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白のレジョナル16、17、18。友人のYさんのショップで、3ヴィンテージの在庫があったので、続けて飲んでみようと購入。いずれもリリース直後には飲んでいますが、細かい味わいなど覚えていません。だたどれもコスパ充分と感じた記憶はあります。3本とも果実味と酸はしっかりあり、そのバランスは破綻していませんでした。16は軽いエグミを感じました。17はいちばん酸化が進んだ印象。18はいちばんぶどうが熟したニュアンス。毎年、違う場所、複数の畑のアッサンブラージュで、瓶差もあるので垂直の意味は薄いのですが、いずれもクラスなりに美味しく、瓶熟するよりさっさと飲んだほうが美味しい印象。リリース直後よりはいずれもややバランスを崩した味わいに思えました。だだし3本とも翌日も充分に美味しく、どちらかと言うと初日よりバランスが取れてきた感もありました。リピートするより、最新ヴィンテージを買うと思います。シャルドネを続けて飲むと、別の品種が飲みたくなります。。。
2021年06月18日
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ラス・ピサラは、エラスリスのブルゴーニュ品種のトップ・キュヴェ。これはシャルドネです。以前に飲んだ例のベティッグとは、明らかに味筋が違っていました。あちらが本家系の方向性に対して、カリシャル的な味わい。一緒に飲んだ人も、わりかしすぐにフランスではないと気付いたようです。美味しく飲めましたが、ブルな人々には受けない味わいかもしれません。
2021年06月14日
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近所のスーパーでいつもトラディションというノーマルキュヴェが売っていて、試しに置いてあった2018年を買って飲んだところ、けっこう好みでした。このアペラシオンにして粗さがなく、赤系果実のニュアンスもあり、何しろ香りに特徴的な燻したニュアンスがあって、それがとても魅力的でした。裏張りに「エリゼ王宮で採用されたラングドックの優等生」という惹句が書いてありました。その後、弁当を買いに行ったデパ地下でセールになっていた2017年があったので購入。しかし、1年違いで燻香がグッと控えめになっていて、可もなく不可もない味わいに感じてしまい……。気を取り直して、ネットで画像の2016年のキュヴェ・プレステージをネットで購入。こちらは燻香はほどほどに復活しましたが、酒質はもっとシルキーになって濃度もアップ。より優等生になったのですが、ノーマルの軽さのほうがむしろ好ましく感じる結果に。。。2018年のノーマルを再購入して再飲したところ、やはりいちばん好ましい味わいでした。プレステージの上にブルーボトルというキュヴェがあるようですが、たぶんノーマルのほうが自分好みの予感がしました。
2021年05月28日
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04のジコンダス。このキュヴェは、初日は酸度が低く感じ、ピーク越えかなと思ったのですが、2日目、3日目とだんだんと酸が乗ってきて、ポテンシャルを感じさせてくれました。ガリーグのニュアンスは少なく、プルーン、カシス、タール、ベーコン。ヌフ系よりやや粗い感じがしましたが、ジャミー過ぎず、熟成感もほどよく、飲み頃に感じました。
2021年05月23日
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最近、この造り手がマイブームです。泡も美味しかった。。。四半世紀前くらいに知り合った京都の老舗料理店の主。しばらく交流が途絶えていたのですが、この2年くらい、2か月に一度のペースで会う機会に恵まれております。この方、和食がユネスコの無形文化遺産になった際の立役者の一人なのですが、この登録の際の最大のアピールポイントが、他の国の料理と違う「旨み」という概念でした。この「旨み」を代表するものとして「だし」の存在を謳ったのですが、確かに知り合った頃、和食にとって「だし」がいかに大切かをよく聞かされた気がします。しかし最近、この方の「だし」離れ、「旨み」離れの言葉をよく聞きます。だしの旨みが料理にとって邪魔であることを感じるようになったと。素材の旨みで充分ちゃうかと。。。まあ、まさに自分のそうなので我が意を得たりなのですが、いろいろ話をしていて、ふと感じたことがあります。これこそ「老い」ではないかと。その方は、間もなく古希。私は一回り下ですが、まあ「老い」への階段を上り始めたところです。旨み=アミノ酸=たんぱく質のサイン、です。たんぱく質こそ、生命の維持に必要な栄養素の主力で、お年寄りのたんぱく質不足がよく問題になっています。さっぱりしたものを食べたがるのもそうですが、体がそこまでたんぱく質を必要としないメッセージを送っているからなのだと思います。予約の取れないようなお店の高額メニューの多くは、より多く、より良質の「旨み」を提供する料理であることがままあるように思います。自分が「おいしすぎないほうがおいしい」と思うようになったのは、まさに「老い」のサインだったようです。ワインでいえば、日本人のワインマニアがボルではなくブル好きなのは、より質のよい、より美味しく感じる「旨み」の構成要素を持っているのがブルだからかな、と感じます。ミシュラン三つ星の寿司店のまぐろと、行列のできるラーメン店のスープも、旨みたっぷりなのは同じくなんでしょうが、より質の高いのが前者なのでしょう。味蕾の衰えも、自然の摂理なのかもしれません。でも老人のブル好きもたんまりいるじゃんと言われそうですが、その方々は生命力(生きる意欲)が常人より濃い、または体からのメッセージをレジェクトできる脳を持っているのかもしれません。動物ではなく、人間なので。大阪の有名な料理人で、晩年に自分の店を子どもに譲り、自分の名前を冠した店を開店して、高級食材、「旨み」のオンパレードのおまかせしか出さなかった方がいらっしゃいました。一度だけ伺ったことがありましたが、若かったにも関わらす、お腹を壊してしまいました。。。その店に行った人はみな、蝋燭の例を持ち出したものですが、あれは最後の最後、体か脳が、豊穣なるアミノ酸=旨みを希求したのかもしれません。自分も再びブルへの欲求が高まったら、危険信号と思ったほうが良いかもしれません^^
2021年05月17日
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ル・クロ・デュ・テュ・ブッフのルイヨン。この蔵のシュヴェルニィは、クラボットとカイエールとルイヨン、それと確かキュヴェ名なしがありました。前2者がピノ100に対してルイヨンは、パスグラ的にガメイがセパージュされています。ほぼ10年前に買ったルイヨン。飲んだ印象は、ルロワの赤キャップのグラン・オーディネールのよう。ある意味、ルロワの下位キュヴェの出来損ないのような味です。各要素はビオのピノ系のそれで、しかし上手に収斂されていなくて、各要素が少しずつズレている印象。少し置くと変わるかなと思い、半分残して翌日飲んでみましたが、ある種のぎこちなさ変わらず。その代わり、ピノより熟成ガメイのニュアンスが表に出てきました。ラズベリー、クランベリー系の小粒ではなく、大ぶりの潰したいちごな感じでした。要素は揃っているけど、この拙さはおそらく「旨みの質」が一級品ではなのかな、とも思います。でもコレを飲むと、その拙さも含めて自分には充分というキブンがあり、なぜ自分がブルゴーニュじゃないものに嗜好が移りつつあるのかが、わかります。それはたぶん「旨み」と「老化」の関係ではないかと。今度、ソレに関する仮説を書いてみたいな、と思っております。
2021年05月14日
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多くの方の例に漏れず、大型連休は県を越えず、家とその周辺で過ごしました。別宅のある房総はこの季節、実に良い趣なのですが、行った先の心持を考えると。。。でも延長期間中、我慢できるか。点検の意味合いもあるので、この先一度は行ってしまうかもしれません。 休肝日ナシで飲み進めましたが、白眉(あくまでデイリーの範疇ですが)、だったのがこのシャブリ。右岸の1級ヴォークパンの14年。 白墨、石灰、ヨード香。唾液腺の刺激感も申し分なく、ひさびさにシャブリらしいシャブリに出会えました。贔屓のピク、並シャブリ3種(ノーマル、VV、畑名付き)も旨いのですが、1級は3段くらい階段を上がったイメージ。ピクは特級を持っていないので、ヴォグロとヴォークパンの2枚看板。昔のワイナートで取り上げられた際、ヴォグロは長熟、ヴォークパンのほうが早めに楽しめると書いてあったので、こちらから開けてみたのですが、数年の瓶熟で初期の飲み頃になっていました。 リーズナブルなシャブリの造り手、ジョフロワやヴォコレの1級よりは明らかに格上に感じられ、ビョー・シモンやルイ・ミッシェルと同格、でもこちらの味わいのほうが好みかもしれません。 2日後にドーヴィサのラ・フォレの12年を飲んだのですが、こちらのほうが値段は倍以上でしたが、ピクの圧勝でした。 ちなみに同時に飲んだデスクランのロゼの最高峰?は、まあ旨いけど……という印象だったので、自分の舌はやはり、あまり信用できないのかもしれませんが^^
