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カフカはチェコの作家です
その代表作の『変身』を読みました
グレゴリーは毎朝5時の汽車に乗って働いていました
父親が仕事に失敗して借財を負った彼の家では
両親と妹と女中が
彼の働きを当てにして暮らしていました
ところがある朝、目覚めたグレゴリーは
自分が虫になっているのを知りました
上向で眠っていた彼は
たくさん有る細い脚をバタつかせるばかりで
どうしても起き上がる方が出来ません
起きない彼を案ずる家族に
自分の部屋のドアを開ける事も
大変で、顎を使ってやっとです
彼の姿を見た、父母、妹、雇い主は仰天します
それから家族は世間から彼を隠しました
彼が働かないので
女中は暇を出され、父と妹が働きに出ます
虫になったグレゴリーが何を食べるか誰も考えません
有るものを部屋に投げ込んで行きます
彼の部屋は掃除をされず
汚れたままです
父親は彼に向かって林檎を投げて怪我をさせました
グレゴリーが働けなくなったので
下宿人を置き、家族は台所で食事をしています
今では、グレゴリーは醜く邪魔なものでしか有りません
彼は、汚れた部屋で殆ど食べずに這い回っています
食べないのと怪我で彼は弱って行きます
ゾッとするお話ですが、
考えてみれば
家族の厄介者になった高齢者にも似て恐ろしい限りです
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