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2024.01.24
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カテゴリ: その他

 「オノマトペ」について記されている辺りまでは、
 頁を捲る手の動きも滑らかで、順調に読み進めることが出来ていましたが、
 途中からは大苦戦、読み切るのにかなりの時間を要してしまいました。
 かつて、ソシュール等に当たっていた時期のことも思い出され、
 やはり、言語学はそう簡単に、一筋縄ではいかないと再認識させられました。

   ***

  子どもはこのように、ある足がかりがあれば、そこから学習を始め、知識を創っていく。
  そのとき子どもがしていることは、「教えてもらったことの暗記」とはまったく異なる。

  同時に学習した知識を分析し、さらなる学習に役立つ手がかりを探して学習を加速させ、
  さらに効率よく知識を拡大していく。
  その背後にあるのがブーストラッピング・サイクルである。(P.202)

本著の中で、最も心に残ったのがココ。
現在求められている教育は、まさにヒトの学びの原点だったと気付かされました。

  人間はあることを知ると、その知識を過剰に一般化する。
  ことばを覚えると、ごく自然に換喩・隠喩を駆使して、意味を拡張する。
  ある現象を観察すると、そこからパターンを検出し、未来を予測する。
  それだけではなく、すでに起こったことに遡及し、因果の説明を求める。
  これらはみなアブダクション推論である。
  人間にとってアブダクション推論はもっとも自然な思考なのであり、


キーワードは、「アブダクション推論」。
著者は、「ブーストラッピング・サイクル」において、中心的役割を果たすものだと言います。
また、前提と結論をひっくり返してしまう推論である対称性推論は、
アブダクション推論と深い関係がありますが、非論理的な推論だとも述べています。

  対称性推論をしようとするバイアスがあるかないか。

  ヒトという種とそのほかの動物種の間の、
  言語を持つか持たないかの違いを生み出す。
  そして言語によって、人間がもともと持っているアブダクション推論が、
  目では観察できない抽象的な類似性・関係性を発見し、
  知識創造を続けていくというループの端緒になるのだと筆者たちは考えている。(p.248)

ただし、論理関係と因果関係は一見似ていますが、別ものです。
思考の前提は事象の原因とは異なり、思考の結論は事象の結果とは異なるのです。
因果関係がない所に因果関係を見てしまうのは、認知バイアスの一つであるということを、
私たちは、普段から心に留めておく必要があると思います。





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Last updated  2024.01.24 16:35:07 コメントを書く
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