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2014/10/14
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カテゴリ: 食・栄養
日本人は先進国の中で心臓病による死亡率が低く、このことが長寿の一因となり、これは和食による影響が大きいそうです。日本ではあまり調査・研究されていないので具体的メニューとしてマウス実験しかなく、昭和50年代のものがよいそうです。
また、日本人の健康寿命が短いのは、脳卒中と骨粗鬆症によるものが大きく、これは塩分の過剰摂取と慢性的なカルシウム不足が原因と言われ、和食のデメリットはうまくカバーしたいですね。

75年の食事一番ヘルシー河北130314.jpg

日本人は米国に餌付けされた.jpg

2006年の厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、40~74歳の日本人の内、男性の約6割、女性の約4割が高血圧といわれていますので、公衆衛生の向上のために塩分を1日6g未満に控えるべきというガイドラインは適当だそうです。

食事中の食塩の75%以上が、レストラン、加工食品やファーストフードなどに由来していると言われています。

新鮮でバランスのよい食品を選び、自分で調理することが、減塩の一番の方法だそうです。新鮮な食品には、ナトリウムの含有量は低く、調理するときに食塩の摂取量が確認できます。しかも、新鮮な野菜や果物にはカリウムが豊富に含まれていて余分な塩分が排出されます。


・ヒトは食物から造られる以外の何者でもない(医聖・医学の祖 ヒポクラテス)
・汝の食物を医者とも医薬ともせよ。食物で治せない病気は医者にも治せない(医聖・医学の祖 ヒポクラテス)

栄養摂取量の推移

脂質エネルギー比率推移.jpg

野菜摂取量2.jpg

菓子と米消費額推移.jpg

そして、食事の外部化も進み、おふくろの味は袋の味に変わっています。

「家庭の味」遺産になる? 手作り減少

食外部化率推移産経130103.jpg

調理力と健康は強く相関していますので、 国民の健康状態が悪化の一途 の歯止めはかからないと危機感を強く感じます。

調理力と健康.jpg

日本の健康寿命の危機.jpg


食・栄養を改善して必須栄養素の種類と量を理想に近づけて抗酸化力を高めると体調は劇的によくなるので、喜ばれています。

**************************** 【以下転載】 ****************************

いろいろな健康法やダイエット法が流行っては廃れていく昨今。情報が多すぎて「何をどれだけ食べたらいいか」がわかりにくい時代。だからこそ、栄養の基本のキを押さえておきましょう。

栄養の話というと、必ず「バランス良く」という言葉が登場する。多くの人が耳にタコができるほど聞いているだろうこの言葉の、具体的な意味をご存じだろうか。

栄養素は「たんぱく質」、「脂質」、「炭水化物」、「ビタミン」、「ミネラル」の5つにグループ分けすることができる(=五大栄養素)。このうち、たんぱく質、脂質、炭水化物は体の構成物質で、三大栄養素と呼ばれ、エネルギー源になる。ビタミン・ミネラルはわずかな量で、さまざまな体の機能を調節する。

「バランスの良い食事」とは、簡単にいうと、これら五大栄養素を過不足なく摂ることと定義できるが、まずは、主要な栄養素である三大栄養素のバランス(PFCバランス)が重要とされる。


食生活がもたらしたニッポンの長寿世界一

現在、日本人の平均寿命は世界一だ。しかし、そうなったのは昭和50年代からで、実は、昭和初期までの日本人の平均寿命は50歳に満たず、主要先進国中最下位だった。日本人の寿命が急激に伸びた理由は、乳児死亡率の減少などとも関係するが、食生活が変化したことが大きいといわれる。

一汁三菜.jpg
理想は昔ながらの一汁三菜。

昭和初期の、昔ながらの日本人の食事のスタイルといえば、たっぷりのごはんに、味噌汁、魚、野菜、いも、豆などのおかずを組み合わせる、いわゆる「粗食」だ。戦後、経済成長とともに肉の摂取が増え、米の摂取が減る「食の欧米化」が進むが、昭和50年代は、昔ながらのスタイルを維持しつつ、ほどよく欧米化が進んだ時代で、PFCバランスが理想的だったといわれる。

何をどれだけ食べればいいかの基準を示す『日本人の食事摂取基準』は、厚生労働省から5年ごとに発表されるが、「来年度から使用される2015年版では、PFCバランスについて初めて言及され、たんぱく質13~20%、脂質20~30%、炭水化物50~65%が基準となっています」(女子栄養大学栄養生理学研究室教授の上西一弘氏)。昭和50年代のPFCバランスは、まさにこのバランスに近いのだ。


