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隠れた鬼才の密かな名曲選(その5) リトル・スティーヴン(Little Steven)曲選の続きです。今回は少し趣向を変えて、かつての他のアーティスト(同郷で若い頃から一緒に活動もしていたサウスサイド・ジョニー、本名ジョン・ライオン)への提供曲です。 実はこれらの楽曲は2017年、およそ20年ぶりに発表された新作(『ソウルファイアー』)に収録されています。さらに、同盤には他にもサウスサイド・ジョニーへの提供曲のセルフカバーも含まれているのですが、アルバム全編は別途取り上げることにして、今回はこれら2曲をまとめてお届けします。 まずは、「ラヴ・オン・ザ・ロング・サイド・オブ・タウン(Love on the Wrong Side of Town)」です。この曲は、1977年発表のサウスサイド・ジョニー&ジ・アズベリー・ジュークスのセカンド作『ディス・タイム・イッツ・フォー・リアル』に収められています。 続いては、 1976年にサウスサイド・ジョニーの同名のファースト・アルバム(参考過去記事)に収録された「アイ・ドント・ウォナ・ゴー・ホーム(I Don’t Want to Go Home)」です。 さらに追加でもう一つ。サウスサイド・ジョニーとリトル・スティーヴンの2人が1990年代に行ったアンプラグド・ライヴ(「アイ・アム・ア・パトリオット」の項でも触れたライヴ音源)からの「アイ・ドント・ウォナ・ゴー・ホーム」です。ちなみに、ヴァイオリンを演奏しているのは、後にブルース・スプリンスティーンのE・ストリート・バンドに合流することになるスージー・ティレルです。 [収録アルバム]Little Steven & The Disciples of Soul / Soulfire(2017年) 【メール便送料無料】Little Steven / Soulfire (輸入盤CD)【K2017/5/19発売】(リトル・スティーヴン) 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2018年05月30日
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J・マクリーンを聴くか、S・クラークを聴くか 名義はジャッキー・マクリーン(Jackie McLean)、よく言われるのは“ソニー・クラーク(Sonny Clark)のブルーノート復帰作”。それが1961年録音の『ア・フィックル・ソーナンス(A Fickle Sonance)』である。 それぞれの奏者の文脈で整理しておくと、まず、マクリーンについては、60年代の実験的な方向性への幕開け=純ハードバップの最後となる作品という風に評される。確かに、1.「ファイヴ・ウィル・ゲット・ユー・テン」や表題曲の4.「ア・フィックル・ソーナンス」なんかを聴くと、これまでと違う方向性を目指しているようにも見える部分がある。でも、その一方で、3.「サンドゥ」や5.「エニトレナット」(タレンタインのつづりを逆順に書いただけのヘンテコ表題)なんかに典型的なように、従来型のハードバップ然とした演奏も随所に見られる。 一方、ソニー・クラークの方はというと、録音年月日的には本盤が先だけれども、発表順(発売日)としては、翌月に録音された彼名義の『リーピン・アンド・ローピン』が先に出されている。つまりは、商業的には『リーピン~』を復帰作扱いに見せたものの、実際の録音時期としては、本盤の演奏(リズム隊が同じメンツでタレンタインも両方に参加)が先で、同盤の録音への助走にもなっているということになる。ともあれ、ドラッグによる体調の悪さでレコーディングから遠ざかっていたことを考えると、『クール・ストラッティン』の安定感は望めないものの、やっぱり安定しているし、新たな試みもしようという心意気が感じられる。 以上のことを考え合わせると、確かにこの『ア・フィックル・ソーナンス』は、マクリーンの代表的な盤ではないし、ソニー・クラークの側から見ても決して一押し盤というわけではない。その意味では、マニア向けと言われても仕方ない部分があるのかもしれない。けれども、個人的には、妙に安心して聴けてしまう盤でもある。個人的好みで特に推したいのは、1.「ファイヴ・ウィル・ゲット・ユー・テン」と3.「サンドゥ」で、いずれもソニー・クラークのペンによる曲。[収録曲]1. Five Will Get You Ten2. Subdued3. Sundu4. A Fickle Sonance5. Enitnerrut6. Lost[パーソネル、録音]Jackie McLean (as)Tommy Turrentine (tp)Sonny Clark (p)Butch Warren (b)Billy Higgins (ds)1961年10月26日録音。 【メール便送料無料】ジャッキー・マクリーン / ア・フィックル・ソーナンス[CD][初回出荷限定盤(生産限定盤(生産枚数終了,または7月末までの限定出荷商品))] 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 “ぽち”応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2018年05月28日
