■巨人軍をV9に導いた 川上哲治
・元監督と「禅」の関係は深い。読売新聞社社主だった 正力松太郎
氏の勧めがきっかけだったらしいが、著書には『禅と日本野球』(サンガ刊)というものまである。読んでみると川上さんの野球は「すべて禅に通じている」と自身が書いていた。「報恩感謝」「不二の妙道」など聞き慣れない難しい言葉が溢れ、「凡夫」の私にはいったい何のことやら・・・。
■禅の話はさておき、その著書『禅と日本野球』には川上さんと 金田正一
さんの興味深い話が紹介されていた。それは昭和40年、国鉄スワローズ時代には「金田天皇」と呼ばれるほどの存在だった金田さんが巨人に移籍した時のエピソード。
当時、巨人には 長嶋茂雄
、 王貞治
といった当代一流の選手が2人もいた。そこに「金田天皇」を迎えることは、下手をすれば、川上さんが最も大切にする 「チームの和」
を乱しかねないリスクを孕んでいた。金田さんを迎えるにあたり、川上さんは金田さんに何と言ったか? 川上さんの人となりから推測すれば、「金田君、君も大投手だが、長嶋君や王君も大選手だ。彼らとひとつになって、チームワークを崩さないよう注意しながら頑張ってほしい」などと想像するが、実際はまるで逆だった。
「金田君、君はジャイアンツで400勝するんだ。誰も達成できなかった大目標に挑戦してもらいたい。君のような大投手が同じチームにいれば、他の選手のお手本になるはずだ。なんでも君の好きなよう、いいようにやってくれ。君がやることに悪いはずはない」
と言い切った。金田さんは意外そうな表情を浮かべたが、本人にゲタを預けたことでトラブルが未然に防止され、反対に、金田さんのいい面を引き出すことに成功したそうだ。
ふ~む、これも「禅」効果だろうか。
■前出の『禅と・・・』には、「昭和44年、V5の優勝祝賀会で金田正一選手と」というキャプションとともに、川上さんと金田さんが祝杯をあげる写真が掲載されていた。写真をよく見ると、この2人の他にもう一人、巨人選手の笑顔があった。若き日の 末次民夫
さんだ。
現役を引退後も巨人一筋、つい先頃までスカウト部長を務めていた。以前は神宮球場で大学野球を見ていると、ネット裏にいる姿をよく見かけたものだった。
また数日前には中央大・ 澤村拓一
に 清武英利
代表とともに挨拶に出向いた末次さんの姿を新聞で見つけた。巨人側が清武さんと末次さん。その2人に向き合うように中央大・ 高橋善正
監督と澤村本人。
説明するまでもなく、末次さんは中央大と巨人をつなぐ「超」がつくほどの重要人物だ。本人が中央大OBであるだけでなく、義父は中央大野球部・総監督の 宮井勝成
氏。さらに高橋監督も巨人OB(日本ハムから移籍)なわけで、ドラフト前、澤村は巨人熱望と言ったのも何だか出来レースって感じで・・・![]()
■いかんいかん、下衆の勘繰りは止めとこう。そんなことを書いていたら、禅でいう「根本煩悩」、「慢」「疑」「有身見」・・・なのだ。
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