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アルコール度数14%。個人的には、とても思い出深い銘柄です。ブログという、オワコンになりつつあるジャンルで、自分もすっかり更新を止めてしまって過去記事だけがネット上にあるのが何となく嫌なので、月イチの備忘録を再開するようになったのですが……。とても印象深いワインなので、スピンオフをしたくなりました。この銘柄の2013年は、今でも味をしっかり覚えています。その1本がきっかけで、大阪の有名ブルゴーニュブロガーさんの知己を得て、ワイン友達4人と大阪まで行って一緒にワインを飲んだのも、懐かしい良き思い出です。https://plaza.rakuten.co.jp/winemu/diary/201510200000/comment/write/#comment当時の楽天の記録を見ると、自分で買ったのはジュヴレやVRの村名まで。仲間でワインが商売のYさんにGCや1級を飲ませてもらった記憶があります。でも、個人的にはこのレジョナルがいちばん好きでした。コスパもありますが、ラスベリー、クランベリー系の小さな赤系果実の甘みと酸味のバランスが絶妙で、そして抽出が控えめでビオとはまた違う薄旨だったのです。ちょっと盛り上がりました^^薄めの酒質の、甘酸っぱい赤系果実。たぶん代替わりした初ヴィンテージで、先代の逆を行きたかったことがその味を生んだような気もします。同銘柄、先代最後の2012年も飲みましたが、堅くドライな味わいでした。ちなみに2013年は、上に行くほど物足りない印象で、弱めの抽出ゆえか、GCや1級は、そのアペラシオンなら、少し高くても別の造り手のものを選びたくなる味わいでした(当時の値段で思ったことですが)。そしてこのACブル、2014年はややバランスの崩れた味わい。確か2017年くらいまで飲みましたが、2013年の再来は一度もない印象でした。そして昨日飲んだ2020年、紫の入った濃い外観にびっくり。飲むと抽出強めで、小さな赤系果実よりは、オセアニアをちょっと感じる味わい。まったく別の味わいでした。今の値段でこの味なら、自分はブルゴーニュ以外を選ぶかもしれません。造り手の嗜好と志向の変化、温暖化もあるのでしょう。ですが、このしっかり感は上のクラスには良い変化のはず。たぶんGCや1級は美味しいはずですし、そこを基準にしているのは正しいのだと思います。世間の評価も今のほうが上なのでしょう。値上がり幅も、他と比べると穏当な気がします。まあ追いかけていないので、あくまで小さい視野での私見ですが。手元に1本だけあるこの銘柄の2021年は、13%。さて、どんな味なのか……。
2024年09月20日
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8月は、外房のイタリアンに持ち込んだドワイヤールから。レボリューションは、比較的新しめのキュヴェのようです。GC、ノンドゼ、ブラン・ド・ブラン。ドワーヤールは、スタンダードでもぶどうの熟度を感じますが、これも雑味がなく完熟した甘みを感じます。うま味を伴った酸が唾液腺を刺激するのが心地よい。新進系寄りの味ですが、テンションが高くなく、飲み疲れしません。山形の酒井ワイナリーの白。小姫は、デラウェアを現地でそう呼ぶそう。糖を喰い切った辛口で、余韻は短いのですが、還元のニュアンスがいいアクセントになっていて、またアアロマティックではなく、うま味もしっかりあるので、好ましい味わいでした。つい最近までスルーしていた日本ワイン。買う頻度が、急に増えました。味わい的には「もう一歩」があるのですが、ワインの中で新世界にして冷涼感があり、後は確かに移動の影響が少ない味わいがある気がします。旅をしていないワインの味、というのがあるんだなあと感じます。おなじみモンサラ。これはセミ・セックです。リーズナブル系のカヴァは好みかもしれませんが、ブリュットよりノンドゼのナチュレか甘口が美味しく感じます。モンサラのセミ・セックは昔、有名ソムリエさんが本で家飲みとして紹介していて、飲んだら好みで、カヴァの甘口を飲むようになりました。一時期、近所のスーパーでコドーニュのセミ・セックのハーフがいつも置いてあって、よくリピートしていました。疲れていてちょっと甘いワインを飲みたいとき、ソーテルヌ系は甘すぎて、リースリングのカビネットくらいか、セミ・セックのスパークリングがちょうどよき感じです。ただ甘口の泡は、リーズナブルなものでもあまり売っていなくて、ネットで購入せねば、です。ロマーノ・レヴィのデザインの可愛いエチケットで有名な、カウドリーナの甘口スプマンテも買いました。リタイア生活をしている年上の友人の、鎌倉のお宅に訪問。奥様が焼酎の第一人者の料理ライターで、日ごろはもっぱら焼酎だと聞いていたのですが、ワイン好きの自分に合わせて、ワインをごちそうしてくれました。コルディエのプイィ・フイッセ2015年と、カレラのピノノワール2016年。しばらくセラーに寝ていたそう。いわゆる村名格の2本ですが、瓶熟の恩恵を受けて、2本ともしっとり深めの味わいになっていました。実に飲み頃だった2本でした。コルディエの樽の甘さと蜜感のあるアフター、カレラの甘味の少ないアメリカンチェリー系の果実味。いい感じの家飲みシャルドネとピノ・ノワールでした。ごちそうさまでした。京都丹波ワインのでぐみロゼと、タケダワインのサンスフレ・ルージュ2019。どちらもベリーA。どちらも王冠。てぐみはよくよく冷やしていましたが、開けた途端、盛大に吹きこぼれました。アルコールが入ったぶどうの炭酸ジュース。甘味強めで美味しいファンタグレープ系ですが、リーズナブルだけど、ワインじゃなければもっと安いんだろうという気も。もちろん自然の泡の良さはあります。タケダのほうは、昔飲んだ評判の良い日本の1升瓶ワインを洗練させた味で、前者よりは品種の味わいは感じられます。瓶熟感はあまり感じませんでした。どちらもきちんと「ぶどうの味」が感じられますが、同時にこの品種の限界も味わえます^^ たぶんオヤマダのように、複数品種の混醸&よりビオ的な醸造のほうが、ワインとしても面白さがある気がしました。ただ外食の和食で、この手のワインがオンリストされていると、食中酒としては悪くないので、嬉しい気はします。アンリ・エ・ジル・ビュイッソン。12世紀から続くらしい、サンロマンが本拠の造り手。2014年、亜硫酸無添加、蝋キャップのキュヴェ。酸化が進んでいると想像していましたが、開けたては還元していてスモーキーなニュアンス。ほどなく消えると、ほぼほぼ上質なシャブリのような酸とミネラルと黄柑橘の果実味。余韻もそこそこあり、キリメンジャンのニュアンスがないぶん、柔らかさも感じられ、暑い夜に格好の味わいでした。暑いと要素がレスな白が飲みたくなります。オーストリアのヒードラーのグリュナーのベーシックキュヴェ。少ないながらも必要な要素はきりんとある白ワイン。ほどほどの旨み、酸はほんの少し強め、果実味はほんの少し控えめ。結果、過ぎないバランスが心地よい、グリュナーの味わい。長野のkoseiのメルロー。一緒に飲んだ人曰く、「塩尻らしいメルローの味わい」。よく熟したしなやか&重たくない黒系果実。旧世界的な味わいで、ブラインドなら右岸のクリュ・ブルジョワと言ってしまいそうです。余韻は短めですが、充分な品質の感じた日本の赤。味わいより、エチケットのほうが有名かもしれないスプマンテ。7%の甘口。身体が疲れを覚えていて、無性に糖分吸収をしたかったので、ドンピシャの染み入る甘さ。ワイン愛好家にとっては、お子様のような味わいかもですが、甘口のスプマンテって時には良いものです。とはいえ、ブルボトルは多少持て余すので、ハーフが欲しくなりました。飲んだワインの話ではないのですが……。「トロワグロ」の映画、鑑賞。4時間!ですが、飽きはしませんでした。https://www.shifuku-troisgros.com/伺ったこと、ありません。新宿に支店があった頃は何回か行きました。小田急と提携していて、デパートのショップで、トロワグロ御用達のヴォルネーのラファルジェのワインをよく買いました。あとプチフールが秀逸でした。映画自体はたいへん面白く、長尺も飽きませんでした。ただ、20年前だったら行きたい!と思ったはずですが、そういう気持ちにはなりまんでした。料理はネオクラシックで、どうしても食べたい!という感じでもなく、あと客層が年配だったのが印象的でした。フルコースで550ユーロ。日本の和食グランメゾン、たとえば京都の丸山の「菊乃井本店」、縁あって厨房や中の仕事を拝見する機会が何回かあったのですが、手間や人数のかけ方等は、トロワグロとさして変わりません。でも夜のコースで150ユーロくらい。日本って、安い。国の力としても。そんなことも感じた映画鑑賞でした。ちなみにワイン好きなら、DRCやルロワの仕入れシーンや、アメリカン人がルソーのシャンベルタンを飲んでいるところとか、楽しめそうです^^改めて考えると、私も「安い」人なので、個人的な金銭感覚的として価格が味に見合わないので、ブルゴーニュの家飲みを、ほぼしなくなりました。まあ外飲みワイン会は友人たちの好みもあるので、ほぼほぼブルシャンとなりますが。味わいが好みで、価格も納得のいくものはと、あれこれ飲んでみている昨今なのですが、新世界は続くと飲み飽きします。ローヌ、南仏の赤は好きですが、これも続くと他が飲みたくなる。クリュ・ボージョレ、ロワールやアルザスのビオ系もしかり。ロワールのカベフラとシュナンブランに期待を寄せたのですが、ピンときませんでした。日本ワインは今のところ一部を除き、ワイン以前と感じるものが多いです。そういう意味では、だいたいどれを飲んでも、価格より明らかに味わいが上回っていて、しかも味が好みなのは、キャンティ・クラシコをはじめとするトスカーナのサンジョヴェーゼと、モーゼルなどのリースリングの辛口、その2つというのが現状の結論です。この赤白は、家の食事とも合うのが、また美点だと思います。それにロワールのビオの赤白や、サッサイアみたいなイタリアのビオ白を織り混ぜ、時に値段のこなれたボルドー、ボージョレ、ローヌ、南仏の赤を絡ませる。という感じなのですが、「今日の延長線上の明日ではつまらない」ので、やはり何か、あまり飲んでいない地域や品種のものを新しく試したくなることが、これからも続きそうです。ということで、スペインのモナストル100%の赤。フランスでいうムールヴェードル。ビオ認証で、12.5%。黒7、赤3の果実味は要素が多くて、よく躾けられています。リーズナブルな値段ですが、同価格帯の南仏のワインよりははるかに洗練されていて、パーカーの高得点も納得の味。これがいちばんベーシックでしたが、上のクラスはぶどう品種も違うようで、興味を惹かれます。いちばん高くいものでも、ACブルよりはるかに安いです。良い意味で、品質と味わいが見合っていないと感じました。ちなみに、半分残した翌日も素敵な味でした。タンニンの圧は感じますが、良い感じのシャトーヌフと言われたら納得しそうな感じでした。8月の末日。台風の影響を懸念して、年に1回、外房にお招きする1泊ワイン会を延期。代わりに新宿のモアザングリルで。コスパがよく、工夫を感じるコースがあるホテルダイニング。Sさんが懇意にしているイケメンのソムリエさんのサービスも素晴らしく、良い雨の夜でした。わたしはルフレーブのACブル14を持参。ネットに熱心ではないとあるワインショップの在庫。値段も昔々の倍くらいですが、今の市価の1/4くらい?広域ながらルフレーブの味。クラヴァイヨン系の、やや重めの果実味の味わいで、少し要素を少なくした感じ。でも破綻はない、お手本のようなレジョナル。泡は、通はよく知っているらしいスエナンとビシュリー。ドサージュ4gの前者は古典的な美味しさで、ノンドゼの後者は今どきの美味。どっちの方向も旨いです。赤は、21年とは思えないしっかりした味わいのオーティ・フレッドのNSG。スパイシーで鉄ぽっさもあり、ジュヴレっぽい美味しさでした。美男子ソムリエさんから、ラタフィアをご馳走になりました。予定変更になりましたが、今年の夏の締めとなりました。フジファブの「若者のすべて」ならぬ「ワイン好きのすべて」。。。
2024年09月01日
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は7月は、あれこれ飲んだクリュ・ボージョレの飲み忘れ。ドミニク・ピロンは、タイユヴァンのオリジナルエチケットにも選ばれている造り手。ここのボージョレ・ヴィラージュも飲みましたが、モルゴンの中での、特別な畑のコレは、数段上の味わい。とわいえ粉っぽいタンニンと余韻の短さは、ここまで飲んできた一連の村名ボージョレの多くと共通しています。しかし適度の酸味と赤系果実の組み合わせは、悪くありません。しかしながら、このコート・ド・ピュイや、別の村、コート・ド・ブルイィの土壌だという閃緑岩と、花崗岩土壌との明確な違いは分かりませんでした。いずこも同じですが、そのアペラシオンで一等地抜けた造り手のワインは、土地の地力を凌駕するのかもしれません。一連飲んできた中では、フォワイヤールとギィ・ブルトンの、コート・ド・ピュイではない普通の村名は、他より抜けた美味しさでした。よく行っていたビストロが閉店、ということで最後に訪問。シャーヴのモンクールの2015年があったので、ボトルで。ほぼ毎ヴィンテージ買っていますが、すぐ飲んじゃうので、バックヴィンテージの瓶熟具合が気になって。濃い赤紫の外観通り、まだまだ若いワイン、かつ初期のスパイスが粒立ったニュアンスが溶け込んで一体になっている分、やや一本調子な時期でした。端正で綺麗な造りなので、このモンクールもこれ以上熟成させても、たとえばグラムノンのような色気は、出てこないかもしれません。翌日、外苑前の高級炉端焼き。代打で出席。5人で4本。私以外が全員女性で、ブルシャン限定会員だったので、ペルノのバタール04を。04、ピュセルとバタールを各3本買って、最後の1本。正直、これまでの5本はやや過熟感があって、個人的にはおいしいけど、畑に期待したほどではなかったのですが、最後の1本で報われました。バタールというよりピュセル的なミネラル感が綺麗で、熟成した果実味にも透明感があり、長持ちさせた甲斐がありました。泡はボランジェNVとコント06。06は、花見ランチに持参したものと同ヴィンテージでしたが、花見の時はコントが入るクーラーがないということで、いまいちの温度で飲んだので、今回とは香ばしさの集中度が違いました。改めて温度、大事ですね。赤は、アラン・ユドロ・ノエラのシャンボール17。この村に期待する果実味とミネラルにきっちりと答えてくれる美味しさ。これまた高騰しているワイン。ありがとうございます!週明けの家飲みは、ボワソンのアリゴテから。コシュ・デュリのように高騰していくであろう造り手ですが、アリゴテだけはネットでも余っている模様。先日のイヴ・コラン・モレもそうですが、コシュとドーヴネ、ルロワにはほぼ確実にある、ごまと麦の香りがボワソンにはあります。友人のワイン通の情報によると、どうもあの香味は亜硫酸を添加するタイミングが鍵のようで、ボワソンはそれを会得しているのではないかと。さすればこれも、コシュのアリゴテのような味わいかも?と思ったのですが……。まあレベルの高いアリゴテでしたが、果実味のふくらみと余韻の短さはこの品種を感じさせました。ただ一瞬、香ばしい香りがよぎったりするので、まだ発展途上で、先々のヴィンテージではあの香味を獲得するのかもしれません。先月、ワイン好きな蕎麦屋の店主に飲ませてもらった、北海道の木村農園のピノノワールをココファームワイナリーがプロデュースして、10Rが仕込んだという赤がとても美味しく、びっくりしました。ボーペ、タカヒコ、kidoといった入手困難ではない日本のピノでも、このレベルなったかと思い、かつ木村農園のピノに興味を抱き、それが原料のワインを4本ばかり購入しました。この千歳ワイナリー(北海道中央葡萄酒)は、古くから木村農園のぶどうを使っているそうです。このノーマルと良い樽を選別したレゼルヴがあって、そちらは倍の値付けがされていました。で、まずはノーマルから。色調は向こうが透けるほど薄く、これは!と思ったのですが……。残念ながら、下位のACブルレベル。かすかな苦み、旨みも少なく、ボディもフラット。10Rと違って、ビオ寄りではないノーマルな醸造をしたと思われます。ビオ系のMCやセミMCのほうが、味わいに旨みが乗るという不自然さはいつも不思議に思いますが、ピノノワールにはグルタミン酸系の旨みを生成させるテクニックが必要なのかもしれません。ジャン・ラルマン。外房のイタリアンに持ち込み。知り合いのソムリエさんたちの間でも評価の高いレコルタン。ドサージュが多めの、このスタンダードキュヴェでも充分美味しい! ピノ多め、ぶどうの質の高さと熟度がよくわかります。新しい造りのシャンパーニュを飲むと、プレステージ以外の古典系の味をつまらなく感じていましたが、コレは例外でした。また買いたいです^^先月、渋谷でライブの後の遅い時間、入る店があまりなくて偶然入った和食屋。ほかの席は外国の方ばかりだったのですが、グラスで頼んだハウスワインの白、赤。大きめグラスだったこともあり、期待していなかったのですが美味しく感じ。。。白はシャルドネだとわかったのですが、赤は「あれっ、これ何の味だったけ?」とお店の人に聞いたら「プリミティーヴォです」と。雨が降って肌寒かったこともあり、ひさびさのこの品種に甘やかさが妙に旨く感じて、家でも飲んでみようかと。宅配のピザと一緒に。暑い日だったことこともあり、あの甘やかさがやや重く感じました。冬のおでん、なんかがよかったのかもしれません^^ココファームワイナリー監修、10R醸造のピノグリ。同じ木村農園のピノノワールを使っていて、10Rと他でまったく味筋が違っていたこともあり、前から気にはなっていましたが、10Rへの関心が高まり。。。ビオ、自然派的な醸造をしたほうが、葡萄本来の味わいと違うニュアンスが生まれる。テロワールから考えてみるとむしろ不自然なことがあるのは、ある意味周知の事実のような気がします。ピノグリ、アルザスの自然派生産者が造っても重たく、アフターに苦みを感じるので、この品種単独のワインはあまり好みませんが、このピノグリは北海道産ということもあり、原料としての果実味が弱いのか、かなり軽めの酒質に仕上がっています。ただ、時間が経つとアフターの苦みが感じられるようになり、味わいの感想としては「まずまず」という感じでした。ただ、この葡萄を他で醸造すすると、もしかするともっと薄っぺらい味わいになるような気もします。上手にまとめているかもしれません。お誘いがあって、箱根で。4人で4本。ホテルのレストランで泡、白、赤半分。残りの赤と、もう1本の泡を部屋飲み。1本目の泡は、アグラパールのブラン・ド・ブラン・ミネラル・エクストラ・ブリュットGC2016。ブラン・ド・ブランらしい味わいで、ブラインドではシャルル・エドシックのブラン・ド・ミネレールかと。ミネラル感もありますが、アフターの蜜感が印象的でした。白は、ラフォンのクロ・デ・ラ・バール2014。アタリのラフォンで、新樽のニュアンスと豊満な果実味がグンと迫ってくる味わいでした。こんなラフォンはひさびさでした^^赤は、私が持参したカシューのエシェゾー2018。若い味わいでしたが、VRの血筋が顕著なスパイス感満載で、部屋飲みの頃からグッと香ばしさが増して、まずまずGCに値する味わいに収束しました。この造り手の下位のキュヴェは好みとは言えないのですが、この銘柄に関しては文句なしです。締め泡は、眠気と闘いながら飲んだので、写真は翌朝です^^アンリオのアンシャンテルール1996。みなさん、後継のエメラより好きだとのことでしたが、エメラは1回しか飲んだことがなく、正直違いがわかりません。ヴィンテージの違うし。まあそれにしても96のコレは、香ばしさ前回で、どんどん極上の鼈甲飴のようなアフターが、こんこんと溢れてきて、眠くてもその大きさがわかる味わいでした。また飲みたい、です。また日常に戻り、ふだん飲み。このジャン・デ・ヴィレーヌは、いまどき貴重なアンダー4000のシャンパーニュ。ドサージュも普通にある、バランスはいいけど特徴があるわけではない泡ですが、安いシャンパーニュにほぼあるアフターのえぐ味がほぼないのが美点です。このラストーは、グルナッシュ、カリニャン、サンソー。暑い時期は同じ濃いめでも、南ローヌより南仏のほうが好ましく思えます。ガリーグ香も強めで、やや野趣を感じる果実味。ぶどうの環境とこの暑さがシンクロしているのが良いのかもしれません。月イチ恒例のワイン会は、初の町中華。10年以上、毎月1回。この年月でのいちばんの変化は、「食べられなくなって」「飲めなくなった」こと。10年前はフレンチの後にラーメンを食べたり、2軒目のワインバーも普通に行っていました。最近は、おまかせよりもアラカルト、フレンチだったらソースなしのビストロ系、イノベーティブよりオーセンティックになり、ワインも4人で4本を持て余すようになりました。町中華は、ふだんより食が進みました^^ワインは、赤ナシの泡、白、ロゼ、ロゼ。泡のLacourte Godbillonは、新しめらしいのですが、キュイの造り手とのこと。ドサージュが普通にあるようで、それが料理とよく合いました。白は、元ラルロのザコル。赤は何本が飲みましたが、白は初めて。シャルドネのグルナッシュ・ブラン。南の白としては、ハーバルなニュアンスが少なく、夏によく合う味。ロゼは、日本ワインが揃いました。私が持参したのは、例の木村農園のピノ、ココファームのプロデュース、10R醸造のもの。赤に共通する綺麗な小赤果実のキュートな味わい。10Rのワインは好みです。もう1本は、長野のファンキーシャトーのメルロ。これもタンニンが綺麗な美味しいロゼでした。
