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ペテルブルクの街外れの運河の近くにひとりの孤独な青年が住んでいました親しい友人もない彼は毎日散歩に出かけました同じように毎日散歩に来る顔見知りが有りますが挨拶はしませんでも、親しみを持っていましたところが或る日人々は居なくなりましたみなさんは別荘に出掛けるのですけれども、この寂しい青年には行くべき別荘はなく誰ひとり彼を誘ってくれる者は有りません或る日彼は運河の近くを歩いていてひとりの女性を見ました彼女は小さな声ですすり泣いていましたちょっとした危険から彼女を守った青年と彼女は明日も此処で逢えことを約束しました彼女は彼に私に決して恋をしないでくださいと約束を求めましたしかし彼はマルトに恋心を持ちました実は、彼女マルトには恋人が有り恋人は1年前に外国に行き帰ってきたらこの場所で逢おうと約束をしていたのですが約束の日に彼は来ず翌る日にも彼は来ませんマルトは泣きましたそんなときにマルトはこの見知らぬ青年に出逢ったのでした約束の日から4日経ちました悲しむ彼女を慰める彼そのとき、彼女の顔に喜びの笑顔が表れました約束の恋人が来たのでした
2024.09.12
自分の恋に気づくのが遅過ぎた男思う女は、既に他人の妻で、病の床最初に読み終えてから数十年何度読んだか分からない程読んだけどそれから、どうなったのだろうといつも疑問が残ります彼女は息のあるうちに彼に逢えたのだろうか親兄弟に勘当された彼はどうなったのだろうか彼女と夫は、どうなったのだろう考えても分かりません考えても考えても分からない結末漱石先生は、どんなふうに考えていたのでしょう漱石の作品の中に不倫を是認するものはないそのことを思うと悲痛な結末が思われますけどそれからどうなったかがとても疑問ですだから、題名が『それから』なのでしょうか
2024.08.29
新郎と書いてハナムコと読むこの作品にはわずか38歳で自殺してしまった太宰治の心が見えます正直で几帳面で優しく家族思い緻密な頭脳繊細な心いつも花婿の気持で身仕舞いを清潔にして生きようとしたこの繊細で優しいひとの苦しみはどれほどだったのでしょう心洗われる作品です
2024.08.27
アメリカの大平原に珍しい黒のだく足ののマスタング(野生馬)が生まれていました人々はこの馬を欲しいと思いましたこのだく足は3歳になると素晴らしく美しく速いオスに育ちました自然界では美しく強いオスにメスが惹かれます人間も同じですけど人間はもっと複雑ですこのだく足の黒馬には9匹の雌馬が付いていました一儲けしようと思う若いカーボーイ達が何度も何度も黒馬を捉えようとしますがどうしても出来ませんでしたそこで、経験を積んだ老カーボーイが知恵で捉えましたとうとう捉えられて焼印を押された黒のマスタングは老カーボーイの隙を見て走り出し高い高い崖から真っ逆さまに下へ下へと落ちていきました誇り高い黒のマスタングは焼印と囚われの恥を嫌って自ら死を選んだのでしたなんと潔い良い生き様でしょう
2024.08.24
ジャンバルジャンは、19年間も、牢獄に繋がれ4日前に、やっと解放されました彼の通行証は黄色です歩き疲れて、宿と食事を求めましたがどの宿屋も居酒屋も彼を追い出しました困り果てて、やっと、訪ねた家は司祭の家でした司祭は優しく彼を招き入れ食事と寝床を用意してくれましたここは私の家ではありませんあなたの家です司祭はそう言いましたジャンバルジャンはどれほど有難く思ったことでしょうそれなのにジャンは司祭の銀の燭台を盗みました彼が、懸命に働き励んで、後日、市長になるのはこの司祭の心と言葉で生まれ変わったからでした一方、情け容赦のない刑事の追跡はずっとジャンを苦しめます
2024.08.16
若く元気な船乗りエドモン、ダンテスはモレル商会の『ファラオン丸』の乗組員で次の航海からは、この船の船長になる筈でしたところが、この幸運をやっかんだダングラールとフェルナンとヴィルフォールの悪巧みに遭い投獄されてしまいました何の罪かも知らされず14年もの間牢獄に暮らしましたところで、その牢獄でブゾーニと名乗る法師に会いその昔、『スパダのような金持』と言われる程の金持ちの遺産を手に入れることになりましたそうして、脱獄に成功するとまず、お世話になったモレル商会に名前を隠してお礼をします彼の父は、彼が投獄されてから飢え死にしていました亡き父の部屋にはモレル氏に頂いた財布が有りましたダンテスは、その財布に御礼を入れて名前も名乗らず去りました彼の許嫁はダングラールの妻となってていましたひとり、ひとり、に報復をしていきますワクワクするお話です私が15歳の頃に読んだ名作物語ですが懐かしく読み返しました
2024.08.15