2021年05月06日
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日本リカーのPDFカタログにはこのピノ・ノワールと表記しているレジョナルと、昔からあるクーヴァン・デ・ジャコヴァン、両方とも掲載されているのですが、それぞれの商品説明がまったく同一なので、中身は一緒なのではと思います。18なので例年と多少違うかもと思って飲んでみましたが、あまり変わらない印象でした。先日のべレーヌほどではないけど、軽めの漢方・オリエンタルスパイスの香り。ややヴェジタルで、熟す前の果実から来るアーシーなタンニンも軽く感じます。ヴェジタルなニュアンスは、ブシャールの広域と共通する感じに思えます。ドルーアンとフェブレのレジョナルは、このニュアンスが少ないけど、酸がもっと強い印象です。その昔、クーヴァン・デ・ジャコヴァンの赤白をダースで購入して、何も考えずに開けるようなワインライフにいずれなりたいと思ったことがありますが、このクラスであれば、これを飲むよりはもう少し南に下がった地域のデイリーを飲むほうが、個人的な満足度は高いような気がしました。リピートはなし、です。
2021年04月22日
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ひさびさに探し物で実家(現在無人)に立ち寄る用事があって、押入れの奥にボックス入りのコレを発見。推定ですが、たぶん10~15年くらい眠っていたと思われます。なのでもちろん旧エチケット。持ち帰って、すぐにその晩に抜栓。抜いたコルクはマッシュルームにはなりません。酸化は進んでいましたが、至極真っ当な古酒シャンパーニュの道を歩んでいて、メイラードによる上々の香ばしさが増していました。ちょっと前に飲んだ09デコルジュのウーリエよりも美味しかったです。その差はおそらく、ドサージュ量ではないかと。。。やはりシャンパーニュの熟成には酸に加えて、餌になる糖が必要な場合が多いような気がしました。そう考えると大手のNVでも、近年ドサージュを控える傾向にあるので、昔のボトルに比べて、熟成能力は落ちているかもしれませんね。
2021年04月19日
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ケトハレで、「ケとハレの間、村名~1級」というテーマで。Iさんが泡持参といった時点で、われわれは通常の場合、飲む前に造り手は2択になります。前回はデュフュールで、今回はサヴァール。サヴァールの畑は1級なのだそう。13のヴィンテージ。良き酸化熟成していました。この造り手に共通する、綺麗系のうま味と酸。パカレの白、15年。美味しく飲めるのですが、明らかに初期から酸が抜けて、酸化熟成が進んだ印象。ダンドシアンらしいミネラルも隠れていました。自然派の15年の白、瓶熟は難しい?始めてマルク・ロワを飲ませていただきました。例のミルランタージュのキュヴェ。この造り手、もっと濃い系かと想像していましたが、綺麗でスタイリッシュ系。ただ結実不良が、どういうニュアンスを醸し出しているかはわからず。。。熟成能力高そうでした。メオのネゴスのモレ。村名の04年。この手を持参すると「よくこんなの(中途半端な)、持っていますね」と、いつものメンバーは褒めてくれるのですが、ブルピノの熟成に求める必要十分なものを備えていました。最近は不明ですが、メオは買ってすぐ飲むと割高に感じるのですが、オフヴィンで15年、良年で20年経つと、妖艶さを伴った熟成美酒に変身するイメージ。昔から1級以上は高くて、狙い目はVR村名だったのですが、それも高騰したので、下位互換を期待して買っておいたのですが、見事に変貌してくれていました。中途半端な在庫の理由は、もちろん自分の懐事情なのですが、赤のブル村名の熟成に関しては、相当打率が高い気がします。半面、白のそのクラスは期待できませんね^^このモレはリリース直後ではなく、しばらくして入手したのですが、VRの1/3くらいの値段だったと記憶しています。多少土っぽさがあるとはいえ、ブランデー、ブリュレ、高級きのこを備えた赤い果実でした。
2021年04月12日
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確か廃業したと聞いているニコラ・テスタール。以前は、コサールとうさぎの畑でヌーヴォーをつくっていました。一時期、あれこれいろいろなキュヴェを購入して、ガメイを飲みたくなる春先によく開けていました。1本だけ残っていた2009年のVdF。綺麗に熟成していました。ビオ香に、アルコール入り赤紫蘇ジュースの味わい。澱混じりの底のほうより、上澄みのほうが透明感のある味わいで美味しかったです。さすがに澱のレベルまで高いぶどうではなさそうですが、まだ熟成しそうでした。
2021年04月09日
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シャントレーヴの広域白は、ヴィンテージに左右されず、安定して美味しい気がします。逆にべレーヌのネゴスの広域赤は、どのヴィンテージも共通して、ある種の漢方薬的な味わいがトッピングされている気がします。このキュヴェ特有な気もしますが。。。
2021年04月07日
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ウーリエのスタンダードキュヴェ。10年以上家にあったもの。デコルジュが2009年。粗雑な保管状態でしたが、ピノ多めということもあって、許容できる酸化熟成。より赤い要素が出てきた感じがします。メイラード感も強かったです。外房のイタリアンに持ち込んだのですが、カルパッチョにはいまひとつ。肉料理にもよく合いましたが、いちばん相性がよかったのは、炭で焼いただけのたけのこでした。
2021年04月05日
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オート・コート・ド・ニュイの2018年、入手しやすい3つの造り手のものを続けざまに飲んでみました。オーレリアン・ヴェルデ。後背地とはいえ、例年以上にぶどうが熟したニュアンス。果実味と酸のバランスもよく、評価もよさそうな味わいですが、個人的には果実味に赤紫系を強く感じ、どこかニュージー系の新世界とも通じる味わいに思えました。ベルトー。こちらは一転、純で小粒な赤系果実のニュアンス。ヴィンテージによってはオリエンタルスパイスのニュアンスが果実香を邪魔することもあるのですが、そのような要素もなく、上々の仕上がりに思えました。年によって味わいの傾向がある造り手のような気がするのですが、チャーミングで素敵なブルゴーニュの味わい。余韻はストンと落ちますが、さして不満を覚えません。ユドロ・バイエ。前の2本より3割ほどお高いのですが、それを思って飲んでいるせいか、要素はいちばん多く感じました。果実味は赤系に黒も混じったよう。とはいえ新世界感はなく、ブルのピノの味わい。ただいちばん濃縮感があって、それがどこか鈍重なイメージにもつながりました。残した翌日のほうが美味しいので、コレはHCNですが、多少の瓶熟で味わいが向上する気がしました。1本選ぶなら、やはりベルトーでしょうか。他の2本だと、美味しいけど他の地域でも代替できそうな味の構成要素なので。
2021年03月30日
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チャイナの翌日、出張で京都へ。岡崎にある自然派ワインショップが経営するお店で夕食。分厚いワインリスト。ほぼフランスとイタリア。ビオ系といっても昔からの正統派も多く、ギョーム・セロスもいくつもオンリストされていました(でも後で聞いたら、残りは1本だけだったようです^^)。値付けも適正の範囲に思えました。レアものはむしろ安いくらい。仕事仲間が白しか飲まない人だったので、たくさんリストされていたシュレールが飲みたくなって、リースリングのHの2000年を。おそらくシュレールは、リースリングの石油香を好まないのだと思います。他の年、他のキュヴェもそうですが、シュレールのリースリングの特徴は豊富で素晴らしい酸。食中酒として申し分ありませんでした。ただ惜しむらくは料理も自然派を意識しているのか、全般的に野菜の火の通し方が浅く、たとえばえんどう豆ですらやや堅く仕上げていて、旬のおいいしさを引き出しきれていない印象。まああくまで個人的な嗜好ですが、つぶしながらバターやクリーム味で食べるほうがワインとは合う気がしました。締めで好みを言ってグラスを所望したら、ゴビーとレオン・バレルが! まさに今の嗜好とドンピシャな美酒でした。このあたりをグラスで飲めるのは、とても嬉しいです。