2024年08月01日
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インポーターは正直褒め過ぎ感があり、筆が滑っている記述もありますが、値段を軽く超える味わいであることは間違いなさそうです。ピノ・ノワールが話題の、ニュージーランドのブラックエステート。定例のワイン会で飲ませてもらいましたが、確かに旧世界よりの味わいで、コスパよし。ベーシックなピノも購入したのですが、まずはリースリングから。スクリューキャップ。開けたては還元香。すぐに消えると、かなり強めのぺトロール香。黄柑橘のコンフィチュール、ハーバルな要素は控えめで、軽いミネラル感もあり、酸も綺麗。やや肉付きはいいのですが、これもまた旧世界よりのリースリングでした。続いてピノも飲んでみました。ベーシックなトレブル。ワイン仲間のIさんが、スタンダードでも充分美味しいと言っていましたが、なるほど旨い! 開けたては、ニュージーのピノによくあるアセロラ系の赤系果実の香り。ですがすぐに、全房らしい梗由来の香ばしさと旨みがグッと出てきて、濃度控えめのボディと相まって、人気が出るのも納得。ネットで見たらすでに値上がりが始まっていて、買った時より2割ほど上がっていましたが、まだまだコスパのよいピノだと思いました。確かに旧世界よりの味わいで、ブル愛好家の家飲みデイリーに良いのかもしれません。やや酸は太いですが^^月イチ、4人でのワイン会。今回は、秘蔵のワインを持っている街のそば屋で鱧鍋。今回、1本は店主にねだって何か出してもらおうということで、それならとIさんが泡、白、赤を持参してくれることに。泡は、フレール・ミニョンの新キュヴェ。GCクラマンの2017年。レモンのコンフィチュールのようなアフター。Iさん曰く、この造り手は「ちょい甘みを足したサヴァール」。白は、香りで「ボワソン!」と断定したのですが、ピエール・イヴ・コラン・モレでした。今や遠いところに行ってしまった造り手。ほんの少し前までは、サントーバン1級までは家飲みの範囲でしたが、いやはや……。ただこの村名の美味しいこと。そして香りは、例の胡麻と麦。まあ高くなるでしょう、コレは。昔はここまでの芳香ではなかった気がするので、何かを会得したのでしょうね。赤は、ジャイアント・ステップのピノ。こちらは香りがオセアニアでした。先日のブラック・エステートと同様、旧世界に近づいた味なのですが、酸の太さが、ブルゴーニュに嵌ってしまった人には踏み絵になりそうです。そして「穏当な値段の赤」のリクエストで出てきたのが、10Rのコレ。木村農園の葡萄、ココファームワイナリーのプロデュースだそう。これ、エチケットを見ても買わないと思うのですが、一同絶賛の、唾液腺を刺激する小さな赤系果実のきれいな酸と果実味。ブラインドなら、一流のシャンボール系の造り手のACブル。日本はワインにおいて、新世界にして細い酸が出せる希少な国なのかもしれません。シャルル・ジョゲのシノン・ルージュ。これもまた青いニュアンスはなく、酸も綺麗。なのですが、先に飲んだ別の造り手のシノン・ルージュと同じく、果実味がさして赤くはありません。黒いわけではないのですが、芳香控えめで、ボルドー右岸の下位互換……。ロワールのカベフラがいいかもと思ったきっかけは、昨年末と今年飲んだフィリップ・デルメという造り手のVdFだったのですが、あちらはセミマセラシオンのビオ。通常醸造だとクロ・ルジャールみたいな例外は別として、自分が想定した味わいにはならないかも。まああとは、シノンというアペラシオンはやや角張った味の印象なので、ソミュールだったりすると、また違うのかもしれません。コート・ドーセール・ルージュ。ドメーヌ・プティジャンという、シャブリ近郊の造り手。最近よく行くビストロのワインリストから。果実は充分熟しているようですが、とてもスレンダーな酒質で、小粒のフランボワーズの酸と。強めのキリメリジャン由来のミネラル。最新ヴィンテージでも温暖化の影響は感じませんから、昔はさらにタイトだったのかもしれません。でもこういう赤系オンリーの果実味の赤だと、魚でも肉でも野菜でも、たいていのものに寄り添ってくれるから、オンリストされているとありがたい赤です。22年前に通ったワインスクールのクラス会。ユーグ・ゴドメのミレジム2012を持参したのですが、ウーリエの新しいキュヴェと比較して飲むことになって、面白かったです。ゴドメはシャルドネ60、ピノ40でノンドゼ。ウーリエは、シャルドネ、ピノ、ムニエが1/3ずつで、1グラムのドサージュ。前者より後者のほうがが赤ぶどうが強く感じられ、わずかなドサージュによる近づきやすい味わいになっている気がします。前者は、少しタイトでスレンダー。ぶどうの質の高さを感じますが、逆にウーリエの醸造技術の高さも味わいに出ている気がしました。ほかに白1本、赤4本も飲んだのですが、例によって撮影しておらず、ほかの参加者からいただいたら、またインプレッションを書いてみようかと思います。6月は、カベルネ・フランとシュナン・ブランを飲み進める気がしていましたが、その気になれずに早くも頓挫。カベルネ・フランは、やはり味筋はカベルネ系だった気がします。とはいえ、まだ手持ちがあるので、また飲みたいと思います。現状、自分の好みの中での明らかな「味わい>価格」は、キャンティ・クラシコとモーゼル。リースリングの辛口です。あと周回遅れも甚だしいのですが、ここにきて日本ワインへの関心が始まりました。今年、6月末までにちょうど100本ワインを購入しましたが、最後の3本は日本のピノ・ノワール、木村農園のぶどうのものでした。
2024年07月01日
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5月は、ボージョレ・ヴィラージュから。ドミニク・ピロン。クリュ・ボージョレがタイユヴァンセレクションにもなっている造り手。MCっぽいいちご系の赤系果実。広域ゆえか、やや浅い酒質。しかし、時間が経つと少し締まり、味わいが向上。とはいえ、あまり特徴のないガメイでした。連休に外房。ドゥーツのヴィンテージ2015年。古典系の王道の香りと味わい。ブリュレ、焦がしバターの香ばしさと、アフターに和三盆系の甘味。スタンダートもフラッグシップも美味しいので、ヴィンテージは初でしたが、バランスがとれた高品質な味わいでした。暑い日だったので、フランツ・ソーモンのソーヴィニヨン・ブラン。ロワールのビオ。シュナンの造り手のSBだからか、もう一歩詰め切れていない印象。果実味より酸が勝ち、アフターの苦みも強め。シャルル・エイドシックのNVドゥミ。2本目ですが、シャンパーニュあるあるかもですが、フルボトルのほうが美味しい気がするのは気のせい? ドンペリの下位互換的な味わいに感じました。ラベントス・イ・ブラン(という名前の造り手)。今まで飲んできたカヴァの中で、ベストの一つ。10年以上前から、カヴァを名乗ることも止めたみたいですが……。ブラン・ド・ブラン2020。これがベーシックキュヴェらしいのですが、熟した果実味と伸びる酸のバランスが適切。青臭いハーバルなニュアンスも、金属感も皆無で、しかもシャンパーニュ方向の味わいではなく、あくまでカヴァの上位互換。三つ星レストランにオンリストも、納得。このロゼと、当主が造るペット・ナット2種も買ったので、暑くなるこれから、楽しみができました。マルク・クライデンヴァイス。今は名前が変わったみたいですが、昔はよくアンドロー・リースリングというスタンダードのキュヴェをリピートしていました。このクロ・デュ・ヴァル・デレオンというキュヴェは、リースリング&ピノグリだそう。かなりピノ・グリが支配的な味わいでした。酒質は厚みがあり、重心が低く、アフターに残糖のニュアンスがある、いわゆるたっぷりした味わいの白。ラングドックのワインも手掛けている造り手で、ネットだとアルザスが寒くて嫌なのでニームに引っ越した(二拠点?)という情報もあったので、もしかすると濃いめ志向なのかもしれません^^家飲みで、20年熟成のブル白。ペルノのピュセル。数年前にも1本、開けました。ピュセルにしてはミネラル控えめですが、健全な熟成が進んでいて、ホイップクリーム、軽いトリュフ香。酸化にニュアンスは無く、酸と果実味のバランスは上々。数年前よりバランスがとれている印象がありました。生産者より、畑の力でしょうか?ビアンカーラ出身のピッチニンのムーニ・ビアンコ。シャルドネ60、ドゥエッラ60。ひさびさに飲みましたが、昔より丸い味わいになった印象。黄柑橘系の酸にうま味が乗っている、典型的なビオ味ですが、ガルガーネーガのサッサイアほどのミネラル感はなく、もう少し穏やかな味わい。定例のワイン会は、ゲスト2人を迎えて。テーマは「クラシック?」とのこと。泡は、サヴァールのほぼPNのキュヴェとユリス・コランのブラン・ド・ノワール。どちらもモダンよりですが、セロス以降のこの方向の味わいは、舌が慣れてきて、どんどん美味しく感じるようになりました。白はゲスト2人から。ソムリエのF巻さんは、ドメーヌ・ド・シュヴァリエ92。最初、ダグノー?とぽもったら、ボルドーの熟成SBでした。私より1つ年上ですが、毎日ワインを飲んで、週に1回はワイン会をしているというM崎さんは、ペルノのバタール96と、予備のアルノー・アントのグッドドール00まで、皆が物欲しそうな顔をしているので開けてくれました。バタールは96らしく酸がしっかり、アントはM崎さん的にはもう一歩だったとのころですしたが、太い味わいではなくミネラル感もあって、悪くないと思いました。赤は、シェゾーのシャンボール・シャルム98と、ジェラール・ラフェのラヴォー・サンジャック04。シェゾーにシャルムあるのは知りませんでしたが、作柄もあるのか、もっと若いヴィンテージに感じられました。抽出もやや強めでしょうか。ラフェは私の持参ですが、こちらをシャンボールと思った方多数。寒い年の標高高めの畑だからでしょうか。デュジャックのように、代替わりの濃いめになったと言われるラフェですが、03のパーカーの高評価もあってそのイメージがありますが、平均よりは柔らかい、赤系果実の造り手のように思えます。それでも芯がしっかりてしているので、このラヴォーもまだまだ熟成しそうでした。前日が多めに飲んだので、度数の低いペットナットを。カンスモイ。先日飲んで好印象だったラベントス・イの当主が造る別ブランド。オレンジの外観ですが、果皮のニュアンスは感じられません。極辛口でピュア。旨みは少なめで、酸は黄柑橘。アニスなどの実系のハーブ。よくできていますが、もっとゆるい、残糖のあるペットナットを予想していたので、方向性は違っていました。こっち系の味わいだと、ドサージュレスの前日の高価なシャンパーニュには及ぶべくもない……。南ローヌのエステザルグ協同組合の中では、このモンタニェットがいちばん好きだと思っていたのですが、ひさびさに飲んだ限りでは、ビオにしては中庸で特徴がさしてないようにも感じました。グルナッシュ、シラー、ムールヴェードル。意外にムールヴェードルを感じる味わい。30分くらいしたら、粉っぽいタンニンが主張し始め、ワインとしてのバランスをやや崩した半面、そのアクセントが妙に好ましく思えました。と思ったら翌日、グッとバランスがよくなり、グルナッシュ?が表に出てきて、ほどよくスパイスが効いた、南ローヌらしい味わいに。文句なしのデイリー。これまでも、あれこれマイブームはありましたが……。赤だと、いちばん最近はクリュ・ボージョレのガメイ。その前は、ラングドックのAOC別のカリニャンやサンソー。北ローヌのシラー。キャンティ・クラシコやマレンマなどのトスカーナのサンジョヴェーゼ。白は、シャブリとモーゼルの辛口リースリングくらいですが。そしてロワールのカベルネ・フランとシュナン・ブランの味が近年変わってきていることに気付き……。シノン、ヴーヴレ、ソミュール・シャンピニィあたりを飲んでみようかとまとめ買い。カベルネ・フランはピーマンが消えて赤系果実がマスキングされなくなり、シュナン・ブランは酸に見合うだけの果実の熟度が感じられるようになり、温暖化が吉になっている気がします。ロワールの他の品種、ピノ・ノワールやソーヴィニヨン・ブランより、この先、どんどん美味しくなる予感。ということであれこれ試してみようかと。とはいえ、まだまだデイリーがあれこれあるので。ヒードラーのロゼ。美しい色調ですが、コスパの良い、美味しいワインでした。ブラインドで飲んだらブルゴーニュのロゼ。ピノノワールのセニエのような味わいです。品種は、ツヴァイゲルトにサンジョヴェーゼだそうですが、このブレンドが物議を醸しそうだということで、裏エチケットにはツヴァイゲルト100%としているそう。サンジョヴェーゼがどれくらい入っているのかわかりませんが、おそらくこのブル的な果実味と酸味に貢献している気がします^^その流れで、翌日はフォンテルートリのキャンティ・クラシコ。2019年は2本目ですが、やはり高クオリティ。この価格で香りの要素の多さと味わいのレイヤーを持つ赤ワインは、あまりないように思います。異論もあるかもしれませんが、このワインはブルゴーニュとボルドーの両方の要素を感じるワインで、たとえばスパイス系の香りにはその双方の要素を感じます。それゆえブル専科、ボル専科にサンジョヴェーゼは受けないのかもしれませんが、両方が好きな人にとっては、格好のデイリー赤だと思います。次のヴィンテージも買いました。値上がりはしましたが、許容範囲。フォントディやサン・ジュスト・ア・レンテンナーノのほうがワンランク上の味わいに思えますが、値段がほかの地域のワインたちと競合するので……。フォンテルートリは、3,000円クラスの中では、シャーヴのモンクールと並んで、個人的贔屓の銘柄です。5月最後のワインは、カリシャル。その名もバタリー・シャルドネ。アメリカンオークがグイグイと液体に染み込んでいます^^ バニラ、ヘーゼルナッツ、溶かしバター。酸はしっかりありますが、ミネラルや苦みはなく、あっけからかんとグラマラス。何物にもなり得るシャルドネの偉大さと節操のなさを感じられる、なかなかの味わいでした。
2024年06月01日
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新しい年度。初日は辛口のヴーヴレから。セバスチャン・ブリュネの、際立った酸とミネラルのシュナン・ブラン。ぼけちゃいました。酸とミネラルのワインと書いてあります。最近、テイスティング用語でミネラルという言葉は使わないらしいですが……。ピュズラやボノームの、柔らかいビオとは、まったく違う味わいです。酸が主張しています。含み香もあり、甘酒を飲んだ時に感じるような酵母のニュアンスも。また杯が進むほど要素が出てきて、かなり楽しめるヴーヴレ・セックでした。マイブームが続く、クリュ・ボージョレ。今回は、ムーラン・ナ・ヴァン。ひと昔前までは、いちばん上位の村。ただ、あまり売っている球がない。ジャドのシャトー・デュ・ジャックは別として……。日本で売っている中でモルゴンが目立つのは、ラピエールとラピエールを含むビッグ4の存在が大きいからでしょうか。ムーラン・ナ・ヴァンは、ブルゴーニュの造り手、ルイ・ボワイヨのものを見つけました。ガメイを、ピノっぽく扱っているからか、ピノっぽい味わい。ややタンニンが粉っぽく、アフターが短いのがピノとは違うところかもしれません。ただし果実の熟度は十分で酸もほどよいので、酸っぱくて船が細いレジョナルよりは、同価格レベルでもかなり上の味わいに思えます。後半、赤系のキュートな果実味がグッと伸びてきて、好ましい味わいになりました。週末、外房で二コラ・フィアット2017、東京でオーレリアンのクレマン・ド・ブルゴーニュ。二コラ・フィアット、シャンパーニュとしての香ばしさはまずまずですが、アフターに感じる甘さが気になりました。クレマン専業で、インポーターが今をときめくヴィヴィットだったオーレリアンは、ぶどう品種ゆえ、味わいの構成はシャンパーニュですが、シャンの香味がなく、バランスのよい泡で終わった感も。ドサージュは二コラ・フィアットより控えめかもしれませんが、あちらがエクストラ。ブリュットくらいの仕立てたほうが美味しかったに違いありません。新進のノンドゼ系を多く飲むようになった昨今、昔と比べて、自分の中の泡の味わいの基準が、気づかないうちに変化したのかもしれません。たぶんこの時期、陽気さえよければ、カヴァのナチュールのほうが美味しく感じるかも。マ・ド・ラ・フォン・ロンドという、聞き慣れない造り手。アラモン、カリニャン、サンソー、アリカンテ。11.5%。数合わせで買った南仏の赤ですが、これがアタリのワイン。ある種のビオ好きに受けること間違いない梅きのこ。これ、昔のルイ・ジュリアンのような味わいです!ルイ・ジュリアン、汚い再生瓶と手貼りのエチケットの頃の味わいが、売れ出して綺麗になってしまって、醸造上の瑕疵も無くなりましたが、単なる安ワインになってしまった気がします。これはごく軽いブレットが、良きアクセントになっている好例。やや乾いたタンニンのアフターはありますが、それを補う多品種がもたらすレイヤーがあります。さすが野村ユニソン!さすが野村ユニソン。初めて飲む、ドメーヌ・オヤマダ。BOW!の赤。この2023年はベリーAとカベフラに、ムールヴェードルが少々とのこと。少しだけ還元していますが、赤系果実はあくまで嫋やか。酒躯は細めですが、この味わいが好きなビオ好きは多そう。アルコール度数10%。このスタイルのワイン、移動距離が少ない日本産のアドヴァンテージも感じます。ふらっと入った池袋のカウンタービストロで、ジョアネのオート・コート18。畑はカシューから、仕事はビゾから学んだそう。味わいは、カシュー系でした。やや、オリエンタルスパイス。味わいは酸も赤系の果実味も丸く、悪くなかったです。そして今時、6,000円しない値段で供していました!ポルトガルの泡。あるワインショップで薦められ、先日はロゼを飲みましたが、今回はグリュナフェトリナー100%のスパークリング。https://www.voga-japan.net/conceitoespumantebrutnatureと激賞されていますが、香味はシャンパーニュのアレではなく、高級なナチュールのカヴァの方向性。ただぶどうの質は頗る高く、時間が経って泡がへたり、温度が上がってからのほうが真価を発揮した感があります。シャンパーニュと比較するには、あの石灰のニュアンスがないので、あまり得策ではないように感じましたが、値段以上の泡だとは感じました。ムルソーの造り手、アンリ・ダルナのレジョナル2018年。抜栓直後は、プチムルソー。