善良な普通の両親に育てられ彼自身善意で朗らかな男でした生活に困るわけではなく病弱でもない普通に生活してきた男が晩年に近づいて何故自殺を考えたのか机を整理していて古い手紙の束を見つけた彼はそれを読み返しながら自分の生涯を振り返ります退屈倦怠これから訪れる老醜を恐れ人生とは何だったのかと死を選んだのでした分かるような気もしますが・・・
2024.08.13
奥州のさる藩が改易になり浪人となった1人の侍が水戸光圀こそ、自分の主と思い定て随身を頼みますが光圀の家来は些少の銀を与えて断りました無論、主人には委細を伝えて有りました断られた浪人は、お庭先を拝借したいと願い切腹して果てましたそれから月日が経ち水戸光圀が参勤交代の折には必ず供の後ろに付き従う者があ有りました父の志を継いだ息子でした山本周五郎さんの名調子が心に沁みます
2024.08.10
まだ革命の起こらなかった頃の王政ロシアで下働きの女が夫もないのに女の赤ん坊を産みましたその赤ん坊は丈夫で可愛らしかったので女主人は、この子を小間使いにしようと育てましたカチューシャと名付けられた女の子は年頃になると男の目を引くようになりこの家の女主人の甥の大学生と恋をしました彼は、それから、軍隊に入って去りましたカチューシャの手100ルーブルの札を与えてそれから、彼女は妊娠をして出産をし次から次へと奉公先を変えながら過ごし遂には、女郎屋へと流されて行きましたそして、罪を犯し裁判に引き出されました乙女の頃、カチューシャを自由にしたあの大学生のネフリユードフ侯爵がその日の裁判官の席に居たのでした彼は、変わり果ててはいるものの被告席にあの、愛らしかったカチューシャの面影を認めました彼は徒刑に処せられる彼女の為に有名な弁護士を雇いましたネフリゥードフ侯爵は、徒刑囚のカチューシャに若い日の行いを詫びて結婚を申し出ますがカチューシャは、笑って拒絶します淫売婦となった彼女は、今は、元の乙女に戻る術もなく今の自分から、昔の汚れない自分に戻る事など恐ろしいのですこの作品には、当時のロシアの囚人に対する監獄の様子が、恐ろしい程、詳しく描かれています当時の帝政ロシアの役人の腐敗ぶりひと握りの富裕な貴族と惨めな暮らしの多くの農奴達ネフリュードフは領地を百姓たちに分けることを考えますネフリユードフは、カチューシャの減刑を願って色々運動をしましたが、上手くいかず、カチューシャはとうとうシベリア送りになりますもう、モスクワや自分の領地に帰ることは無いかもと覚悟を決めて、ネフリュードフは、カチューシャの後について行きます日射病で死人の出たほどの暑い日々から外套のいる寒さまで掛かる長い旅路でしたそうして、ネフリュウドフなど貴族の人々とは違う貧しい人々と旅の連れ合いになり、その人間らしく懸命に働いて、家族を愛し、やっと暮ら人達を知ります役人の腐敗と、貧乏人の善意を見ます一握りの豊かな人々の意識せずに行う行為がその他大勢の普通の人々に残酷極まることを行っているカチューシャに付いて徒刑囚と共に旅をして見た真実が、丁寧な描かれていますこのような中から、ロシア革命の芽が育って行ったのでしょうトルストイの心は、ネフリュードフ侯爵そのものと察します読み通すには、時間と努力が要りましたけどやはり、偉大な作家の魂を込めた作品に心打たれて、考えました
2024.08.05
彼女の人生は長い長い貧乏と苦しみの生活でしたそんな中でももう、日本へは帰れないだろうと覚悟を持ってヨーロッパへ渡り食べるにも事欠く生活をしました常に、詩を書きたいと憧れながら詩で食べていくことは、非常な困難でした心ある先輩や友人の助けを受け教えられ長い長い苦闘の人生を生きてやっと、作家林芙美子が生まれたのでした林芙美子さんの作品は沢山読みましたけどこの勇気のある苦難に向かって生きた経験が作品となって生まれて来たのでしょうとこの作品から滲み出てくる長年の苦労に胸を熱くしながら読みました苦労なくして、人間は磨かれないことをしみじみ感じました素晴らしく良い作品です今日、苦労されている方々に言いたいです今のご苦労は、きっと報われる日が有るでしょうと
2024.07.29
お父さんは、酒とタバコと、美味しいおかずそれさえあれば、ラジオなんで高価なものは絶対に要らないと言っていたのですがある日、例の如くに外泊から帰ってくるとタンスの上でラジオの声がしていましたこんな高価なもの、どうしたんだ!夫の声に妻は、あら、こんなものお父さんの1日分のお酒代ですよと言うこんな彼が書く小説は酒も煙草もやらない老母には優しい息子であり妻には模範的な夫で子ども達には良い父仕事場では、ニコニコみんなに好かれとにかく立派な男のことを書いているのですでも、この立派な家庭人の彼が家庭の平和を保つ為に成した小さな事がある人の死を呼ぶのです彼が、こんな内容の小説を書くのは家庭の幸福を考えない彼自身の言い訳なのでしょうか?