2021年03月29日
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こんなご時世なので、短時間で密を避けて、青山のチャイナで。テーマは「中華に合うカジュアル」。4人で5本。Iさんは、2つのハウスシャンパーニュ?のうちのひとつを。サヴァールではなく、デュフールのほう。味わいは、ビストロ系ではなく洗練系です。私は冒頭の2本を。話題のベティッグとラミーの12年。ブラインドでどっちがブルでどっちが新世界が聞いたら、みなさんベティッグの方が酸が強いのでブルゴーニュだと。ベティッグはシャブリと思った方もいたのですが、酸とミネラルは確かに上物でした。本家のエラスリスとは、まったく味筋は違いますね。でもミネラルは石灰系とは違いますし、新世界にありがちな苦みがあります。でも本当にかすかなので、まあおよそチリとは思えないシャルドネ。一方のラミーは、リリース直後のタイトさはなくなっているものの、ラヴノーばりの還元香がしばらく続きました。ですが、時間が経つほどにほどけてきて、終盤は締まり系のコート・ド・ボーヌの味わいに。ワイン屋のYさんは珍しく、デュシュンのロゼ。飲んでみたくて、他店で買ったそうです。赤に近い色調のロゼ。いま好みの品種系なので、ことさら美味しく感じました。軽く煮詰めた野いちごのニュアンス。Sさんは、パカレのポマール1erの12年を。シャンランは何回が飲みましたが、この畑は初めて。毎度思うことですが、パカレは美味しく熟成しますね。気のせいかもしれませんが、村や畑の違いも出てくるように思えます。Iさんはロック?とまず思ったようですが、そちらの味わいが綺麗になじんだニュアンス。これは褒め言葉のつもりですが、「不完全なルロワ」的な味わい。その方向で、これだけの味わいが出せるのは、流石な気がしました。
2021年03月24日
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昔からPP絶賛のジョブロの2009年。キング・オブ・コストパフォーマンス。 パーカーは、コート・ド・ニュイのGCと同等と書いていますが、それは言い過ぎにしても、ブラインドでシャロネーズとはまずわからない。。。 09はたぶん近づきやすいのでしょうが、それでも初日はわずかなタンニンの強さが気になります。ただし果実味の出方、香りの要素はニュイ。 2日目は、モレの村名~下位1級と言われたら納得しそうな味わい。ブルゴーニュ系のカシス、プルーンに小粒ベリー。 パーカーはこちらの1級より、セリエ・エ・モワンヌのほうを、どのヴィンテージでもわずかに高めの評価をしていました。たぶんそれは正しいのでしょう。 今回のこのワイン、保存が悪かったのかコルクが乾いていて抜けず、デキャンタに茶こしを通して移しました。その半分をペリエの小瓶に残して翌日に飲んだのですが、そちらが初日と比べてかなり美味しく感じました。 新しいビンテージを飲むなら、キャラフェで充分に空気に触れさせたほうがいいかもしれません。 こちらはシャソルネのサン・ロマン。10年ですが、真っ黄色。 過酸化と思っていたら、意外なほどの酸に守られていて、バランスが保たれていました。レスカのような酸味です。 コサールの白は、ビオ系の中でも独特の味わいな気がします。赤は寝かせて旨くなると思いますが、白は若めを開けて、この酸を愛でるほうが好みかもしれません。
2021年03月12日
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チリのエラスリスのシャルドネのラインナップ。 エステート、マックス・レゼルバ、アコンカグア・コスタ、ラ・ピザラ。 ブルゴーニュで言えば、さしずめレジョナル、村名、一級、GCといったところでしょうか。 師匠である山本昭彦さんがエラスリスの当主の、ブルゴーニュ品種だけの個人プロジェクトであるベテッィグの、特にシャルドネを激賞したので、あちらはネットから姿を消してしまいました。ベテッィグのほうは3ラインナップですが、私はかろうじてミドルレンジを1本だけ入手できただけです。 元々師匠は、チリではエラスリスの評価が特別に高いので、本家のブルゴーニュ品種も試し、ベテッィグと比較したくなったわけです。 ピノのほうのマックス・レゼルバは、一度ネット購入の数合わせで入手し、飲んだことがあったのですが、デイリーの新世界のピノで、初めて冷涼感が感じられた味わいでした。 このシャルドネシリーズのお値段ですが、だいぶ昔のブルゴーニュ価格。現行ブルのまずまずの造り手と比較すると、レジョナルクラスで1/3、村名クラスで1/4、一級クラスで1/5、GCクラスで1/3くらいでしょうか。 真ん中が相対的にさらに安いのはおそらく、品質以上にマーケティングなのでしょう。新世界、トップキュヴェはやや高めでも需要がありそうですが、ミドルは価格競争の世界でしょうから。 その推測からミドルがいちばんお買い得で、トップは何しろ今のブルゴーニュが高騰しているので、ずいぶん安く感じられるのではと思います。 エステートは、値段を考えればよきできた味わいです。ひたすら白桃と白い花のニュアンス。ボーヌというよりマコン的で、それもややシャバイ酒質のネゴシアンものを思わせます。 マックス・レゼルバ、写真を撮り忘れて瓶を捨てちゃいましたが、明らかにランクアップ。塩味と軽いミネラル感が加わり、ちょっとシャブリらしいニュアンスも。ただ果実味は太く、温度が上がるとややダレた印象に。 アコンカグア・コスタは、前銘柄よりも塩味、ミネラルの質が上がり、果実味と酸も少し締まった印象に。大きめのグラスで飲んでも、味わいがバラけません。 ただし、やはり少々優等生的な味わいで、積極的にリピートをしたくなるまでではなかったです。 その上のラ・ピザラはこれより3倍強の価格で、自分のデイリーの範疇外なので、そのうち誰かと飲んでみようと思います。1本だけあるベテッィグと一緒に。またラ・ピザラはピノも買ったので、同時に開けるのも面白いかもしれません。 おそらくこのラインナップは、なるべく万人受けしそうな味わいに調整されているのでしょう。そしておそらくベテッィグのほうは、当主の好みが投影された味に仕立てているような気がします。 正統ブルゴーニュ愛好家の方であれば、飲んだ3本であれば、かろうじてアコンカグアが許容範囲。でも評価は高くない。と予測します^^
2021年03月05日
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シャトー・モーヴサン。ムーリス、2006年。今はレオヴィル・バルトンに買収されて品質向上が目覚ましいそうですが、その前の時代のもの。近所でデイリー価格で売っていた、ほどほど熟成ボルドーだったので。大きいグラスより、ティスティンググラスで飲んだほうが要素が拡散せず、美味しかったです。メルローが多くて柔らく熟成していました。赤系果実が優勢な、こじんまりと優しい味わいに、レザーやドライフラワーの熟成香。スパイスは控えめ。楽しめました。フェヴレの12年。クロ・デュ・ロワはモノポールのミグランより、ちょっとだけ高めに設定されているのは、メルキュレの中での畑の位置づけなのでしょうか。ひたすら赤系果実とほんのわずかに収斂性を感じるタンニン。堅めの味わいでした。熟成のニュアンスは、さほどありません。意外ですが、もっと熟成が必要なワインなのかもしれません。フランボジエールのほうがチャーミングで柔らかい味わいなので、ディリーには早くから楽しめるかも。PS もしかするとこの記事をご覧の方にもいらっしゃるかもしれません。「FBメッセンジャー乗っ取られ」でご迷惑をおかけした方がいらしたら、本当に申し訳ございませんでした。有名なスパムメッセージだったことが後でわかりましたが、さも送ってきそうな人物からだったので、反射的にタップしてしまいました。FB離れしていても、登録している限り、その手の情報に対してアップデートしていなければいけないことを思い知らされました。このブログもそうですが、SNS離れはたぶん、自分の嗜好がより共感を呼びにくい方向に向かっているからだと思います。「美味しすぎないほうが美味しい」とか「ピノよりグルナッシュ」とか、「ワインよりラバー」とか(笑)。売れないバンドも、いよいよ売れない方向に向かっているし……。
2021年02月26日