ミネラル感があり、広域でもそこそこの厚みがあり、酸が出張っていません。時間が経つと、ややバランスを崩し、軽いえぐみが出てきましたが、さほど気になるレベルではありませんでした。半分残した翌日、酒躯はやや痩せましたが、味筋は変わらない印象でした。フレデリック・マニャンのCdNVの2019年。土壌名も付いていますが、飲んでもわからない^^私のワイン遍歴は、ボルドー→ボルド古酒→ブルゴーニュ古酒→新しめブルゴーニュ→フランス全土→旧世界あれこれ→新世界にも、といった塩梅で、だんだんと広がっていった四半世紀です。ブル古酒への溺れ具合がいちばん重症だったのですが、新しいヴィンテージに目を向けるようになって、まずはモレサンドニを飲んで、それから両隣の村だなと思ってまず買ったのが、ミッシェル・マニャンとフレデリック・マニャンの1級や村名でした。ヴィンテージは1999年や2000年がリリースされていた頃です。ドメーヌものとネゴシアンものも飲む比べてみたかったので、ちょうどよい造り手だったのです。ちなみにエチケットも古典的で、またマニャンではなく、マニアンと呼んでいましたが^^うっすらとした記憶では、総じてミッシェルのほうがやや土っぽく、フレデリックのほうがモダン。そしてミッシェルはあまり見かけなくなり、フレデリックは年を追うごとに新世界的になり、いつしか飲むのを辞めてしまいました。なのでかなりひさびさ。下位のキュヴェなので、全体がそうなっているかは不明ですが、果実味の紫がいくぶん減じて、でもまだ赤紫。ニュージーぽいアセロラのニュアンスは、あまり感じなくなりました。半分残した翌日、濃縮した赤系果実の甘みがぐっと強くなるとともに、アフターに強めの苦みが生じ、甘苦い味わいになりました。定期的に外で一緒にワインを飲むメンバーが、ほぼほぼブルシャンなので、家では違うものを飲みたくなってしまうのですが、白赤と例外的にブルゴーニュが続きました。充分美味しいのですが、好みはあるにせよ、この価格帯に限って言えば、ほかの地域のほうがもっとワインが持つ、いろいろな要素を楽しめる印象です。レイヤーを感じられるというか……。翌日、恒例のル・ブルギニオンでシェフにワインお任せの会。4人で白2、赤1。冒頭写真の3本でした。ただ白は、シェフが蔵から直接買っているコシュ・デュリを所望。そうしたら飲み比べをさせてくれました。ルージョ2007年と村名2020年。味見として小さなグラスで供してくれた、2020年の開けたてのわすかな量の1杯が完璧でした。麦とごまとミネラルに、ホイップクリーム&和三盆。10分もちませんでしたが……。残りをデキャンタしてぶんぶん振り回してから、ブルゴーニュグラスで出してくれましたが、酸がぐっと出張っていました。そこから時間をかけてゆっくり開き、まだまだ伸びそうでしたが、最初の味わいには戻らず。コシュ・デュリのノーマル村名は、ナルヴォーー、ショーム、ヴェルイユといった畑を別々に詰めているけど記載していなかったそうですが、今もそうなんでしょうか?ルージョ07は、最後の1本とのことでしが、こちらは村名格として、申し分のない味わいといった趣。ヘーゼル系の熟成香もほどほどで好ましく、酸とミネラルのバランスも上々でした。赤のルーミエは、レ・クラの2014年。こちらもミネラルが前に出た細マッチョな味わいで、当然飲み頃前でした。レ・クラはバイエもそうですが、もう少し体躯があればと思う味わいで、ジュヴレのラヴォーなどと、同じ傾向の構成要素だと感じます。レ・クラは、個人的にはバルトがいちばん美味しいような気がしますが、このワインも30分ほど経つとルーミエらしい赤系果実がミネラルとバランスし始めました。3本の村名と1級、とても美味しかったのですが、山の頂上ではなく、七合目、八合目から見た素敵な景色といった感じでした。ブル専科の方もきっと、同じような感想を持ったような気がします。翌日は、毎月恒例の4人の会。辛めの中華とワイン。ガチ中華でも町中華でもない、いい意味で中庸な神楽坂の店。泡2、赤2を分担。シャンパーニュ。新進の造り手だそう。ノンドゼ。この方向の味が、メートル原器になりつつあります。私は、逆張りで保守系。ルメール08。ドサージュが熟成でメイラード。良年の味。赤はオーストラリアとサンセールのピノ。豪は、ビオ感たっぷり。やや暖かい地域のニュアンスがありました。サンセールは、一瞬グルナッシュ?と思うような、たっぷりめの甘苦い味わい。サンセールのピノも、最近は14%を超えることがあるという記事を読んだことを思い出しました。品種の最適地は、いよいよ変わっていきそうですね。フィリップ・デルメ。昨年末、ワインじゃない人たちとの忘年会のために買った中の1本。カベフラ100%。その時にはかなり酔いが回っていて、一口しか飲んでいないのですが、「旨い!」と思ったのでリピートしてみました。青臭さは微塵もありませんが、ビオ香は強め。冷静に飲み進めると、セミマセラシオンらしく赤系果実は好ましいのですが、バランスはピュズラやボノームのほうが、一枚上手かもしれません。フェア・ヴァレーワイナリーという南アで、フェアトレードを実践しているらしいワイナリーのシュナン・ブラン。わずかに南国フルーツのニュアンスとアフターの甘味がありますが、新世界感はそれほどでもなく、サンも伸びやか。いつもより冷やし気味で美味しい白でした。今、なんとなく将来有望で、まだ「価格<味わい」だと感じるのがカベルネ・フランとシュナン・ブラン。カベルネ・フランはロワールでも、特に自然派でピーマンのニュアンスが無く、そうするとカベソーの黒系ではなく、赤系果実の味わいのものが多く見受けられます。白はソーヴィニヨン・ブランも青臭さが無くなっているのですが、むしろシュナンの辛口が、酸もありながら、やや薄っぺらく感じていた酒質の厚みが増してきて、どちらも温暖化の恩恵を感じる品種です。あくまで個人的な見解ですが、気が付くとネットで両品種の飲んだことのないワインを探している自分がいます^^4月の最終日は、今月初めて行ったカウンタービストロに再訪。ルー・デュモンのレアセレクション、96のコトー・ブルギニオン。当時の名称ではパストゥグランなのでしょう。ネットで見たらリーズナブルな価格で出ていました。ガメイが入ると、その時点で選択肢に入らない人もいるかもですが、これ、素敵な味でした。店での値付けも真っ当。前回のワインと価格を揃えていました。あちらのほうがお得ですが、それよりこの手のワインをオンリストしてくれているのが嬉しい。96の強い酸のおかげか、まだまだ酸味はイキイキ。赤系果実のチャーミング系。パスグラあるあるで、余韻は短いのですが、食事の最後の頼んだ青かぶと山羊のチーズまで、へたることなく楽しめました。こういうワインはお店でも利幅は小さいかもですが、料理とワインのバランスが釣り合っていて、ワインの美味しさの絶対値以上の満足がありました。
2024年05月01日
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3月のワインは、外房でロワールのピュズラ・ボノームから。蔵の2021年の赤。最新ヴィンテージ2022年はガメイ+ピノ・ドニスですが、こちらはガメイ、カベフラ、シラー、グルナッシュ。セパージュのせいか、ロワール赤にしてはややスパイシーで、かすかなほろ苦みがいいアクセント。毎年の品種構成が変わっても、基本的な味筋が変わらないのが興味深いですが、デイリービオ赤としては、赤系果実系のビオ味を好む人にとっては、間違いない味です。梅きのこ香に、赤じそジュースの味わい。南アのマリヌー・クルーフのベーシックの白と赤。白はシュナン・ブラン、赤は南仏ブレンド。白が良かったです。洋梨、杏にミネラル。ややオイリーですが、旧世界的な酸があり、ロワールの上物に近しい味わい。赤もシラー2/3弱、グルナッシュ・ノワール1/3弱、あとはサンソーなどなど。こちらもガリーグ香もあり、フランスに非常に近しい味わいですが、シュナンに比べて、飲んでいる経験が多いのもあり、同レベルの赤はほかにもたくさんありそう。ちなみに白は、グラス1杯ほどの量をボトルのまま冷蔵庫に入れていて、5日後に飲んだら、まだオイリーさ、酸、果実味がしっかり残っていました。古木の力?ワイナートの特集で紹介されていて、興味が出て買ったシャトー・ティヴァン。コート・ド・ブルイィです。その記事で初めて知ったのですが、モルゴンの中でも例のコート・ド・ピュイの畑だけ、それとコート・ド・ブルイィ村全体だけ、花崗岩ではなく閃緑岩が支配的で、花崗岩より骨格のしっかりしたワインを生むとのこと。ボージョレ=花崗岩だと思っていたので、にわかに興味を惹かれ、クリュ・ボージョレを出したとことです。で、特に評価が高かったこの蔵。畑違いの面白さが書かれていたのですが、マイナーなワインだけを扱っていないインポーターで、ネットで見つかったのは、所有している7つの畑をすべて混ぜたというこのスタンダードものと、その年のいちばん良いぶどうで造るというザッカリーといういちばん上のキュヴェだけ。両方買って、まずはコチラから。度数15%!でした。そして味わいも、記事にあるようなバラのようなフロールな香りはなく、重ための赤ではなくカシス系の香り。そして味わいも、あえていえばボルドー系でした。先月のフォワイヤールやブルトンのモルゴンとは、まったく違った味わい。個人的にはあちらのほうが、圧倒的に好ましかった……。というのが初日の印象でしたが、半分残した2日目。味が激変。タンニンの軋みはあるものの、濃縮した赤系の果実味が姿を現し、グッと美味しくなりました。高アルコール度数故か、閉じていたのかもしれません。ほかの造り手のクリュ・ボージョレも気になり、飲んだ後、コート・ド・ピュイやムーラン・ナ・ヴァン、レイエなどを買い足しました。ポルトガルのロゼ。リタ・フェレイラ・マルケスは、ドウロの有名なモダンワインメーカーらしいです。極めて濃いめの色調で、タンニンもこなれてはいますが、しっかり! ドライハーブとドレンチェリー。旨みではなく、果実味で飲ませるタイプのロゼ。2016年ですが、ロゼにして超熟なイメージ。南仏・サン・シニアンのトマ・ルアネ。グルナッシュ&カリニャンのキュヴェもありますが、これは2018年のカリニャン100%。カリニャンを飲みたくて買ったワインですが、かなり好みでした。ブラックベリー、プルーン系ですが濃すぎず、酸が綺麗。そして収斂性がありがら頗る質が良いタンニン。がリーグ系のスパイス感も上々。インポーターが野村ユニソンなので、きっと状態も良いのでしょう。昔飲んでいた南仏とは一線を画すコスパ抜群の1本でした。カンパーニャのファランギーナ。宅配ピザに合わせて抜栓。直截な味わいの白。鋭角的ではない酸は綺麗で伸びますが、含み香や味わいのふくらみはなく、潔い味わい。魚介のマリネとは好相性。ピッツァ・マルゲリータとはまずまず。マリナーラとか釜揚げしらすのプッツァだったら、もっと寄り添った感じかもしれません。飲む白ワインの品種の幅を広げたくて試しましたが、そうはリピートしなさそうです。ロワール、アンリ・ブルジョワのピノ・ノワールのロゼ。色、綺麗です。最近、ぼどういうわけか、ほぼ毎日ワインを飲む生活が再開しましたが(量はほどほど)、スクリューキャップのワインを何本かストックしてあります。飲みたいワインが決まっていなくて、あまり考えずにワインを飲む日には、ナイフの出番がないスクリューキャップが気分的にしっくり来るので。ブルジョワもコレと白を買いました。このロゼ、ブルゴーニュのロゼ以上に酸が強めで、ややハーバル。直線的な味わいでした。白も飲みました。典型的なロワールSBの香りと味わい。テロワールを表現しているかは別として、個人的にはピュズラやボノームの白のほうが好ましいです。ジャケ買いの、ウルグアイのオレンジワイン。セロ・チャペウというビオの蔵です。ちなみにこれ以外の白、白微発砲、赤も動物エチケット。これはトレッビアーノとプチ・マンサン。シュド・ウエスト、イタリア、スペイン系ですかね。最初は味つきが弱く、平坦な味わいでしたが、空気に触れるとすぐにふくらみを増し、うまみとタンニンがほどよく重合した、オレンジらしい味わいになりました。硬質なニュアンスもあり、イタリアのビオ系と同質の、よくできているウルグアイワインでした。3月、最後の週末は春になったといいこともあって、ワイン会が3日連続となりました。金曜日。ブル白とボルドー赤。ドーヴィサ村名91とラフォンのクロ・ド・ラ・バール04は、フランス在住経験のあるSさんから。ラフォンは、蔵で買ったそう。どちらもアペララシオンに忠実な、健全な熟成をしていました。要素は村名なりなのですが、シャブリのヨード&ミュール香、ムルソーの白粉系白花&軽いナッツ香が心地よく、果実味も必要十分。ラフォンは同じものを私も1本持っていますが、通常の輸入ものなのでたぶんだいぶ味わいが異なるのでしょうね。赤は、ボルドー好きだった頃に、今回参加の同好の士と共同で買った、ジスクールとラトゥールのサード。どちらも2000年。さほど高いワインではないのですが、20年は寝かせたかったので、今回抜栓。これまら村の違いが際立っていて、良かったです。熟成は万全。古酒まではいっていない力強さはありながら、芯までこなれている印象。ジスクールはドライローズ、スーボワ香に、赤系も感じる果実味。ポイヤックはソリッド感があり、杉やシダーに鉛筆の芯。ノーブルなブルーノートが心地よいボルドーでした。サードでようやく飲み頃になった感じかもしれません。土曜日は、遅めのランチ@中目黒。私はコントを持参したした。2006年。独特の香ばしさ。お店にこの大きさが入るクーラーがないととのことで、温度が高めだったのが残念。ロゼ泡は、アヤラ。中目黒の桜は一分咲きくらいのちょいちょいでしたが、こちらも色がそれを補ってくれました。普通のブリュット・マジュールも、ナチュールの好きですが、これはまたメゾンで直接買ってきたそうで、万全の味わいでした。白はルフレーヴのマコン・ヴェルゼ20、赤はフーリエのネゴスのほうのブルゴーニュ・ルージュ19。昼飲みには充分過ぎる、ツボを押さえたシャルドネとピノ。フーリエは本家よりフーリエ香が控えめで、ビオ感が少なめで、むしろこちらのほうが好きな人もいそうな赤系果実。あとルフレーヴのマコンは、年々美味しくなっている気がします。冷やし気味のときに香味は本家に近しい香ばしさ。温度が上がってくるとマコンっぽさが際立ってきますが、高くなった値段に見合った味わいかもしれません。3月最終日の日曜日は、横浜山手の根岸森林公園で花見。日本語で「がいあ」と書いてあるエチケット。ラファエル・ショパンのクリュ・ボージョレ、レニエの2020年。当主の奥様が日本人らしいです。ここ最近はまっているボージョレですが、春先がいちばんガメイが美味しい季節のような気がします。しかしこのワインは、ちょっと濃いめで一本調子。たぶん翌日のほうが開いて、美味しくなりそう。桜の下で、ドイツ・バーデンのペティナットと安心院スパークリング20を飲んだ後、公園近くのお宅におじゃま。くだんのボージョレと北海道のシャルドネ。6人で5本。20年以上前から飲んでいるみなさんですが、弱くなったねとこぼすことしきりでした。
2024年04月01日
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誕生日に泡。ジ・ピエロン・レグリーズ。オジェ、アヴィーズ、ル・メニルと、GCのシャルドネのみを使っているわりに穏当な価格。8gのドサージュだそうですが、きちんと酸があるぶどうなのか、味わいはタイトで酸も綺麗に伸びます。でも、やや泡が粗い印象。状態か、瓶熟が浅めなのか? でも食事を邪魔しないのがマルでした。カクヤスで、アラン・ブリュモンの別ラインを発見。AOCガスコーニュではなく、VdF。あちらがタナとメルローに対し、タナ+カベソー、カベフラ。値段は、さらに少し安め。商品説明にあるように、ドライいちじくのニュアンス。ジャミー感があり、ややべたつき系の果実味の重さ。ガスコーニュのほうは今後のリピートしそうですが、こちらは。。。いつものワイン会の拡大版。私を含め、3人が誕生日近辺ということでお祝いを兼ねて、6人で6本+店の泡を〆シャンで。泡は、サヴァールの新作のブラン・ド・ブランとシャルル・エイドシックの2013年。サヴァールは、2gのドサージュということですが、甘味を強めに感じました。ですが、酸も拮抗していて、高次元のバランス。赤ぶどうが入っているかのような厚み。エイドシックのほうは、メイラードから来る香ばしさが上々。方向性が違う2本ですが、それぞれに美味しい。白は1本。アンヌ・ボワソンのムルソー・スー・ラ・ヴェル2016。これがいきなり麦&ごまの香ばしさで、ブラインドでコシュ・デュリのレジョナルだと言ってしまいました。酒質と要素は村名なりなのですが、香りが素晴らしいし、バランスも上々。人気と高騰がよくわかります。赤の1本目は、ルーミエの村名2010年。先月飲んだ、モレ04より熟成は進んでいて、初期の熟成香とアフターの甘味とシャンボールらしいミネラル。私は冒頭のヴォギエの村名2004年を。セラーでエチケットがあんなになっちゃいました。ルーミエはセーフでしたが、ラフォンとか、あの系のエチケットは、ほぼあんな感じになっています。これが当たりの熟成を遂げていて、実に良かったです。萎れたバラやレザー、コンフィチュールの芳香。青みやヴェジタルな要素はなく、良きハーブのニュアンスと陰性の赤系果実、アフターの甘味に、04らしいかすかな苦みがいいアクセント!3本目は、ベルトーのエシェゾー15。要素は多めに思えましたが、濃いめの果実味がまだまだマスキングしている印象。ベルトーは、造り手の癖より、ヴィンテージとアぺラシオンの影響が大きいそうで、けっこう毎年、味わいの傾向が変わっているそうです。そして〆に、ラルマンディエ・ベルニエ。お店で少し寝ていたそうで、瓶熟からなのか、かなり香ばしく感じました。東京にひさびさの雪。在宅を続けられる週だったので、降る前に房総へ。とはいえ寒いので、濃いワインを。プーリア州のプリミティーヴォ。プルーン&カシス。濃いのですが、アメリカのジンファンデルのようなジャミーさはなく、酸が効いています。とはいえ杯は進まず、2杯ほどでビールに切り替え。引き続き、少しだけ価格帯を上げて、近所で買える赤のデイリー探し。おなじみのトーレス。サングレ・デ・トロ・オリジナル2021。ガルナッチャとカリニェナ。つまりはグルナッシュとカリニャンということで、比較対象は南仏。酒質は中程度の濃度で、ガリーグ香はほぼなし。やや要素がまとまっていない印象でしたが、半分残した翌日、グッとバランスがとれてきて、深みも一段階アップ。洗練された軽めの黒系果実は、リピートありな味でした。裏エチケットを見たら、ヴィーガン認証もあって、大手の力ですね。ルイ・シャヴロン・ロゼ。セブンアンドアイで直輸入しているようで、コンビニで買えるシャンパーニュ。ノーマルは、この手にありがちな軽いえぐみがあり、ロゼはもっと?と思ったら、意外にこちらのほうが感じませんでした。ロゼゆえ、マスキングされているのかもです。ネットで売っている無名メゾンのものより美味しい気がします。果皮の好ましいニュアンスを感じます。アルザスのピノ・グリ。アンリ・エラールは、こちらはカルディの扱い。ごちそうになったのですが、いまのご時世に破格の値段。裏エチケットにはセミ・セックとありましたが、糖は喰い切った感のある辛口。安いゆえか、この品種にありがちな重さと苦みがなく、軽めの味わいでむしろ好印象。ひさびさにガメイに気持ちが行って、まずはモルゴンの飲み比べ。ジャン・フォワヤールとギイ・ブルトン。まずはフォワヤール。コート・ド・ピュイをはじめ、畑名付きが多いですが、これは何もない、あまり見かけない村名。セミMC香ですが、深く複雑。いちごとラズベリーのコンフィの上等のやつ。煮詰めた感があるのですが、腰があって美味い! 息子はもっとビオ感がありましたが、これはグラン・ヴァン的なクリュ・ボージョレでコスパ抜群。上級キュヴぇより、こなれも早いのかもしれません。想定以上の味わいでした。しかしながら翌日、残した半分を飲んだら、香味がかなり減衰していて、余韻も短くなっちゃいました。品種のポテンシャルなのか、土地の力なのか……。