地球人スピリット・ジャーナル1.0

地球人スピリット・ジャーナル1.0

2008.02.02
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カテゴリ: スピノザ


「一冊で哲学の名著を読む」 『ソクラテスの弁明』から、サルトル『存在と無』まで17冊がよくわかる! <1>
荒木清 2004/5 中経出版 単行本 239p
No.964 ★★★☆☆

クラテスからサルトルまでとなっているが、実際には最後に上げられている、「ヴィトゲンシュタイン」まで、というのが本当だろう。こちらは「哲学の名著」となっており、かたや Oshoのほうは「愛した本」 となっているので簡単比較はできないが、偶然に17冊同志となったので、かずある名著の中からこの17冊を選んだ二人のセンスを見比べてみることも意味なしとはしない。

 二人とも、ソクラテスから始まっているのは当然としても、ウィトゲンシュタインについて荒木は 「哲学者の哲学の息の根を危うく止めようとした」 と表現し、いつも哲学者たちには厳しい評価を与え続けるOshoは 「私は何から何まで気に入った」 とまで絶賛している。目次に、これらの本についての荒木の評価のダイジェストがあったので、そのまま転記した。同じ本、あるいは同じ著者についてのOshoのコメントがある場合はハイパーリンクで、別なエントリー記事を参照できるようにした。互いの違いがやや引き立ってくるのではないだろうか。


『ソクラテスの弁明』プラトン
 アテナイ市民のソクラテスは、「青年を腐敗せしめ、かつ国家の信ずる神を信ぜずして、他の神霊を信ずるがゆえに」裁判にかけられた。その時のソクラテスの弁明を、プラトンは死の教えを十分にふまえたうえで、詩的、哲学的言語でまとめた。
p10

『形而上学』 アリストテレス
 「すべての人間は、生まれつき、知ることを欲する」という一文で始まる本著は師プラトンのイデア説を越えて、「実体」を追究し、存在の四種の原因を求める。その奥に第一の原因としての神の存在を認める。
p22

『告白』アウグスティヌス
 ローマ時代末期の最大の思想家・アウグスティヌスが語る、悩める魂の遍歴。若き日の放縦な生活から、マニ教を経て、キリスト者になった彼には、どのような学問の探求があったかを、罪の意識を告白しながら追及する。ルソー、トルストイと合わせて、「世界の三大告白」といわれる名著
。p34

『方法序説』デカルト
デカルトはこの「方法序説」で。自分の思索の方法論を決め、生き方の指針とした。また哲学や科学の方法論を樹立し、「デカルト主義」という近世の哲学と科学の方法論への大きな影響をあたえた。 p46

『人間知性論』ロック
 ロックは知性について<生得観念>を否定した。そのかわりに、<経験>から観念も原理も生じてくるという経験論の立場をとった。しかしながら、すべての生得観念を否定したわけではなかった。
p58

『人間知性新論』ライプニッツ
 ロックの「人間知性論」を読み、多くの示唆を受けたライプニッツは、認識には生得敵なものが何も含まれていないとするタブラ・ラサへの反論を書く。そして「人間知性新論」とも名づけるが、この書には後世への影響力を多く含んでいた。
p72

『社会契約論』ルソー
 人民主権論の根拠を説いた政治哲学の書である。国家権力の正当性、法の妥当性の根拠を明らかにし、公共の利益のみをめざす<一般意志>にもとづく契約によって社会は成り立つという人民主権論。自由・平等・博愛の思想は、プランス人権宣へと受け継がれていゆく。
p87

『純粋理性批判』カント
 カントは、プラトンやアリストレスとならんで、西洋哲学のなかでは最も重要な哲学者のひとりである。カントの著作は独創性に富み、広範囲に及んでいる。そのなかでも「純粋理性批判」は論理学、認識論、形而上学だけではなく、宗教哲学や科学も守備範囲として、今日でも一度は通過しなければならない哲学の名著である。
p99

『精神現象学』ヘーゲル
 「精神的なものだけが現実的なものだ」という有名なことばから、自己意識、理性、精神、宗教を見渡して<絶対知>に到達するヘーゲル哲学は、観念哲学ともよばれ、のちの実存主義者たちに批判的な影響をあたえた。へーゲルの思想体系は、今日でも大きな意味をもっている。
p113

『意思と表象としての世界』ショーペンハウアー
 ショーペンハウアーは「意志にとりつかれた哲学者」とよばれ、意志とは何かというテーマに哲学のみならず、科学(植物学、動物学、科学、物理など)の最新のデータをあつめ、その証明をめざしている。その前段階として、世界はわたしの表象である、という。
p130

『経済学・哲学草稿』 マルクス
 マルクスは、20世紀に最も影響をあたえた思想家である。それも学問の分野においてだけではなく、人びとの生活に大きな影響をあたえた。近代生活の歴史、社会学、哲学さらに美術に衝撃をあたえ、社会主義社会の成立と崩壊を経験している。しかし、マルクスの思想の原点は、人間疎外からの解放にあった---。
p141

『死に至る病』キルケゴール
 「絶望は死に至る病である」ということばは、哲学に興味をもつ人ならだれでも知っている。しかし、その意味するところは、普通の常識で考えることとは正反対である。絶望によっては死ねないことが絶望の本来の意味であると説く。
p154

『ツァトゥスラはこう言った』ニーチェ
 ツァラトゥストラは30歳になったとき、ふるさとを去り、ふるさとの湖を捨てて、山奥にはいった。そこでみずからの知恵を愛し、孤独を楽しんで、十年ののちも倦むことを知らなかったが、山を下りて「神は死んだ」と説き始める。
p167

『笑い』ベルグソン
 哲学はそれまでよく喜劇のからかいの対象であった。一方、哲学の方から喜劇に対して反撃をすることはほとんどなかったが、19世紀末、ベルグソンは本格的に「笑い」を研究することによって反撃を開始した。それ以来、本書は欧米のみならず、日本でのいちばん親しまれているベルグソンの著書である。
p177

『存在と時間』ハイデガー
 わたしたちは本当に存在しているといえるのか、存在の意味とは何か----というもっとも根源的な問いに真正面からぶつかっていった哲学者がハイデガーである。彼は「存在の探求者」といわれ、現代人の存在の危うさを鋭く追及する。
p190

『存在と無』サルトル
 20世紀の後半、日本の知識人にもっとも影響をあたえた哲学者はサルトルである。哲学だけではなく、文学、演劇、文芸批評などの翻訳書は読まずには通れない本であった。なかでもkの「存在と無」は難解な大著ではあるが、この著を読まずしてはサルトルは語れないといわれ、私は何度か挫折した本である。
p209

『論理哲学論考』ヴィトゲンシュタイン
 ヴィトゲンシュタインは、これまでみてきた哲学者の哲学の息の根を危うく止めようとした。言葉の意味を正確に規定してゆけば、これまでの多くの哲学は無意味になってしまうという。その方法論は論理学と数学のコラボレーション。それをまとめたのが「論理哲学論考」であった。
p228

<2>につづく






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Last updated  2008.02.04 20:32:51
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