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ラ・シレーヌ・ド・ジスクール[2005]ジスクールのセカンド。ファーストやオー・メドックに比べると、生産量が少ないせいか、さほど出回っていないようです。本拠地の若木でつくる銘柄のようです。人魚、ファーストがゴールドでセカンドがシルバーというのが何だか良いです。旨い。と思ったのは、たぶんこの手の味わいを欲していたからだと思います。軽いグリーンノートと炙った肉のニュアンス。ある種の獣性がいい感じでした。2日目になると、この獣のニュアンスがぐっと控えめになり、なめらかで柔らかな酒質が際立ち、バランスが取れてきました。でも、初日のインパクトも好ましかったです。ジスクール自身、ボルドーにしてはやや腰砕けというか、愛想のよい造りをしていますし、ポイヤックなどと違って、鉛や針葉樹のニュアンスはほどんど感じられません。ただ、ある種のカベルネの収まりの悪さがあって、そこが魅力に思えました。このブログを改めて見てみたら、10年前の9月から始めているのですが、カテゴリーを見直してみたらブルゴーニュが511件に対して、ボルドーは23件。これまで飲んできた本数は、実感的にはほぼ等分な気もするのですが、この10年はなんやかんやでブルゴーニュに偏ってきたようです。逆に言えば10年も偏ったので、近年ちょっと他の味わいが恋しくなってきているのかもしれません。ボルドーは温暖化を意識して、グルナッシュを試したりしているので、これから面白くなりそうです。ほかに最近リピートしたワイン。この手のプレステージシャンパーニュも、難しいですね。この方向性の味わいを求める人と、セロス系の味わいを求める人、この先どっちが多いのでしょう。個人的には最近、セロスの美味しさを再認識しています。コスパ抜群のエステザルグ。そのベーシックキュベのコレは、サンソー&グルナッシュみたいですが、頗る美味しかったです。18年は、今まででいちばんのような気がしました。
2021年02月22日
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フィサン・レ・クラ[2014]/ドメーヌ・ベルトー上位を飲んでいないので、あくまで下位のワインに関してですが、ベルトー、何にも邪魔されずに赤系果実の醍醐味がストレートに味えた2013に比べて、一転2014年は、どこか引っ掛かりのあるキュヴェが多かったように思います。このワインもリリース直後には、ややヴェジタル&オリエンタルな印象がありました。瓶熟で他の要素が出てきたからか、そのニュアンスは消えつつあり、バランスがとれてきてますが、どこかいなたい印象が少しだけ残っていました。家飲みとしては、充分満足できるレベルですが。栽培なのか、醸造なのか、アペラシオンなのかは不明ですが、上位はきっとこの傾向があったとしても、熟成によりよき陰影になって、個人的にも好ましい味わいになっていくような気もします。とはいえ、ここのところ連続でブルゴーニュの赤を開けたら、やや飽きを覚え、ブルではないものが飲みたくなりました。もっと良いブルゴーニュを飲めば飽きないのかもしれませんが、家飲みの予算を昔と変えずにいると、ブルゴーニュの場合必然的に下位互換になってしまい、ニュイだと村名フィサン、マルサネくらいで留まってしまいます。最近はブルにはない、スパイス(ローヌ系)やグリーンノート(ボルドー系)がある赤ワインを飲みたいと思うことが多くなったのも、そのせいかもしれません。ボルドーからブルゴーニュに嗜好が移った昔は、もう戻れないと思ったのですが、さにあらずですね。最近、針葉樹とか鉛筆の芯のニュアンスを味わいたいなあ、と思ったりするので。
2021年02月12日
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ちょうど50歳を迎えたSさんに寄せて。セロスのミレジム05。嗅いだ瞬間にセロス。ギョームのほう。2度目ですが、明らかに美味しくなっている! 息子も将来が約束されている味わいです。ラモネのモン。このレベルだと、ブル白に飽きたという言葉を撤回します。いわゆるラモネの「樹脂」の最高峰の味わい。若いけど旨い。節目だと、ついヴィンテージにこだわってしまいます。71をポチッたのですが欠品との連絡。Sさん20歳のヴィンテージ。普通のよく育った古酒。でも普通、でした。だいぶ前に同じものを飲んだ時よりは少し熟成が進んでいましたが、まあ04とは思えない濃度。でもGCであることは十二分のわかる味わいでした。ヴィンテージ不明のシャルル・ノエラ。後のルロワのボーモンですね。ジャストの71か、あるいは78? 良年なのがわかる味わいでした。ジャスト71のハーフ。ブルシャンの方たちも許すボルドー。甘露でした。セロス親子とラモネの、アタマ一つ抜けたレベルの高さが印象的でした。年末にYさんがちょうど半世紀になるので、ワイン探しを始めました。
2021年02月08日
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18年から、この名称になったそうです。前年まではコトー・ブルギニオン。だったら、買っていなカテゴリーはヴァン・ド・フランスだそうで、ガメイを入れてもいいので、この名前にしたのでしょうか。モレ村内の畑との触れ込み。 初日がよかったです。ちょっと前のグロフレの感じで、やや酸度が低く、垢系果実がたっぷりめ。シンプルだけどスムーズな酒質。値段もそうですが、HCNとさほど遜色はないレベル。2日目は、ややタンニンが出張ってきました。サクッと若飲みするのにふさわしいブル赤でした。仕事で出かけた先が信濃屋の隣で、ひさびさに覗いてみたら積まれていたワインでした。しばらく行かないうちに信濃屋、ブルゴーニュが増えているような気がしました。ご時世?
2021年02月04日
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最近飲んだこの2本とも、初日は「新世界的なシャルドネとピノ」と感じました。よく熟したぶどうのニュアンスでしょうか。2日目になると急に「ブル的」な味わいに感じました。マスキングされた要素が空気に触れて立ち現れたせいでしょうか。そしてこれはワインの格の問題かもしれませんが、2日目はブルゴーニュグラスよりINAOのティスティンググラスのほうが美味しく感じました。それも「ブル的」に美味しいという意味で。この先も、家で飲むのはまあこれくらいのレベルなので、バーガンディグラスの出番がいよいよなくなりそうです。いやもしかすると、ブルゴーニュではなくグルナッシュ系や新世界のワインを飲むときに使いたくなるかもしれませんね。
2021年02月01日
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コート・デュ・ローヌ・ルージュ[2019]/ジャナスブルゴーニュだとエモナンなんかがそうですが、毎年、リリースの時期が早い生産者がいて、ローヌだとこのジャナスが先頭を切っている気がします。ということでもう2019年。14.5%でした。1/4量ずつ、4日連続で飲み進めてみました。ビールを1本飲んだ後だと、平日のアルコール耐性的には、それくらいの量がちょうどよいくらいになってしまいました。初日は、若いローヌらしいスパイス感が直截的に飛び込んで来る感じ。2日目になると果実の熟度と甘みがグッと乗ってきて、3日目、4日目とそれが落ち着き、各要素がバランスよく、だんだんだおと出てくる感じがしました。ジャナス的にはグルナッシュ命で、シラーなどはグルナッシュを若く飲むための補助品種と捉えているようで、ヌフパプなどよりデイリーのほうがグルナッシュの割合が少ないようです。南の並ワインの場合、3日目以降、グッと味が落ちることがままああるのですが、ジャナスは3日目が美味しかったです。4日目くらいになるとスパイスのニュアンスがかなり穏やかになる感があるので、そちらが好きな方も多いかもしれません。
2021年01月28日
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マルサネ・ロゼ・フルール・ドゥ・ピノ[2012]/ドメーヌ・シルヴァン・パタイユ初めてこの銘柄を飲んだ時は、ルーミエ、ラングロール以来の激うまロゼだと思い、いくつかのヴィンテージで複数本買い、経年変化を見たりしていたのですが。自分が期待していたような瓶熟した味わいには出会っていません。この2012年もタンニンが甘く、ではなく透明に昇華したような感じで、初期より白ワイン的な味わいになっていました。酸が綺麗で、特に2日目はソレが際立っていたのですが、それ以上それ以下でもないロゼ……。シャンパーニュのロゼはしばしば、赤ワイン的な熟成をするのですが、スティルのロゼの熟成はほぼ白ワイン的になっていく気がします。もちろんコレは、自分の狭い経験値の中での意見なので、赤ワイン的な熟成をするロゼを知っている方がいたら、ぜひ教えてほしいです!
