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2014/09/06
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カテゴリ: 食・栄養
ジャンクフードとは、脂肪、糖分や塩分が多くカロリーは高いのに、ビタミン、ミネラルやタンパク質が少ない、低栄養価の食品で、甘い菓子、スナック、ファーストフードの揚げ物や糖分の多い炭酸飲料などです。加工度が高く、味、香り、色や口当たりの良さで、「おいしい! もっと食べたい!」と感じるように加工されています。

ジャンクフードなどの加工食品は「やめられない、止まらない」状態に脳を導くようですが、ヘルシーな食事は、逆に脳内報酬系を鍛えてくれることが分かったそうです。ヘルシーな食欲を得るためには、バランスのよい食事が鍵で、うまく脳を鍛えたいですね。


たった1回限りの人生をどう生きるか自分の食事に関わっているほど生きていく上で食べることは決定的に重要ですが、食事の欧米化はさらに進んで脂質摂取が過剰になり、食事がお菓子化しているオカシな国になり、さらに味付けも、食材も甘くなっているので、自業自得の結果としてさらに生活習慣病が増えるのは間違いないです。

アメリカからパン食を餌付けされた 食料植民地となっていることに気づいて伝統的日本食を見直す人が増えることを強く願いたいです。

さらに低GI食品を選び、野菜・海藻、主菜、ごはんの順によく噛んで食べて血糖値をゆるやかに上げることです。

日本人は米国に餌付けされた.jpg

栄養摂取量の推移

脂質エネルギー比率推移.jpg

野菜摂取量2.jpg

菓子と米消費額推移.jpg

「家庭の味」遺産になる? 手作り減少

和食が世界無形文化遺産登録されても、遺産相続は放棄され、おふくろの味は袋の味になっているように、日本人は過去のよいことをドンドン捨てて不健康になることを好んで選択する実に不思議な民族です。

農林水産省/食文化
和食ガイドブック
日本食文化テキスト

調理力と健康は強く相関しています。
1964年から50年間も健康増進政策を展開しても国民の心身の健康状態は悪くなる一方という実に情けない厳しい現実があり、 2012年の人間ドックの「A(異常なし)」+「B(軽度異常現在心配なし)」がわずか7.2% という非常事態です。

調理力と健康.jpg

1977年に発表され、世界の健康政策の原典と言われている アメリカ上院栄養問題特別委員会報告書(通称マクガバンレポート) によれば世界最高の長寿食は、伝統的日本食です。


食事改善のコツはパン→ごはん、ラーメン→そば、スパゲティ→うどん、ケーキ→まんじゅう、ミルク→豆乳のように、カタカナ食品からひらがな食品にすることで、少しもむずかしくありません。
ごはんは、私は玄米ですが好き嫌いがあるので、白米ともち麦を50~20%に混ぜた麦飯をおすすめします。

おかずは、「まごわやさしいさ」にしてよく噛んで楽しく食べたいものです。

ま:大豆、あずきなど豆類のこと。タンパク質、マグネシウムの摂取に
ご:ゴマ ナッツ クルミ アーモンドのこと。不飽和脂肪酸・ビタミンEの摂取に
わ:わかめ コンブ のりなどのこと。ヨード、カルシウムの摂取に
や:野菜、根菜のこと。ベータカロチン、ビタミンCの摂取に
さ:魚のこと。タンパク質、オメガ3系脂肪酸、亜鉛の摂取に
し: しいたけ、しめじなどきのこ類のこと。多糖類、食物繊維の摂取に
い:じゃがいも、さつまいもなどイモ類のこと。食物繊維、炭水化物の摂取に
さ:サプリメントのこと。欧米では総合ビタミン・ミネラル剤はおかずの一つとして定着


食・栄養を改善して腸内環境を整え、必須栄養素の種類と量を理想に近づけて抗酸化力を高めると体調は劇的によくなるので、喜ばれています。

**************************** 【以下転載】 ****************************

食欲の秋がやってきましたね。さんま、鮭、椎茸にサツマイモ、栗やリンゴなど、旬の食材を使った料理を、今年の秋もたっぷり楽しみたいですよね。とはいえ、食べ過ぎが気になる方も多いでしょう。


どうして食べ過ぎるの?

私たちがおいしいものを口にすると、ドーパミンなどの神経伝達物質が分泌され、満足感が得られます。その結果、「もっと食べたい」と思うようになります。

なぜ「もっと」と思うのでしょうか。これには食べ物から体にエネルギーを取り込む際の調節に重要な役割を果たしている神経系、「脳内報酬系」が関係しています。脳内報酬系は「快楽中枢」とも呼ばれ、自分へのご褒美を与える神経系なのです。

実は、コカインなど覚醒剤による薬物依存症も、ドーパミンという快感をもたらす神経伝達物質に関係しています。薬物を投与するとドーパミンが分泌され、快感や満足感が得られます。このドーパミンが枯渇すると、同じ快楽を得るためにまた薬物が欲しくなります。こうして薬物に対する依存症となるのです。

食べ物についても同様で、「もっと食べたい」という欲求が強くなりすぎると、食べ物に対する喜びがコントロールできなくなり、習慣化、依存、そして中毒となってしまいます。

