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2015/04/05
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カテゴリ: 病気・医療関連
食生活の改善、運動、脳トレを総合的に実行すれば認知機能の低下を予防できるとの研究結果


認知症の予防に関しては、これまでにも食生活、運動、頭の体操など、様々な方面から研究が行われてきました。
フィンランド国立保健福祉研究所、東フィンランド大学、カロリンスカ研究所(スウェーデン)の研究により、認知症のリスクがある高齢者にこうした予防策を、包括的かつ集中的に行った場合、かなりの予防効果が期待できることが分かり、その結果が医学誌『ランセット』に発表されたそうです。


認知症で一番多いアルツハイマー病は、一言で言うと「脳内にゴミがたまる現象」で、そのゴミとして比較的知られているのが、βアミロイドと呼ばれるたんぱく質ですが、数年前くらいから注目を集めているのが、「タウ」と呼ばれるたんぱく質で、βアミロイド以上に悪さをすることが分かったそうです。


日本でも認知症は増加し、厚生労働省の2012年調査では認知症患者は462万人、認知症予備軍の軽度認知障害(MCI)患者は推計400万人、合わせると65歳以上の高齢者の4人に1人でしたが、別の調査では認知症患者の高齢者推計は550万人と65歳以上の18%となり、20年で6倍に増えていました。
2025年には認知症高齢者が700万人(5人に1人)に急増 し、軽度認知障害(MCI)患者と合わせると軽く1000万人を超えるわけです。

認知症将来推計2014.jpg

最も罹りたくない認知症は何種類かあり、その一つの アルツハイマー病は世界経済危機をもたらすと警告 されたり、 国際アルツハイマー病協会から認知症増大予測で対策強化の政策提言 が出るほど増えていますが、よい治療法がないので高齢化国を悩ませています。最もよい対策は個人が取り組む的を射た認知症予防策の習慣化です。

そんなことから厚生労働省は2012年に「 認知症施策推進5か年計画(オレンジプラン) 認知症対策は重要な国家戦略 として「オレンジプラン)」を見直すことが決まりました。


2012年内閣府・高齢者の健康に関する意識調査によると、健康管理の行政への要望の1位が認知症でした。
また50~70代の脳に関する意識調査では、91%が脳の働きに老化を感じていますが、何か対策を講じている人は24%しかおらず、対策をしていない人の85%が対策を知らない・わからないと回答しているように戦後の日本人らしく自己責任意識が希薄です。


歩行速度は新しい認知症診断テストの鍵 とまで言われています。運動機能や筋力と認知症リスクに関する研究成果が数多く報告されていますが、運動することは重要ですね。

運動で得られるメリットはたくさんあり、いくつになってからはじめても遅すぎることはありませんが、やらない人はやりませんね。
今年の厚生労働白書によると 健康管理は「何もしない」派が46% もいるそうで、国民皆保険に甘えて世界一医療に依存する自己責任意識が乏しい日本人の一面です。
健康的な生活習慣を無視して好き放題の人は、やらない理由を探すのが得意だったり、「一寸先は病み」の現代で将来の健康がいかに蝕まれるかの想像力が乏しいとか、根拠のない自信を持ち過ぎの傾向があるようです。

終末期医療専門医の著書「 死ぬときに後悔すること25 」によれば、後悔の1位は「健康を大切にしなかったこと 」で、死ぬ時に気がついても後の祭りで間に合いません。
また、 55~74歳の男女1060人に聞いた「リタイア前にやるべきだった後悔」の健康部分の第2位が「スポーツなどで体を鍛えればよかった」

・人生で今日が一番若い。
・やる気よりやること。やる気があるだけではやらないのと同じです。行動こそが勝負です。(百寿医師・日野原重明先生)
・運動をする時間がないと考えている人たちは、遅かれ早かれ病気のための時間を見つけなければならなくなる。(エドワード・スタンリー伯爵)


世界最大の医療研究機関、アメリカの国立衛生研究所(NIH)が提唱した認知症予防のための生活習慣は、

1.運動習慣をつける。

3.人的交流など社会認知活動を増やす。
4.2型糖尿病の改善する。
5.地中海食などバランスのいい食事を摂る。
6.適正体重の維持(生活習慣病の改善)。
7.禁煙する。
8.うつ状態の改善。