次にギィ・ブルトン。フォワヤールのほうが香りが拡散的で華やかですが、こちらは求心的でさらに集中力のある香り。詰めが強めの赤系果実のコンフィ。味わいも重ためなのはVVだからというより、造りの方向性の気がします。Vonos94点だそうですが、納得できます。シャブリ、マコン、シャロネーズはシャルドネ、ピノノワールゆえに価格が上昇していて、味わいに対して割高なものが散見されるようになりましたが、ボージョレは品種が軽んぜられているおかげで、まだまだ品質>価格な気がします。クリュ・ボージョレ、、他をあれこれ買い足してしまいました。デイリースパークリング。ドイツのファルツのセクトハウスという造り手のロゼ泡。ビオ系らしいけど、バランスいいけど起伏があまりない泡。デイリー白。ディアブロのスタンダードよりワンランクだけ上のシャルドネ。造り込まれた印象ですが、ヘーゼルナッツに塩味まで感じられて、1、2杯飲むにはいい感じ。初めて入ったみたブラッスリーで、グラスの白の後にボトルで赤とリクエストしたら、ボトルはあまりおすすめしていなくてグラスでと言われ。。。これが出てきて、ピエール・フリックが出てきて好きです言ったら、とたんにソムリエの目が輝き出し。。。好事家と思われたようです。ローラン・バーンワルトもいただき、ほぼビオビオのお店で、知らないものが次々と。前日にマルク・テンペを飲んだと言ったら、テンペは綺麗すぎて、ビネール系が好きだということでした。オレンジワインも多数。まあでも揮発酸やブレット香がするものではなく、癖がやや強めもありましたが、食中酒としてはよく考えられたセレクトでした。スープ・ド・ポワソンを頼んだのですが、おすすめされたオレンジワインとは好相性。白も赤もピンと来ない料理でしが、オレンジの果皮のニュアンスと魚のアラのうま味は、確かによく合いました。デセールに、ドラピエのラタフィアとビネールの貴腐が付いたという甘口赤まで飲む流れになり、最後はマルティニークの美味しいラムをサービスしてくれました。深めのビオ好きにはかなりいいお店だと感じました。たぶん私が「ア〇〇みたいな、信者が集まるお店は苦手で」と言ったことが、なぜか良い印象になったようです^^ クラシックワイン好きには偏向していると思われるかもですが、熱心かつ気持ちのよい接客でした。そしてビオなので、バイザグラスの値段も穏当。ワインの守備範囲が広くて良かったです。https://www.laiton.tokyo/これはシチリアのインツォリアという品種。実勢価格3ケタですが、完熟したハーバルな果実味と、やや塩味とオイリーさがあって上々。酸のブレーキも効いています。数日かけてもさほど落ちないので、赤の前の1杯に最適です。定例会、今月はIさんが泡2、赤2を持参してくれました。クリストフ・ミニョンの希少キュベ。単一村2本。キュイ17とキュミエール18。特にブラン・ド・ブランが美味しかった!一連の新進の人気レコルタン・シャンパーニュの中でも、ミニョンは酒質が特に柔らかく、角がない印象で特に好ましく感じます。赤はNZと豪のピノ。オーストラリアドクター・メイヤーは有名ですが、それよりかなり格安らしい、ニュージーのエステート・ブラックが良かったです。南半球ピノ特有のアセロラ系ではなく、旧世界、ブルゴーニュに近しい系統の赤系果実。14ですが、スクリューゆえか、あまり熟成感はなかったですが。市場にあるみたいで、このひとつ下のキュヴぇは2000円台だそうで、そちらも十分美味しいとのこと。自分で買う予感。。。2月の最後のワインは、ヴァイングートの泡。ドイツ、ラインヘッセンの過ぎないビオ蔵。スクリューキガスは後入れなので、泡の粗さはあるのですが、黄柑橘系の酸が唾液腺を刺激してくれるのがいいです。以前も飲んで、昨年、ワインじゃない人々との忘年会でいちばん好評でした。私もひさびさ飲んで、冷蔵庫に常備しておくのにいいなと思って、複数本リピート買い。スクリューキャップで、サクッと開けたくなるのもいい。これからの温かい季節にも重宝しそうです。
2024年03月01日
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穏やかならざる出来事が重なって始まった2024年。。。シャルル・エイドシックのハーフから。ドサージュレスの流行からすれば、この熟成感と微かな砂糖漬けのドライフルーツ感のあるアフターは、違うカテゴリーの美味しさ。ハーフがちょうど良かったです。赤は、最近飲んでなかった新世界から始めました。ポール・ラトーは初めてでしたが、なめらかで、VRっぽいスパイス感があって、頗る美味なピノでした。ゾドヴィッチ・ヴィンヤード19は、PP96点だそうですが、果実味はラズベリーにブルベリー系がちょい混じる感じで、冷涼感もある、ブルでいえば十分にGCクラス。ボルドーは、リピートしているBBRのデイリー。ランシュ・バーズ系です。今回、デカンタージュしてみたのですが、正解でした。すぐに果実味が開き、ボルドーらしい黒ベリーとシガー、いい感じのグリーンノートも。BBRのボルドーものは、実にコスパが良いと改めて思いました。外房で開けたのは、ロワールのレ・ヴァン・コンテ。当主が亡くなってしまい、ラストヴィンテージ。CF50、グロロー40、コー10。数ヴィンテージ飲み続けていますが、ヴェジタル感皆無の梅、紫蘇、クランベリー。完成度の高いビオ赤なので、もう飲めなくなるのが残念。ピュズラ、ボノーム系なのですが、この年は少し濃縮感がありました……。正月も開いてる房総のイタリアンに持ち込んだのは、シャルル・ド・カサノーヴ08。ChとPNが半々。良年で、11年瓶熟ということもあり、綺麗なメイラードで香ばしく、セットで買った泡の1本でしたが、掘り出し物でした。大手ということのあり、ネットで調べたら、08のシャンパーニュとしては、値段もお手頃でした。ロベール・カンタンという造り手のサンセール。ヴィンテージは失念。鬼怒川の星野リゾートで。ひさびさにシャバシャバ感のあるサンセールを飲みました^^ 擁護すれば、コースの和食には、よく合いました。オンリストの中では、まあ賢明な選択だったかもです。フランス以外の赤が飲みたい気分になって、ひさびさのテルモ・ロドリゲス。ゼダはガルナッチャです。後で思ったのですが、コレもデカンタージュすれば良かったです。テルモは、スペインの土着品種の復興を謳っていますが、醸造はたぶん現代的なので、味わいはスタイリッシュ。スパイスと焼けたニュアンスのあるグルナッシュの果実味は、飲み残した2日目の後半にようやく顔を出しました。もっと土着的な味わいが飲みたくて、次はイタリアのプーリアに。ヴィナイ・オータ銘柄の自然派。ナタリーノ・デル・プレーテという造り手のイル・ピノニエーレ2016年。濁った酒質で、最後の滓がたっぷり。果実味が杏系で、かすかな苦みと少しざらついたタンニンがあり、結果、それらがバランスしていて、いい塩梅のビオ味に昇華していました。ちょっと色っぽい味わいです。ネグロアマーロ80、マルヴァジア・ネーラ20。らしいですが、経験不足で品種と味わいの関係性は、よくわかりませんでした。ただ飲みたい気分だった土着感はしっかり^^そうこう?しているうちに1月も半ばになり、正月に買った福袋が到着。泡だけ買いました。有名どころのUKさん。毎年リピートしていたのですが、年末、ワインが仕事のYさんから内情を聞いたり、またお得なのですが銘柄が代り映えしないので、今年はUMさんにしました。ちなみにUMさんのお任せで泡を買うのは、3回目です。しょうがないことですが、正直、年々スケールダウンは否めない感じです。Yさん曰く「インポーター特価ものと在庫滞留銘柄かな」とのこと。まあですが、UMさんが良いのは、飲んだことがない銘柄に出合えること。お得感より、そのほうが嬉しいので^^ あと、味に外れはありません。とはいえ、未練がましくUKさんも、いちばん安いセットを購入しました。これはほぼ予想通りの3本。ただ、デイリーに開けるシャンパーニュとしては必要にして十分な気がします。さて、後半も流れで南仏、スペイン国境のグルナッシュ。ジャン・フィリップ・パディエという、元ゴビィの醸造責任者の蔵。自然派らしいですが、テルモ・ロドリゲスと同様、抜栓直後のカシス系の柔らかな果実味がすぐに閉じて、堅くなっちゃいました。スモーキーで、ガリーグは控えめ。半分残して翌々日に飲んでみたら、柔らかく開いていました。控えめながらガリーグ香も。南にしてはミネラル感も感じ、綺麗です。ただ、そうなると南ローヌ系とも近く、南仏らしい野趣は少しないかもしれません。20年前くらいからの知己のTさん宅で、Tさんのワインをいただく会。ルロワのミュジニィを2本持っているらしいTさん。だたブルシャンにまったく拘泥していないので、最近のふだん飲みはもっぱらコノスルだそう。この日は、ホストの気分がカリフォルニア中心だったらしく。。。コングスガードの2020年から。典型的なカリシャル。キスラーやオーベールと同じく、ミネラルの代替としての苦味と塩味。カリシャルで例外的に苦みがないのは、マーカッサンくらいでしょうか。。。この後、ピノ3本なのですが、液漏れしていたということで、オスピスのボーヌ97がはさまれました。ドミニク・ローランのエルヴァージュ。時期的に新樽200%? ですが、酸化が進んでいたせいか、しんみりした陰性のピノ。マディラ化はギリギリしていなくて、美味しく飲めました。後は、リースと。セリタス。新世界に共通するアセロラ系の赤系果実。どちらも、たぶんポール・ラトーと同系統の味わいだと思うのですが、オスピスが前座だったせいか、陽性のニュアンスが口中で強調されて、2本の細かい味わいの違いをとれませんでした。もちろん、文句なしで美味だったのですが。。。週末、成城石井でシャンパーニュした入っていないという福袋(福箱)を買ったら、正月に飲んだメゾン、シャルル・ド・カサノーヴのスタンダードが入っていました。PN50、PM25、Ch25だそう。08のような質感はないのですが、えぐみもなく、正当な味わい。ちょっと艶っぽさも感じます。大手ですが、調べたらちょっと色っぽさを志向しているメゾンのようです。ちょうどガメイ、ボージョレがまた気になり出したタイミングで、飲んだことがなかったアレックス・フォワイヤールをごちそうになりました。ちょうど、父のジャン・フォワイヤールを買ったところでした。ブルルィ。ビオですが、ソワフではなく、濃いめでキャンディー香は控えめ。質感もよく、良きボージョレでした。土壌が格上の、コート・ド・ブルルィが飲んでみたい。京都出張、前乗り。いつも行く店が定休日だったので、初めての店で。アラカルトで食べられて、野菜が多い和食という基準で探すのですが、野菜が難しい。たんぱく質は、そう何品もいらないので。。。丁寧な味つけで、値段も穏当でした。欲を言えば、この時期なので、青菜系があったら、なおよかったです。白ワインをボトルでと所望したら、ムルソー、ピュリニィ村名と、このホット・ゲイルのリースリングが出てきました。ムルソーはコシュ・ビズアールだったか?当然、ほかの2本の1/4近い値段のコレを。ほどほどのビオ感。アフターの甘みがやや強めですが、ぺトロール香も控えめで、料理を選ばない美味しさでした。まずまず食べて、ワインの値段が全体の支払いの1/3という、真っ当なバランスでした。池袋の焼き鳥の店で、スリーシーヴス・カベルネ・ソーヴィニヨン。ヴィンテージ失念。3人の泥棒。たとえばその1人は、ハンバーガーチェーンで財を成したらしいのですが、B級グルメに合いそうな味わい。市販の3倍弱でしたが、お店での値段にちょうど見合った味わい。黒々していないプルーン、カシス。バニラ香も控えめで、酸もきちんとある、シンプルなながら真っ当な旨安カリカベ。格付けとかでブラインドで、ふだんワインを飲んでいない人なら、有名ボルドーより美味しいという人が出てきそうです。ロベルト・ケーニッヒのシュペートブルグンダー2020年。ラインガウの造り手のよう。ごくごく淡い色調。ほんのりアーシー&スパイシーで、クランベリーとミネラル。ブラインドなら、まずブル。コート・ド・ボーヌの標高高めのような佇まい。上位キュヴェらしいですが、値段は穏当です。半分残して飲んだ翌日、酒質に深みが出て、レジョナルから村名クラスに。赤系果実とミネラルのバランスは、ブル好きの代替としては、新世界に行くより、こっちを好む方のほうがだいぶ多いような気がします。週末、再び房総に赴き、別のイタリアンに持ち込み。ミシェル・フルディナ。4つのセパージュとは、シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、そしてピノ。ブラン。やや細め、軽めでしたが、バランスよし。今月、ワインを飲みたいけど、グラス1杯でいい日には、近所のスーパーで買った、スクリューキャップのこの白赤を開けていました。モンテュス、ブースカッセのアラン・ブリュモンのガスコーニュ。中程度の酒質で、セパージュされている白のガスコーニュ・ブラン、赤のタナが良きアクセントになっていて、ちょっとした地酒感が出ています。1月最終日のワインは、ルーミエのクロ・ド・ラ・ブシエール04。現状、当時の10倍以上の価格で売られていますが、味わい的にはもちろん、そんな値段では。。。グリーンノートは皆無で、しおれたバラまで想起させる芳香は素晴らしい。でも酒質の芯の部分にまた硬さが残り、熟成の途上を感じます。飲み比べてみようとラックものとフィネスものを買ったのですが、これはラックもの。ただ、もったいなくなったので、フィネスものはまだまだ放置しようと思います。でも村名も同様にホールドしているので、ラックものは飲んでみようかなと思います。ちなみに当時は、村名よりこちらのほうが1級ということで上の値段でした。個人的な過去のブル赤トップ10には、このモレ83と村名90が入っています。飲んだタイミング、経験値、自分の受容体としての能力もあるわけですが、ミュジニィやレザムルーズよりは、はるかに好ましかったので、今となっては穏当な値段でたくさん買えた時期にケース買いしておけば、とよく思います^^月が替わり、今日でまたひとつ歳をとりました。
2024年02月01日
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BBRのサンセール。近年、BBRのワインをあれこ飲むようになりました。旧新世界、主要だったアペラシオンを網羅していて、特に需給のバランスがとれている地域では、昔ながらの付き合いがあるので、現時点でもかなりリーズナブルな値段で,BBRラベルがリリースされています。特にボルドーの有名シャトーものが、その名前を表向きは出さずに、若木とはいえ、びっくりする価格でオンリストされています。値段はセカンド以下で、味わいはセカンド以上。このサンセールも、クラシックなグラッシーさがありながら、熟度の十分でおいしかったです!ただBBRも、ブルゴーニュだけは制御できないようで、昔日の素晴らしいさはありません。。。このバンジャマン・ルルーの2020年も、やや煮詰めた赤系果実の要素の少ない味わい。前年はブルゴーニュ・ルージュ表記で少し値段も上だったので、それよりも格下の畑で仕込んだのかもしれません。バンジャマン、何かの記事で「契約は紙でなく握手。ブルゴーニュはそういうもの」というようなことを語っていましたが、世界的な需要の前では、そういう流儀が通用しないのかもしれません。このワインにもう少しだけ上の価格で、ボルドーならラスカーズが仕込んだ素晴らしいBBRサン・ジュリアンが買えるので。。。というわけでBBR、ブルシャン専科でなければ、とてもおすすめです。神の雫にも出た、キャンティ・クラシコ・レ・コルティと、ロワールのボノームのヴァン・クール・ブランは、10ヴィンテージ近く飲んでいる定番ですが、どちらも安定の味わい。レ・コルティのややソリッド感のある味わいも、ボノームのややガス感のある典型的なビオ白味も、なぜだか飽きません。特にイタリアは、価格上昇が穏やかなのが嬉しいです。初めて飲んだ酒井ワイナリー。四十雀は、デラウェアの醸しでした。赤ワインですが、オレンジワイン系の味わい。デラを普通に造るより、果皮の軽いえぐみがアクセントのこっちもほうが好ましいですね。お恥ずかしながら、1erのなったプイィ・フイッセを、初めて飲みました。ボーヌの白のリリースがすっかりなくなり、マコンとシャブリ系に集約されて、特に騒がれることもなくなったヴェルジェですが、改めて飲むと、やはり相当魅力的でした。このワインはリリースされているPFの中では上位銘柄ですが、ちょっと前に飲んだこのアペラシオンのっ知られていない造り手のものや、ヴェルジェのマコン、サン・ヴェラン、並シャブリと比して、2、3段上の味わいで、石を思わせるミネラル感と酸の伸びが秀逸で、例のヴェルジェ香も抑えめで、かなり秀逸な味わいだと思います。ルフレーヴより魅力的な気が^^ リピート候補です。シャブリも飲んでみましたが、これはプイィ・フイッセ以上に好みでした。ヴェルジェがシャブリ好きなのがよくわかる味わい。モンドミリューは、とても特色のある1級で、シャブリにしてエキゾチックな黄色系の果実味で、よく言われるヴィオニエらしさも、このワインはよく表現していました。ヴェルジェの造りとよく合った特徴のある1級だと思います。奥底にあるキリメリジャンのニュアンスも好ましい1本でした。この2本、コート・ド・ボーヌなら今やレジョナルしか買えない価格で、プルミエに充分なレイヤーがありました。頗るコスパが良かったです。毎年恒例の忘年会、その1は私がワイン担当。ベテランの某料理研究家のお宅での食事会では、今までは友人のYさんのショップから購入していたのですが、高騰するブルシャン中心なので、今年はネットのビオ系ショップにしました。アルコールを飲まない人もいたり、ふだんはビーラーだったり、ワインでも白しか飲まない、といったメンバーだったので。泡2、白2、赤1。以前も飲んだドイツの泡。オーストリアのロゼ泡。オーストリアの白。Gフェトリナーです。ロワールの白。SBです。ロワールの赤。CFです。コスパを考えた結果、オーストリアやドイツ、フランスだロワールということになりました。ビオ系歓迎のメンバーだったので、5本ともたいへん好評でした。泡は甘辛酸のバランスがよく、白はシンプルで酸がきれい。赤も青臭さがないプラム系のビオ味。買ったのは、ビオ系を探すときにいちばん使っているコチラ。https://www.rakuten.ne.jp/gold/morisawa/ビオ系は飲んだことがなくても、このショップの説明を読むと、ほぼ期待通りの味という結果になります。その2はいつものブルシャンの人々と。レ・フレール・ミニョン、ジャクソン、ヴァンサン&ソフィー・モレ、ドニ・ベルトー、アラン・ユドロ・ノエラ。さすがに旨い^^前日のビオたちとワインという飲料でありながら、違う飲み物ですね。価格を無視すれば、どちらも官能評価としての「美味しい」に上下はない気がしました。あと今年は夜に、近所のセブンイレブンで買ったロゼのシャンパーニュを飲んで終わりの予定です。今年はコンビニやカクヤスで買ったワインを別に、心して買ったワインは108本、飲んだワインは111本でした。ほぼ均衡。いちばん買ったり飲んだりした時期の40%くらい、6割減といったところです。相変わらず、ワインは好きだなあと思いますが、その時々で飲みたいものが変わるのも相変わらず。赤はブル、ボルドー、ロワール、ローヌ&南仏、キャンティ、リオハ系。白はブル、ロワール、アルザス、モーゼルのリーススリング辛口、イタリア自然派。泡は、シャンも非シャンも。今年は、理由はよくわかりませんが、新世界を飲むことがすごく減りました。昨日も、インバウンドや飲食店以外の家庭のワイン購買意欲が下がっている気がするという話が出ていましたが、私もそうですがワイン購買を支えていた一般層は、日本の人口動態と等しく高齢化が進み、購買力、体力、そして気力が下がり、日本のワイン業界は決して明るい展望ではないかもしれませんね。私も還暦を迎えたということもあり、肉体年齢を感じる年でした。その一方で、ほかのジャンルでは、新鮮に感じることが多い1年でもありました。私はアマゾンのアレクサ端末で音楽を聴くのが日常ですが、何かの曲をリクエストすると、その曲の後、勝手にリコメンドする楽曲を聴かせてくれます。そこで初めて聴いたのがきっかけで知ったバンドのライブに、今年は3組も行って、そのどれもがリピーターになること必至。AIごとき?に手の内を読まれているは悔しいのですが、そうでもなければ膨大な音楽の山から、出合うこともなかったでしょうから、これはもう人工知能に感謝!です。好みの音楽をつくっているバンドが、デビューしてもう何年も活動しているのを、知らなかったわけですから。おそらく音楽の世界は、聴き手が熟成しているからなのでしょう。というか、好きなものしか聴かないのが音楽ですから。ワインも同じようなリコメンドがありますが、試してみて音楽のような結果になったことが、あまりありません。もしかしてそれはワインはまだ、ブランド、有名、人気、売り切れなどなど、味わい以外の要素で飲んでいる人が多いからなのかもしれません。音楽のように、ワイン消費の世界も熟成して、人工知能が、自分の知らなけど知れば嵌るに違いないワインとの出合いへ誘ってくれるようになればいいなあと感じた、2023年でした。