2024.07.28
恐竜の存在を信じた博士達の奇想天外な冒険の物語スピルバーグ監督の映画『ジェラシックパーク』『ロストワールド』には、この作品が原作とは書かれておりませんがスピルバーグ監督はこの作品から着想を得たと思います全く、暑さを忘れる物語です
2024.07.24
原作 アーサー・コナンドイロンドンのベーカー街にはホームズとワトソン博士が住んでいましたホームズは、世にも名高い私立探偵ワトソン博士はアフガン帰りの医師数々の難事件を解決していくホームズと彼の手助けをしながらその物語を書いているワトソンの2人は至って仲が良いですある日突然、変装をしておられましたが本当は,ボヘミアの王様がホームズに助けを求めて尋ねて来られました陛下は、さる王家の姫君と結婚をされようとしていますが,問題が起こりました実は陛下がお若いころに夢中になった女性が有りその女は陛下とふたりで映った写真を持っています陛下が他の女性と結婚をするならこの写真を公表して結婚を壊してやると脅迫していますそこで,陛下はホームズに助けを求めましたさて、どうなるでしょうか?
2024.07.22
最近では、『源氏物語』が流行りのようです暇にあかせて古い本を読み返してみましたが若い頃に読んだ思いと歳を経ての現在では随分と感想が違うように思います主人公の光源氏は比べるものも無い光り輝くような素晴らしい男性です数々の女性と恋をしますその中でも、いちばん大切にされて生涯光源氏の傍で生きた紫の上は幸せだったのかのようですけど未だほんの幼い10歳の頃その美しさを源氏に身染められて略奪同然に連れ去られました光源氏は、彼女を自分好みの女性に育てます一夫多妻の時代ですから大きなお屋敷の中には色々な女性が住んでいますその中で,紫の上は成長して行きますが少女の域を出ようとする未だ幼い頃否応なく源氏の妻のひとりにされてしまいますそれからの長い年月を一見睦まじく豪奢に共に暮らしますが正妻ではありません正妻には,天皇の息女の女三宮が降嫁されています源氏には、家の中にも外にも女性が居りそのなかのひとりの明石の君の産んだ娘を源氏はこどものない紫の上に育てさせます若い頃は、この美しく愛された紫の上を幸せな方だと思っていましたでも、いま思いますともしも、我が身であったなら耐えられないだろうと思うのです美しく,賢く、不幸せな女性に思えてしまいます
2024.07.13
金庫破りが得意なある男が恋に堕ちました美しい彼女は銀行家の娘でした彼は彼女と結婚する為に悪事からは、足を洗うと固い決心をしました大切な道具一式は友人にプレゼントするつもりで家を出る時にスーツケースに入れて持って来ました美しい彼女の姪が間違って銀行の大きな新式の金庫に入ってしまいました酸素は僅かです姪は金庫の中で泣いています小さな女の子の命はあと僅かですさぁ〜どうなるのでしょう
2024.07.12
ある男が懐かしくも悲しい思い出を語ります彼が小学生のとき修学旅行に行くことになりましたが彼の家は貧しい農家で何度も頼んでも泣いても父母は行かせてくれませんでした泣き止まない彼に父が話して聞かせたのは彼の祖父の賭け事のことでした祖父は、長く庄屋を務めているこの家に養子に入った男でしたがふとした時から、賭け事に魅せられて家族を顧みず賭け事に溺れ広い田地田畑を手離し遂には住んでいる先祖伝来の屋敷さえ手放したそうです父は、彼の修学旅行の費用を出せない辛さの時に始めて彼にこの話を語って聞かせたそうですこの物語に私は我が身を重ねました私が幼かった頃の母の苦労が思い出されました全く博打は恐ろしいですでも、競輪、競馬、パチンコ、競艇など政府は、決して、禁じては居りません
2024.07.11
第二次世界大戦の末期のことだったでしょう東京も大阪も名古屋も爆撃をされて街は火の海となり男は妻と乳飲み児と小さい男の子を連れてどうせ死ぬのだから、せめて故郷に帰ろうと遠い青森を目指して家を捨てました食料は、おにぎりと、蒸しパンと、粉ミルクでしたが窓から乗り込んだ座ることも出来ない満員の列車の暑さで、食料は腐っていきますお乳の出ない妻と泣き喚く赤ん坊列車は何処まで行けるのか分かりません3日もかかっても、やっと道半ばの状態に男は子どもたちの死を覚悟しました絶望した、彼の前に蒸しパンと、赤飯が置かれました若い女のひとでした唖然としてものを言う間も無く彼女は次の小さな駅で窓から降りて行きました何月が過ぎ男は今、逢えないその人に向かって私は、あのときの乞食ですありがとうございましたと言っているのです戦争の惨たらしさを思います