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超絶技巧トランぺッターによるブラウニー曲集 アルトゥーロ・サンドバル(Arturo Sandoval, サンドヴァル、サンドヴァールとも表記される)は、1949年キューバ出身のトランぺット奏者。生まれは首都ハバナ近郊で、当初はキューバで活動をしていたが、1990年に米国に亡命してマイアミを拠点に活動するようになった。 この人の最大の特徴は(それだけが特徴ではないにせよ)何といってもその技巧にある。特に高音域でのスピードにのって流れるようなプレイは、初めて聴いた者を一瞬で虜にすると言っていいだろう。言葉だけでは説得力に欠けるかもしれないが、グラミーを何回も受賞した経歴が伊達でないことは、その演奏をちょっと聴いてみればすぐにわかるほどのものである。 そんな彼が相応にキャリアも積み重ね、アメリカに拠点を移した少し後、1992年に亡命後の第2作として発表したのが、この『アイ・リメンバー・クリフォード(I Remember Clifford)』だった。“大物”であるブラウニーに関わる楽曲群に挑んだ理由としては、「人としてもアーティストとしても」突出していたと本人が語るクリフォード・ブラウンにチャレンジしてみたくなった、といったところであろうか。 実際に本盤を聴くと、多くのリスナーは2つの点で感動を覚えるのではなかろうか。一つめは、上にも書いた通り、そのテクニックの凄さである。サンドバル自身、「ブラウニーは完璧だった」というものの、同等のレベルで完璧なのである。史上No.1のトランぺッターは、クリフォード・ブラウンか、マイルス・デイヴィスか。はたまたこのサンドバルかと言われたりするのも納得である。 技巧に耳を奪われがちな一方、もう一点の方も聴き逃してはならない。それは“静かな”方の演奏である。特にフリューゲルホルンに持ち替えた時がそうなのだけれど、この柔らかい演奏は聴き逃せないと個人的には強く思う。その他には、時折フレーズがやはりラテン(キューバン)なのだと思わせられる部分があるのも面白い。 全編が聴きどころだとは思うが、あえていくつかの曲名を挙げておきたい。技巧という点では、4.「チェロキー」がなかなか印象的。他方、柔らかさという観点からは、ゴルソン作曲の5.「アイ・リメンバー・クリフォード」やサンドバル自作の11.「アイ・レフト・ディス・スペース・フォー・ユー」がいい。とか何とか言いながら、やっぱり聴きどころを挙げるまでもなく、結局は全編聴くことをお勧めするのだけれど。[収録曲]1. Daahoud2. Joy Spring3. Parisian Thoroughfare4. Cherokee5. I Remember Clifford6. The Blues Walk7. Sandu8. I Get a Kick Out of You9. Jordu10. Caravan11. I Left This Space For You[パーソネル、録音]Arturo Sandoval (tp), Kenny Kirkland (p), Charnett Moffett (b), Kenny Washington (ds), Ernie Watts (ts: 1., 4., 7., 9., 10.), David Sánchez(ts: 3., 6., 8.), Ed Calle (ts: 2.), Félix Gómez (key: 5.), Gary Lindsay (arr: 9.以外), Alberto Naranjo (arr: 9.)1992年リリース(録音年月不明)。↓こちらはベスト盤↓ 【メール便送料無料】Arturo Sandoval / Very Best Of (輸入盤CD) (アルトゥーロ・サンドヴァール)↓こちらが本盤↓ 【中古】アイ・リメンバー・クリフォード / アルトゥーロ・サンドヴァール 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 “ぽち”応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2018年05月26日
