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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2011.12.03
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カテゴリ: 文芸
『さよならドビュッシー』 も凄かったが、この作品も本当にスゴイ。
 まさに、中山七里 恐るべしである。
 2009年度の『このミス大賞』最終選考に、異例の同一作家2作品エントリー。
 その経緯は、巻末「解説」に詳しいが、改めて納得である。

 そして、最終選考会においては、大賞を受賞した『さよならドビュッシー』
 (エントリー時は『バイバイ、ドビュッシー』、刊行時に改題)よりも、
 本作(エントリー時は『災厄の季節』)に、軍配を上げた審査員もいたそうだ。
 私自身も、ミステリー作品としての出来なら、本作品の方を採る。 


本作品は、さらにその上を行く、大どんでんどんでんどんでん返しである。
お話し全体を包み込む緊張感は途切れるところが全くなく、本当に素晴らしい。
さらに、作品に込められたメッセージ性も、特筆すべきものである。

   ***

さて、本作品の中で、私が気になったところをご紹介。
その一つ目は、

  まず、荒尾礼子は就職で埼玉に来るまでは長野を一歩も出たことがなかった。
  そしてまた、指宿校長の異動履歴も似たような事情だった。
  二十四歳で教員に採用され、四十二歳で校長に昇格するまで、
  指宿の赴任先は埼玉県内に限定されていた。(p.85)

「二十四歳で教員に採用され」は、全く違和感がないのだが、

埼玉県では、実際にその年齢で校長に昇格したケースがあるのだろうか?
まぁ、他都市でも民間等からの校長抜擢でのケースならあるだろうが、昇格はどうか。

続いては、こちら。

  「きっと自分は善良な市民だと信じての通報なんでしょうね。だから余計に厄介よねー。
   本人が善意だと信じている行為ほど始末に負えないものはないもの。

   善意と善意のすれ違いなのよね。そう思わない?」(p.123)

ホント、そう思います。





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Last updated  2011.12.03 11:16:43 コメントを書く


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