2021年01月19日
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ブルゴーニュ・ピノ・ノワール[2010]/ドメーヌ・ドニ・バシュレ最近は高くなって手を出していないのでわかりませんが、リリースから2~3年以内だと、このクラスでも抽出が強めでタンニンの堅さが気になったバシュレ、タンニンが甘く溶け始め、広域なりのノイズはありますが、クランベリー系の果実味ともマッチして、楽しめる1本に育っていました。こちらは、ルジェでも「パスグラはパスグラ」という味わい。アリゴテよりは、他の造り手との差を感じますが、特別なものは見出せませんでした。リニエのほうが好みかもしれません。
2021年01月13日
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昔、塩の話でさる塩関係の公的機関の方から「自然塩という言い方はおかしいし、そもそも塩は天然のもの。少量の成分でうま味やミネラル感を感じるというのはエビデンスがない」ということを言われたことがあります。精製塩もそうでない塩も、基本的に味に変わりはない、名称でバイアスがかかっていると。。。そういう意味では、土地のテロワールのミネラル成分がぶどう、そしてワインの味わいに作用しているということもないのかもしれません。以前、マスター・オブ・ワインのイギリス人女性も、人がわかるほどのミネラルを土地からワインが受けることはないと言っていたような記憶があるのですが、私の英語力なので、定かではありません。年末に空けて6割ほど飲んで冷蔵庫に入れっぱなしだったバローのマコン・ヴェジュソン・ラ・ロッシュの2010年。開けた時は、黄果実に健全な酸化熟成感で重めの味わいで飲み進められれなかったのですが、1週間後に残りを飲んだら果実味にマスキングされていた綺麗な酸と石系のミネラル?がはっきりと感じられる美酒に変身していました。このミネラル感は、ラ・ロッシュという名称のプラセボではないと思います。もう一方のルジェ。一昨日、昨日の2日に分けてのみましたが、ルジェでもこれはのただの緑のアリゴテ味わい。このアリゴテには酸は感じますが、ミネラル感はあまり分かりません。でも金のアリゴテには感じるので、そうなるとテロワールではなく品種なのでしょうか……。
2021年01月06日
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ムルソー[2014]/ピエール・ボワソン年末、いつもの4人で飲んだ中の1本。初めて飲みましたが、評判のよい造り手だそうです。恵比寿の336のリストから。ブルシャル、一度タイトに向かった少し前の方向から、少しグラも感じる味わいの傾向に戻ったそうですが、なるほどこういう感じか!という美味でした。行き過ぎからの揺り戻し、というのは やはりあるようですね……。見返してみたら前回の記事は2か月以上前でした。その間は、自宅のリフォームのために仮住まいをしておりました。9月半ばからちょうど3か月。2週間以上前に戻ったのですが、ようやく片付いたのは大晦日の先日でした。時間がかかってしまったのは、片付けの「基準」に迷ってしまったからでした。仮住まいでは最小限のモノだけ出して、後は段ボールに詰めたままで過ごしたのですが、少し困ったのは服くらい(どんどん寒くなったので)。いかに無駄なものに囲まれて過ごしてきたかを自覚してしまったので、持ち帰った段ボール詰めの品々をどんどん捨てたくなってしまったのです。しかし、最小限のモノで暮らすの快適さももちろんありますが、少しのムダが彩りとうるおいを与えてくれるのもまた確かで、何となくすぐに捨てがたいと思ったものは残す方向に落ち着きました。持ち帰ったモノの2~3割くらいの処分で落ち着きました。年末のボワソンを飲んで、そんな自分の落としどころと似ているなあと思った次第です。いや、ちょっと違うか……。元旦は、写真撮り忘れのセドリック・ブシャールとカリピノのフリーマン。16年のアキコズキュヴェでしたが、すこぶる旨かったです。昨夜は房総に来て、イタリアンに画像のランソンを持ち込み。ドサージュのメイラードを感じる味わいはある意味古典的でした。元日はワインのセールにもアクセスせず、またまた卓球のラバーを購入。しかし、昨日はひさびさににネットでワインを購入しました。ワインへの関心も、少し揺り戻しが来るかもしれません……。世の中のこの先はいまだ見えない状況ですが、みなさんが少しでもよき日常を過ごせますように!
2021年01月03日
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グランダネ[2004]/ボランジェ仮住まいでも2日に1本のペースで消費をしています。週末、これまた放置をしていたこのシャンパーニュを開けてみました。家で開けたワインはいちおうカウントしているのですが、115本目でした。情熱が冷めたとはいえ、そこそこの本数を空けていますね。いちばん飲んでいた頃の6~7割といった感じです。最近開けた中では、抜きん出てこの泡が印象的でした。黒ぶどうの赤系果実がしっかり感じられ、時間が経って空気に触れるに従って、熟成のニュアンスが広がり、やがてモカ系の香ばしさが全開になりました。やっぱりRDより、好ましいかもしれません。
2020年10月26日
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先週末、引っ越しをしました。家のリフォームのための仮住まい。憂鬱な段ボール詰め。ワイングラスは、積年のいろいろな経緯で増えてしまったものを半数以上処分。さすがに金魚鉢クラスはもう使うことはないだろうと。残った大きさは、キャンティ、ボルドー、ブルゴーニュの標準クラスとシャンパーニュ用とテイスティンググラス。割れ物は業者さんに箱詰めをお願いしたのですが、大きめの段ボール1箱に収まりました。しまった!と思ったのは、残したものをすべて詰めてもらったので、仮住まいにワイングラスを使うためには、荷解きしなきゃ!きれいに詰めてもらったのを開けるのがもったいないので、100均で買いました。それでもリーデル・オーのボルドーグラスと見紛うまのがあって、デイリーを飲むのには問題ありませんでした。新居ではキャンティやサンセールを開けましたが、美味しく飲めています。容量は500ml。形状もまずまず。ワインは、引っ越し前に毎日のように開けたのですが、それでも家には10ケースほどのワインが残りました。4ケースほどは、ネットワインショップ経営のYさんに頼んで倉庫に。6ケースは仮住まいに。開けずにリフォーム後の家に戻す予定です。私の家のセラーはマックス60本くらいなので、それ以外のワインは半地下に位置する部屋のクローゼットの奥にしまってありました。夏は冷房かけっぱなし、冬は暖房を入れずに。ワインに夢中だった10年以上前に買ったワインが、そこそこ残っていたのですが、あれこれ飲んだ結果、赤はほぼ健全に熟成、泡はまちまち、白は酸化が進んでしまったものが多かったです。赤ワインの強さを、改めて感じました。冒頭のオーストラリアの自然派のカーリー・フラットのピノ・ノワールも、リリース直後に数本買ったものの最後の1本。以前に飲んだ時は要素が統合していなくて、やや歪な要素を感じ、「やはりブルゴーニュには及ばないか」と思ったのですが、引っ越し前に会食で飲んだところ、ブルシャン専科の友人も絶賛のルロワ系の熟成赤に変貌していました。スクリューキャップ、ワインセラーじゃなくても、ワインに力があればこんな風に変貌するんですね。古酒に夢中だったころ、懐に余裕がないこともあり、古酒バーではGCや1erばかりではなく、頻繁にレジョナルや村名を飲んでいました。レジョナルはともかく村名はびっくりするくらい美味な赤が多かったのを覚えています。そんな流れで、クローゼットワインも村名クラスが多いのですが、きっと美味しく熟成しているだろうと期待しています^^
2020年10月01日
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クロ・デュ・テュエ・ブッフのガメイ。実はもっと樹齢の若く安いキュヴェを注文したのですが、お店の手違いで売り切れていたとのことで、同じ値段でいいからと提供してくれました。その分、たぶん深みのある味わいだったと思うのですが、2018年だけあって熟度がしっかりしていて、想定より濃い味わいでした。夏に飲むなら、たぶんもっと軽く仕上がったであろう売り切れ銘柄のほうがおいしく感じたかもしれません。まあそうは言っても、この手のロワールのガメイを飲むと、有名どころで最近はいいお値段のビオボージョレより美味しく感じてしまいます。2018年のシャブリは何本か飲んでいますが、ヴォコレも例年よりこっくりとした味わい。これもまた、ですが、同年のコート・ド・ボーヌのレジョナルクラスと比べると、酸もミネラルも感じられ、好ましい味わいに思えます。将来的にシャルドネの最適地は、まさにシャブリになるのかもしれません。一転、想定よりいい意味で薄く、酸をしっかり感じられたのはこのワイン。この濃度のチリピノを飲んだのは初めてです。近年、世界的にとても評価の高いエラスリス。このレンジのピノでも見事な仕上がりで、ブラインドだったら、冷涼畑のニュージーランドだと言ってしまいそうです。このワインよりはるかに酸がなく、赤系果実のニュアンスに乏しいブルもままあるような気がします。南半球の2017年なので、多少の瓶熟もプラスの働いたのかもしれません。
