シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2007年03月28日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 夢をみる状態の正反対が、夢遊病や霊媒の状態であるという。夢を見ている人は完全に自我とアストラル体の中に生きているという。彼は、アストラル体の中では意識的な知覚をもってはいないが、肉体とエーテル体の外にいるときにも、完全に自我とアストラル体の中に生きているという。

 夢をみている人は自身の存在の中に突き落とされ、その中に浸されるが、そのとき、その存在は別の世界と関係づけられているという。このように、夢を見ている人はいわば彼自身の存在の中に、従って宇宙の中に、そして、ある程度は彼の肉体組織の中にも沈み込んでいるという。

 夢を幻(夢)でなく、現実のものにするには、アストラル体のなかに、超感覚的(精神的)世界を読み解くような(精神的)言語を形成できるかどうかにあるという。

 その正反対が霊媒と夢遊病者の場合であるという。人間が霊媒や夢遊病の状態になるのは、その自我とアストラル体が肉体とエーテル体の外にあるときだが、この場合、既に指摘したように、彼の自我とアストラル体は見知らぬ存在に乗っ取られているという。 

 なので、霊媒や夢遊病者は物理的身体(肉体)をもつが、その自我とアストラル体は肉体とエーテル体の外にあり、別の存在に取り込まれて抑圧されているという。そのため、霊媒は正しい仕方で肉体とエーテル体に影響を及ぼすことができないでいるという。

 例えば、普通、人間は、夢のない深い眠りの状態にあるときでさえ、肉体とエーテル体に影響を行使しているという。我々人間は、起きているときには内側から肉体とエーテル体に浸透し、眠っているときには、それらへの侵略を外側から防いでいるという。 

 このことは、もはや夢遊病者には当てはまらず、霊媒や夢遊病者は、その肉体やエーテル体をコントロールすることができず、いわば遺棄された領地のようになっているという。 

 現代では、健全な状態の魂の人の場合、その肉体とエーテル体に影響を及ぼすのは、植物や鉱物の力だけだが、もし、鉱物の力、いわゆる鉱物からなる地球の力が、肉体に影響を与えなかったなら、この力(重力)に依存し、我々人間は、歩いたり動き回ったりすることは不可能だったという。

 つまり、人間が肉体において、鉱物世界の力に与ることは許され、その状態は正常だが、それら鉱物の力は、エーテル体の中には入り込むべきではないという。



 動物や地上の人間の力が霊媒、或いは夢遊病者の肉体やエーテル体に働きかけるのは、肉体とエーテル体が放棄されるときで、実際、霊媒や夢遊病者の肉体やエーテル体は周囲の影響を受けるようになるという。

 丁度思考が夢のなかから、周囲の環境の中に移行するように、この場合には意志が人間から引き離され、周囲の環境と融合するという。

 霊媒や夢遊病者に指示して立たせ、歩かせることができるという。ジャガイモを差し出して、それが美味しい梨であるとか、その他のものだと示唆することができるという(催眠術)。

 我々が霊媒や夢遊病者に指示を出すときには、人間の我々が、霊媒と夢遊病者の肉体と直接的な関係を持つので、従って、霊媒と夢遊病者のエーテル体と直接的な関係を持つことになるという。

 霊媒や夢遊病者は、普通の人間の場合は肉体にのみ反映されるべき物理的な環境を、エーテル体の中にもってしまう。なので、普通の人間は、夢に似た状態の中で、彼自身を、彼の内部に属する精神的な世界に譲り渡すが、霊媒や夢遊病者は、外的な自然の世界に譲り渡すことになるという。

 さて、霊媒や夢遊病者の現象は、その状態自体が正常の範囲に止まる限り、正常な状態であるという。というのも、動き廻り、物を掴む能力等の種類の、活動遂行能力自体は、誰でも、正常時に真似して、魔法や夢遊病のようにできるからである。

 ただし、この活動は肉体にのみ限定されるべきで、エーテル体にまで及ぶことがあってはならず、もし、この活動領域がエーテル体に及ぶならば、正常な状態から異常な状態に移行することになるという。

 なので、夢を見ている人は完全に彼自身の内に生きており、霊媒や夢遊病者は、彼自身の外にいることになるという。

 霊媒や夢遊病者の肉体とエーテル体は、幾分自動人形と同じ仕方で機能し、外部から働きかけることができるが、それは彼自身の自我やアストラル体が、それらをコントロールし損っているからである。

 その結果、丁度、夢を見ている人の場合に内なる精神的な世界が創造されるように、霊媒や夢遊病者の場合には外なる自然の世界や、形態の世界、及びその起源全ての知覚可能なもの、時空に関係するあらゆるものとの合一が生じるという。

 我々が夢の世界に沈潜するとき、形態のない状態、絶えざる変容の状態の中に浸されるが、夢遊病者と霊媒が、ある指示の下で、意志を行使する世界のなかに、秘儀参入者が肉体とエーテル体をもって沈潜すると、そこでは全てが明確に規定されるのが分かるという。つまり、外からの影響の結果として生じる全ては、ある指示の下で非常な正確さをもって遂行されるという。 



 秘儀参入の立場から見ると、この反定律は最も興味深く、意義深いものであるという。秘儀参入者が夢の世界をイマジネーションによって満たそうとして、沈潜するとき、ある困難に出会うという。このことは既に述べたが、彼は、もはや重力の影響下にはなく、自分の足下には堅固な地面はない、と感じるという。

 夢遊病者は、無意識的にその世界に入り込むが、秘儀参入者が、この世界に入るときには、意識的に近づく必要がある。彼は常に意識を失う恐れを感じ、絶えずこの可能性に直面するが、完全な意識を保持するために、自分自身をしっかりと支える必要があるという。





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Last updated  2007年03月29日 01時02分48秒
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