ＣＲＹＳＴＡＬ　ＤＥＷ

(C)ｙｕｒｉｓｏ >

　　長女の弁当ですが

　　いつものように眺めていたマーちゃんの手から離れてしまったの。

　　ううん、全部じゃないけど、おかずがね、ポトポトッと弁当箱から落ちてしまった

　　「うぁああああああああ～

　　せっかく作った弁当・・・うあああぁあ～　どうし・・・　うわぁあああ～」

　　どっかのセンセみたいに泣かんかったけど悲鳴が上がってしまった。

　　その声に驚いたマーちゃんはあああああぁああ～んと泣いてしまった。

　　いいの、いいの。そりゃね、せっかく作ったのが崩れちゃったらがっかりもするさ。

　　でも、元通りに入れときゃ大丈夫。わかりゃせんて

(C)ｙｕｒｉｓｏ

　　「○○、ねーちゃんには内緒な。知ったら食べへんでさ。いやがるやんか。」

　　私と娘とマーちゃんしか知らない早朝のできごと。

　　かん口令をしいておいた

　　その日の夕方、和やかに卓を囲んでいたところ。

　　「おかん。きょう、弁当ひっくり返したやろ。」

　　思いがけない言葉が長女の口から出てきた。

　　いやさ、ひょっとして、かな？とか思っていたけど、『やっぱり？』ってかんじで。

・・・

　　おおぉぉぉ・・・　バ、バ、バレてる

　　「ん・・・なんでわかった・・・」

　　「オカズにゴミついとったて」

　　『ええ～～～　ゴミんたぁついとったけぇ　わからなんだけど・・・』

　　「そお　・・・で、どした。食べなんだんけ」

　　「取って食べたわさ」

　　次女と私、苦笑い。

　　ひぃえぇ～　　あかんねぇ、「悪いこと」するとさ。

　　ちゃんとわかるもんやねぇ～。