炭水化物の摂取が多い『3丁目の夕日』のころ

これから、昭和35年(1960年)、昭和55年(1980年)、平成24年(2012年)のPFCバランスの変遷をお見せしよう(理想的といわれる昭和55年のPFCバランスを100として、昭和35年と平成24年をそれぞれ比較した)。

昭和35年(1960年)、いわゆる『3丁目の夕日』のころのPFCバランスを見てみると、炭水化物の摂取が多く、脂質やたんぱく質の摂取が少ない。ささやかなおかずや塩分の多い漬物などで丼めしをガッツリ食べるお父さんがたくさんいた時代だ。

1960.jpg
図1◎ 昭和35年(1960年)頃のPFCバランス
・農林水産省『食料需給表』を基に算出。PFCの各数値は、昭和55年(1980年)のPFCバランス(たんぱく質13%、脂質25.5%、炭水化物61.5%)を100としたときの指数。
・食事のイラストはイメージで、PFCバランスに基づき計算したものではありません。
・できごとは『昭和・平成 現代史年表(増補版)』(小学館)より。


ほどよく欧米化が進んだ昭和50年代の食事が理想的

昭和55年(1980年)は、山口百恵が武道館で引退コンサートを行い、原宿のタケノコ族が話題になった年だ。このころ、高度経済成長は終わり、世の中はすでに豊かになっていた。ご飯をベースにするスタイルは変わらないが、米の摂取量は減少し、肉や乳製品、果物などがほどよくプラスされ、理想的なPFCバランスが生まれたといわれる。

1980.jpg
図2◎ 昭和55年(1980年)頃のPFCバランス
・農林水産省『食料需給表』を基に算出。PFCの各数値は、昭和55年(1980年)のPFCバランス(たんぱく質13%、脂質25.5%、炭水化物61.5%)を100としたときの指数。
・食事のイラストはイメージで、PFCバランスに基づき計算したものではありません。
・できごとは『昭和・平成 現代史年表(増補版)』(小学館)より。


バブル期をはさみ「ご飯とみそ汁」の基本スタイルが崩れていく

その後、バブル期をはさみ、食の欧米化はますます進む。平成24年(2012年)になると、ご飯と味噌汁という組み合わせはもはや必須ではなくなる。「おかずがベース、主食はサブ」「魚よりも肉」という人が増え、PFCバランスはより欧米型に近づいている。また、単純にエネルギーを取りすぎている人も多い。昭和35年のご飯と平成24年のおかずを組み合わせたら、エネルギー過多になってしまうのは明らかだ。

2012.jpg
図3◎ 平成24年(2012年)頃のPFCバランス
・農林水産省『食料需給表』を基に算出。PFCの各数値は、昭和55年(1980年)のPFCバランス(たんぱく質13%、脂質25.5%、炭水化物61.5%)を100としたときの指数。
・食事のイラストはイメージで、PFCバランスに基づき計算したものではありません。


再び、一汁三菜のススメ

こうした欧米型の食事バランスやエネルギーの過多が、現代人の肥満や生活習慣病の原因になっている。

最近では、低炭水化物食(糖質制限食)ブームの影響でPFCバランスを崩している人も少なくない。炭水化物を減らすと、その分のエネルギーを補うために脂質やたんぱく質の摂取が増える。「PFCバランスはあくまでも三大栄養素の摂取総量を100とした場合のそれぞれの比率なので、炭水化物の摂取量を減らせば、相対的にPFCバランスは脂質・たんぱく質増加に傾き、バランスが崩れます。そのことを意識していない人が多いようです」(上西氏)。

PFCバランスはさまざまな知見をもとに定められたものだ。それを無視して「やみくもに炭水化物を減らす」よりも、「今現在とりすぎている人は適正量に戻す」という考え方の方が賢明だろう。

「栄養素の50~65%を炭水化物からとるには、やはり、主食をベースにすることが大切です。パンやめん類よりもごはんを主食とした一汁三菜の食事形態にするとPFCバランスが自然に整いやすくなります」(上西氏)。

そこで、手本になるのが昭和50年代の食事、というわけだ。あのころの食卓を思い出して(あるいは想像して)、自分の食生活を見直してみてはいかがだろうか。


上西一弘(うえにし かずひろ)さん
女子栄養大学栄養生理学研究室教授。徳島大学大学院栄養学研究科修士課程終了後、雪印乳業生物科学研究所を経て、1991年より同大学に勤務。
専門は栄養生理学、特にヒトを対象としたカルシウムの吸収・利用に関する研究など。
『日本人の食事摂取基準2015年版』策定ワーキンググループメンバーを勤める。

(出典:日経グッデイ)





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最終更新日  2014/10/14 11:05:44 AM
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