2024.07.03
死期が近ずいたときの症状について緩和ケア医の大津秀一先生のお話を聞きました亡くなる時が近くなると⚫︎眠る時間が多くなる⚫︎時間,場所、ひと等の識別が、あやふやになる⚫︎食欲不振になる⚫︎ベッド上で過ごす時間が増える⚫︎普通に食べていても体重が減る誰にも自分の死期は分からないことが多いので普段から、言葉に気をつけておきましょうまた明日も逢えるつもりでもいま言った言葉が最後になるかも知れず後々,思い出して辛くなるような言葉は気をつけましょうこの先生の経験から話される御本はたくさん拝読していますけどこの歳になって改めてお話を聞くと心に深く届きます
2024.07.01
見合いをして間もなく結婚をした新婚の2人でした金沢で職務に就ていた夫は結婚1ヶ月で、東京本社に栄転となり後任の男に引き継ぎをする為に最後の金沢出張をしたまま行方が分からなくなりました新婚の妻は東京から金沢に行き警察や、下宿などを尋ねますが洋として夫の所在は知れません妻は、北陸の暗鬱な海の断崖絶壁を見ながら夫の安否を案じます彼は何処へ隠れてしまったのでしょう
2024.06.26
3人の女性が登場します美しく誇り高いひとりの女性はさながらクレオパトラのようです彼女は想いを寄せる男たちを巧みに操ります男たちは、彼女の美しさ、誇らしさ、富に惹かれます淑やかに父親の陰で約束の男を思うひとり父や兄の元で伸びやかに育った心優しいひと漱石が最高に美しい言葉や表現で著した傑作です漱石の多くの作品に有るように物語は、始めは穏やかに静かに始まりますが終盤に近づくと息をつかせない怒涛の展開になり畳み掛けて来ますあるひとは、心弱くあるひとは、心なしまた、ある人は普段の見かけによらず剛毅です美しいとか、富があるとか、学があるとかより誠の心の大切さを見たような気がしました
2024.05.28
山ウズラのお母さんがひと孵りの雛鳥たちを連れて水晶のようなきれいな小川へと向かって行きました可愛らしい12羽のおチビさんたちがお母さんの後ろに付いて一生懸命に歩きますこのチビたちには、それぞれ性格が有ります大きさも少し違いますお母さんの言いつけをよく守る子冒険をする子集中出来ない子落ち着いてしっかりしている子山ウズラにとって周りは危険がいっぱいですほんの少しの油断で命を失います体を壊したり敵に食べられてしまったりいろいろな災難があり三匹だけがなんとか大人になりました私たちの世界も大変ですけど野生の生き物にはほっと気を緩めるときが少ないですお互いに食べたり食べられたり生存競争ですから寿命を全うする事は無いようです
2024.05.05
著者はアーサー・コナン・ドイルシャーロック・ホームズの物語は最高に素晴らしいと思って愛読している探偵小説てます19世紀の大英帝国ロンドンで活躍した長身で輝く目をしたイギリスホームズはベイカー街221Bに住んでいました観察と推理と豊富な知識と優しさを持ち向い合って座れば相手がどんな人か今日何をしていたかピッタリ当てることが出来て悩むひと、困ったひとの力になり恐ろしい犯罪など多くを、その叡智で解決しましたまた変装の名人で神父や浮浪者など色々な変装をして様々な場面で現場の捜索をしました何時間も犯罪現場の足跡に腹這い足跡から様々なことを見つけたのは良くある場面です売名行為を好まず友人のワトソン医師との深い友情にも心温まります高貴な方々も、貧しい人々もホームズの叡智に助けられました私のなかでは、ほとんど実在の人物のように思えます
2024.03.13
10年にわたるトロイ戦争を終わらせた知謀とも悪巧みとも言えるオデッセウスが海の神の呪いによって故郷に帰ることを許されず10年の長きにわたって放浪する冒険の物語巨人族との闘い風の神のお話魔女キルケに結婚を迫られたり黄泉の国で死者に出会い魔法の声のカリプソの誘い長い放浪の末故郷には帰るが此処でも戦いがあり最愛の妻貞女のペネロペのと再会ずっと前に読んだ物を又出して来ましたが本は、読む度に感動が有ります私の人生の宝物です
