偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

2012.09.28
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カテゴリ: 銀輪万葉

 28日、29日と裏磐梯を銀輪散歩して来ました。(この記事は日付を遡って作成。実際の記入日は10月1日です。)
 27日、空路新潟に入り、28日朝7時過ぎの高速バスで新潟から会津若松へ。会津若松からJRで猪苗代へ。猪苗代から乗合いバスで裏磐梯ロイヤルホテルへ。11時過ぎにホテル到着。宅配便で送って置いたトレンクルをフロントで受け取り、早速に銀輪散歩へ。
 初日は五色沼、小野川湖など。2日目(29日)は桧原湖一周。3日目(30日)は台風17号の心配もあったので猪苗代湖銀輪散歩は取り止め早目に新潟まで帰って来ました。しかし、大阪の天候が荒れていて前便の大阪行き飛行機は途中で引き返して来て、新潟空港にて待機中。小生の予約していた最終便も天候調査中で飛ぶかどうかは分らないという。5時頃になって、待機中の前便が6時半に出発することになった、というので、それに便変更して貰って、無事伊丹に午後7時4~50分頃に帰って来ることが出来ました。
 ということで、裏磐梯銀輪散歩のレポート、本日より何回かに分けて掲載することと致します。

001富士山.JPG (富士山)

 往きの飛行機の窓から遠く富士山が見えました。

002烏と猫.JPG (猫と鴉)

 朝のバス待ちの時間に、新潟駅前の小さな公園に立ち寄ると、猫とカラスが・・微妙な距離で。新潟駅前朝7時15分発のバスで会津若松へ。
 会津藩は教育水準も高く、文武両面での藩士の士気も高く、幕末期に於いては「宝石のような藩」であった、というようなことを、司馬遼太郎氏が何かの本で書いて居られたかと思いますが、そのことがこの藩の悲劇ともなったと言うべきか、悲劇がその宝石の輝きを際立たせることともなった、と言うべきか。
 しかし、今回はそういう記憶の散りばめられた会津若松はやり過ごして、猪苗代から磐梯山の裏手の「宝石のような」五色沼など、自然探勝の銀輪散歩なのである。これも、ブログ友の画家、ひろろさんがそのブログに於いて絵画や写真などでご紹介下さっている風光に誘われての、フラリ思い付きの旅なのであります。

瑠璃色の 風も吹くらむ 磐梯の
            湖沼の秋の 道をたづねな (偐家持)

004会津若松駅電車(V.2012_10_01__09_07_42).jpg (会津若松駅にて)

 電車には、会津の郷土玩具「赤べこ」をゆるキャラ風にした「あかべぇ」が表示されていました。会津ライナー2号で会津若松から猪苗代へ。

010磐越西線.JPG (磐越西線、会津若松方向)

011磐越西線.JPG (磐越西線、郡山方向。猪苗代駅)

007猪苗代駅.JPG (猪苗代駅)

005野口英世三体像 (2).JPG (野口英世三体像)

 野口英世は猪苗代町の出身。野口英世記念館も近くにあるようだが、今回は立ち寄らぬままとなりました。
 桧原湖方面へのバス待ちの時間を、ガランとした駅前周辺をブラブラ。

005野口英世三体像.JPG (野口英世三体像説明板。クリックして拡大画像でお読みください。)

008猪苗代町のマンホール.JPG (マンホールの蓋)

009磐梯山.JPG (磐梯山は雲の中。駅前の広場から。)

 銀輪万葉とは言え、会津の万葉歌は1首あるのみ。

会津嶺 ( あひづね ) の 国をさ遠み 逢はなはば  ( しの ) ひにせもと 紐結ばさね
                               (巻14-3426)

(会津の山々に隔てられ遠くに離れているので逢えないなら、せめても
 偲ぶよすがに衣の紐を結んで下さいな)

 この歌で連想するのは、人麻呂の次の歌。

淡路の 野島の崎の 浜風に 妹が結びし 紐吹き返す
                 (柿本人麻呂 万葉集巻3-251)

 紐を結ぶという行為は、結びの呪力への信仰に基づくもので、親しい男女が無事の再会への祈りを込めて行ったもの。旅の安全を祈るものであるとともに、妻や恋人を偲ぶよすがでもあった。
 眉が痒くなったり、蜘蛛が巣を張ると、恋しい人の訪れがあると考えたり、衣の紐を結ぶことによって再会を祈ったりと古代人は物事に色々な意味付けをしていたのである。現代の我々が何でもないと見過ごすものも切実な意味を持っていた、ということで言えば、とても色彩豊かな世界が広がっていたということでもあると言えるでしょうか。

002裏磐梯ロイヤルホテル (2).JPG (裏磐梯ロイヤルホテル)

 猪苗代駅前からバスで30分弱。国道459号線でひたすら坂道を上って、磐梯山の裏側、桧原湖と秋元湖の中間位、五色沼入口の近くにある裏磐梯ロイヤルホテルに11時過ぎに到着。これより五色沼探勝に出掛けますが、続きは次回です。( つづく






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最終更新日  2014.04.20 19:10:38
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台風との掛け合い絶好調ですね  
偐山頭火 さん
来る台風を迎え撃ち、見事無事帰還とはさすがでござる。
以後、トレンクル行を楽しみにしております。 (2012.10.01 16:21:29)