2023年12月31日
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バシュレの村名05。長いことセラーにいて、黴も発生。ですが、わずかに熱が入ったニュアンス。綺麗な酸が伸びる素敵な味わいだったので、惜しいことをしました。シャルドネは、リピートのベッサン村名。値段にして果実味が厚めで、キリメリジャンのニュアンスも上々。ヴェルジェは往年より果実味のハリが無くなった感はありますが、酸とミネラルは伸びるし、値段を考えればこれも上々。泡は、アイ村のグードルフは、さほど値段が上がっていないのでときどきリピートしています。クロード・カザルのこのキュヴェは、ドサージュ少なめでキレがあり、高品質でした。PN多めが好きなはずですが、昨今のドサージュレスに舌が慣れてくると、白ぶどう多めが美味しく感じるようになってきました。赤のデイリーは、知らない造り手の、穏当な価格のレジョナルは、だいたい想定通りの味わい。赤系でチャーミングですが、これだったらブルじゃなくても。このサヴィニィも然り。このレニエは、真正ビオ。ピュズラ系で、美味しいけど品種不明。リピートを繰り返しているカザマッタ。今となっては、ギガルのローヌより好みの味わい。この値段では出色の出来だと、いつも思います。スクリューキャップだし、酸はあるし、ちょっとした熟成感もあるし。サンジョヴェーゼがOKな人なら、ですが。月イチの定例会は、焼き肉に各自赤1本。私はディゴワーヌを。参加者のYさんの店で購入したのですが、ようやく買えて、売ったYさんも飲んだことがなかったということで。20と若いこともあって堅い味わいでしたが、解けたら美味しくなりそう。先日飲んだメルキュレ・ル・モントより澄んだ赤系果実の印象で好みですが、ネットで残っているフォルチュンヌとの大きな差異はわからず。4本がピノ、ガメイ、グルナッシュ、ボルドーブレントと、いい感じでバラけました。オーストラリアのソーレンバーグは新世界感は少しありますが、ガメイとは思えないピノ味。ラヤスのデ・トゥール14は、びっくりするくらい薄い色調のうま味の塊で、これもグルナッシュ感なし。で、オーヴァーチュアはひさびさでしたが、杉が香る正統派の味わいで、評論家が点数を付けたら、これが一番になりそうな味わいでした!
2023年11月30日
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10月は、ボージョレから。煮詰めたいちご味は、春と秋に飲みたくなるます。ピノブランと間違えて買った、テンペのピノグリ。残糖と重さがあって、やはり好みではない?3人で行く予定だったビストロで、ほかの2人が体調不良で1人で行ったビストロ。カラフェでこのピノグリを飲みましたが、テンペと同じ印象。その分、ステーキ・フリットに合わせてグラスで飲んだ南仏が美味しく感じ。家でもおなじみのコレを。ネットで見るとわかると思いますが、いまどきびっくりするくらいリーズナブル。グルナッシュ系が嫌いじゃなければ、とても満足いくのでは。ほどよい熟成も入っているし。珍しく大人数でのワイン会。クロレオの2014年を持って来るという人がいたので、同年のコレを。面白い水平でした。左岸衛星と右岸。モダンと古典。ブルシャン系ではなく、オールマイティなワイン好きのメンバーだったので、どちらも好評。ほかのワインもバラエティがあり、飲み飽きしませんでした。いつもメンバーのワイン会では、私が4本、ブル04の水平ということで持参しました。リリース直後に買い、セラーでかび発生……。ルフレーヴ。ラフォン。これはバールではなく、村名。どちらもPMOでなかったのですが、ややピークアウトの印象。ルフは小さいながらも酸があり、まずまず。ラフォンは香りはよいのですが、味わいはフラット。値段はラフォンが4倍でした。まあでも今よりは可愛い価格。赤は、オスピスのポマールと。ラマルシュのクロワ・ラモー。この2本が最初、ニュイ、ボーヌの違いを越えて、同じような方向性の味わい。タンニンが出張っていて、家事味が弱い。もっと酸高と想像していたのですが、意外でした。時期的な問題でしょうか?04はあと白が10本、赤が20本ほどあるのですが、白は早めに開けていったほうが良い気がしました。残っている04をいつ開けていこうかを検証する意味で出させてもらった意味もあったワイン会だったので、興味深い懸賞でした。その日、Iさんが持って来てくれた泡がいちばん美味しかったです。これもインポーターが、ヴィヴィットの、今の味わいのシャンパーニュ。慣れてきたのか、こういう泡の味が、どんどん美味しく感じるようになってきました。慣らされた??
2023年10月31日
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いつもに増してワインを飲まなかった月。外食でカラフェやグラスで銘柄にこだわらずには、けっこう飲みましたが。。。ベトナムの白ワイン。シャバかったです。ちょっと前の日本ワインのよう?ボケてますね。自分的定番の産地と品種。モーゼルの辛口リースリング。ペトロール香がきちんとありました。これはビストロで。テンペのピノグリが、アフターに苦みもなく、濃度の中庸で美味しく、ネットで購入しました。→ソムリエさんにピノグリと説明されたけど、よく見たらピノ・ブランでした。ちなみに買ったのはピノ・グリ。ブランだったから好みだったのかも。。。ラミアブルは、さしたる感想の出ないシャンパーニュでしたが、逆に言えば過不足なく、不満は感じません。クローン115のマボロシのピノは、ノーマルより味にレイヤーとうま味があって、おいしく感じました。寝かせると良くなりそうです。ヴィレーヌのメルキュレ。このアペラシオンにして洗練されていて、クランベリー、ラズベリー系の赤系果実が好ましいです。でもシャロネーズのフォルチュンヌのほうが、よりタンニンが軽く、好ましく感じました。ジャスパー・モリスが言うところの「世界でいちばんスタイリッシュなピノノワールの一つ」であるディゴワーヌだけはネットで探すといつも売り切れで飲んだことがないのですが、タイミングが良かったのか、友人のYさんの店で発見。2本購入できたので、1本は早めに、1本は寝かせて飲んでみようと思います。
2023年09月30日
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9月に入って、毎月ワインを飲んでいるメンバーと房総に。そこで「毎月1回、ブログアップしているよね?」と言われ、8月はそのことをすっかり忘れていることに気づきました。ですので、この廃業した店で寝ていたらしい、ちょいメイラードの入ったヴーヴと、冒頭のカトリーヌ・モレの赤と最近シャン好きの中では当たり前らしいヴィヴィト?さんというインポーターが入れる小ロットでいろいろ造る第4世代のシャンパーニュは、9月に入った昨日飲んだものです。モレのシャサーニュ赤は、いわゆる「白屋の赤」の味わい。これもまた飲ませてもらったものですが、このトリスタンなんちゃらも第4世代とのこと。なんか、昨日のもそうですが、傾向が似ています。ノンドゼで綺麗、タイトだけどそこまでガチガチじゃない。今月、私は家でそれらの半額から1/3くらいの、もうちょっと長く造っている蔵の泡を飲みましたが、やはり味筋が違います。コピネとかも確かノンドゼですが、酸の角を感じますし、もう一方の安泡は、お決まりのアフターの軽いえぐみが。。。最近、あまり知られていないマコン系とシャブリを続けて10本ほど飲みましたが、ふと「いまのヴェルジェの味は?」と気になり、5本ほど購入してみました。いま真ん中はほとんど見かけず、本拠のマコンの周辺とシャブリばかりが売っていました。買いぶどうの値段なのでしょうか。マコンは、お決まりのヴェルジェ香に加え、酒質のハリと味のメリハリが無名系より明らかにありました。シャブリにも共通するものがあり、すこしらしさに欠ける気が。1級ということもあるのでしょうが、シャブリは本拠地の造り手のほうが、個人的には好みです。これはジルベール・ピクも造っているヴォークパン。右岸の1級ですが、左岸的なタイトさがあります。シャブリの1級は、飲み比べると面白いです。あと飲んだのは、ジャドのムルソー。たとえばシャトー・ド・ムルソーみちな、昔の典型的なムルソーの味わい。重心の低い果実味と、アフターの甘み。値段のこともあり、家で飲むブル赤は、南が多くなりました。悪くはないです。ただやや野良臭く、比較するとフェブレとかはより洗練されているんだなと思いました。あと8月は、ほとんど初めてサイゼリヤに。いろいろな有名シェフと仕事をしていて、オールジャンルを食べ歩き続けているベテランの料理カメラマンが「君たちはサイセリヤの凄さを知らないだろう?」と連れて行ってくれたのですが、確かに純情ないコスパですね。料理は確かに、どれも値段以上の味わい。ワインは赤のランブルスコが白眉でした。今度はロブションに連れて行ってくれるそうです。
2023年09月03日
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マコン・イジェヴィレ・クレッセいずれも無名の蔵。マコネらしい果実味、ややミネラル不足。シャブリ1級。あまり知られていない造り手のフルショーム。これも知らなかった造り手の、マイナー1級。こちらはダンプのフルノー。やや有名なダンプのほうがキリメンジャンらしさは上でした。いつものワイン仲間とル・ブルギニオン。最近引き合いが多いらしい泡。ダンセールのぺリエール。初めてボーペのカベソーを飲みましたが、メルローのモンターニュはPNぽかったですが、これはCSの味でした。ボワソンのポマール。ダンセール、中盤のふくらみは凄かったのですが、最後のにややバランスを崩した感が。。。まずまずのジヴリ。今月の締めは、よく行くビストロで、モンサンミシェルのムール貝とSB。こういう組み合わせが、好ましいです。7月はいつもより夜の会食が多く、数えたら14回。ワインよりビールが多い月でした。
2023年07月31日
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シャルドネは、マコン系をいくつか。甲州より分がある感じがするのは、日本のワインを飲みなれていないからか。BBRのブル白も、マコンのドゥ・ロッシュ。無名のドメーヌ系より味付きが弱く感じました。ボルドーほどBBRもののアドバンテージが無いような気がしました。しかしながらアルバニーニョはいい感じのシャバさとグリーンノートがあり、この季節にぴったり。たぶん、ドゥ・ロッシュのホワイトバーガンディも見方を変えれば、テロワールをよく表現しているのかもしれません。今月のリースリングは、確かラインヘッセン。モーゼルよりあっさりとした印象で、これまた気候とマッチした印象でした。イランシー。もっと酸高だと思っていたら、タンニンしっかりで黒混じりのピノでした。数日後に飲んだ、この北海道ピノと非常に酷似した味でした。ジャスパー・モリスは、この兄貴分のディゴワーヌを「世界で最もスタイリッシュなピノ・ノワール」と言っていますが、フォルチュンヌも非常に洗練されたシャロネーズに思えます。フェブレイのフランボジエールやミグランよりも軽やかなのに、奥行きを感じる赤系果実。値上がりしてもコスパ良し。メゾンの泡だと、ローラン・ペリエをひさびさに飲んだら、妙に美味しく感じました。ほかのメゾンより、ドサージュを減らしていない?今月の持ち寄り会。Sさんからキュヴェ・ルイ。飲むのは2回目くらいですが、ぶどうの熟度を感じる素晴らしい味わいでした。白は、ビーズのビオシャルドネ。よくできたオレンジワインの様相。Iさんからは、04のグルナッシュ。シラーズかと思いました。20年近く経ってもパワフル。私はモルテのレジョナルの2011年。飲み頃でした。村名ジュヴレのレベルには十分達していたような。。。今月も個人的ないちばんは、ボルドーでした。86のフュザール。タンニンはすっかり溶け込み、果実味はピノ化した赤系メイン。そこにシガーや下草や黒トリュフの香りが混然一体となっておりました。今月の〆は、リピートし続けているロワールビオ赤を、房総で。どのヴィンテージも変わらない赤紫蘇梅味でした。
2023年06月30日
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備忘録として月イチアップを目指してますが、ブログ更新を怠っていた時期に習慣でなくなってしまっため、ワインを撮っておくという行為を忘れがちになりつつあります。BBRブームのなか、ひさびさに飲んでみましたが、リムーのクレマン、まんまの味わい。これはリピートはしない。。。リピート銘柄のたぶん5本目のコレは、飽きずに美味しく感じます。赤の要素を持った白ワイン。その赤がピノ系。BBRではないですが、これも7,8本目。酸とぺトロール香のバランスが見事。この2本は食中酒として、肉にも魚にも合ってくれます。魚には合いませんが、長年のリピート銘柄。早飲みするなら、並みのキャンティ・クラシコの2、3段上の味わい。黒くない味わいのサンジョヴェーゼ。モーゼルですが、ヴァイスブルグンダーではなく、ピノ・ブランと表記してありました。そのせいか?、アルザス的な味わいで、ミネラル感はリースリングには及びませんが、品種の由来ゆえか、シャルドネ的な酸と果実味。フィネス銘柄のブルピノ。リーズナブルなラインを持とうと思ってラインナップしているであろうシャロネーズ。これはやや平坦な味わいでした。画像撮り忘れですが、期待せずに白も飲みました。初日は酸が目立ったのですが、2日目に果実味がクリーミィになり、かなり美味しくなりました。白のほうはベーシックの1段上の畑限定のキュヴェだったからかもしれませんが。今月はワイン会は、Tさんの手持ちを飲む会。ジャクソンの水平、ノーマルとデコルジュマン・タルティヴの飲み比べ。びっくりするくらいわかりやすい熟成のスピードの違い。後者のフレッシュ感は、際立っていましたが、前者が人気でした。赤は、NSGの村名2本。どちらも初期の飲み頃でした。〆は世間も周りにも人気のボワソン。前に飲んだ時にも思ったのですが、確実に美味しいのだけど、記憶に残りにくい味わい。バランスよく、優等生だから?房総で海を見ながらロゼ泡。京都伊勢丹の和久傳で、山を見ながらマコン。明るい夕方、運よくカウンターに座れたので、ワインが美味しく感じられました。同じ値段でセルヴァンのシャブリもオンリストされていたので、次回はそっちを頼もうと思います。今月の白眉の1本は、BBRラベルのペサック・レオニャン。本家は頗る高い点数で、近年値段も上がっていますが、これは1stの1/3で、2ndよりも安い値段です。長年の関係があるからでしょう、BBRのボルドーは現況において極めてコスパが良いと思います。これもこのシガー、下草、鉛筆、腐葉土に軽くトリュフがよぎる複雑な香りに、しなやかなタンニンとこのアペラシオンらしい重すぎない果実味。飲む前にもう1本リピート購入していたのですが、さらに欲しくなってしまいました。
2023年05月31日
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今月もBBRブームが継続。サンセールやら、アルバニーニョなども買いました。グッド・オーディナリー・クラレットが美味しかったので、エクストラ・オーディナリーのほうも買って飲んでみました。実に明快に「良き」と「特別」の味わいを描き分けていました。エクストラのほうはぺサックのシャトーが造ったものでしたが、杉やシガー、下草の香りが特徴的で、階層性もぐっと上がった味わい。平日ならシンプルに旨いグッド、週末ならもう少し要素が複雑なエクストラのほうが楽しめそうです。ローヌも基本的な味筋を押さえています。濃度やガリーグは控えめで、バランス重視。キャンティ・クラシコは、実に薄い色調。小さな赤系果実系のサンジョベーゼで、味筋は違えど、よくできたACブルと同等の味わい。これはリピートしたいです。ボルドーもローヌもトスカーナも、共通するのはタンニンがスムースで柔らかい飲み口。各土地の要素はきちんとありながらも、少しそこを弱めて、多くの人が好む味に仕立てている印象です。それぞれのラバーが飲むと、もう一歩踏み込んだ味わいが欲しくなるかもですが、デイリーの食事と楽しむなら、むしろこちらのほうが良いかもしれません。BBR仕様のバンジャマン・ルルーも飲んでみました。酸が綺麗な、クランベリー、ラズベリー系。好みの味わいですが、他の地域がほぼ世間値よりも割安に感じる価格なのに対して、ブルだけは例外でした。その昔は村ごとのBBRラベルがあったブルゴーニュですが、もう造れないかもですね。前にも書いたことがあったのですが、私がボルドーからブルゴーニュに趣旨替えしたのは、今から22年前の春に連れて行ってもらった高輪の会員制の古酒ワインバーで、BBRラベルのヴォーヌ・ロマネの村名71を飲んだ瞬間からでした。1週間後には、同じ店でBBRラベルのシャンボール村名69を飲んで完堕ち。お値段はどちらも1.5万だったかと。。。外食では、ひさびさにアザを飲んでみました。エチケットが変わっていましたが、やはりよくできたテンプラニーニョ。いつものメンバーとは、ひさびさに代々木八幡のビストロでお店のワイン。市価の1/4くらいの値段だったユリス・コランのロゼ。ブラインドで飲んだ、ワインが仕事のYさんが最初、「シャンパーニュじゃないでしょ」。私もボトルを見なければ、そう思ったかも。需要と供給の歪み、でしょうか。最近、御贔屓が多いらしいこちらも飲みました。PN100らしいです。梅のニュアンスが顕著。シャンパーニュは、ブルほどではないにせよ、味わいと値段と自分の舌の、整合性が取れていません。。。先月の2016年に続いて、2020年の七ツ森。味筋は変わりませんが、熟成のアドバンテージがないぶん、やや浅い味わいでした。日本のワインといえば、家で菊鹿も飲みました。マコン系の味わいでしょうか。日本のワインも、なかなか乗れない自分は、たぶん古い舌なんだろうなあと思います。明日以降、しばらく家で食べない時にワインを開けたくなったら、スーパーやカクヤスでこれを買って飲みます。必要にして、十分な食中酒。これで満足なのは、きっとワインは「趣味」ではなく、「生活」になったんだろうなあと思います。
2023年04月30日