2024.02.16
特許を巡って大企業に翻弄された個人の10年にわたる苦闘です苦心の発明を特許申請して認可を受けましたがそれを便利と利用した大企業は話し合いはついたものの弁護士を雇えない貧しい個人の無知を利用して特許使用料を惜しみます会社ぐるみで、逃げ隠れしながら新製品としては広告をし発売をします記事にすることを約束した新聞社も大企業の圧力に負けました最後の望みの裁判官さえもです法治国家の筈ですが弱者の味方でしょうか苦しい内容です
2024.01.30
前から読みたいと思っていた本を見つけることが出来たので今日やっと手にして嬉しくてなりません前に読んだ『ファーブル昆虫記』が忘れられないので改めて、丁寧に読んでみようと考えたのです母も、夫も見送り孫の世話もすみましたこれからは自分らしく呑気に残りの日々を楽しみたいと思っています
2024.01.21
子供たちが幼かった頃に繰り返し繰り返し読んだ愛読書が懐かしくて、買って読んでみました絵本ですが、大人にも充分満足な内容です1匹の、とても大きな灰色狼がいました牧場を荒らすので、なんとか仕留めようといろいろな罠や毒を仕掛けますがめっぽう賢くて捕まりませんこの群れには、一頭の美しい白い狼が居ましたブランカと呼ばれている雌狼でロボの連合いですロボをどうしても捕らえられない人々は考えて、この美しいブランカを殺しました無敵のロボは、ブランカを探し求めてその挙げ句、とうとう捕まってしまいました捕まったロボは、水も餌も口にせずただ、ひたすら、自分の領地の山を見ながら死んでいきました王者らしい最後でした今は多分、ブランカと一緒に魂となってカランバを駆けていることでしょう人間から見るとロボは許す難い悪者ですが狼の立場で考えれば違います今、世界で起こっている戦争もお互いの立場の違いなのかも知れません結局は、正しいものが勝つわけではない強いものが勝つのです神さまが助けてはくれません
2024.01.01
星の王子さまは、小さな星にひとりで住んでいましたI匹のひつじも居ました楽しみに待った花が1輪やっと咲きましたきれいな花です大切にしましたところがこの花は気難し屋さんでしたまるで、わがままな女のようです王子さまは、嫌になってしまいましたそこで星を出て宇宙を旅し地球の砂漠に到着そこで、色々な生き物に出会いましたキツネは、絆のことを教えてくれましたものは心で見る肝心なことは目では見えないそんなことも教えてくれました旅を続けた王子さまは自分の星に帰りたくなりましたでも、それは難しいことでしたヘビが、それを叶えてやると言いましたヘビは毒を持っています読む度に、新たな感想が湧いてくる一冊です
2023.12.27
まだ若くて元気だった頃に読んだものをボチボチと読み返そうと思って始めましたが視力と知力が足りない感じですまあ、頑張って読んでみましょう
2023.12.20
カフカはチェコの作家ですその代表作の『変身』を読みましたグレゴリーは毎朝5時の汽車に乗って働いていました父親が仕事に失敗して借財を負った彼の家では両親と妹と女中が彼の働きを当てにして暮らしていましたところがある朝、目覚めたグレゴリーは自分が虫になっているのを知りました上向で眠っていた彼はたくさん有る細い脚をバタつかせるばかりでどうしても起き上がる方が出来ません起きない彼を案ずる家族に自分の部屋のドアを開ける事も大変で、顎を使ってやっとです彼の姿を見た、父母、妹、雇い主は仰天しますそれから家族は世間から彼を隠しました彼が働かないので女中は暇を出され、父と妹が働きに出ます虫になったグレゴリーが何を食べるか誰も考えません有るものを部屋に投げ込んで行きます彼の部屋は掃除をされず汚れたままです父親は彼に向かって林檎を投げて怪我をさせましたグレゴリーが働けなくなったので下宿人を置き、家族は台所で食事をしています今では、グレゴリーは醜く邪魔なものでしか有りません彼は、汚れた部屋で殆ど食べずに這い回っています食べないのと怪我で彼は弱って行きますゾッとするお話ですが、考えてみれば家族の厄介者になった高齢者にも似て恐ろしい限りです
