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2023.10.15
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テーマ: 読書(8253)
書名


成瀬は天下を取りにいく [ 宮島 未奈 ]

感想

この本、面白かったです。おすすめ。
長くもないし、章に分かれているし、読みやすいからふだん本を読まない(面白いと思っていない)ような人、中高生にもおすすめしたい。
何より、滋賀県民は必読!(理由はあとで)

表紙とタイトルから、てっきり『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』や『 もしも彼女が関ヶ原を戦ったら [ 眞邊明人 ] 』みたいな話かなと思っていたらまったく違いました。いい意味で裏切られた。
完全にキャラ立ちの小説なんだけど、そのキャラが全然嫌じゃないし、自然なのが良い。

成瀬は、中学2年生の女の子。

なんでも閉店が決まった西武大津店に毎日通い、夕方のローカル番組のカウントダウン生中継に毎日映り込んで出演する計画だと言う…。
これまでシャボン玉を極め、けん玉を極め、エトセトラエトセトラで朝礼では何度も表彰され、新聞に掲載されてきた成瀬。
夢は200歳まで生きることだというちょっと変わった彼女の、青春と成長の物語。

M-1に出てみたり、丸坊主にして髪が伸びる早さを検証したり、「ちはやぶる」を読んで競技かるたを始めたり、地元の祭りでMCをつとめたり…。
とにかく成瀬のキャラクターがイカしていて、どんどん彼女が好きになる。
それを面白がっている、成瀬の観察者でありファンでもある幼馴染の島崎。
成瀬のことを疎ましく妬ましく羨ましく思う同級生。
そして、かるたの大会で成瀬に一目惚れした広島の高校生。
章ごとに視点が変わるオムニバス形式。

成瀬は膳所高校に通っている設定で、M−1のためにエントリーしたコンビ名も「ゼゼカラ」。
競技かるた大会のために広島からやってきた学生には、「ミシガンクルーズ」を勧める。
塞王の楯 [ 今村翔吾 ] 』もオススメしておいた)。
ちなみに芳しい反応は得られなかった。

この本に収録されている一作目「ありがとう西武大津店」は、第20回「女による女のためのRー19文学賞」大賞受賞作。
筆者はこれがデビュー作。
次の作品も楽しみ。


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最終更新日  2023.10.17 12:07:28
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