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月イチブログ。前2か月よりダレて、撮り忘れが多数になってしまいました。春の声を聴くと、ガメイが飲みたくなります。これはBBRもの。MCじゃないであろう、噛み応え?感のある果実味。いいですね。ロゼシャンも飲みたくなる季節。代々木八幡のお蕎麦屋さんに、Sさんが持ってきてくれました。私は冒頭のフェーブルの04を。ノーマルのフルショームではなく、ヴォロランのほう。健全な熟成で、伸びる酸とミネラルが健在。シャブリは熟成に向いていますね。このお店、ノーマルのシャンパーニュも3年は置いてから出すというこだわり。かつてはセドッリク・ブシャールの宝庫でしたが、残っているのはほぼ予約済とのこと。でもこんな日本のワインもバックヴィンテージもいろいろあります。日本のピノとしては白眉の味わい。最近飲んでいませんが、昔でいえばビゾーのよう。これはごちそうになったボルドー。banzaiというおめでたい名前のメルロー。まず品種は当たらないであろう、と真ん中のビオ味。よく飲んでいる自然派ロワールのようでした。04は、赤も飲みました。何本目かのジスクール。このボトルに関しては、やや酸が弱く、平板な熟成ボルドーでした。辛いチャイナに、Iさん持ち込みの3本。すべて豪州ビオ。特にルーシー・マルゴーのガメイが秀逸でした。アランじゃないロベールも飲みました。これはヴィンテージもの。美味しかったけど、今になっては味の記憶が。。。これはまさに「良き日常」のためのワイン。この値段で、タンニンよく躾けれているボルドーが飲めるのは、幸せです。BBRとボルドーの、長年の信頼関係がわかります。BBRものがマイブームになっていて、あれこれ、まとめ買い。最近リオハが飲みたくなって、ネットで探してみたら、見事に選択肢が少なく、よく飲んだことがあるクネとかばかり。ひょっとしてと思ってBBRを覗いたらありました。あれこれサイトを見てたら興味が広がり、リピート買いの銘柄に加えて、BBRオリジナルのローヌ、キャンティ、バローロ、ペサック、サンジュリアンなどなどを購入。ぺサックは現在の評価が極めて良いオー・バイィが詰めています。サンジュリアンはラスカーズ。どちらも本家のセカンドよりもかなりリーズナブル。でも長年の信頼関係からして、中身は値段以上かと。サイトでは「BBR市場最高の仕上がり」とわざわざ書いてあったのがペサックとバローロでしたので、特にその二つは間違いないかと。リオハを飲んでみましたが、期待通りの味わいでした! テンプラらしい黒い果実味に、やや甘いオークのニュアンス。このピノも少しブレンドされている、ラングドックのいちばんベーシックな赤も旨いです。また撮り忘れましたが、同じ生産者が詰めたロゼがさらに秀逸です。底味のある、酸がもたついていないロゼで、赤の要素をトッピングした白ワインといった趣です。月末には先月、祝いの会をしていただいた下北沢のビストロで、ブルロゼとギガルのジコンダス。このジコンダスは、はるか昔に三田のコート・ドールでハウスワインとして使っていて、牛のしっぽの煮込みにはこのワイン、という組み合わせでした。ギガルのこのエチケットの中では、コレとコート・ロティが美味しい気がします。そして週末に、埼玉の飯能へ。都内でお店をやっていた有名シェフが、実家を改装してやっている1日1組のフレンチ。ブルゴーニュのクレマン、ホワイトアスパラに合わせてシルヴァネール。羊にボルドー。シトラン、安ボルドーのイメージでしたが、15年はグランヴァンといえる味わいでした。来月、家ではBBRものをあれこれ、開けてみようと思っています。
2023年03月31日
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誕生月、そして暦が還ったということで、お祝いをしていただくことが多くあり、外飲みが多い月でした。いつものワインな人々と。泡はレアものを飲ませていただきました。ペテルスの未輸入キュヴェ。アソートでしか買えないセロスのリューディ。04のレ・クルー。ブラインドで飲んだら、まちがいなくモンラッシェと言いそう。胡麻と麦。昔、このワインを買おうか迷って、オーセイにしては高いなと思ってやめた記憶があるのですが、それは間違いでした。ありがとうございます。グリオット。レ・クラ。私は冒頭のエシェゾーを持参しました。ジャスト飲み頃。シェゾーもルーミエも十分美味しかったのですが、当たりのDRCとドーヴネはまあ別格ですね。別の日にはボルドーも。07セカンドでも、早すぎ感がありました。GCでも、やはりレジョナルレベルでした。福袋に入っていた2本。食中酒としては申し分なし。チリピノも豪ピノも、味筋が違うピノと思えば、カミュよりはるかに美味しく思えます。特にショウアンドスミスはいいですね!マコンとアルザス。きちんと旨い!昔から飲んでいるポッジョビアーノですが、インポーターが一皮剥けたと書いていましたが、確かに凄く好みでした。値段も含めて、素晴らしいサンジョヴェーゼ。同じインポーターの、これまた昔から飲んでいるシュルラン。ひさびさに飲んでも、やっぱり好みでした。BBRものを最近いろいろ買ってます。いちばんベーシック、赤も良かったですが、このロゼも頗るコスパよし! 赤の果実味と白の酸。恒例のシェフにワインお任せの会も。自分かこれまで経験した、いちばん惨いPMOはこの造り手ですが、このシュヴァリエもやはり。。。ただし、畑の格もあって、飲めるレベルでしたが、いいとこ村名の味。しかしながら、赤の2本は飲み頃。このクロヴジョは、VR的な味わい。パワフルだけどこなれていました。02のボンマルは、よく系統が違うと言われがちですが、グロと比べるとミネラルが際立っていて、シャンボールの味筋でした。2月の〆は、近所で買って当日飲んだボーモン。これも好みでした。オーメドックらしい、鉛ややや青いニュアンスもあって、早めに飲み頃になっていました。ひさびさでしたが、リピートありです。絶対的な美味しさから言えば、ドーヴネとDRCが、図抜けていました。ドーヴネはいつもそう思いますが、DRCは閉じていることも多いので、全開のタイミングで飲めて、幸せでした。寒い年が美味しいと言われるDRCのエシェゾー。04で良かったのかもしれません。ふだんだったら欠点を感じなかったであろうルーミエのボンヌマールも、美味しかったのですが、格下感さえ感じました。でも、ブル以外、フランス以外、旧世界以外も、それぞれ美味しく感じた月でした。最近、またワインを飲むのが楽しくなってきました。
2023年03月01日
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家で飲むのは、2日に1本くらいのペースになりました。ビルカール・サルモンから。一昔前の美味しさ。そこがいい。どういうわけだか、ほとんどの画像が「寝て」います。しばらくブログを更新しない間に、いろいろ忘れてしまいました。。。ロキオリ。良くも悪くもシームレス。ゴビィの03はピーク越えで、ヴィンテージもあって酸不足。ピエール・モレのブラン12。要素は少ないながらも、健全な熟成。バローの04。ミネラルは減衰しながらも、良き熟成をしていました。トゥア・リタ。いつものベーシックよりワンランク上のキュヴェ。誰だかの評価は92点とかですが、納得の味わいのサンジョベーゼ。16が美味しくて、18も飲んだセネジャック。知り合いに飲ませたら、「これ、旨いねえ」と。どちらもPP90点超え。評論家のリーズナブルなボルドーとイタリアの北部・中部のワインの評価は、信頼性が高い気がします。90点以上はまず外さないし、高いワインと違って、飲み頃がまだ先ということもないし。ボルドーとトスカーナ、2,000円台でこの味が飲めるのには、需給の恩恵ですね。バイエの12のVV。想定よりは健全な熟成でしたが、想定内。村名までは早飲みが吉?ワインレポートでも褒められていた、ベッサン・トランブレイ。確かに高品位。まあでもシャブリは、レベルが高い造り手、意外に多く、しかもラブノーなどの一部しか飲まない手合いがいるので、まだまだ値段以上の味わいが見つかる地域だと思います。浅草のビストロで、バックヴィンテージのピュルサン。「3.5万はバーゲンよ!」という、ワイン通の一言で飲みました。秀逸な酸とミネラル。旨いSBですが、値段と釣り合っているかは……。ここまで綺麗系ではありませんが、イタリアのビアンカーラやラディコンでいいかも。昨夜飲んだ、ハーグの辛口のトップキュヴェ。素晴らしい酸とミネラル、そしてぺトロール香。ブルでいえば、レジョナル、村名、1erと飲んできましたが、きちんと階層になっていて、このGCはベーシックの4倍ですが、とはいえリーズナブル。BBRのベーシック赤。価格も含め、実に秀逸なデイリー。ラングドックですが、ちょいと洗練されています。ラングドックのシャルドネの白も飲みましたが、これは個人的には赤ほどではなかったです。先日、倉庫に預けているワインを整理して、1箱分ピックアップしたのですが、そこにあった昔1.5万で買ったブル赤が、いまネットで50倍で売っていました。歳をとっても昔には戻りたくないなあと思いますが、15年前、フツーに売っていたあれやこれやを買っていれば、老後も贅沢できたなあと思います。今なら、100倍の値段でも売れそうですから。そういう歪になってしまったジャンルが、変わらず好きであることは少し気恥ずかしくもあり、また変わらず「そこ」に拘る周囲の人々を揶揄したくなる嫌な自分もいたりするのですが、趣味の世界ですので、それぞれが好ましいと思うものをセレクトしているのですから、これで良いのでしょうね^^
2023年01月31日
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今年購入したワインは、ちょうど120本。いちばん買っていた時期の、半分強くらいでしょうか。飲んだのは103本。こちらは6割強くらい。お店のワインを飲むこともまた増え始めたので、ワインの消費量的には7割くらいかもしれません。泡は、夏の時期はカクヤスの500円カヴァなども続けて飲んでみましたが、涼しくなってくると続かず。著名ネットショップで「〇万円おかませ」を注文して、シャンパーニュを買ってみたら、知らない造り手がたくさんいることに気付かされました。変形ボトルが多かったのは、きっと動きが悪く、保管に困っていたんでしょうね。「知名度低い=コスパがよい」という法則が当て嵌まるものが多かったので、リピートする予定です。白は、モーゼルのリースリング・トロッケンは、ハウスワイン状態になりました。フリッツ・ハークとシュリス・ローザー。続けて飲んでいたらさすがに飽きてきたので、いまはアルザス。ロワール、イタリアの自然派、そしてシャブリとマコネ、ときどきペルナンやサントーバン。ひさびさにヴェルジェを飲んだら、なんだか美味しくてリピート買いしました。あれこれ飲むと、シャブリはまだまだコスパいいなあと感じます。赤は、ハウスワインはトスカーナのキャンティ・クラシコとIGT。軽いものが飲みたいときはロワール、しっかり目のときはローヌ、南仏、そしてボルドー。ボルドーはシャンパーニュと同じく、コスパのよいものがまだまだありますね。評論家のポイントが参考になる地域なんだなあと最近感じます。ブルゴーニュだとバンジャマンとかデュパンとか。冒頭の写真のルジェNSGは、先週ビストロに持ち込みました。充分美味しかったですが、村名としてはでした。現行価格の1/3ほどで購入しましたが、その半分程度が適正かなというのが、自分の舌の感想でした。何かの人気が過剰になると、相対的にへこむものがあって、一時期もう飲めないと思っていたボルドー、八大+α以外は、ブルゴーニュ人気のおかげで、まだまだ飲めそうな気配。来年は、ボルドーを少し探してみようかなと思ってます。
2022年12月31日
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最近飲んで、とりわけ美味しかったデイリー。ソシアンドマレのセカンド。この11年の後にファーストの13年も飲んだのですが、このセカンドのほうが美味しく感じました。値段はこちらが半値強でしたが。中位の熟成では、ヴィンテージの優位が勝ったということかもしれません。典型的なリコリスと鉛の香りとしなやかなタンニン。ラファルジェのパスグラ17年。パーカーがルジェとラファルジェだけ、パスグラが別格と書いていて、実際何度か飲んだのですが、ピンと来なかったのですが、今回は納得の美味でした。ひたすら赤系果実。ややアーシーで、ドライなアフター」。このハークは16年。下から2番目の村名格ですが、このバックヴィンテージ、19年、20年に比して、心地よいぺトロール香が顕著で、このワインにちょっとした貫録を与えてくれていました。味わいの方向がぴったりなわけではないのですが、樹脂のニュアンスのある美味しいシャブリと、味のレベルは同等なのではないでしょうか。あい変わらず、家でメインに飲んでいるのは白はモーゼル・リースリングのトロッケン、赤はキャンティ・クラシコです。その話をワインな人々に話すと。。。ブルシャン中心のネットワインショップの方2人は、口を揃えて、コスパはいいけど、そっち方面はビジネス的には厳しいと。値段以上の味わい→それは人気がないから→売れない、という図式です。よくわかります。ブルシャンは高くなった、もう買えないといいながら、ブルシャンしか飲まない知り合いたちはほぼ共通に、「いやでも、ブルシャン以外無理」。って言われたと、とあるちょっとリスペクトしているワインの友達に話したら、「そりゃそうだよ。そういう人はブルシャン以上に、ブルシャンが好きな自分が好きなんだもん!」と。つまり自分を嫌いになれ!と言われているようなものだと。。。まあ確かにその傾向は、ほかの地域のワイン好きより、あるのかもしれません^^
2022年08月30日
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シャンソン、リピートしています。ネゴスのコート・ド・ボーヌ・ヴィラージュはいま一つでしたが、ドメーヌもののサヴィニ1erは良き味わい。全房らしいストラクチャーとボーヌ系の柔らかい赤系果実がバランスしています。これを飲んですぐ、ドメーヌもののボーヌ1erのモノポールと、それと同じ値段だったネゴスのVR村名を買い足しました。VRは、醸造担当の本拠地ということもあり。セラーに10年くらいあった、バイエのシャルムを開けてみました。この造り手、早飲みのほうがおいしいイメージがあるのですが、09は熟成香は上々。ただしアフターのタンニンが想定外に強く、こなれきれないまま飲み干す結果に。シャンボールにして、特別に人気が集まらないのも、このもうひとつ透明感を持ちえない感じだからでしょうか。。。シャンソン、不人気で値段がこなれていて、助かります。華やかでも特別でもないけど、ボーヌ系の1級群とかは、コスパが非常に高い気がします。またジャドみたいに、開けたら飲み頃ではなかったみたいなことが少ないような感じです。
2022年07月13日
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家では変わらず、白はモーゼルのリースリングの辛口、赤はトスカーナのキャンティ・クラシコとサンジョヴェーゼがメインのIGTを飲んでいます。食中酒としてですが。白は、酸の基準がリースリング・トロッケンのせいか、シャブリやロワールのビオを飲んでも、もう一歩の酸が欲しくなる傾向に。リースリングばかりを飲み続けても、意外に飽きません。赤は、サンジョヴェーゼが続くと他のワインも飲みたくなり、ブル、ローヌ以南、そしてボルドーも。デイリー価格帯のもので、充分美味しく感じます。あれこれ飲んでいるキャンティ・クラシコの中で、白眉の味わいだったのが、このフォンテルートリ。世評通りの美味しさで、赤と青のベリーにオレンジ、レザーやハーブ。コアのある酒質は、実に見事! ただ、ほどけるまでにある程度、時間がかかりました。 スタンダードでこれだけ見事だと、上のクラスもコスパ抜群だと思いますが、キャンティの場合、バックヴィンテージが売っていないので、飲み頃はたぶんだいぶ先なのでしょう。下のクラスのIGTも買ってみましたが、こちらはメルローをブレンドしています。だいぶ近づきやすくなっていましたが、そのぶん失ったものも多い感じ。キャンティにあった、好ましいソリッド感がだいぶ減退していました。ピノは、シャンソンを数本買い足しました。まずは下位銘柄はどうだろうと、ネゴスもののこちらを。全房なのか、私の舌ではわかりませんでした。ドメーヌものではなくても、赤の上位銘柄はぶどうを買って全房発酵をおこなっていそうですが、下のクラスはプレス後が原料かもです。この銘柄は、リピートなし。ボーヌ1erにあったストラクチャーは感じられず、ややジャミー、ややチープに感じれました。改めて、一連のキャンティ・クラシコのコスパを高さを実感します。
2022年06月16日
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ネットでワインを買うたびに、ハークがあれば併せて買うようになりました。それでひさびさにベーシックのトロッケンを飲んでみたところ、初めて飲んだときの印象と違ってびっくり。。。とにかく酸とミネラルの強さときれいさに感心したのですが、一口目の印象はけっこうゆるく、残糖の残滓のようなものまで感じました。上のキュヴぇを飲み進めた結果だと思うのですが、ハークを初めて飲んだ時は、酸とミネラルの基準がブル白の、ぜいぜいシャブリだったせいかと思います。そのせいか最近は、コート・ド・ボーヌのど真ん中を飲んでも、なぜだか甘い!と思うようななりました。絶対音感のような舌を持っていない、自身の官能評価のいい加減さを感じます。そんな自分の評価ですから、話半分に読んで欲しいのですが、「おっ、旨い!」と思ったのが、この銘柄。私の場合、ブルゴーニュに関しては近年特に、値段との相対評価の要素が強くなり、値段があまり上がらないメゾンをあれこれ飲んでみたりするのですが、ジャド、ブシャール、ドルーアンの中間銘柄の中で、いちばん好きな味だったのがコレ。メゾンでよくあるボーヌ1級畑の寄せ集め銘柄で、ぶどうはたぶん単独畑より質が落ちると思うのですが、それでもよくできていました。ストラクチャーがしっかりとあり、要素の多さも充分1級レベル。陰性の赤系果実に、森の下草や軽いレザーのニュアンス。全房?の恩恵が感じられる味わいで、温暖化は、梗を使うこのメゾンには有利な方向ではないかと思います。自分が熟したタンニンやヴェジタルな要素が、最近好きなせいもあるかもしれません。シャンソンの中位クラス、間違いなく買い足すと思います。
2022年05月18日
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ちょっと前までは、ドサージュ少なめの心身より、クラシックなタイプを好ましく思っていたのですが、なぜかそっちのほうがダルに感じてしまうようになりました。3年ほどおいておいたこの白も、元々のパイナップル感がさらに熟成して、より重心が低い味わいになっていました。だだ、30分ほどしたら酸がグッと伸びて、美味しくなりましたが。リピート買いを繰り返すようになったハークのトロッケンですが、この造り手的には1erの位置づけのコレは、村名クラスよりさらに酸とミネラルの質が上がりました。ただ、ブルゴーニュの階層のように、上に行くに従って要素が増えていく、というよりは少ない要素をより洗練させていくような感があります。ミニマリズム的です。その意味では、ブルファンんには受けないかも。。。ハークが遊び心で造ったというヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)も飲んでみましたが、ハークといえども、品種の限界は超えられないなあ、と感じる味わい。酸がプアです。。。ただ2日ほど置いたら、シャロネーズのシャルドネみたいな味になりました。とあるビストロにオンリストされていたので飲んでみたロンスヴィ。味覚の嗜好として、シャルドネはなんだか食指が動かくなってきたのですが、ブルピノは値段を考えなければ、やはり美味しいもんだなあと思います。このワインも今時の価格設定でしたが、広域以上の味わいに感じました。ジャン・ラフェ、ジャンティアルもそうですが、アルローもタンニンの底に甘味様な要素を感じます。たぶんブルでも、その手は新樽との相性が悪くないように思えるのですが、その昔、この3つの造り手のワインで、ノースバークレー社がキュヴェ・ユニークという新樽多めバージョンを造っていたのですが、ユニークはいずれも若くして赤く甘やかで、とても美味しかった記憶があります。このセレクション、今はラシーヌ、当時はテロワールというインポーターをやっていた合田さんも参画していたそうですが、やはり目利きだったのでしょうね。
