2003年06月26日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
「にっぽんの杉山、1セット先取しました」

「にっぽんの杉山、3回戦進出です」

……なんのこっちゃ!?

テニスのグランドスラム大会の中でも、最も歴史が古く、
最も権威があると言われるウィンブルドン大会の模様は、
今年もNHKこと日本放送教会が放映している。
そしてNHKは、“日本放送教会”の名を体現するべくか
なんなのか、とにかくやたらめったら、日本人選手の名を

なんでしょ、このナンセンスっぷりは?
確かに、まちがってはないよ。
この試合放送を見ている日本人の大多数が杉山を応援するのは、
たしかに彼女が日本人だからだろう。
しかし、テニスというのはあくまで個人スポーツであり、
プロテニスプレイヤーというのは個人経営者であり、
国を代表して闘っている訳ではまったくない。
彼女たちは、“個”として自分を最も活かしてくれる
コーチやスタッフを世界中から探し、自分を最も高く
買ってくれる企業とスポンサー契約を結び、
賞金を稼ぐために自腹を切って世界中を飛び回り、

わたしは、テニスの美学をそこに感じる。
テニスという競技はコートに立ったら恐ろしいほどに孤独で、
コーチが選手に接触するのはおろか、スタンドから指示を
出すことすら一切禁じられている。
どんな逆境に陥っても、気持ちを切り替えるために

競技の規定に則って進行していく試合内で何とかする以外に
ないのだ。
だからこそテニスという競技では、選手の人間性が
痛々しいほどに現れてしまう。
そしてだからこそ、見る者のエンパシーを呼ぶのだ。
これは、試合を傍観するものが無責任に抱く耽美的な願望
かもしれないが、でも真理だとわたしは思う。
そしてそのような図式の中において、“にっぽん”が
介在する余地などないはずなのだ。

もちろん、実際にプレイしている選手たちが「国の為に」
「応援してくれる母国の人たちの為に」と思ってプレイ
している可能性もあるし、それはそれで美しいことだとも
思うが、放送する側が選手に特定の意味を付与させるのとは
別問題だ。あの“にっぽんの”は、テニスの本質を濁してしまう。

話は変わって、今大会の杉山選手には、なんとなく“予感”を
覚える。
実は彼女、ここまでの2試合は、ランクが遥か下の選手相手に
フルセットまでもつれこむ大苦戦を演じている。
一方、浅越という日本人選手は昨日、ランキング9位の選手を
大激戦の末に破って3回戦にコマを進めており、現時点では
日本のメディアの注目度も、杉山より浅越に対するそれの方が高い。
でもこの雰囲気、なんとなく’96年に伊達公子がベスト4に
進出したときと似てるんですよ。
接戦をモノにすることで徐々に調子とコンセントレーションを
上げていき、しかもメディアの視線は自分にはあまり注がれて
いないために試合に集中しやすい……。
今大会の愛ちゃんは、デカいことをやってくれそうな気がする。 





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2003年06月26日 15時38分48秒
コメント(1) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


おたりま さん
なるほどね。<br>まったくの門外漢なのですが、<br>民放ならこの枕詞はつかないでしょうかね。<br>(ちなみに「日本放送協会」ですよ(^^♪ )<br><br>NHKだって<br>にっぽんのイチロー、にっぽんの松井<br>にっぽんのナカタ<br>とはいいませんものね。<br>やはり個人競技に対してつける枕詞なのでしょうか?<br>水泳とか、陸上とか。<br><br>にっぽんのUTADAともいわないですよねえ。 (2003年06月26日 23時27分18秒)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

☆aki☆

☆aki☆

お気に入りブログ

我輩はマジシャンな… sattoangelさん
foot001 foot001さん
プロサッカークラブ… ipizumiさん
我以外皆師也 芝浦小僧さん
人生のポートフォリ… ミドル英二@「ホンカコ」「ホンダソ」発行人さん

コメント新着

ゆう@ とうとう出ちゃったね うわさは本当だったよ。 http://himitsu.…

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: