせられなくなる。

そんな時は、探すといい。

右ポケットの中の金の鍵。

金の鍵はマスターキー

君の心の扉を叩く。






言えない最強の愚痴だって

癒えない過去の傷だって

扉を開ければ何てこたぁないさ

其処には受け止めてくれる人が居る。

抱き締めてくれる、人が居る。
















あの日から僕は変わっていった。

今じゃ金の鍵は、僕のパートナー。

苦しいとき、辛いとき

本音の扉を開くのは







君という、輝く金の鍵。





















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Last updated  August 24, 2005 08:35:55 PM
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ラージャラージャ @ Re:入水願い(01/28) なんじゃ、こりゃあ。
88182851 @ ぱぱいやです その幸せ者とはいったい誰なんでしょうか。
うともち @ 人間 素直が一番です。それはそれ以外なにもの…
e710 @ 山手通り って言えば、やっぱこの歌ですか。 残…
Giantgirl @ こんばんわぁ~☆ めっちゃ切ないよ。。><。。 久々に遊…

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