2022年05月12日
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ハークのスタンダードの1コ上、村名付きを飲んでみました。ちなみにココまではスクリューで、上の2つはGCの畑名付きでコルク、瓶も長くなっています。コレで必要十分というか十分以上のミネラル、スタンダードが乳白なイメージだとしたら、より白く白亜な感じ。フリンティな香りが顕著で、良きシャブリに通じる味わいです。昔、パーカーがヴェルジェのヴァルミュールを激賞するのに、ドイツのリースリングを引き合いに出していましたが、なんだかよくわかります。村名でコレですので、上はさらに積み上がった感が増すのでしょうか。そのあと飲んだピクのノーマルシャブリ。シャブリの造り手の中では細身でミネラル感が強い印象でしたが、かなり丸い味わいに感じてしまいました。赤はマレンマから、一度キャンティ・クラシコへ回帰。マレンマをたくさん飲んで思ったのは、IGTでもサンジョヴェーゼがメインのものは好ましく、シラーやカベルネ系が主体のものはそうでもなかったこと。DOCGのスカンサーノは柔らかめでいい感じなのですが、どこか垢抜けない地酒感があって、時に野暮ったく感じました。でクラシコを続けて飲んでみようと思った次第です。ですがこの2本、かなり味筋が違っていました。右のビッビアーノは、ソリッドで堅牢な感じ。ブルーベリー主体の味わいで、タンニンもややいかついタイプ。対するノッツォーレは近づきやすく、赤系小粒果実系主体。酸が綺麗に伸び、なで肩の味わい。誤解を恐れずに言えば、前者はボルドー的、後者はブル的でした。キャンティの味の幅には、いつも悩まされます^^どちらもモダンというより伝統的なタイプのキャンティと説明されていて、2本ともスカンサーのよりは洗練されているのですが、方向性がだいぶ違うように感じました。ノッツォーレのようなタイプばかり選んで飲んでいきたいのですが、キャンティはびっくりするくらいの造り手が輸入されていて、どう飲み進めていいのか、見当がつきません。とりあえずルフィーノ等に手を出さず、クラシコに絞ってみようとは思います。ちなみに経験値が少ないので間違っているかもしれませんが、レゼルヴァ、グラン・セレツィオーネと上のクラスになっても、ブルのように要素が増えるというより、そのまま構造が大きくなっていく印象があります。昔のボルドーのように、より熟成したくなる感じというか。それはともかくノッツォーレのようなキャンティ・クラシコは、1本飲み進めている間に融点というか、空気に触れた時間経過と温度の絶妙な瞬間があって、その一瞬の美味はサンジョヴェーゼの醍醐味だなあと、いつも思います。そんなことを感じた翌日のひさびさのワイン会、持参したジャン・ラフェは軽いブで、テンションが下がりました^^
2022年04月13日
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ひさびさにブルゴーニュを飲む機会が続きました。てんぷらと食べたジャン・コレ。いつも飲んでいるルイ・ラトゥールよりややシャバイですが、春のてんぷらの苦みとよく合っていました。天一、若社長?にも会ったことがありますが、相当のワイン好きな印象。本店のランナップは凄いそうです。ジャン・コレ、1erも手頃な値段でオンリストされていたので、次回試そうと思っています。家で、最近買ったバンジャマンのバックヴィンテージの赤。広域なりに少しだけバランスを欠いた印象もありますが、陰性の赤系果実時とほどよい熟成感。しおれたバラの香りもあって、お買い得でした。「やっぱブルはいいなあ」という味。バイエのHCN18は、濃いめでやや1本調子。酸は間違いなくピノなのですが、まだいろいろな要素がマスキングされている印象。「ブルでなくても」と感じちゃう味。ブル以外では、サン・ジョセフの03は、シュリーにはなっていないギリギリの酸化で、まずまずの美味。ハークのラインナップが到着。村名?以上が、通常ボトルより長く、往生しました。たまたま買い替えたワインセラーが前後に入れる、奥行きのあるタイプだったのでよかったのですが、リビングに置いてあるデイリー用の小さなセラーに入れてみたら、扉が閉まらなかったです。リースリング、ボックスボイテルほどではないですが、長く収納にするのには不向きなボトルで、あとはワイン友達が大好きなブラインドに向かないので^^、品質ほどにワイン愛好家の心を掴まないのかもしれません。そこまで需要がないぶん、味わい>値段に感じるので、そこは嬉しいのですが。。。
2022年04月05日
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モーゼルのリースリング辛口が続いています。ドクター・ワグナー。日本に入って長い造り手なので、知っている方も多いかもしれません。正確にはモーゼルではなく、ザール。いわゆるモーゼル・ザールルーヴァーのザール側。酸も綺麗で、果実味も必要充分。バランスよくまとまった佳酒。と思っていちどきに買った最後の1本。10番目の造り手、シュロスリーザーを飲んだら、ミネラルに裏打ちされた酸の美しさが、数段上。最初に飲んだフリッツ・ハークにも劣らない美酒でした。細い体躯なのですが、リースリングの酸はかくあるべしという感じでした。エチケットにワインディレクターをしているトーマス・ハークという名前が入っていますが、フリッツ・ハークの当主の長男だそうで、実家を継がずにシュロスリーザーに就職したんだそう。いずれにせよ、このフリッツ・ハークとシュロスリーザーのリースリング・トロッケンが、他より抜きん出ていたように感じました。今どきの世間的にも、エゴン・ミュラーと同格とされているそうです。ここまで飲んできたのは、すべてブルゴーニュでいうところのレジョナルクラスでした。辛口、階層が上がったらどんなふうになるか興味が沸いて、フリッツ・ハークの村名、1級、GCクラスを買い足してみました。といっても値段的にはブルならふた昔前くらいの穏当さでした。ボノームもひさびさに飲みましたが、舌がリースリングに麻痺しているからか、ちょっと鈍重に感じました。マコンではなく、シャブリのほうがよかったかもしれません。温暖化でもドイツは酸を保持する苦労は、まだあまりないのかもしれません。樽なしシャブリやユベール・ラミー系が好きなら、ハーク父子は好ましく感じるかもしれません。
2022年03月29日
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遅くDOCGになったマレンマ地区のモレッリーノ・ディ・スカンサーノ。ブルネロ、モンテプルチアーノ同様、サンジョヴェーゼがメインですが、キャンティに比べて、やや地酒っぽいというか、地味な印象。ちょうどジュヴレに対するマルサネやフィサンのような印象です。ですが、度数が高めのわりに味わいはこなれていて、地味ながら悪くないです。ただ選択肢が少ないかも、です。もう一方のマレンマの国際品種のワインたちはアルコール度の高さが味わいに出ていて、意外に飲み疲れします。キャンティやスーパータスカン系が本家筋なものが多く、この2本だど1番目はレ・コルティがつくるメルロー&カベルネ、2番目はトゥア・リタがつくるカベフラ&シラー。本家のレ・コルティのキャンティ・クラシコやトゥア・リタのロッソ・ディ・ノートリのほうがバランスに長けている感じでした。このカテゴリーでは今のところクエルチャベッラが頭一つ抜けている印象です。その意味では数合わせで買った、スクリューキャップ&いちばん安かったカザマッタが期待しなかったせいか、存外に美味しく感じました。量産品ですが、実によくできています。結局はサンジョヴェーゼ好きということなのかもしれません。。。
2022年03月16日
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バルデン。珍しくマロをしているそうですが、個人的にはせっかくのリースリングの酸が撓められている印象。「合理性」を重視していて、それで値段を抑える努力をしているということで、そこが味わいにも出ていて、モーゼル・リースリングでなくてもいい味わいかも。カール・エルベス。険しい畑で造っているそう。クラシックな味わいで、辛口ですがほんのりと残糖感。ぺトロールも感じます。丁寧さは味わいにも出ている、かも。マイアラー。こちらはモダンな味わいで、酸も綺麗。素材がそこまで良い印象はありませんが、センスよく造っている感じがしました。クラシックとモダン。エチケットと味わいの方向性が一致していた感がありました。現状、1にハーク、2にプリンツ(ラインガウだけど)。酸を味わうという意味合いで。引き続き、違う造り手を飲み進めます。ワインセラーを買い替えました。デイリーワインばかり買っているのですが、単価が安い分本数が増えてきたので、少し大きめのものに。。。
2022年03月09日
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間違ってヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)を買ってしまった造り手。ハインのリースリングは、満足のいく味わいでした。アルザス以上に、品種の酸の差を感じました。ピースポーターという有名な村名が入っていて、日照がよい村らしくハークやプリンツより柔らかい味わいで、ややビタミンCのタブレットっぽさも。ちなみにこの造り手の上級キュヴェの単一畑もののトロッケンは、ドイツの辛口リースリングの中での取り分け評価が高いらしい、です。こちらはキーレンという造り手。これもやや柔らかい酒質でした。流通しているリースリング・トロッケンは、「押しなべて」2020年ヴィンテージなのですが、これは2019年。そのせいか、これまであまり感じなかったぺトロール香がしっかりありました。ちなみにこれも「押しなべて」スクリューキャップ。熟成はしない前提なのでしょう、ドイツの辛口は。たしかに酸の綺麗さにタイト~やや鷹揚なタイプまであれど果実はそれに見合うだけはありますが、要素は「押しなべて」シンプルです。ただどれもバランスが良好なので、飲んでいて今のところ飽きません。
2022年02月24日
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前回のプリンツ、モーゼルではなくラインガウの生産者でした。ドイツ初心者。。。で、プリンツのシュペートブルグンダー。ドイツはVdPのトロッケン白は、みなスクリューキャップなのですが、コレはコルクです。白と同じく、糖を喰い切った感のある細マッチョな辛口。酸は綺麗ですが、タイトでアーシー。フランスだとオーセロワみたいな感じでした。リースリングのトロッケンが7本到着しました。全部モーゼル(たぶん)。
2022年02月21日
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マイレンホフと比べると、タイト&ボリューミー。実際の残糖量は不明ですが、糖を食い切った感のある辛口で、シュレールを思わせる引き締まった酸があり、いい感じの鉱物感。ただ、空気に触れても、さほど香り、味わいとも広がりません。どこの地域もそうですが、同じVdPでもややゆるめ、ややいかつめの造り手があり、マイレンホフは前者、こちらは後者。この造り手、シュペートブルグンダーも買ったので、次に開けてみようと思います。赤から想像すると、細めで酸が先行する味わいかと。残糖あるなしの関わらず、リースリングの酸はやはり魅力的で、モーゼルはアルザスよりもミネラルというよりは鉱物感があり、果実味は別物ですが酸の方向性はシャブリと近いものを感じます。なんとモーゼルではなく、ラインガウの生産者でした。ドイツ初心者。。。モリスファームというマレンマの造り手のモレッリーノ・ディ・スカンサーノ。こちらは酸がやさしめ。スカンサーノは総じて、キャンティよりややいなたい、地酒っぽさがある気がします。同じマレンマなら、国際品種系のIGTのほうがスタイリッシュな味わいかもしれません。モーゼルのリースリング・トロッケン、面白くなってきたので、7生産者ほど買い足しました。ついでにマレンマではないリーズナブルな国際品種のトスカーナ・ロッソを3本ほどリピート買い。10本で、ちょっと良いブル1本のお値段でした。
2022年02月14日
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ハーンというモーゼルの造り手。モーゼルの辛口リースリングをいくつか買った、つもりだったのですが、これだか品種を間違えてしまいました。ヴァイスブルグンダーは、ピノ・ブランとのこと。これは個人的には今ひとつ、でした。酸のキレ、メリハリがなく、ぼんやりとした味わい。アルザスのビオ系の名前の知られた生産者のピノ・ブランやその亜種であるシャスラーは、もっと酸も果実味もあって、佳酒が多いのですが。ハーンのリースリングをまた買い直します。こちらはマイレンンホフのリースリング・トロッケン。こちらは綺麗な酸と鉱物感。ハークなどと比べると、ほんのわずかに残糖を感じ、やや柔らかい印象ですが、唾液腺を心地よく刺激する酸が美味しく、満足度の高い味わいでした。品種のヒエラルキー、アルザスではさほど感じなかったというか、ややいかめしいリースリング、それより軽く柔らかいピノ・ブランという印象で、飲み分ける対象だったのですが、モーゼルの場合、リースリング一択かもしれません。1本で決めつけてはいけないかも、ですが。。。
2022年02月10日
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その昔は、家で飲むワインの10本のうち8~9本がブルゴーニュでしたが、今はほぼ逆の比率、いや20回に1回以下になったかも、です。ブルゴーニュ好きな方は、ほかの地域のワインを「異教」と称されることがありますが、それで言えば私は「棄教」の徒なのかもしれません^^もちろん価格上昇によるフランス人の言うところのカリテプリでなくなったのもあるのですが、それはむしろ私が日本人一般と同じくデフレなだけで、世界経済で考えれば、需要のある良きものが値上げしていくのは、むしろ当然のことなのかとも思います。昨夜は、すっかり日曜礼拝に行かなくなった元教徒が、町の教会から流れていた讃美歌に惹かれて、つい足を踏み入れたような感じです。大聖堂には恐れ多くて近づきたくないけど、教義自体を嫌いになったわけはないので。。。バシュレのCdNVの2010年。香りにアッシュのニュアンスが顕著で、その下にはまだ湿ったドライローズとレッドカラント。酸は綺麗ですがかなり強く、タンニンの芯がほどけきっていない印象。半分残した翌日は、全体の要素がまとまり、かなり美味しくなりました。小さいワインですが、あと10年くらいは寝かせたい感じでした。そのように感じて気が付いたのは、ブルゴーニュの早めに飲む美味しさは、他に代替品があるなあ、と。10年瓶熟しても飲み頃ではないのが昔は嬉しかったのですが、加齢はその心境を変えちゃいました^^早めに飲んで美味しいブルも確かにあるのですが、味筋は違えど同じレベルの美味しさは、他にもあれこれあるように思います。飲み頃ブル古酒は確かに他にはないある意味孤絶した香りと味わいなので、機会があればこれからも、ぜひぜひ飲みたいものです。ですが開けて早かった場合、なんだかとてももどかしい気分になるので、後を引きずらない他地域のワインを飲むことが、これからもメインになりそうです。書いていて気が付いたのですが、なんだかアンビバレントな感情ですね。私の周りの棄教徒は、ほぼほぼビオに入信しているのですが、あちらの狭い世界オンリーには行きたくないんですよねえ^^
2022年02月04日
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少し前まで、デイリーで食中酒としてよく飲んでいたのがキャンティとシャブリだったのですが、最近は少しズレて、赤はマレンマ、白はモーゼルをリピート買いするようになりました。マレンマ、トスカーナでもキャンティ地区より南にあるせいか、たとえばサンジョベーゼでも金属感が弱めで、全般に寒い時期に美味しく感じるものが多い気がします。サンジョベーゼが主役のモレッリーノ・ディ・スカンサーノとカベルネ、メルロー、シラーなどの国際品種が使えるIGTの2系統があるのですが、どちらも値段もこなれていて、価格以上の味わいに感じます。冒頭のクエルチャベッラのこのボトルは後者で、メルロー、カベルネ混醸。16が柔らかく、トリュフ香るなかなかの美酒だったので、リピートしようとしたらヴィンテージ変更していました。初日が美味しかった16に対して、18は堅めで、2日目がよかったです。この手のアッサンブラージュ系は、ピエモンテでもブライダなんかが造っていますが、トスカーナのほうが得意そうです。たぶんそれは、ピエモンテがネッビオーロ、バルベーラ、ドルチェットと階層で品種が違うのに対して、トスカーナはサンジョベーゼと国際品種が同格で、スーパータスカンで成功体験があるからだと思われます。混醸系はベビースーパータスカン風で、しかも上位よりもはるかに軽く柔らかく、夕食のお供の赤としては、価格も含めて実によい按配な気がします。白はやはり酸が欲しいので、今はドイツリースリング辛口がブームです。モーゼルをリピートしているのは、正直ドイツワインをよく知らず、高名なソムリエさんが好む産地なので。確かに彼らが言う「鉱物感」を感じます。ハークの18年は、トロッケンの付かないQbA。付いている20年より明らかに残糖が多く、初日は薄甘感があってイマイチな気がしましたが、2日目はリースリングの酸の恩恵か、残糖の甘さが悪くない味わいに思えてきたのが不思議です。ただし、であればカビネットやシュペートレーゼの甘さを味わうほうが楽しいかもしれません。品種が階層であるピエモンテのように、糖度でヒエラルキーを構成するドイツ白は、糖を抑えたトロッケンが安くて食事とも合い、白のプライオリティが酸である方には、いい選択肢のような気がします。ドイツワインもよく入れている好みのインポーターがモーゼルの生産者を10くらい扱っていたので、いくつか購入しました。順番に飲んでみようと思います。
2022年02月02日
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年が明けて。ナタリー・ファルメのナチュール。赤ぶどう、ビオというのがわかりやすい味わい。ウィリアム・フェーブルのヴァイヨン。ウィリアム・フェーブルの1erをひさびさに飲みましたが、並シャブリよりは3段階くらい美味しいような気がします。しかし値段も、以前の2倍くらいに。。。ブル好きはスキップするような銘柄かもですが、侮れない味だと思いました。千葉のイタリアンに持ち込みでロゼシャン。ドヤールの親戚筋でしょうか。抽出が強め。フリッツ・ハーグのトロッケン。これが個人的には、いちばん好ましい味わいでした。時間が経つに連れて美味しい酸がグングン伸びてきて、思わす1本飲み干してしまいました。酸だけに限っていえば、この旨さをブル白で求めると、5倍以上の値段を出さなければならないような気がします。高名なソムリエさんたちが、プライベートで好むワインに多くモーゼルのリースリングを挙げていたのが、最近なんだかわかる気がします。ラインガウなどより、鉱物感を強く感じます。酸と鉱物感の恩恵か、トロッケンといえど残糖はほどほどあるようなのですが、十二分に開いた後は、極辛口に感じました。
2022年01月05日
