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2007/07/08
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カテゴリ: タバコ
いつもありがとうございます。
ツイてる抗加齢(アンチエイジング)実践家てるです。
毎日毎日、多くの素的なことがあり、感謝しています。


禁煙後進国の残念な実態の一つです。
それにしてもたいへんなご苦労があったと驚きました。
早く裁判が決着して安井さんが勝訴することを心から祈念いたします。

飲食店でも同様の訴訟がないと日本の禁煙環境が整わないのでしょうか。


卒煙するなら早い方が絶対に得をします。
上手に禁煙するコツ 私の卒煙経験 もご参考にしてください。


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今年に入って全面禁煙化が広がるタクシー業界だが、日本における「禁煙タクシー第1号」は安井幸一さん(73歳)だ。孤軍奮闘の末に認可を勝ち取り、禁煙化の先頭に立ってきた安井さんは、タクシー乗務員に長年受動喫煙を強いてきた財団法人東京タクシーセンターに対し2006年5月、1,000万円の賠償金などを要求する訴訟を起こし、闘っている。だが既に、受動喫煙で狭心症と喉頭がんに侵されていた。体調不良をおして乗務と裁判を続ける安井さんに、タクシー禁煙化に取り組む動機を聞いた。



【Digest】
◇禁煙化に取り組む原体験
◇タクシー近代化センター設立後の屈辱の数々
◇近センによる不当な処分で禁煙化を決意
◇受動喫煙による健康被害が発生
◇病をかかえながらの深夜勤務
◇「裁判が終わるまでは生かしてほしい」



◇タクシー禁煙化に取り組む原体験
タクシー運転手になったのは1953年、19歳の時です。伯父が 大和ダイワ 自動車の労働組合の委員長でした。当時は就職難の時代だったので、伯父のコネで16歳の時に大和自動車に入れてもらい、以来ずっとタクシー運転手一筋です。

そもそも、私はタバコを全く吸わないんです。

14歳から2年間、結核の治療のために愛媛県の療養所にいたんですが、その時の隣の人が30歳くらいでしたが、ヘビースモーカーで、吸うのは禁止されているのに、私を連れ出して、外で隠れて吸うんです。

ある日、その人はタバコを吸っているうちに喀血して、もだえ苦しんで死んじゃったんです。僕も医者に呼ばれて、「あの人はタバコさえ吸わなかったらもっと長生きしていたんだ。おまえも死にたくなければタバコを吸っちゃいかんよ」と言われました。

その時以来、僕はタバコというものに嫌悪感を持つようになったんです。その時に医者に、「人間はきれいな空気が大切なんだよ」とも言われました。

当時のお客は7、8割が吸うわけで窓を開けて吸ってもらったとしても相当な受動喫煙は受けていたと思うけど、頼めばだいたい言うことを聞いてくれたので、精神的なストレスはそれほどありませんでした。財団法人東京タクシー近代化センター(現・財団法人東京タクシーセンター)ができるまでは。

◇タクシー近代化センター設立後の屈辱の数々
1969年に近セン(財団法人東京タクシー近代化センターの略称)ができてから1年か2年目の冬だったと思いますが、高田馬場から近距離の客を乗せたらタバコを吸いだしたので、「吸うのなら窓を開けてください。でも、すぐ着くので、なるだけ我慢してくれませんか、次のお客さんも乗るので」とお願いしたら、いきなり怒り出すんです。

それで私の会社の幹部に、「こいつは喫煙を断った。窓を開けろとか吸わないでほしいとか言っている」と苦情を言われました。後で聞くと、その客はタクシー運転手で、近センで教育を受けたらしい。「近センでは、タバコは断れないという方針だから」と言われた。

そして、1974年の夏に忘れられない体験をしました。

その夜は銀座から六本木方面に向かう際に客が5人乗ってきて、助手席に2名、後部に3名座りました。助手席の客がタバコに火を点けると、その隣の客も吸い出しました。もう煙がすごくて目が痛いし、視界も遮られるので、「冷房しているので、六本木まではそんなに時間がかからないから、我慢してもらえませんか?」と言ったら、彼らは怒り出したんです。後ろの客もわざと吸い出して、運転席の背中を蹴飛ばし出しました。

