本の虫の読書ノート

本の虫の読書ノート

2023.08.21
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カテゴリ: 桜木紫乃




秋の深まりと共に色が変わっていくのが愉しみな花ですね。
今は真っ白だけど、ピンクへと変化していきます。



紫陽花もだんだん枯れて来たけれど、まだこの花は変化しないで青のまま。
いや、青というより藍色といった方がいいのでしょうか?



赤紫だった紫陽花、深みを増していい色になってきました。
咲いている花を眺めると、秋を感じます。



秋は読書の季節~夏はあまり本を読まなかったですが、
久しぶりに桜木紫乃さんの「家族じまい」を読みました。



前は好きだった桜木節…今回は鼻についてしまいました。

誰にも訪れる親の老化~老々介護も当たり前になってきた昨今、
他人事でない「家族の在り方」を考えさせる作品でした。

母親がボケてしまった~妹の電話で親の現実を突きつけられた長女の智子。
夫との暮らしにモヤモヤしていた智子には、親は遠い存在だった。

夫の啓介に母がボケたようだ、と報告すると一度行ってみよう~と言う。
夫の提案に智子は躊躇いながらも、久しぶりの釧路へ行くことにした。

それぞれ主人公が違う5章からなっている短編集のようでいて、
読み終わると、なるほど…と納得してしまう不思議な作品でした。


作者の桜木さん自身のお母様が認知症になって桜木さんの名前を忘れたのが
切っ掛けになって、「墓じまいがあるなら家族じまいもあるのでは?」という
編集者の言葉で生まれた作品だそうです。

今、主人の90代の母親が施設にいるので、わがことのように読みました。
やはり切ないですね~、親の老いと向き合うことは…。


家族じまい (集英社文庫(日本)) [ 桜木 紫乃 ]





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Last updated  2023.08.24 09:13:31
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