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先月、今月は、例年ほどではないとはいえ、外食が多くなり、外でワインというケースもまずまず増えました。〆はYさんの半世紀の誕生会。Iさんが持ってきた、アラン・ロベールの85。泡が残った極上の白ワインの風情。酸の美味しさが際立っていました。Yさんのお店で、最近売れた値段を聞いてびっくり。往年の30倍以上。近年のルロワとか、古酒になった頃には、家が買える値段くらいになるかも、ですね。この集まりのみなさんの50歳の誕生会には、ヴィンテージワインを探して持参するようにしていたのですが、71は玉もなければ、値段も凄いことになっていて。。。で、バローロとバルバレスコを飲み比べで持参してみました。50年経つとわかりました。世評が言うところの、バルバレスコのほうが酒質が強いということが。家で飲んだワインは、114本。いちばん多い時の半分くらいになったでしょうか。ワインに飽きたと思いながらも、けっこう飲んでいました。ちなみに某スポーツのラバーは、今年も買いまくりました。そしてラケットに関心が傾き、スペシャルエディションや国内未発売のものに手を出したり。ワインと比較して、今の自分が面白がれる理由は、使いこなせる、こなせないがあるからかもそしれません。まあかつての趣味のあれこれのように、ある瞬間ピークアウトするのでしょうが、今はまだワインに夢中になった初期から中期に移った時のような心持ちです。そして今は、コレを飲みながら書いています。昨日は、マールでグラスを洗って飲んでみたのですが、最初は香りの強さが気になりました。ところが、30分ほど置いて香りが控えめのなったら、かなりいい感じに。素のままと飲み比べると、明らかにマールでドーピングしたほうがワンランク上の味わいになっていました。そして本日、ボトル半分に大さじ1ほどのマールを加えて20時間ほど経過したものを飲んでいるのですが、素直に旨いです! マールは小さじ1くらいのほうがよいかもですが、レジョナルが正体不明の村名になったくらいの違いはあるようです。ピノ+グルナッシュよりは、やって悔いのないワインへの違反行為だと思いました。抜栓してみて、平板だと感じたワインの救済措置として使えるかも、です。ちなみにジャドの18のブルゴーニュ・ルージュは、ヴィンテージもあってか例年よりよい出来だったように思えます。次回は、さらにペラいワインで試してみようかと思います。来年は。。。たぶん白なら並シャブリ、マコン、リーズナブルなレジョナル、アルザスの混醸、ロワールのソーヴィニヨンとシュナン、モーゼルのリースリングあたり。赤ならキャンティおよびトスカーナの混醸、ローヌから南仏のグルナッシュほか、ロワールのカベフラ、ガメイ、ピノ、リーズナブルボルドー、そしてACブル。日常で飲むなら、価格的にこのあたりになりそうです。まあこんな実験を本日しているのが証左なのでしょうが、いま一番、そしてこの先どんどんコスパが悪くなっていくのは、満足のいく味のピノ・ノワールになりそうです^^
2021年12月31日
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前回の投稿は、9末でした。。。 ワインを混ぜたりはその後も2回ほどおこなったのですが、あまり良き結果とならず、立ち消え。。。 ワインは飲んでいますが、週2回ほどになっている状況です。 2日連続でワイン会があったので、ひさびさにアップします。 まずはル・ブルギニオンでシェフにワインお任せの会。年1回ですが、予定より10か月遅れたたので、お店応援の意味も込めて、予算を倍にしてみました。そうしたら贅沢なラインナップに。 まずはP2から。02でした。 同じヴィンテージならノーマルを熟成させたほうが美味しいという玄人が多いのですが(サーブのソムリエさんも同意見でした)、同時に飲み比べたことはないので、よくわかりません。 ただドンペリの持つ、ある種の野趣をそぎ落とした洗練さがあるようには感じます。無垢木より大理石のフローリングが似合いそうな味わい。 ソゼは、最近悪名を轟かせた?PTコレクション。ですが個人的にはツーストラップものは外さない品質の気がします。 モンラッシェの2011年。 ご想像の通り?、最初は固く閉じこもっていましたが、食事の終わりには全開! ミルキーさと透徹したミネラルの同居は、明らかにモンラッシェでした。 赤の1本目は、ブシャール時代のラ・ロマネ1997年。 最初は、村名レベルの余韻の短さ。香りは紛れもなくVRのすみれ系なのですが、味わいはブシャールのイエスの幼子にそっくりに感じました。 ところがこのワインも食事終わり頃に、突然に落雁系の甘みが顔を出し、香りの要素も複雑に。 ただなかなかGCのレベルまでは到達しなかった感があります。 そして冒頭のDRCのロマネ・サンヴィヴァン1990年に続く訳ですが、直近のロマネと比すると、香りと余韻の違いが歴然でした。香りはVR系の花とスパイスが顕著で、余韻の酸が綺麗な印象。ただ、ややタンニンが出張っている印象。 家に帰ってPK本を見たら、このワインのインプレッションが載っていて、まさにその通りの味わいでした。パーカーの文章には土、シナモン、クローブ、甘い果実、堅いタンニンという単語が。まさにその通り! ただ1999-2015という飲み頃予想は、いつも思いますが、やっぱり早過ぎ? 92点という評点に納得。RSVらしい美味しさはありますが、球体感はなく、当然現在の値段にははるかに及ばない味わいだと思います。ただDRC香だけは素晴らしく、シェフは昔のDRCの香りがすると言っていました。今の香りというのが、まったくわかりませんが……。 評点的にはコレが92点とすると、一般的にはP2が95-96点、ソゼが94-95点、ロマネが89-90点といったところでしょうか。当日いちばんおいしく感じたのは、モンラッシェでした。 そして翌日、ワインマニアTさんのお宅でワイン会。キスラーを持参したのですが、そこまで辿り着けず、彼のコレクションをひたすらご馳走に! オベールの白、2009年から。 太い味わいのシャルドネですが、これはこれで旨い!です。オベールの白は、キスラーのようにアフターにミネラルの代打に苦みを配するのではなく、塩味があるのが素晴らしいです。確か同じワインをまだ1本持っていたような気が……。 次が、デュジャックのコンボットの2011年。ちょっと前のモダンブルゴーニュの美味。軽やかで、良き鉄錆のニュアンスのある酸の伸びがいい感じでした。 この後の2本がマニアらしさ全開でした。 ルロワの1998年のグラン・オーディネール。Tさん曰く、白キャップだけど自社畑のはずだと。 澱が落ち切らず飲んでしまいましたが、DRCとは違うルロワの香りと自然派のニュアンス。 さらに2013年のコトー・ブルギニオン。 これは小さいながも球体感のある味わい! 98でも感じましたが、酸の美味しさがさらにレベルアップ。 このクラスも今や凄い値段だそうですが、ワインの格に惑わされなければ、むしろ安いのかもしれない。そんな気持ちになった、ルロワの2本でした! ワインの値段は所詮、需要と供給。そこをかいくぐってコスパの良いものを見つけたいものです。 モーゼルのシュペートレーゼで締めていただきました。モーゼルのリースリングの酸は、とても好ましい! 甘口だとそれをさらに感じます。 Tさん、ブルゴーニュはいちばん下のクラスとネゴシアンものしか、もう買わないと言っていました。私もそれに倣おうかと思いました。
2021年12月06日
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気が付くと、ワインを1週間まったく飲まない週があったり。。。自粛生活だからというわけではなく、もし人それぞれに一生の間に飲む葡萄酒を入れる革袋を背負っているとしたら、そろそろ口まで一杯になっているのかもしれません。自分を駆り立てていたものが浅薄な知識欲なのか好奇心なのかわかりませんが、「美味しいワインを飲みたい」というのが動機ではなかったのだなあということに最近、遅まきながら気が付きました。その欲望は明らかに、他の対象に向かっているのですが^^でも、ここまでささやかながらも蕩尽してきた世界なので、昔から気になっていたことをやってみることにしました。自分で勝手にワインを混ぜてみる。。。とりあえず練習として、セールで売っていた2本で試してみました。どちらも2018年のブルゴーニュ産とローヌ産の赤。ピノだけとグルナッシュだけ。自分の生まれ歳は、ブルゴーニュにおいて最低ランクのヴィンテージなのですが、かつて飲んだネゴスのサン・ヴィヴァンは、贔屓目ではなく最高ランクのブル古酒でした。20年以上前の話ですが。その席上でも出たグルナッシュ混醸疑惑。まずはそれを試してみることに。本場では、入れてもわずかな量だったのでしょうが、それではわからないだろうと思い、パスグラよろしくPN70、Gr30で混ぜて、3日ほどおいて飲んでみました。ちなみに単体は、開けた日に飲んでみました。ブシャールのスタンダードキュヴェは、ヴィンテージもあってか、想定よりも酸がおとなしく、やや酒質も濃いめ。ブシャールの下位に出現しがちなオリエンタルスパイスのニュアンスが強め。もうワンランク下のベーシックのほうが、混ぜがいがあったかもと思いました。ローヌのほうはガリーグのニュアンスは控えめで、ややジャミーで重め。構成はごくシンプル。想像上の理想の混ぜは、クーヴァン・デ・ジャコヴァンにギガルのスタンダードだったのですが、やや重めに仕上がるかなという予想。結果ですが、2種のバラバラ感はなかったです。最初の一口目はピノ、でアフターがグルナッシュという国籍不明の味わいでした。味わいは向上していない代わりに、まずくもなっていませんでした。次回は、酸高で線が細めタイプと重めでやや野暮ったいブル同士を混ぜるか、前者にマールかブランデーを少々加えて数日おいて飲んでみようかと思ってます。追記:飲み残しをさらに次の日に飲んだら、さらになじんで、よりシームレスな味わいに。ボーヌのピノっぽい感じが出てきました。置く時間は、少し長めがいいかもです。
2021年09月29日
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気が付くと、ワインを1週間まったく飲まない週があったり。。。自粛生活だからというわけではなく、もし人それぞれに一生の間に飲む葡萄酒を入れる革袋を背負っているとしたら、そろそろ口まで一杯になっているのかもしれません。自分を駆り立てていたものが浅薄な知識欲なのか好奇心なのかわかりませんが、「美味しいワインを飲みたい」というのが動機ではなかったのだなあということに最近、遅まきながら気が付きました。その欲望は明らかに、他の対象に向かっているのですが^^でも、ここまでささやかながらも蕩尽してきた世界なので、昔から気になっていたことをやってみることにしました。自分で勝手にワインを混ぜてみる。。。とりあえず練習として、セールで売っていた2本で試してみました。どちらも2018年のブルゴーニュ産とローヌ産の赤。ピノだけとグルナッシュだけ。自分の生まれ歳は、ブルゴーニュにおいて最低ランクのヴィンテージなのですが、かつて飲んだネゴスのサン・ヴィヴァンは、贔屓目ではなく最高ランクのブル古酒でした。20年以上前の話ですが。その席上でも出たグルナッシュ混醸疑惑。まずはそれを試してみることに。本場では、入れてもわずかな量だったのでしょうが、それではわからないだろうと思い、パスグラよろしくPN70、Gr30で混ぜて、3日ほどおいて飲んでみました。ちなみに単体は、開けた日に飲んでみました。ブシャールのスタンダードキュヴェは、ヴィンテージもあってか、想定よりも酸がおとなしく、やや酒質も濃いめ。ブシャールの下位に出現しがちなオリエンタルスパイスのニュアンスが強め。もうワンランク下のベーシックのほうが、混ぜがいがあったかもと思いました。ローヌのほうはガリーグのニュアンスは控えめで、ややジャミーで重め。構成はごくシンプル。創造での理想の混ぜは、クーヴァン・デ・ジャコヴァンにギガルのスタンダードだったのですが、やや重めに仕上がるかなという予想。結果ですが、2種のバラバラ感はなかったです。最初の一口目はピノ、でアフターがグルナッシュという国籍不明の味わいでした。味わいは向上していない代わりに、まずくもなっていませんでした。次回は、酸高で線が細めタイプと重めでやや野暮ったいブル同士を混ぜるか、前者にマールかブランデーを少々加えて数日おいて飲んでみようかと思ってます。
2021年09月29日
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少し前に飲んだヴォークパンと同ヴィンテージ。同じシシェ村の1erですが、以前のワイナートのシャブリ特集での記述通り、まったく違った方向の味わいでした。こちらのヴォグロが長熟、早く飲むならヴォークパンと書かれていたのですが、一口飲んで納得。ヴォークパンのほうがコクでは一歩勝り、近づきやすい果実味を備えているのですが、ヴォグロはもう少し厳格で、抜栓直後は還元的。ミュールとヨードの香りが顕著で、酸とミネラルもよりタイトでした。もっぱらブルシャンを飲んでいる方は、愛想のよいヴォークパンだと物足りなく、むしろこちらが好ましいかもしれなせん。
2021年09月08日
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最近、10年ほど置いておいたワインを抜く機会が多いのですが、赤は総じて予想通りの熟成をしていて、地域を問わずピーク超えの印象は少ないのですが、白に関しては、普通ならもっと早飲みをしている、さしてポテンシャルのない銘柄を開けていることもあってか、あまり満足のいく味に出合えていません。赤も同レベルのものを開けているのですが。。。そんな中、白眉の味わいだったのが、クメウリバーの2009年。エステートという中間銘柄ですが、熟成感はそこそこなのですが、リリース当時の「新世界感」だけが抜けて、ブル的なシャルドネに変貌していました。このワイン、停電したセラーに放置されていた過去があったのですが、一緒の運命にあったコルクの白が軒並み過熟感が出たのとは反対に、ミネラルさえ感じられました。スクリューキャップ、熟成に疑義が持たれていますが、この1本に関してはコルクじゃなくってよかった!という感じでありました。もちろん偉大な味というより、デイリーの佳酒といいうカテゴリーではありますが。
2021年08月31日
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最近のヴィンテージは買っていませんが、バシュレは2015年くらいまで、これとレジョナル、村名あたりを購入していました。09は初日は堅いままですしたが、2日目はやや甘やかに開いてくれました。上から下まで共通して感じるのは、タンニンが緻密で質が高いこと。下位は要素の数と質は下がっても、一流の造り手と同等の良きタンニンが担保されているように思います。このワインを飲みながら、最近コレとよく似ているタンニンを味わったなあと思ったら、1週間ほど前に友人に飲ませてもらったシャトー・マルゴーの14年のサード(画像ナシ)でした。暴論かもですが、ボルドー左岸とコート・ド・ニュイの質のよいタンニンは、激似しているような気がします。バシュレも十分美味しかったのですが、キモチが南下しているいま、このジャナスは非常に好ましい美味しさでした。開いたブルゴーニュやボルドーの妖艶さにはどこかインドアで偏差値が高い趣がありますが、ローヌのそれは野趣があって、しどけなさがある気がします。ガリーグの風味がそれを助長しているのもあるのでしょうが、タンニンの違いも大きい気もします。例外もありそうですが、南のタンニンはシルキーにはなり得ず、ある種のざらつきがあると思うのですが、最近その隙とあけすけな果実の完熟感に惹かれてしまいます^^
2021年08月26日
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たぶんいちばん今どきの美味しさだったのが真ん中のベルナール・ボナン。ローズ・ド・ジャンヌが、少しだけ古いカテゴリーの味わいに思えました。しかしながらもっと古臭い味わいのジスクールの05は、初期の熟成の良きタイミングだったようで、いちばん美味しく感じてしまい、老兵感を自覚しました。最近セラーで10年以上放置した、高級ではない白を何本か開けましたが、個人的にはことごとくイマイチでした。このピュズラが初めて造ったプイィ・フュメもピーク超えの印象。今更ながら、デイリー赤白の熟成能力の違いを感じています。クネの09はグランではなくただのレゼルヴァですが、味わいはともかく、妖艶な香りだけで満足。クーヴァン・デ・ジャコバンの白、解除していたタイミングで行ったフレンチで、長年の知り合いのソムリエさんがグラスで出してくれたら、存外の美味だったのでそう伝えたら「赤より白のほうが、断然良いと思います」と言われ、家でも飲もうと買ってみました。19年は開けた日の1/2本はそれなりの美味しさでしたが、飲みそびれて4日後に飲んだもう半分は、冒頭のベルナール・ボナンとは対極の、古いカテゴリーのムルソーみたいな味わい。それが妙に美味しく感じてしまい、またしてもオールド・ファッションを感じる羽目に。よろしくない傾向です。。。
2021年08月17日
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ノンドゼの普及品のシャンパーニュで、いちばん好みの銘柄。ビオではなく、黒ぶどうが多いせいか、ピーキーではなくぶどうの熟度以上に丸く感じる味わい。気が付くと数本リピートしていて、特にこの季節に、冷房の効いた場所で飲むとことさら旨く感じます。外房のイタリアンに待ち込みましたが、夏野菜の炭火焼き、地元産のとうもろこしやズッキーニ、甘とうがらしなどなどに、よく合いました。このお店はひとりずつ席がアクリル板に仕切られていて、今まで取り分けだった皿も、すべて個人のポーションでサーブしてくれます。このスタイルなら、都内でもいいのになあと思ってしまいます。
2021年07月22日
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ヴェルジェもそうですが、このバローも酸化熟成が早い気がします。ポテンシャル的にマコンは言うに及ばずプイィ・フイッセ全般がそうなのかもですが、シャトー・ド・フイッセみたいな例外もあるので、造り方次第なのかもしれません。ただ熟成前酸化ではなく、あくまで酸化熟成。バローでPMOに出会った記憶がありません。このアン・ビュランの2010年も南方フルーツと酸の少なさが顕著なのですが、マコネらしいミネラルは保持されているので、まあ飲めます。個人的には、PMOの犯人説があった澱との接触との長さが原因なのかなと思ったりします。アン・ビュランは昇格したレ・クレイよりも個人的には格上の畑に感じるのですが、畑の向きで不利だったのかもしれません。リリース直後の張りつめた果実味は素晴らしいと思うのですが、10年でかなりダレちゃっていました。セラーに15年もあったので、早めに開けてみようかと思います。
2021年07月09日
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何しろ頗るコスパがよいので、あれこれ飲んだラインヘッセンの造り手。まず、白2種(混醸ものとリースリング)、ロゼ、泡、赤と飲んでみました。冒頭の画像はリーリスリングですが、こんな感じのモダンなエチケットで統一されています。全体に芯がありながらほどよく軽快で、特に泡が気に入って、買い足しました。味の方向性はナチュールなのですが、旨みが過ぎないのが今の嗜好と合っていて、好印象。赤は、やや要素が少なめでシンプルかも、です。別途、ナチュルリッヒ・ヴァインライヒという、SO2無添加シリーズもつくっています。そちらは一転、こんなエチケット。この赤は、李のようなストレートで強い酸が印象的で、やはり要素はシンプル。そして何故かスタンダードの赤より、ビオ感は控えめでした。最近、アルザスやロワールでもぶどうの熟度が上がっている印象があり、酸は保持されているのですが、果実味が以前よりしっかりある気がしています。もっと軽く飲みたい時には、この手の新しいタイプのドイツは狙い目かもしれません。
2021年07月02日
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