2023.12.16
自分は(著者)21世紀をみることはないであろうがこれから21世紀を生きる神たちは自然を敬わなければならない人間は、自然と共に生きている人間は偉い存在だと思い上がってばならない人間は、空気と、水、土、微生物 それらのものによって生かされている人間は、自然の一部である自然こそは普遍である人という字は、支え合って立っている人間は支え合って生きていかなければならない
2023.12.11
ある日、シャーロック・ホームズが病気になりました自分で言います『非常にタチの悪い流行り病だから』そう言って、誰も側に寄せつけません医者で親友のワトソン博士をも近づけません失礼にも、君の手に合う病気では無いと言いますワトソン博士は気を悪くしますが仕方がないのです臨終のようなホームズを目の前にしてなす術がありません苦しい息の下からホームズは言いましたロンドンに、たったひとりだけこの恐ろしい病気を治せる人が居るワトソンは大至急にその人を呼びに行きますさあ、どうなるでしょう
2023.11.10
作家の高橋源一郎さんが谷川俊太郎さん(91歳)を自宅へお邪魔してのインタビューの放送を聴きました脚はご不自由のようですが頭は変わらず明晰のご様子です谷川俊太郎さんはご両親が恋愛中に交わされた沢山のラブレターを『母の恋文』という本にして出版されました読んでみようと思います
2023.11.06
以前は人間には本能以外にも知性や感情があるが動物には、本能しかないと考えられていましたでも、絶対にそんなことはない犬や猫には少し有る様だが鹿や、猪、熊、リス、カラス、ヘビ、ハエ、等など人間以外の生き物は本能だけで暮らしているそんなふうに考えられて来ましたところが著者のペーター・ヴオールレーベンは長く森林管理官としての暮らしの中から多くの経験を元に違った考えを語っていますI羽のカラスが瓶の蓋を拾って屋根の上に行きそれを敷いて乗り屋根を滑り降りました下まで行ったら又、瓶の蓋を咥えて屋根のてっぺんに登りまた、蓋を敷いて屋根を滑り降ります生きる為の本能の仕業ではなく彼カラスは愉しんでいるのです人間以外は、本能だけで生きているそんな事はない著者は、沢山の例を引いて語ってくれます
2023.11.02
探偵のシャーロック、ホームズとワトソン博士の入り組んで、込み入った殺人事件の解明です名だたるスコットランド・ヤードの刑事たちを出し抜いて解決する明敏な頭脳の働きが目覚ましく楽しく途中でやめられません どうなるのだろうかと興味津々で時間が来ても眠れません頭の体操になります
2023.10.30
尊敬する谷脇康彦先生の新刊です難しいので、ぼつぼつしか読めませんけど少しずつ、チャレンジしていますオンライン診療などは早速に出来ても良さそうなものなのに全然進んでいませんしマイナンバーも、いまいちの状況のようです年金機構から扶養家族の申請用紙が届いていますがマイナンバーを使ってスマホで申請は全然簡単では有りませんコロナ禍の際の給付金等も日にちがかかり他国に比べて日本のインターネットは少々遅れていると思えますインターネットは基本、自由なのですがロシア、中国、ベトナム、ミャンマー、パキスタンタイ、等の国では国家による監視干渉行為が有るとされていますウクライナ紛争ではデジタル技術が大いに活用されています私も勉強しなければと、しみじみ思います
2023.10.13
藤原為家の側室の阿仏尼が作者です当時は、複数の妻は当たり前のことでした為家の亡くなったとき正妻の息子と阿仏尼の息子で相続争いが起こります幕府に訴えて息子の権利を護るべく阿仏尼は鎌倉に行きます当時の大変な旅の様子を描いた物語が『十六夜日記』です阿仏尼は、文才に恵まれた稀有の女性ですが当時京都から鎌倉への旅は2週間もかかったと記されていますが、素晴らしく根性のあるひとです
2023.10.07
女は男の人形では無い美しく可愛らしく従順であるべきと思い上がる男に痛烈な一撃を与えたイプセンの名作です途中で読むのを止めることが出来ないハラハラする筋書きで読者を惹きつけます当時の男性たちは、どう思ったのでしょうか