これは暴力行為だと思ったけど、個人タクシーの申請中なので(編集部注:個人タクシーの免許をとるには法人タクシーで10年の運転経験が必要となる)、我慢して六本木まで行きました。ところが客の方は、「謝らなければ近センに通報するぞ!」と言い出しました。

近センは当時、「運転手の態度が悪かったら通報してください」と宣伝していたので、この客も知っていたのでしょうね。私は、今までの苦労が水の泡になってはいけないと思い、後ろを向いて頭を下げました。でも、「そんな謝り方じゃだめだ、土下座して謝れ」と言われて。

六本木をちょっと入った広場で、クラブの玄関の前でしたが、人通りは少ないところだったので、土下座をしました。この時の悔しさは、今でも忘れられないです。

◇近センによる不当な処分で禁煙化を決意
1975年には無事に認可がおり、個人タクシーの営業を始めましたが、1986年の2月26日の夜に乗せた客への接客態度について、ついに近センから処分を受けることになりました。

近センの宇都宮という指導係は、「いかなる場合であっても喫煙する乗客に対し禁煙を願い出ることはできない。喫煙乗客の気分を害したら、それだけで『接客態度違反』として指導・処分の対象になる。暴行を受けたのも,あなたの態度が悪いからである。」と私を非難したのです。

そして、その客からの苦情に対する反省を書いた弁明書を出すことを求められました。数日間迷いましたが、仕方なく、書いて出しました。弁明書といっていますが、始末書を無理やり書かされたんです。

それからはいろいろな会合に出るようになり、ある弁護士から電話がかかってきて、「運送約款を変更することができる。タバコを吸う人は乗せない、という変更届を出さないか」と言われました。「それではぜひ」ということで禁煙タクシーの申請の取り組みを始めたわけなんです。

認可されたのは1988年2月26日で、近センに通報された事件の2年後。奇遇だなあと思いました。その間には仕事を控えめにしていろんな団体の会議に出ましたが、ほとんど金曜日の夜なんです。金曜日は稼ぎ時で当時1日5万は稼いだので、月に2回休んだとしても、たいへんな損失ですよ。

1988年5月から禁煙タクシーの営業を始めましたが、認可の前に運輸省に呼ばれました。

私は、禁煙車とするからには完全禁煙で、それが義務付けられるものと思っていたのに、認可された後の条件をよく見ると、タバコを吸った客を降ろす場合は交通の便のあるところまで行ってから降ろせ、と。

実際に、私とともに「禁煙タクシー第1号」になった方は、毅然として喫煙客を断ったためにトラブルになって、運輸局に通報されて1ヵ月の営業停止になった。

そこで私は、行政に対して、「なんで禁煙タクシーをするのに申請が必要なんだ。最初の俺だけでいいじゃないか。先鞭はついたんだから後は自由にすればいいじゃないか」と読売新聞に投書したら、取材に来てくれて大きく記事になり、その1ヵ月後には、認可なしでも禁煙車の表示を出せばよくなった。

それが2000年の8月1日からです。それからはお客も禁煙マークを見たら吸わないということになりました。

◇受動喫煙による健康被害が発生
でも、禁煙タクシーを自由化する前の1994年に狭心症になってしまいました。
医者には「こういう症状はタクシーの運転手に実に多い。これから研究課題にしたい」と言われました。

東京タクシー近代化センター相手に、受動喫煙を強要されたために受けた健康被害についての賠償を求める裁判をすること決めたのは2005年になってからです。2003年に健康増進法が成立した時に、厚労省の下請け機関の講習を受講したときに取り寄せた資料の中に、日本でも心臓病と受動喫煙が関係ある、と載っていました。

その健康被害の原因を知ってから3年で時効になるので、時効にかかる前の2006年5月に裁判を起こしました。

裁判を起こす前、2年前ですが、声が出なくなって、手術をしたところ、良性の腫瘍でした。ところが今年になって、別の病院で診察を受けたら、ガンの宣告を受けました。1月29日に手術を受けて、2月26日に「ガンと断定します」と言われた。

(出典:MyNewsJapan)





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最終更新日  2007/07/08 07:02:55 AM
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