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INDEXページ(ジャンル別、アーティストのアルファベット順)を更新しました。ここ最近の記事へのリンクを追加しています。INDEXページへは、下記リンク、もしくは本ブログのトップページ右欄(フリーページ欄)からお入りください。 アーティスト別INDEX~ジャズ編(A-G)へ → つづき(H-L)・つづき(M-Z) アーティスト別INDEX~ロック・ポップス編(A-C)へ → つづき(D-H)・つづき(I-L)・つづき(M-R)・つづき(S-Z) アーティスト別INDEX~ラテン系(ロック・ポップス)編へ アーティスト別INDEX~邦ロック・ポップス編へ 下記ランキングに参加しています。応援くださる方は、各バナー(1つでもありがたい です)をクリックお願いします! ↓ ↓ にほんブログ村 : 人気ブログランキング:
2018年05月23日
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追悼 西城秀樹 既にご存知のように、先週、西城秀樹が他界しました。63歳の誕生日の日の死去ですから、今の時代としては、まさしく“まだ若い”という年令でのことでした。1955年広島市出身で、1972年に歌手デビュー。2003年、2011年に脳梗塞を発症し、心配な体調が続いていました。少年時代は洋楽好きだったとのことですが、彼の情熱系でハスキーなヴォーカルにはそんな影響が垣間見えるようにも思います。 本ブログでは、過去に「ヤングマン(Y.M.C.A.)」も取り上げましたが、追悼ということで、今回はさらに何曲か掲載したいと思います。 まずは1974年の「傷だらけのローラ」です。いわゆる“絶叫系“ラヴ・ソングと言えばいいような曲ですが、西城秀樹と言えばこの曲というイメージの人も多いのではないでしょうか。 続いて、もう1曲は1980年代に入ってからのヒット曲、「ギャランドゥ」です。余談ながら、作詞作曲は、この数年前に「ダンシング・オールナイト」を大ヒットさせたもんたよしのりによるものです。 最後に、個人的に印象深い1曲を取り上げておきたいと思います。上記の「ギャランドゥ」の前年の、「南十字星」という曲です。セールス的には、次の「聖・少女」や翌年の「ギャランドゥ」の方がはるかに売れたと記憶していますが、何だか抒情的な詞が妙に印象に残っています。 西城秀樹さんのご冥福をお祈りします。 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2018年05月22日
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隠れた鬼才の密かな名曲選(その4) リトル・スティーヴン(Little Steven)曲選を続けます。今回は、1989年のアルバム『レヴォリューション』から、「レナード・ペルティエ(Leonard Peltier)」というナンバーを取り上げてみます。 この曲の表題となっているのは、アメリカ合衆国の歴史の暗部と言ってもいい経緯をたどった人物の名前です。彼は、アメリカ先住民の血を引く民族運動家で、アメリカインディアン運動に加わって1960年代から権利回復の活動を展開しましたが、1972年のデモ行進の目的地ビルの占拠の際に非番の白人警官から暴行され、抵抗したことから拘束されて殺人罪で起訴・有罪判決を受けました。1975年には保留地に入り込んで銃撃戦を繰り広げたFBI捜査官を殺害した容疑者の一人として指名手配され、翌年、カナダで拘束された後、アメリカで裁判にかけられ、今も刑務所に入れられています。アメリカ連邦政府が20世紀後半にすら多数の先住民を虐待・虐殺していたことがその背景にあったわけで、アムネスティ・インターナショナルは彼の無条件即時解放を声明として出しています。 何だか前置きが長くなりましたが、とりあえずは曲をお聴きください。以下の冒頭部分は、同じアルバムの別の曲(「ホエア・ドゥ・ウィ・ゴー・フロム・ヒア」)、それに続いて「レナード・ぺルティア」です。 ライヴの映像もと思い、探してみたところ、他の曲と連なった形で最近(2017年)のものを見かけました。リトル・スティーヴンは今年で68歳になる年齢ですが、もちろん活発にライヴ等の活動を続けています。「ソリダリティ」、「レナード・ペルティエ」そして先に取り上げた「アイ・アム・ア・パトリオット」のライヴ映像です(本曲のみ聴きたい方は、5分辺りからご覧ください)。 [収録アルバム]Little Steven / Revolution(1989年) 【中古】 レヴォリューション/リトル・スティーヴンCDアルバム/洋楽 / リトル・スティーヴン / 株式会社BMG JAPAN [CD]【メール便送料無料】【あす楽対応】 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2018年05月21日