Re:裏磐梯銀輪散歩<1>・新潟から猪苗代まで(09/28)  
いい旅をしてこられましたね。
台風の影響による足止めもうまくクリアできてラッキー。

>猫とカラスが・・微妙な距離で・・・
愉快な写真です、よく撮れましたね。

二日間の旅のレポートを楽しみにしています。


たまたまボクも所用があって、28日から一週間ほどの予定で千葉に来ています。
(2012.10.01 16:57:37)

Re:台風との掛け合い絶好調ですね(09/28)  
けん家持  さん
偐山頭火さんへ
 出発前に台風の情報はありましたが、進行速度から見て、台風の接近は帰阪した後と見込んでいました。然るに何を思った香急に速度を速めて・・まあ、最悪はもう一泊すれば済むことと考えていましたので、それ程慌てることもなかったのですが、帰るとなるとやはり何とかして帰れないかと思うのは性と言うべきにて、上手い具合に前便が待機中で空席もあるというラッキーにて、すんなりと帰宅できました。
 福島県下の有料道路は震災後無料開放されて居り、自転車の乗り入れも可能ということで、自転車族には有難いこととなっていますが、ギアチェンジの利かないトレンクルでは坂道は結構応えます(笑)。磐梯吾妻スカイラインが素晴らしいようですが、今回、少し磐梯レークラインを走ってみましたが、桧原湖を一周した後であっただけに、延々と続く上り坂に負けて、そこそこで引き返しました。
(2012.10.01 19:31:19)

ビッグジョン7777さんへ  
けん家持  さん
 お天気にも恵まれ、快適な銀輪旅となりました。
 台風による飛行機の問題も運よくクリア、万事こともなし、でありました(笑)。
 猫とカラスの、探り合い、見て居て飽きないものがありました。どうもカラスが一枚上手のようにて、猫をからかっているようにも見えましたが、ひょっとするとこの二人は顔馴染みで、毎朝このようなことを繰り返しているのかも知れない。そんな風にも見えたり、とバス待ちの退屈であるべき時間を愉快に過ごさせて戴きました(笑)。
 奥様のご実家は八街でありますか。
 茹でピーナツは若草読書会でもよく出ますが、東京から参加の祥麻呂氏がよくご持参されます。下戸のヤカモチが申すのも変ではありますが、確かにビールのおつまみには恰好のものでありますね。
(2012.10.01 20:24:56)

こんばんは  
会津藩と長岡藩ともに戊申戦争の敗戦側の藩ですが、
会津が薩長に対する禍根を強く残したのに対し、
長岡はあまりそのような禍根があまり残りませんでした。

自分なりに考えるに、北越戦争の辺りまでは戦力は互角で、力いっぱい戦い負けたといえるのでしょうが、
その後の会津戊申となると・・・もはや戦局はいかんともしがたく、殲滅戦に近いものがあります、
この形容しがたい悲壮感がのちの禍根となって残っているように思えますね。

会津藩も米沢藩も武器などの物資の調達には新潟港を利用していましたので、北越戦争で長岡藩が負け、新潟港が使えなくなったのは後の戦局に大きく影響を残しましたね。
(2012.10.01 21:01:56)

Re:こんばんは(09/28)  
けん家持  さん
ふぁみり~キャンパーさんへ
 戊申戦争の敗戦側の藩ということでは新潟も会津と同じことでありますね。
 仰るような側面は確かに考えられることでしょうね。負けるなら、早くに負けた方が傷は浅くて済む。喧嘩も戦争も同じですな。
 ならぬことはなりませぬ、この一徹な会津人気質が徹底抗戦となったのでしょうが、幕末期に京都守護職を命ぜられ、それを受けた時に朝敵の象徴と言うか、薩長の目の仇にされてしまうという運命の籤を引いてしまったということであったのでしょう。
 新潟人は同じ敗戦側として、会津人に連帯と親近感を今も抱いているものであるのでしょうか。大阪人はどっちでもない上、「なるようになりまっせ」でありますので、会津の気位の高さや一徹さとは対局の処に居るような気も致しますな(笑)。 (2012.10.01 23:18:34)

Re:裏磐梯銀輪散歩<1>・新潟から猪苗代まで(09/28)  
ひろろdec  さん
こんばんは~。
雑事に追われ。。やっとPCを開くことができました。

はるばるようこそ「よく来らったなし~!」とはこちらの方言で「ようこそおいで下さってうれしい~」くらいの意味でしょうか(笑

生憎の雨で噴火口が特徴の磐梯の姿が全然撮れてないのがとてもとても残念です~(涙
せっかく関西から愛車トレンクルでお訪ねくださったのに。。

(2012.10.02 21:41:55)

ひろろdecさんへ  
けん家持  さん
 個展その他でお忙しくされていたのでしょうね。365連休の閑人家持とは大違いです(笑)。ヒマジンなのにイマジンはもひとつのヤカモチです。
 初日の猪苗代駅前からは磐梯山は前山と雲に隠れて見えませんでしたが、2日目の29日の桧原湖一周(時計回り)の終盤には、山頂を隠していた雲も切れて、くっきりとその雄姿を拝することができ、写真にも撮れました。また30日の帰り道でも、猪苗代の駅からや磐越西線の車窓からもその姿を写真に収めることができました。明日以降の続編では、それらの写真も追々にご紹介する予定でいますので、どうぞご安心下さいませ。
 会津では「ならぬことはなりませぬ」ですが「浪速、河内」では「なるようになりまっせ」ですから、なるようになって、磐梯山も見えたという次第にて候(笑)。
(2012.10.02 23:52:54)

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