2023.10.03
ドストエフスキーは政治犯として死刑を宣告されましたが皇帝により助命されてシベリア送りとなり監獄で過ごした4年間の強盗犯人や、殺人者、無頼漢と共に過ごし彼らの中に光る善なる物を見つけた苦難な暮らしを語っています或る日の日課は、古いポートを分解すること20人ばかりの囚人の男達が働くのですがドストエフスキーが側に行くだけで皆にうるさがられて、この役立たずと睨まれます偉大な文学者も、刑務所では全く形無しでも、この得難い経験から偉大な作品『罪と罰』の発想が生まれたのかも苦しみの中にこそ、幸せの芽が有るとよく言われますが全くそうかも知れません
2023.09.30
帝政ロシアでは、少しの地主と多くの農奴が居ました貴族の青年ネフリユードフは近衛連隊に所属しています近衛連隊とは名門の師弟のみ入隊出来る軍隊でしたこの我儘育ちのネフリユードフが叔母の小間使いのカチューシャを見初めましたふたりは愛し合いますがネフリユードフは彼女を弄んだ末に捨てましたこどもを産んだカチューシャは娼婦に身を落とします法廷でカチューシャを見たネフリユードフは後悔をし、彼女のために奔走しますが彼女はシベリア送りとなってました
2023.09.18
平易な文体で丁寧に描写されているのでまるで目の前の出来事のように思えますやっぱり著者の人生が胸の痛む中で感じられます著者の幼い頃の思い出の中にお祖母さんのことがたくさん出てきますが他の家族には、気難しく頑固だった祖母が著者をとても可愛がった様子を読んでいるとババ馬鹿と言われている私の事のように思います幾何、解析、方程式、が、大の苦手で毒を飲む気で辛抱して勉強したが鵜のようなもので試験が終わると全部吐き出してしまったとの箇所では同じ思いで、笑つてしまった中学を卒業して、東京の学校へ行くのですが親にはその経済力がなく苦労の末親類に下宿するも、殆ど書生扱いをされたでも、此処で初恋のような青春の日々のことが正直に描かれています『人生の意味など考えるひとは自殺する』著者の、この言葉が胸に響きます非常に心打たれる滅多にない名作です
2023.09.17
ロシアの西北の地の山岳地帯のコーカサスで1人のコサック兵が母に会う為に休暇を貰いました愛馬に乗って出発しましたがタチの悪いダツタン人達に襲われてしまいました馬は殺され、衣類もお金も馬具も取られ彼は捕虜にされてしまいました仲間の死の際のダツタン人達の葬儀のようす死者の愛馬を殺して皆んなで食べる様子など現代でも勇猛果敢と言われるコサック兵ですが長い困難の歴史を生き続けていることを思います
2023.09.13
何度も読み返した愛読書です映画でも何度も観ました俳優が変わると味わいも一変するのでいろいろと個性を楽しみましたが名優 オーソン・ウェルズやサー・ローレンス・オリヴィエにしても生意気言って、すみませんがこの偉丈夫な主人公の心を十分に表せたとは言い難いです今、古くなった本を読み返してみますとやはり本で読むのが一番味わい深いです映画でこの言葉を表現するのは困難だとしみじみ思いますゲームも良いでしょうがこのような作品を若者に是非お薦めしたいです
2023.09.11
ここに描かれている緒方洪庵はわが国が鎖国をして世界から閉じこもっていた江戸時代後期の武士で、医師、蘭学者です彼は、少年の頃、体が弱かったので医者を目指して勉学に励むのですが江戸での生活の為に按摩をしたり他家の玄関番をしながらオランダ語と医学を学んだそして、後には、天然痘の治療に成果をあげて日本医学の祖と言われている
2023.09.10
ずいぶん昔に読みかけて途中でやめてしまったのをぼつぼつと読み直しました仙台藩の伊達家で起こったお家騒動幕府から不行跡を咎められて藩主が逼塞させられています陰謀渦巻く中で孤軍奮闘の原田甲斐の活躍が目覚ましいのですが登場人物の名前が覚えられなくて歳のせいかも知れませんがやっぱり、とても読み辛い素晴らしい大作です
2023.09.06