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隠れた鬼才の密かな名曲選(その3) リトル・スティーヴン(Little Steven, スティーヴ・ヴァン・ザント)の名曲選をひっそりと続けていますが、3回目です。 今回のナンバーは、「ロス・デサパレシードス(Los Desaparecidos)」です。これまた、深刻なテーマで、表題はスペイン語で“行方不明者たち”の意味。1970 年代からこの当時にかけての、南米での国家権力による失踪者を扱った内容の詞です。 まずは、1984年のアルバム『ヴォイス・オブ・アメリカ』に収録されたオリジナルのヴァージョンをお聴きください。 続いては、ライヴ映像です。アルバムのリリースと同じ1984年のもので、アルバム・ヴァージョンにわりと忠実な演奏です。こういうカッコよさ満開のリトル・スティーヴンを見ると、個人的には心が1980年代にタイムスリップしてしまいます(笑)。 この不定期更新のリトル・スティーヴンのシリーズ、まだしばらく続きますので、ぜひ引き続きお付き合いください。[収録アルバム]Little Steven / Voice of America(1984年)↓ベスト盤です(「ロス・デサパレシードス」を収録)↓ Little Steven / Greatest Hits 輸入盤 【CD】 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2018年05月19日
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隠れた鬼才の密かな名曲選(その2) 2回目となるリトル・スティーヴン(Little Steven)ことスティーヴン・ヴァン・ザント(Steven Van Zandt)の曲選、今回はサード作の『フリーダム・ノー・コンプロマイズ』(1987年発表)に所収のナンバーです。 アルバム冒頭を飾る、これまたストレートなタイトルの「フリーダム(Freedom)」という曲です。 この頃の彼はと言うと、1985年に“アパルトヘイトに反対するアーティストたち(Artists United Against Apartheid)”としてアルバム(『サン・シティ』)を出し、1988年にはネルソン・マンデラの70歳バースデイ・コンサートに出演したりと、政治的メッセージを発し続けていました。 今一ついいライヴ映像が見当たらないものの、とりあえずは、往時(1987年)のライヴ演奏の様子をどうぞ。イタリアはミラノでのライヴのワンシーンとのことです。 [収録アルバム]Little Steven / Freedom-No Compromise(1987年)↓この曲は残念ながら入っていませんが、ベスト盤です。↓ Little Steven / Greatest Hits 輸入盤 【CD】 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2018年05月17日
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方向性が定まった第三作 邦題は『サード・アルバム』となっているものの、原題は『ザ・イエス・アルバム(The Yes Album)』。どちらも本盤をよく表していて、邦題は文字通りイエスとして3枚目のアルバムであることを示している。一方、元の英語表題の方は、“これぞイエス”という、いわば意思表明のようにも見える。 イエスは、1969年にセルフ・タイトルのデビュー盤『イエス(Yes)』(邦題は『イエス・ファースト・アルバム』)を発表し、翌70年にはセカンド作『時間と言葉』を制作した。これら2作は、後の『こわれもの』や『危機』で頂点に達するイエス流プログレとは少し趣向が違っていて、サイケデリック・ロックやシンフォニック・ロックと呼べそうな音を展開していた。 これに対し、本盤『サード・アルバム』制作時には、前2作と比べて見ると2つの大きな変化があった。一つはギタリストの交代で、オリジナル・メンバーのピーター・バンクス(後に2013年に死去)が抜け、これに代わってスティーヴ・ハウが新加入している。ハウは作曲能力もさることながら、独特で圧倒的なギター・プレイをもってイエスの黄金期を支えることになる。 本盤制作に際してのもう一つの変化は、“6人目のイエス”と呼ばれる影のメンバーの存在である。前作『時間と言葉』でエンジニアとして参加していたエディ・オフォードが、本作ではバンドとともに共同プロデューサーとなっている。オフォードはその後のイエスの諸作のほか、この同じ頃のEL&P(参考過去記事)の諸作でもエンジニアを務め、この当時のプログレ・サウンドの立役者とも言える人物である。 聴きどころとしては、1.「ユアーズ・イズ・ノー・ディスグレイス」はバンド名のイエスが作者名義となっている曲で、9分超であるものの、変化にとんだサウンドで聴き手には飽きない演奏となっている。同じく時間数的にはボリュームのある3.「スターシップ・トゥルーパー」、4.