の8つをあげ、最大の予防策は運動習慣だと言っています。

国立長寿医療研究センターが認知症予防のために開発した、運動と頭の体操を組み合わせた「 コグニサイズ 」はよい方法だと思います。

コグニサイズ.jpg

ウォーキングをしている人はたくさんおられますが、十分な効果を得るにはインターバル速歩がおすすめです。
ストレッチ、ウォーミングアップをしてから
・運動強度:70% 3分
・運動強度:40% 3分
この6分を1セットとして繰り返して1回3~10セット、週20セット(120分)がよいそうです。

運動強度は心拍数で管理するのが一番です。 
カルボーネン法
私の実測最大心拍数は170、安静時心拍数は52
・70%強度 
 {(220-年齢)-安静時心拍数}×70%+安静時心拍数
 私の場合は135
・40%強度
 {(220-年齢)-安静時心拍数}×40%+安静時心拍数
 私の場合は99

週刊文春2013年11月14日号に出ていたデュアルタスク・心拍数ウォーキングや 学習療法 がよさそうなので学習療法士の資格を取りました。

また、りそなHDが全社員1万6000人を「 認知症サポーター 」にしようとしていますが、認知症サポーターは全国に550万人おられるそうで、私もなりましたがこれもおすすめします。 ...

デュアルタスク・心拍数ウォーキング.jpg

学習療法士.jpg

認知症予防.jpg

認知症将来推計2014.jpg

認知症と生きる3東洋経済1004.jpg

介護が必要になった原因.jpg

しっかり予防するにはよい生活習慣が最善薬になり、 有酸素系運動が一番重要 と言われていますが、 日本人はWHOから65%が運動不足 と指摘されていますので、さらに患者が増える心配ネタの一つだと思います。


時代は進み、アルツハイマー病の原因と言われている細胞内異常タンパク質をうまく除去することが出来る革命的な発明がされ、これも活用しています。

**************************** 【以下転載】 ****************************

認知症の予防に関しては、これまでにも食生活、運動、頭の体操など、様々な方面から研究が行われてきた。

フィンランド国立保健福祉研究所、東フィンランド大学、カロリンスカ研究所(スウェーデン)の研究により、認知症のリスクがある高齢者にこうした予防策を、包括的かつ集中的に行った場合、かなりの予防効果が期待できることが分かり、その結果が医学誌『ランセット』に発表された。


徹底指導を行うとどうなる?

研究チームは事前のテストで将来、認知症になるリスクありと認められた60歳から77歳の被験者1260人(フィンランド人)を無作為に2つのグループに分け、2年間にわたり観察を行った。

一方のグループは対照群として、健康に関するごく一般的なアドバイスを行うのみで、指導などは一切行わない。もう一方のグループは治療群として、医師や看護師、各方面の専門家が次のような指導を定期的に行った。

1.食生活
野菜や果物多く摂り、シリアルは全粒のもの、乳製品や肉類は低脂肪のものを選ぶ。砂糖は1日50グラム以下。週に2回以上魚を食べる。

2.認知機能の訓練
コンピューターを使った脳トレを行うほか、記憶や推論をする場合のコツも指導。

3.運動
個人の体力や健康状態に合わせて筋力トレを週に1~3回、有酸素運動を週に2~5回行う。

4.健康管理
血圧、体重、BMIを定期的にチェックし、それに基づいて生活習慣の改善を促す。必要であれば医療機関を受診させる。


指導を受けたグループはテストで高スコア

2年後、認知機能を評価するための神経心理テストを行ったところ、上記の指導を受けたグループは対照群と比べてスコアが25%高くなることが分かった。

とりわけ情報の処理速度を見るテストのスコアは150%高く、思考プロセスを整理・調整する「実行機能」のスコアも83%高いことが判明。


このまま病気の発症も予防できるのか?

こうしたプログラムが認知症やアルツハイマーを実際に予防できるかどうかを検証するため、研究は今後、7年は継続される予定とのこと。

(出典:イロリオ)





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最終更新日  2015/04/07 01:55:18 PM
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