2020年08月28日
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暑い日が続きますね。ワインもダラダラ飲み。先日の白に続き、13年の赤。線が細い赤系果実。数年の瓶熟の恩恵は感じられず。夏は、セパージュにアリゴテが入っていると美味しく感じます。でも家の食事と合わせるなら、赤ぶどう多めがやはり好み。シュナンのペティアンは、辛口は単調に感じます。半甘口のほうが、個人的には好きです。ちょっと前にウメムラで売り出した安古酒。ブルは早々に売り切れ。ローヌとアルザスを買いました。ブログでアップした方も多く、枯れた?愛好家の琴線に触れたように感じました。このジコンダス、ガリーグの成れの果ての味わいは、ブルゴーニュとボルドーの古酒の中間のような味わいで、かなり楽しめました。こんな時期に!ですが、ライブハウス~会食。といっても150人収容の会場で、観客は20人弱。定員の1/6以下にするため、贔屓のバンドは昼夜公演に。開催できたのは、前売り券がそこまで売れず、2回公演にすれば、その条件を満たすため。当然、赤字だと思いますが、この時期に貴重な体験でした。あの空間でコロナ感染するのは、難儀なスカスカ状態。その後の会食も、そこそこ広い空間に我々だけでした。そこで飲んだこのサヴィニィが、出色の美味しさでした。ザクロ系の可憐な赤系果実。最近のマイブームは、モーゼルのリースリングの辛口。プロのソムリエさんにも、好む方が多いのですが、モーゼルならではの「鉱物感」というのが、少しわかり出しました。ワイン好きの成れの果てが、ドイツのリースリングやスペインのテンプラになると聞いたことがありますが、なんとなくわかったような、わからないような^^私もそうですが、更新が進まないワインブロガーさんたちは、たくさん飲んだ結果、ワインに淫せなくなったのかなあと思います(あと、これまた私がそうですが、SNSに食傷した?)。ただ、淫せなくてもワインはまあ楽しいです^^
2020年08月11日
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ワイン会、半世紀の節目の誕生会。メゾンのプレステージと当年の村名を持参したのですが、撮り忘れのボトル多すぎ……。このブログをご覧ください。大物揃いですが、印象的だったのはシュブスタンスとアラン・ロベール。酸化を敵ではなく、味方に付けたシャルドネは、スティルがなくてもいいやという気にさせてくれます。ソゼ、ルソー、ヴォギエはポテンシャル飲みでした。ワインに官能性への期待や淫したいという思いが入ってしまうと、充分な熟成を求めてしまうのかもしれません。一転、家のワインはデイリー一辺倒。疲れていると甘口を求めてしますうのですが、それでも食中には甘過ぎに思えます。コレを飲んで、モーゼルのリースリングのトロッケンを買い足しました。初日は、ガリーグと黒胡椒の風味が印象的。2日目は、数年の瓶熟の恩恵が出たしっとりした味わいに。このワイン、はるか昔に三田のコート・ドールのハウスワインだったのですが、当時の「牛のしっぽの赤ワイン煮」との相性が、抜群でした。初日は、まさにそれを思い出す味わい。ギガルのコレとスタンダードのコート・ロティは、値段以上の味わいだといつも思います。さらに熟成したローヌが飲みたくなり、リーズナブルなジコンダスとサンジョセフを買い足しました。赤も買った13年のリュリー。白は、キリメンジャン土壌ではないプティ・シャブリのような味わいで、細身で酸が目立ち、バックヴィンテージらしさはあまり感じられず。コレも飲んだ結果、ヴォコレとジョフロワの並シャブリを買い足す結果となりました。実は家の全面リフォームのため、秋から2か月ほど仮住まいをしなければならないのですが、なぜかワインの在庫が増えています……。
2020年07月27日
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バックヴィンテージで売っていたケレン時代の06のパスグラを飲んだことがあるのですが、個人的にツボの嵌ったチャーミングな赤系果実+熟成感でした。これも最新ヴィンテージですが、将来は同じような味筋になりそうです。パスグラ、RPの影響を受けていた昔、ルジェとラファルジェの2つがよいと書いていたので、探して飲んでいた時期があります。ルジェはよく覚えているのが、渋谷駅のデパ地下で99のレジョナルとパスグラが確か3,000円と2,800円で売られていて、その日大量の荷物を持っていて1本しか買う気が起きず、「ここはパーカー先生のご託宣の通り!」とパスグラだけ買って帰り、飲んでみたらおいしいけど格別なことはなくて、「ルージュにしとけばよかった」と思った記憶があります。実は買った翌日にも行ったのでうが、ルージュは売り切れていたんです。。。親族が危篤になり、いざという時には車を出すことになっていたので、アルコールを飲まない夜が10日以上続いていました。こうやって飲むことができることになったのは、慶事とはいえない事態が出来したわけなのですが、断酒明けのリニエのパスグラのチャーミングな味わいは胃の腑に染みました。ワインなくても平気じゃんと思っていたのですが、飲めば飲んだで美味しいですね。飲みながら、ネットでワインを買い足しました。
2020年07月11日
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マニャンが買収したとというレミ・スガン。柔らかくチャーミングな赤系果実にほんのりビオ香。珍しく村名を買い足しました。もしかすると外れボトルだったかもしれないシルヴァン・ロワシェ。果実味はぼんやり甘く、酸もミネラルも不足気味。18らしいのでしょうか。ウーバーでタイ料理を注文した際に開けたらドンピシャだった、モンサラのセミセック。コドーニュの半甘口もそうですが、苦みと辛みのある料理とカヴァのセミセックの相性は、ゲビュルツ以上だと思います。
2020年06月23日
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2か月半延期でワイン会。日仏おばんざいのお店、ケトハレで。2回目の訪問ですが、料理のレベルは高いなと改めて思いました。ブルシャンがデフォルトのメンバー6人で。1本目の泡は、持参したスペシャルクラブ。古いカテゴリーの味わいなのですが、外さない安心感があります。アプリコットジャムを薄く塗ったクレープのような風味。酒質はリッチ。こちらは新しい味わいのビオシャンのロゼ。デュフールでした。サヴァールと2枚看板で贔屓にしているIさんが持参。当初、還元的でしたが、ほどけるとノンドゼのタイトな綺麗目な味わいに。この蔵によく訪問しているというTさんからシャン・ガン。今となってはヴァンサンより安心してワイン会に持参できるかもしれません。標高の高そうな酸とミネラルですが、果実味も充分。まったく同じエチケットですが、Dさんが持参した白と私が持参した赤。赤は、皆さんの飲みたいというリクエストで。それに合わせて同年の白を持ってきてくれたのですが、Dさんはビーズは白のほうが美味しいと思っているとのこと。確かにこの村名は、ルーロなどにも感じるピッチが高めの酸とミネラルがあり、クラス以上の味わいに感じました。一方の赤は、ボーヌのビオらしい嫋やかな味わいでしたが、格別なものは感じられないといいうのが一致した意見。というのも、Sさんの赤が2012年で、経年以上の熟成感はあったのですが、ビーズとは隔世の美味しさだったので。どのクラスを飲んでも期待を裏切らない、いやエチケット以上のパフォーマンスを見せてくれるルジェは、昔のルーミエのよう。ミルフィーユのような赤系果実の重層性は、こういう液体があるからブルしか好きじゃないというワイン飲みが出現しちゃうんだよなあ、という文句なしの美味しさでした。〆はYさんの泡。ワイン屋のYさんには、お店のソムリエさんが、試験に合格してから会っていなかったので、プレゼントのシャンも別に用意してもらいました。ソムリエくんは、外房のイタリアンからケトハレに転職。ヴァンシーも今どきの代替わりした造り手らしく、ドサージュ少なめのビオ味でしたが、オジェのシャルドネの力が、柔らかさの中に果実味のハリの強さを感じました。気が付けば、結構長い時間が経っていました。ワイン会は、余計な会話がたくさんできるからいいですね。全員が同じ話題に乗らなくていい、分散感がオンラインにはない居心地の良さですよね。
2020年06月21日