「アイヴ・シーン・オール・グッド・ピープル」という2つの組曲がアルバム半ばで続いているが、これは、元はA面最後とB面最初に配されていたもの。あと、個人的なお気に入りとしては、6.「パーペチュアル・チェンジ」がいい。それから、2.「ザ・クラップ」は上述の通り新たに加入したハウのギター(アコギ)が堪能できる。[収録曲]1. Yours Is No Disgrace 2. The Clap3. Starship Trooper: a. Life Seeker~b. Disillusion~c. Würm4. I've Seen All Good People: a. Your Move~b. All Good People5. A Venture6. Perpetual Change1971年リリース。 サード・アルバム [ イエス ]下記のブログランキングに参加しています。応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2018年05月16日
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隠れた鬼才の密かな名曲選(その1) 少し前にB・スプリングスティーンの「グローリー・デイズ」で終盤のヴォーカルの掛け合いをやっていたリトル・スティーヴン(Little Steven)ことスティーヴン・ヴァン・ザント(Steven Van Zandt)。あの記事以来、思い出したように彼のアルバムの曲をいろいろと聴きながら、今回のリトル・スティーヴン曲選に至ったという次第です。1980年代のソロ活動初期ものを中心にしつつ、お気に入りのナンバーを動画とともにお送りしたいと思います。連続したり、他の記事を挟んだりしながら、不定期で10回ほど更新の予定ですので、よろしくお付き合いください。 最初は、以前に記事(過去記事)にしたことのあるナンバーです。その時に掲載できなかった動画とともにお楽しみいただきたいと思います。 さて、その曲というのは「明日を夢見て(I Am a Patriot)」といい、セカンド作『ヴォイス・オブ・アメリカ』に所収のナンバーです。まずはアルバムに収められたオリジナルのヴァージョンをどうぞ。 続いては、同時期(1984年)のライヴでの演奏の様子です。最初の2分ほどは長いMCで、まどろっこしい人は飛ばしてしまってもいいのですが、この曲のメッセージについてのコメントなので、落ち着いて聴いてみるのもいいかもしれません。 ちなみに、そのメッセージとは、党派(政党)にかかわらず自由を追い求めることを詞にしたものです。こうしたメッセージ性ゆえに、後にジャクソン・ブラウン(動画入り過去記事)やパール・ジャムのエディ・ヴェーダ―がカバーしています。 最後におまけをもう一つ。1990年代のサウスサイド・ジョニーとの共演ライヴの音源から、アコースティック・ヴァージョンでの「アイ・アム・ア・パトリオット」です。 [収録アルバム]Little Steven / Voice of America(1984年) ↓ベスト盤です↓ Little Steven / Greatest Hits 輸入盤 【CD】 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2018年05月13日
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1か月ほど間が空きましたが、INDEXページ(ジャンル別、アーティストのアルファベット順)を更新しました。INDEXページへは、下のリンク、もしくは本ブログのトップページ右欄(フリーページ欄)からお入りください。 アーティスト別INDEX~ジャズ編(A-G)へ → つづき(H-L)・つづき(M-Z) アーティスト別INDEX~ロック・ポップス編(A-C)へ → つづき(D-H)・つづき(I-L)・つづき(M-R)・つづき(S-Z) アーティスト別INDEX~ラテン系(ロック・ポップス)編へ アーティスト別INDEX~邦ロック・ポップス編へ 下記ランキングに参加しています。応援くださる方は、各バナー(1つでもありがた いです)をクリックお願いします! ↓ ↓
2018年05月11日