逆に言うと、脳内報酬系を上手に働かせれば、健康的に食欲をコントロールできるわけですね。ちょうど先日、食欲に関する興味深い論文が2つ報告されましたので見ていきましょう。


ジャンクフードは行動を変える

1つ目は、オーストラリアのニューサウスウェールズ大学からの報告です。研究者らは、ラットによる動物実験で、ジャンクフードは太るだけではなく、ヘルシーな食品に対する食欲を減らすことを示しました。

ジャンクフードとは、脂肪、糖分や塩分が多くカロリーは高いのに、ビタミン、ミネラルやタンパク質が少ない、低栄養価の食品で、例えば、甘いお菓子、スナック、ファーストフードの揚げ物や糖分の多い炭酸飲料などです。つまり加工度が高く、味、香り、色や口当たりの良さで、「おいしい! もっと食べたい!」と感じやすい食品です。

「おいしい」から「やめられない」というのは分かりやすいことですが、論文ではジャンクフードを食べ過ぎると、自制心が弱まり、過食や肥満につながるとしているわけです。それは、なぜでしょうか?

研究者らは、ラットを2つのグループに分けました。どちらのグループにも、ラットの典型的な餌を与えましたが、カフェテリアダイエットと呼ばれるグループは、さらに人間の加工食品も、毎日食べられるようになっています。加工食品の中にはクッキー、ケーキ、餃子やミートパイが含まれていました。なお、ラットにはあらかじめ条件反射の訓練がされています。訓練の方法は、研究者が音1を鳴らしたら、ラットにチェリー味の砂糖水を与える、音2を鳴らしたらラットにグレープ味の砂糖水与えるという内容です。12日間の訓練で、ラットは音1を聞けばチェリー味の砂糖水を、音2を聞けばグレープ味の砂糖水を飲めることを学習しました。

健康的な食事(典型的な食事)で育ったラットは、食べ過ぎると条件反射の音1にも音2にも反応しなくなりました。つまり、ラットはお腹がいっぱいなので、甘い砂糖水は「ノーサンキュー」と拒否しているのです。これは動物が生まれつき備える、健康的なバランスのとれた食事を促進し、食べ過ぎから身を守るための仕組みです。

一方、カフェテリアのグループは、150%カロリー増で、2週間後には体重が10%増加しました。さらにラットの行動が劇的に変化し、音1や音2を拒否することがなくなりました。つまり、食べ物の選択に無関心になり、見境なく食べるようになりました。しかも、ラットは健康的な食生活に戻したあとも、この状態がしばらく続きました。

研究者は、ジャンクフードは、ラットの脳内報酬系に、持続的な変化を引き起こすと考えています。そして脳内報酬系はすべての哺乳動物で類似しているため、この結果は私たち人間にも当てはまることを示唆しました。


脳の再トレーニングで、ヘルシーな食事が好きになる

2つ目の報告は、米国ボストンのハーバード大学やタフツ大学の研究者らによるものです。研究者らは、不健康で高カロリーの食品ではなく、健康的で低カロリーの食品を好むように、脳を鍛えることができることを示しました。

研究者らは、「一旦、不健康な食品に依存する脳内報酬系回路が確立されてしまうと、戻ることは困難、あるいは不可能」という考えに疑いを抱きました。

そこで、不健康な食品への欲望と誘惑のため、体重が増加してきた人に、脳が健康的な食べ物を選択するための再訓練ができるかどうかを調べました。

具体的には、13人の太りすぎ、もしくは肥満の成人男女の脳内報酬系の調査です。13人のうち、8人はタフツ大学の研究者が設計した新しい減量プログラムに参加、5人は減量プログラムには参加せずにコントロールしました。調査は6カ月間。両グループとも調査の開始時と終了時に、MRI(Magnetic Resonanse Imaging;磁気共鳴画像)を撮りました。

その結果、減量プログラムに参加した人たちの脳内報酬系領域の変化が明らかになりました。6カ月後、減量プログラムに参加人たちのこの領域は、健康で低カロリーな食品への感受性が増加していました。つまり、健康的な食品を食べたときの報酬が増加し、喜びを示すようになったのです。

同時に不健康な高カロリー食品への感受性は低下しました。

ジャンクフードなどの加工食品は「やめられない、止まらない」状態に脳を導くようですが、ヘルシーな食事は、逆に脳内報酬系を鍛えてくれることが分かってきたわけです。つまり、ヘルシーな食欲を得るためには、加工食品ではなく、バランスのよい食事が鍵です。この秋は、脳を鍛えて健康になりましょう。


大西睦子
医学博士。東京女子医科大学卒業後、同血液内科入局。国立がんセンター、東京大学医学部附属病院血液・腫瘍内科にて、造血幹細胞移植の臨床研究に従事。2007年4月より、ボストンのダナ・ファーバー癌研究所に留学し、ライフスタイルや食生活と病気の発生を疫学的に研究。2008年4月より、ハーバード大学にて、食事や遺伝子と病気に関する基礎研究に従事。著書に『カロリーゼロにだまされるな――本当は怖い人工甘味料の裏側』(ダイヤモンド社)。

(出典:日経トレンディ)





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最終更新日  2014/10/23 02:50:35 PM
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