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ヴォーヌ・ロマネ[2012]/ドメーヌ・ファブリス・マルタン 仕事で3か月ぶりに京都へ行きました。 知り合いの料理を仕事にしている方たちの中には、しょっちゅう京都へ「食べ」に行っている熱心な京料理好きがいるのですが、最近その方たちがリピートしている和食店に、3月に続いて行ってみました。 前回はたいへん満足して再訪と相成ったわけですが、美味しさは変わらずとも、ちょっとだけ飽きてしまいました。 お店を教えてくれた方々、長年の京都通いで、高級料亭、カウンター割烹を経て、自分で選べないおまかせコースみたいなものに食傷しているので、行ったお店もコースがなく、あれこれ単品で食べられる使い勝手のよい京料理なのですが、多くの料理がきちんと仕事をしていて、しかもたんぱく質中心。 途中で、もっと料理をしていない青菜のおひたしとか、万願寺のおかかじょうゆがけみたいな料理が食べたいなあと思い出したら、何だか食が進まなくなってしまいました。 しかし一緒に行った同年配の仕事仲間も、まったく同じことを思ったそうで、次回はもっと居酒屋的なお店があるそうで、そこへという話になりました。 でも、そういうお金が取れない料理を外で食べたくなるのなら、家でつくれ!という話ですよね。 さて帰京して、このワイン。村名以上を持っていない造り手。古酒も絶品なのですが、若いワインも悪くありません。 VRらしい、すみれの花を思わせる香り。要素は単純でも複雑でもなくエチケットを裏切りません。下草、なめし皮、トリュフにこれからなりそうな要素が潜んでいて、寸止めな感じもよかったです。 相方はソースなし、塩としょうゆで食べた牛肉でした。
2020年06月18日
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A.R.ルノーブル・ブラン・ド・ブラン・グラン・クリュ・シュイイMAG14好みの味わいのブラン・ド・ブランでした。リザーブワインをマグナム瓶で熟成させているキュヴェ。確かにボランジェにも通じる味わいです。とても香ばしく、アプリコットとバターをたっぷり塗ったトーストを思わせる香り。コント・ド・シャンパーニュのエレガンスを少しだけ減じ、ブラン・ド・ミネレールの厚みを少しだけ削ったよう。というか、あの系統のブラン・ド・ブランがもう少しリーズナブルに味わえる1本。なので今の私だったら、コート・ド・ボーヌの白ワインの代用になり得ます。
2020年06月10日
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ヴァン・ド・ペイ・ド・ヴォークリューズ・レ・プラン[2011]/サンタ・デュック2か月以降ぶりに、県越えして外房へ。停電を経験したセラーからの、残りわずかなうちの1本。グルナッシュ、シラー、メルロー、カベルネソーヴィニヨン、ムールヴェードル。熱の恩恵を受けた、好例のような味わい。ノンヴィンのエリタージュより、おそらく熟度の高いぶどうで造られているので、より濃度がある代わりに、タンニンのギシギシは長く残る印象。しかしながら、各品種が溶け合い、タンニンはすでに甘く丸く柔らかくなっていて、南のワインの美点が詰まったワインに変身していました。促成栽培とはいえ、満足度大の1本でした。通常の熟成だと、こうはいっていない気がします。
2020年06月08日
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キャンティ・クラシコ・レ・コルティ[2004]エノロゴがカルロ・フェリーニのデイリー・キャンティ。これもまた15年近く常温放置。現行ヴィンテージでも、ほとんど値段が上がっていません。短いコルクは、半分くらいまで色が変わっていました。ドライチェリーの果実味に、チャーミングな赤じそ系の酸。軽い美味しさが身上のレ・コルティですが、中位のボディのまま、健全に熟成していました。心地よい腐葉土の香りが印象的で、オー・メドックの熟成ボルドーにも通じる味わいでした。ときどきキャンティ・ルフィーナの古酒が売られていたりしますが、どこか果実味に芯が抜けたような味わいになっていたりするのですが、正当クラシコの地力なのでしょうか、果実味のコアはまだまだしっかりしていて、あと10年放置していても大丈夫そうな気がしました。
2020年06月07日
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ブルゴーニュ・コート・ドール・シャルドネ[2018]/アルヴィナ・ぺルノ孫娘の造るワイン。蝋キャップ、長いコルク。ボトル数を表示していたり、わざわざ「コート・ドール」と銘打っていたり。ポール・ぺルノのレジョナル6区画のうち、毎年3区画を選んで造るそうです、18はよく熟したので、酸が残った畑を選んだそう。プレステージキュヴェのようなスペックですね。老舗の菓子メーカーが別ブランドで、材料を厳選して、包装にも凝って出すのと似ています。とちょっとディスってしましましたが、味わいはスタイシッシュ&タイト。ミネラルははっきりと感じますが、初期的で、開けたてから愛想がいいわけではありません。果実味の要素は広域並みですが、丁寧に仕込んだことがよくわかる味わい。香りは白系中心で、今どき感ありの若い味わいです。ピュリニィ村の広域であれば、こうあるべきだろうという味わいに思えました。ポールとは違う方向性ですが、コチラを好む方も多そうです。上位の味わいは、間違いなくステップアップするでしょうし、本家よりへたりにくいと思います。個人的には、美味しいけど楽しくはないワインでした。同じ価格帯を家で飲むならグロフレのオート・コートの、ちょいと享楽的な黄色が強いワインを選ぶかもしれませんし、もう少しリーズナブルな本家でもいいかも。とちょっと辛口なインプレになってしまいました。孫娘には甘そうですが^^
2020年06月03日
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家で晩ごはんがデフォルトになると(近所に外食に行くことが週1くらいはあるとはいえ)、ワインはちょっとした目新しさを与えてくれるため、ついつい毎日飲んでしまう習慣ができました。毎夜なので、値段もリーズナブルにしたい&飲んだことがない銘柄を探すとなると、ネットで初めてのお店を利用することが増えてきます。可もなく不可もなしが続いたのですが、この2本は、それよりさらに「もうひとつ」だった白と赤。バルザック&ソーテルヌの造り手のセックは、本家の出来を知るのにいい試薬みたいだと思っているのですが、この銘柄は青さが目立ち、アフターにも軽いエグミがありました。イグレックと比べてはいけないのですが、このカテゴリーは安いものでも甘さはないのに貴腐のニュアンスを感じることがあるのですが、コレは皆無でした。蝋キャップにこのエチケットなので、知らない造り手でもビオ香のする軽いガメイを期待していたら、新世界のグルナッシュやジンファンをちょっと軽くしたような味わいで、これまた想定外でした。よくみたら度数は14.5%。コンサルがローヌの造り手のようで、本当にグルナッシュでも混醸したのかと疑いたくなる味わいでした。毎日の「ちょっとした目新しさ」が、嬉しくない方向に行くと、その日が「終わりよければ」でなくなるので、ちょいと悲しいです。
2020年06月01日
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シャブリ・サント・クレール VV[2018]/ジャン・マルク・ブロカール10年くらい前のワイナートのシャブリ特集で、ヒュー・ジョンソンのお気に入りとして紹介されていたワイン。ノーマルとは違う区画で仕込まれていて、他の造り手のGCと混ぜてブラインドさせて、間違えるのを楽しんでいたそう。現地試飲でも「並みのグラン・クリュはけ散らしてしまう」とコメントされていました。確かに、ただのサント・クレールとは違う印象。バランスよく果実味、酸、ミネラルが配置されています。ただ少しお行儀がよく、さらに言えばいつもブロカールに感じる、どこかツルンとしたテクスチュアで、要素は村名並みに思えました。ブロカールは自分たちのワインは「他よりヨード香が強い」と言っていますが、このワインを含めて、そういう印象はありません。ただびっくりしたのは、飲み干して放置してあったワイングラス。翌朝、液体は残っていないのに、洗う前に嗅いでみると、びっくりするくらいの芳香が!リリース仕立ての2018年なので、まだまだポテンシャルを発揮していないシャブリなのかもしれません。
2020年05月19日
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サヴィニ・レ・ボーヌ[2017]/ドメーヌ・シモン・ビーズ前回の夕飯の後、初のズームワイン会で飲んでのは、ちょっと前に話題になったこの銘柄でした。蟄居しているうちに、すっかり存在を忘れていましたが、みな飲んでみたいと言っていたのを思い出し(でも、オンラインなので飲んでもらえないわけですが……)。シラーズカベルネを飲んだ後、遠隔とはいえ、みなさんとひさびさに会ったので、ワインより近況話のほうに関心が行っているという悪条件。しかし。そんな悪条件でも、確かにコレは旨かったのです。いわゆる当たりボトルだったのでしょうか?開けたてから、この造り手の印象をくつがえす軽やかさと柔らかさ。羽毛感と和三盆感。確かにスゴイワインではないのですが、エピキュリアンなピノノワールでした。村名格として、とても完成度の高いワインでした。しかしながらズームという味を共有できない環境なので、味わいについてはみなさんに一切コメントせず^^未定の次回のリアル飲みの際、この銘柄も持って行こうと思いました。
2020年05月12日