彼女の一家は、50年ほど前に古い狭いアパートからこの新築の風呂付きの団地に越して来ました幸せだった長い月日が過ぎて2人の子供は成人して独立会社員だった夫が脳出血で亡くなりましたこの古びた団地は、今では老夫婦ばかりになり高層マンションに建て替えることになりましたみんなは退居していき彼女が最後のひとりになりました彼女は、訪問介護のスタッフにニューヨークに居る息子の所へ行くと言いニコニコしていますが実は、人生を終えようと思っています冷蔵庫は空になりました残りのお米はベランダでスズメ達にあげました部屋を隅々までキレイに掃除しました亡くなった筈の夫の姿が見えます彼女を迎えに来たのです遅かったわねと彼女は言いましたベランダから満開の桜が見えます夫は昔に特攻隊に志願したことを話しました2人は若くて貧しかった頃のことを思い出して懐かしみます彼女は夫に幸せだったわと言いましたさようならありがとう彼女の亡骸は、とても美しかった
2023.09.02
この夏は、毎日、毎日、厳しい暑さで外出が辛く、家に閉じ篭もる日々の連続でした動き回るほどの体力は無くじっとしていると、ただ暑く退屈ですそこで、また、『源氏物語』を読み返しました若い頃には、なんだ、こんなものかとたいして感動もなく読んだものですがいま、丁寧に読み返してみますとなるほど名作と感動が有りました作者の紫式部は、藤原鎌足の子孫だそうです読むにつれて紫の上の生き方に心を打たれます1000年の昔のことなので力のある男性は、何人もの妻が有り大きな邸宅とは言え、本妻と愛人が共に住み父親の権威のない女性は苦しい生き方でした紫の上は、10歳の頃、初めて源氏に出逢いましたがこの場面は、忘れられない強い印象が残ります肩までの豊かな髪を扇のように肩に広げおばあさまの元へ泣きながら走って登場しますがこれが、この長大な物語の女主人公の登場でした光の源氏に見染められた若紫は源氏に引き取られて好みの女性にと育てられていきます目立たぬように、静かに陰から源氏を支え長年、その美しさと賢さでこの物語のヒロインです天皇の皇女が源氏の本妻となられたのを機に頼みとする実家のない紫の上はわが身の哀しみを噛みしめるのでした自分で生活費を作り出せない女性は情けないです今は、男女が対等と言われ女性も働くのが当たり前となりましたのでこんな勝手な男は相手にされませんけれども、その分、男が軟弱になり女は、働きながら、家事と子育てと介護が有ります女性の給料は安く昇進も困難なのでまだまだ男女同権とは違うように思いますそれにしても、90年も生きるのは大変なことです
2023.09.01
頭脳に障害を持って産まれた長男イーヨとの危機的な衝撃苦しい葛藤父親としての思いが胸苦しいです
2023.08.21
映画化されているので観たいと思いましたが映画館に行く元気はなく原作を読んでみました
2023.08.14
同級で大学を卒業した3人の男たちが居ります間もなく外交官になる真っ直ぐな宗近君哲学者の甲野さん成績優秀な小野さん対する3人の女は美人の誇り高い藤尾さんやさしい家庭的な糸子さん小野さんの許婚の小夜子さん甲野さんには、根性の悪い義母がいます小野さんにはお世話ななった先生がいます小野さんは、恩師の娘の許嫁を捨てて藤尾さんと結婚しよう思っています宗近君の義母は我が娘を跡取りにと画策します宗近君は義妹に財産を譲って家内平和を保つ気持です甲野さんは、外交官試験に受かりました国の為に働こうと思っています華やかな藤尾さんとの結婚を望んでいます心の綺麗なひと恩を忘れるひと学問をするひと捻じ曲がった心の人高慢なひと漱石先生の『虞美人草』は、繰り返し読んでなるほどと思いますお話は進んでいくうちに速度が増して最後は大団円となります得難い傑作だと思います
2023.08.10
評判の美しいお宮と寛一は幼い頃からの許嫁でしたが3大粒のダイヤの指輪を光らかす冨山銀行の息子の懇望に、みやの父の心が動きましたみやの父は、寛一に、学校を卒業したら洋行をして博士になれと言いますみなし子の彼を育てた、みやの父へ逆らえない寛一は、みやの心だけが頼みの綱『妻を売りて博士になるや』寛一は苦悶します
2023.08.08
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