迦陵頻伽─ことだまのこゑ─

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2026.07.10
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テーマ: 鉄道雑談(1651)
カテゴリ: 鐵路
旧新橋停車場 鐵道歴史展示室の企画展「こころ、はずむ、出会い 観光列車の世界」を觀る。



目的地への移動手段であった列車が、“乗ること”そのものを觀光とする現在までの移り變はりを、冩真パネルなどから追ふ。

次々に流れる景色を車窓から眺めながら、向かってゐる目的地への想ひを膨らませることが列車旅行の樂しみであると信じてゐる私にとって、綺羅を装った車内で固定窓越しの景色を橫目に、その土地の郷土料理からは程遠い洋食を食べるだけで完結してゐる現今の觀光列車なるものには疑問こそ抱けど、憧れなどは全く抱いてゐない。


(※案内チラシより)

かつて旅先の上越地方の驛で、地酒を堪能する主旨の觀光列車が停車したのを見たことがあるが、



乗客はその驛に降り立つわけでもなく、朱色の顔で窓越しにホームを眺めてゐるその様子は、どこの街なかにもゐるただの飲んだくれ達でしかなかった。

その土地でなくては見聞できないもの、口にできないものに出逢ってこそ旅であり觀光であり、別にここでなくても食べられるやうなものをわざわざ地方路線まで出張って食べておしまいで、ナニが觀光なのかと思ふ。


“乗りたい列車”とは、旅の目的地への膨らむ想ひを一緒に運んでくれる──旅情をそそるものを云ふ。

昭和三十九年に開業した東海道新幹線はそれから六年後、大阪萬博の開催に合はせて車両を十二両から十六両編成に増やして抜群の輸送力を發揮し、新幹線0系そのものが「動くパビリオン」と呼ばれる榮譽に浴す。





その旅はさぞ、胸膨らむものであったらう。

大阪萬博を記念した「新幹線特急回數乗車券」の展示を見ながら、私は日本にまだまだ夢のあった時代へ想ひを馳せる旅路につく。





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最終更新日  2026.07.11 09:33:53


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