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代表的地味盤の真価 ホレス・シルヴァー(Horace Silver)の『ソングス・フォー・マイ・ファーザー』と言えばピンとくる人がいても、ほぼ同じ時期に吹き込まれた『シルヴァーズ・セレナーデ(Silver’s Serenade)』は必ずしもそうではないかもしれない。私的にはホレス・シルヴァーは比較的お気に入りのピアノ奏者なのだけれど、この盤はあまり話題に上らないマイナーな地味盤と言ってよいだろう。ちなみに、ジャケットもまた地味で、にやりと笑ったホレス本人の写真が、なんとも控えめなサイズで配されている。 1963年5月の吹込みで、そのおよそ2か月後に吹き込まれた(ただし発売は先となった)『ザ・トーキョー・ブルース』とメンツは似通っている。具体的には、トランペットがブルー・ミッチェル、テナーがジュニア・クック、ベースがジーン・テイラーといったところだ(なお、ドラムスは『トーキョー~』ではジョン・ハリス・Jr.、本作ではロイ・ブルックスと異なる)。 でもって、この“地味さ”はどこに由来するのか。おそらくは楽曲の派手さとか聴き手にとっての覚えやすさ(インパクト)みたいなものがいま一つ目立たない点にあるのだろうと個人的には思っている。落ち着いて聴けば必ずしもそうは言えない部分もあるものの、一聴した印象では淡々とし過ぎているのかもしれない。 ところが、何回か繰り返して聴けば、きっとその印象は多少変ってくるんじゃないかとも思う。ブルー・ミッチェルとジュニア・クックは、おそらくは故意にわかりやすい演奏を意図しており、奇をてらうことはしていないように見える。その結果だと思うのだけれど、全体の演奏のまとまり具合のレベルが高い。 特にお気に入りの演奏を少し上げておきたい。まずは、表題曲の1.「シルヴァーズ・セレナーデ」の妙なまったり感は、繰り返し聴けば聴くほど中毒症を起こす。さらに、ジュニア・クックのソロがなかなかいい。もう一つ挙げておくと、やはりまったり感がどこか漂う4.「ザ・ドラゴン・レディ」は、東洋風と言われたりするが、1.に通ずるものをどこかに感じる。こちらの方はクックのソロも悪くはないのだけれど、シルヴァーのピアノに加え、個人的にはブルー・ミッチェルのさりげない、変に凝らない演奏が案外気に入っている。[収録曲]1. Silver's Serenade2. Let's Get to the Nitty Gritty3. Sweet Sweetie Dee4. The Dragon Lady5. Nineteen Bars[パーソネル、録音]Horace Silver (p), Blue Mitchell (tp), Junior Cook (ts), Gene Taylor (b), Roy Brooks (ds)1963年5月7日(1.と5.)、同8日(2.~4.)録音。 【メール便送料無料】Horace Silver / Silver's Serenade (リマスター盤) (輸入盤CD) (ホレス・シルヴァー) 下記のランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、ひとつでも“ぽちっと”応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓
2018年05月08日
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美しく抒情性に溢れたトランペットのワン・ホーン名盤 トランペット奏者アート・ファーマー(Art Farmer,1928年生まれ、1999年没)には『モダン・アート』という名盤が存在するが、それだけでは絶対にもったいない。何が何でももう1枚は同等かそれ以上に代表盤扱いされるべきだと思っているものがある。それが、1960年録音の『アート(Art)』という盤である(余談ながら、実物よりもちょっとハンサムめ(!?)に描かれた絵画風ジャケットも初めて手に取った人にもとっつきやすいものとなっている)。 ひとことで言うと“ワン・ホーンのバラード集”ということになるのだろう。メディアム・テンポ中心にバラードを美しく奏でている。けれども、アート・ファーマーのトランペットは単なる甘いバラードを抒情的に演奏しているというだけではない。抒情性は全編を通して失わない。けれども、しばしば流れるように美しく、しかも、矜持を持った“でしゃばらない”演奏が、その個性として挙げられるべきなのかもしれない。ブラウニーのような閃きでもなく、何か革新的なものをめざすでもなく、余分な音を使わずに美しく感情を表現するというこの人のワザは名人のそれと言ってよいだろう。 さて、そのワン・ホーンを支えるのは、トミー・フラナガン(ピアノ)、トミー・ウィリアムス(ベース)、アルバート・ヒース(ドラム)のトリオ。静かで安定した演奏で、ところどころでトミー・フラナガンのピアノが目立つものの、全体としては、淡々と演奏している感じがする。“淡々と”というのは、別に単調だとか退屈だとか言う意味ではなくて、アート・ファーマーのトランペットを生かすために、敢えて選択された雰囲気作りだったのではないかと思う。 どの曲も極上の仕上がりだけれど、聴き手がベストの曲に選びそうなものを何曲かあげておきたい。静寂の中の美といった風情の1.「ソー・ビーツ・マイ・ハート・フォー・ユー」は、個人的には本盤に収録された中で、一、二を争う出来だと思っている。3.「フー・ケアーズ」は、メリハリがありつつも滑らかに流れるトランペットに知らぬうちに耳を奪われていく。7.