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クヌンガ・ヒル・シラーズ・カベルネ[2027]/ペンフォールズ最近、昔よく聴いていた曲や読んだ本を、聴き直す&読み直しても楽しくない気がしています。世の中が前に進んでいないから、過去に戻る行為が後ろ向きに感じられるからでしょうか。その代わり、たとえば少し前の楽曲でも自分がスルーして聴いていなかったものは、自分にとっては新しいので、聴いていて楽しいのです。いまはBiShとindigo la Endがヘビロテです。断捨離の大かたづけで、この本が発掘されて読み直してみたら、面白かったです。奥付を見たら15年前の本でした。読んだ頃、自分が興味があって飲んだワインではなく、関心がなくて読み飛ばして存在を忘れていたワインがいくつかあり、それがまた新鮮に感じたのです。また読み返してみての雑感としては、やはりソムリエさんなので、家で飲みワインと食べるものは不即不離な方が多いなと。このペンフォールズも、当時だったら絶対飲まなかったワイン。たぶんグランジも飲ませてもらった記憶がぼんやりあるのですが、当時は関心がなかったので、もったいないことをしました。これはイタリアンの高級リストランテのソムリエさん(当時)が薦めていたワインで、彼は家で飲むときは、スーパーやディスカウンターで同じようなセパージュのワインを数本買って、ブラインド試飲を数日かけておこなうそうで、カベルネ系で美味しかったのがコレとのこと。近所の成城石井で17が、ライフで18が、値段も10円違いで売っていたので、両方買ってみました。まずは17を。すき焼きに合わせてみたら、濃度とジャミーさがシンクロしていて、14.5%も気にならず美味しく飲めました。間違いなく濃いワインですが、タンニンが多いのにシルキーで、シラーズ単体、カベルネ単体より、違う要素が多いので、意外に飲み飽きしなかったです。すき焼きという食べ物も、後半食べ飽きることが多いのですが、このワインと合わせたおかげで、いつもより美味しく感じました。その夜、ワイン仲間8人と初めてズーム飲みしました。感想としては、ワインな人々との飲みでも、何を飲むかはあまり関係ないかも?数を重ねると、また違ってくるのかもしれませんが^^
2020年05月11日
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ブルゴーニュ・ルージュ・ロンスヴィ[2013]/ドメーヌ・アルロープレソニエールとか、グラン・シャンとか、このロンスヴィとか、格下げになったジュヴレの下方の畑にワインには、何だかそそられます。貧乏性&その悲哀を応援したくなるので。昔、ラフェのグラン・シャンやアルローのロンスヴィにはノース・バークレー仕様の100%新樽のキュヴェがあったのですが、これが好みでした。上位の畑には邪魔に感じられるバニリンの要素が、このクラスの細い果実味に甘みを供給してくれるとみえて、同年のノーマルとレゼルヴを飲み比べると、オフヴィンだと村名クラスまでは新樽を奢ったレゼルヴのほうが美味しく思えた記憶があります。今じゃ、すっかり廃れた流儀ですが……。昨日のこのワインも開けたてはすみれと鉄のニュアンスが香しく、ちょっと集中した果実味に「おっ!」と思いましたが、空気に触れるとほどなく酸味基調になりました。もう一歩、でしょうか。連休中、ワインを20本くらい買いました。一度、古い知り合いがやっているビストロのランチに出かけましたが、それ以外の外食はなし。となれば夕飯どき、変化をもたらしてくれるのはワイン、それもデイリーワインなので、今回は新しいものというより、しばらく飲んでなくて、家で食事に合わせてみたいワインをあれこれ買ってみました。ジゴンダスとか、ボルドー・ブランとか、コトー・ド・レイヨンとか。ワインの味わいの多様性は、変わらない日常にちょっとした変化をくれるので、ちょっとワインに対する興味が戻ってきました^^実はロンスヴィを飲んでいるとき、珍しく使ったブルゴーニュグラスを割ってしまったのですが、その後キャンティグラスに変えたら、さらに酸味が協調されてしまいました。思わず持っていないメーカーのブルゴーニュグラスをネット注文してしまいました。ちょっと前には、グラスを捨てるよ予定だったのですが^^
2020年05月06日
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連休中のワイン。酒屋で10年以上寝ていたというシモン・セロス。健全に熟成していましたが、やはりアンセルム系の味わいにはなっていませんでした。アミノ酸不足でしょうか。また、ブラン・ド・ブラン、ノンドゼというスペックなので、メイラードの餌も足りないとみえて、香ばしさもあまり感じられませんでした。シャンを寝かすなら、赤ぶどうが入っているほうが有利?ひさびさのボルドーは、シトランの11年。メドックの赤の美点はやはり、タンニンの骨格の美しさでしょうか。それはこのレベルのプチシャトーでも感じます。この建物感が、古参は鉄筋でもコンクリートでもなく木製なので、2日目、3日目と少しずつやれて風情が出てきます。南のグルナッシュとかだと、粗野から洗練なのですが、ボルドーの場合、上手くいくとちょっとした色気が出てくるのがいいですね。今でも十分アルコールに弱いのですが、もっとダメになったらボルドーを毎日1、2杯づつが楽しそうです。ヴェルジェの18年。グラン・エルヴァージュは、かつてはピュリニィとムルソーのぶどうで造られていましたが、今はマコンの特別区画という触れ込みです。コート・ドーボーヌのいいぶどうが入手困難になったからでしょうか。一口飲んで、ザ・マコネという味わいでした。白桃のニュアンスが強く、ボーヌのシャルドネを思って飲んだ方だったら、かなり低評価かもしれません。ヴェルジェも、軽めの抽出になったようですが、マコンのぶどうはボーヌほどのポテンシャルはないので、やはり強めに絞ったほうがしれません。18年にして、期待外れ。先日のバローの方が、3枚くらい上手でした。そして定番の、ですが意外に間が空いたビオロワール。ボノームが日本のインポーター向けに造るキュヴェ。唾液腺を刺激するレモンカード様の酸に思わず「旨い」と声が出てしまいました。完熟感と抑制の効いた旨みのバランス。18年は、ソーヴィニヨン・ブランにムニュ・ピノを合わせたようで、それがこの完成度に繋がったのでしょうか。しばらく、こういう白でいいやと思いました。赤も飲みました。18年は、ガメイとカベフラ。これまた見事なザ・ビオ赤。ガメイのジャミーさとカベフラのグリーンノートがいい具合に混ざり合って、ちょっとした複雑さを演出しています。ロック、パカレ好きのデイリーになるのでは?白も赤も、ボルドーのような構成美はありませんが、また別趣の美しさがあります。ひと昔前、グランメゾンのソムリエさんの家飲みに流行ったのも、まったく違う世界の美味しさだからなのでしょうね。この白と赤は、思わず買い足してしまいました^^
2020年05月04日
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今は無きジャイエ・ジル、このクラスには新樽を奢っていないとみえて、ひたすら小さく堅い赤系果実と強めの酸。ガメイのニュアンスはほとんとなし。君主論のマキャベリとも関連のある、キャンティ・クラシコ。グラン セレッツィオーネだけあって、構造の大きいワイン。サンジョヴェーゼ・グロッソ100%だけあって、いかめしいのですが、ポテンシャルは充分。キャンティグラスではく、大きいグラスを使いました。ガングランジェでも、これはポール。酸もおだやかで、ペトロール香も控えめ。やや平板なリースリング。断捨離はひと段落。たくさん捨てました。最初は、何でも捨ててやるぞキブンだったのですが、やっているうちに実情に合わせて、やや寛容なキブンに変わっていきます。まずまず上手くいったような気がします。アチラも、厳しめに始めてそれから緩和していった方がよかった気がするのですが……。
2020年04月26日
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マコン・ヴェルジュソン・ラ・ロッシュ[2018]/ドメーヌ・バロー飲み始めて18ヴィンテージ目のバロー。その間に、ダニエル・バロー、ダニエル・エ・マルティン・バロー、ダニエル・エ・ジュリアン・バローと名前を変え、今はシンプルにバローだけになったようです。2018年のこのキュヴェは、ポテンシャルの大きさを感じる味わい。まだまだ初期的ですが、このまだ熟れていないろ南方果実の要素は、コート・ド・ボーヌのシャルドネにはほとんど見ない要素で、ごくごく堅いマンゴーのようなニュアンスがとても好みです。マコンのミネラルは、キリメリジャンこそ感じませんが、シャブリとコート・ド・ボーヌのそれを半分ずつ持ったような雰囲気で、厚めの果実味にマスキングされているものも多いのですが、このワインからはそのミネラルの豊富さが、しっかり感じられます。美味しい、です。絶賛断捨離中で、クローゼットやベット下の奥から発見される箱のいくつかから、大量のコルクが発見されました。これで1/4くらいでしょうか。デイリーもワイン会で飲んだものもあるようです。とっておいたものの基準はたぶん、標準以上に美味しかったから。だと思います。潔く全部捨てることにしました。
2020年04月22日
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