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七詩
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2014年07月05日
テーマ： ニュース(100306)
カテゴリ： カテゴリ未分類
集団的自衛権の閣議決定、そしてある芸能人の覚せい剤事件の大報道がマスコミを席巻する中で、もう一つ、不思議な報道がなされている。北朝鮮による拉致事件で、北朝鮮は特別調査委員会を設置し、それを受けて日本も制裁を一部解除したという報道である。報道そのものはどこも政府発表の「垂れ流し」といってもいいようなものばかりなのだが、考えてみれば不思議なことばかりで、そしてその不思議に応える報道は全くない。
日本に生還した拉致被害者についての報道をみただけでも、拉致によってかの国にわたった日本人は当局の監視下というよりも管理下におかれていたことは確かなようである。そうだとしたら、拉致された日本人について当の北朝鮮当局が調査するということ自体無意味ではないか。自らの管理下にあるものを自らが調査などするわけがない。日本国が日本国公務員の給与支払い状況や受刑者の健康状況についてわざわざ「調査委員会」を作るだろうか。
そしてまた、調査対象がなぜ拉致被害者だけでなく、行方不明者、日本人遺骨問題、残留日本人と日本人配偶者にまで広がっているのだろうか。こうしたものだったら調査というのもわからないわけではない。シベリアに抑留された日本人で健康に問題のある人は北朝鮮に送られたという。そこで生命を落とした人もきっといることだろう。ちょっとひねた見方をすれば拉致被害者の調査の結果の出ないのを想定の上で、こうした部分でも調査結果を「成果」として喧伝するつもりなのかもしれない。
最後に最も大きな疑問として、北朝鮮がハイクラスの調査委員会を設置した意図はおそらく日朝国交締結を目標にしてのことだろうけど、日本の側には北朝鮮と国交締結の意図はあるのだろうか。かつて外務省の高官で国交締結に熱心だった人がいたということはつとに知られている。現政権の意図はどうなのだろうか。北朝鮮との接触は国交締結をにらんでのものなのか、そうでないのか。そして拉致事件の解決が条件というにしても、なにをもって「解決」というのだろうか。拉致された人々が全員生還したとしても、彼らにとっての歳月は取りもどすことはできない。全員生還し、しかもかの地でそこそこ普通の生活をしていたというのであれば、あるいは「解決」なのかもしれないがその可能性は少ないのではないか。
日朝国交締結がもしなされれば、日本から北朝鮮に莫大な「経済協力金」がいくこととなる。財政難の日本にそんな金がどこにあるのだろう。公務員の給与や生活保護、そして公共事業は国内にまわる金であるが、北朝鮮に流れる金は棄て金である。かの地のインフラ整備に使われるにしても、言語も文化も異なる日本企業が受注するとも思えないし、日本人の雇用が膨らむとも思えない。それになにより、あの国のあの体制がつづくかぎり核兵器、生物兵器などの資金にも使われることだろう。
一方で安保を声高に唱える政権が、北朝鮮との国交締結、そして天文学的な額のかの国への経済協力（経済支援）を画策するなど考えられないことだ。しかし、究極的に国交締結に可能性がないとしたら、北朝鮮側のああいった「調査委員会の設置」もまた理解できない。
日本に生還した拉致被害者についての報道をみただけでも、拉致によってかの国にわたった日本人は当局の監視下というよりも管理下におかれていたことは確かなようである。そうだとしたら、拉致された日本人について当の北朝鮮当局が調査するということ自体無意味ではないか。自らの管理下にあるものを自らが調査などするわけがない。日本国が日本国公務員の給与支払い状況や受刑者の健康状況についてわざわざ「調査委員会」を作るだろうか。
そしてまた、調査対象がなぜ拉致被害者だけでなく、行方不明者、日本人遺骨問題、残留日本人と日本人配偶者にまで広がっているのだろうか。こうしたものだったら調査というのもわからないわけではない。シベリアに抑留された日本人で健康に問題のある人は北朝鮮に送られたという。そこで生命を落とした人もきっといることだろう。ちょっとひねた見方をすれば拉致被害者の調査の結果の出ないのを想定の上で、こうした部分でも調査結果を「成果」として喧伝するつもりなのかもしれない。
最後に最も大きな疑問として、北朝鮮がハイクラスの調査委員会を設置した意図はおそらく日朝国交締結を目標にしてのことだろうけど、日本の側には北朝鮮と国交締結の意図はあるのだろうか。かつて外務省の高官で国交締結に熱心だった人がいたということはつとに知られている。現政権の意図はどうなのだろうか。北朝鮮との接触は国交締結をにらんでのものなのか、そうでないのか。そして拉致事件の解決が条件というにしても、なにをもって「解決」というのだろうか。拉致された人々が全員生還したとしても、彼らにとっての歳月は取りもどすことはできない。全員生還し、しかもかの地でそこそこ普通の生活をしていたというのであれば、あるいは「解決」なのかもしれないがその可能性は少ないのではないか。
日朝国交締結がもしなされれば、日本から北朝鮮に莫大な「経済協力金」がいくこととなる。財政難の日本にそんな金がどこにあるのだろう。公務員の給与や生活保護、そして公共事業は国内にまわる金であるが、北朝鮮に流れる金は棄て金である。かの地のインフラ整備に使われるにしても、言語も文化も異なる日本企業が受注するとも思えないし、日本人の雇用が膨らむとも思えない。それになにより、あの国のあの体制がつづくかぎり核兵器、生物兵器などの資金にも使われることだろう。
一方で安保を声高に唱える政権が、北朝鮮との国交締結、そして天文学的な額のかの国への経済協力（経済支援）を画策するなど考えられないことだ。しかし、究極的に国交締結に可能性がないとしたら、北朝鮮側のああいった「調査委員会の設置」もまた理解できない。
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