「アイム・ア・フール・トゥ・ウォント・ユー」は、美しい演奏が発揮されたこの盤の中でも“美の極致”と言ってよいと思う。[収録曲]1. So Beats My Heart For You 2. Goodbye, Old Girl 3. Who Cares? 4. Out Of The Past 5. Younger Than Spring 6. The Best Thing For You Is Me 7. I'm A Fool To Want You 8. That Old Devil Moon[パーソネル・録音]Art Farmer (tp)Tommy Flanagan (p)Tommy Williams (b) Albert Heath (ds).1960年9月21・22・23日録音。 ジ・アート・ファーマー・カルテット/ART AND PERCEPTION(CD) 下記のブログランキングに参加しています。応援くださる方は、 バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2018年05月05日
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気まぐれ80s~第9シーズン(その10) 1980年代の曲を10回にわたって取り上げてきましたが、ひとまず今回で一区切りです。今回のシリーズは1980年代後半の楽曲が多かったように思いますが、最後も1987年のヒット・ナンバーを取り上げて締めくくることにしたいと思います。 アトランティック・スター(Atlantic Starr)は、1980年代から90年代初頭にいくつかのヒットを放っていますが、その中でも唯一の全米No. 1の特大ヒットとなった「オールウェイズ(Always)」です。 このアトランティック・スターというR&Bグループ自体は1976年から活動していたとのことですが、途中で女性ヴォーカルが替わり、バーバラ・ウェザーズがヴォーカルを務めてヒットとなったのがこのナンバーでした。とはいえ、ウェザーズもこの成功によってソロ・シンガーとしての道を歩み始めてしまいます。 そんなわけで、後々のライヴ映像でいいものがなかなかうまく見つからず、どうしようかと考えていたら、次のような“エクステンデッド・ヴァージョン”があることを見つけました。もともとのアルバムの収録ヴァージョン(5分弱)に対してシングル・ヴァージョンが4分ほどに短くなっているのは確かなのですが、5分を超える長いヴァージョンがあるとは知りませんでした。ということで、最後は、長いヴァージョンの「オールウェイズ」です。 [収録アルバム]Atlantic Starr / All in the Name of Love(1987年) オール・イン・ザ・ネイム・オブ・ラヴ [ アトランティック・スター ] 【メール便送料無料】Atlantic Starr / Millennium Collection (輸入盤CD) (アトランティック・スター)下記のブログランキングに参加しています。応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2018年05月03日
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気まぐれ80s~第9シーズン(その9) 1980年代のHR/HMシーンに関わる曲をもう1つ取り上げたいと思います。スウェーデン出身のイングウェイ・J・マルムスティーン(Yngwie J. Malmsteen)は、80年代前半にアルカトラスへの参加で注目され、自らのバンド、ライジング・フォースを形成して自身のアルバムを発表していきます。 このライジング・フォース(Rising Force)というのは、デビュー前に活動していたバンドの名前であり、なおかつプロとなって自身のバンドを形成するときに使った名称でした。さらに、最初のアルバムのタイトル名も『ライジング・フォース』、おまけに後に立ち上げた自身のレーベル名もこの名前となりました。このように相当お気に入りの名称と思われるわけですが、4枚目のアルバムでこの名前を表題にした楽曲が発表されています。『オディッセイ』のオープニング・ナンバーの「ライジング・フォース(Rising Force)」です。。 お聴きのように、ヴォーカルは、この一時期のみ参加したジョー・リン・ターナーです。個人的にはこの高音の彼の声とイングウェイの高速ギターはなかなかの組み合わせだったと思っています。そのようなわけで、もう1本、ライヴ映像の方もジョー・リン・ターナーとのものを取り上げることにしたいと思います。 1989年、レニングラードのライヴでの映像です。崩壊少し前とはいえ、もはや歴史と化したソ連(ソビエト連邦)でのライヴです。当時、この音源からはライヴ・アルバムもリリースされましたが、この曲はアルバムには収録されず、ビデオ・リリースにだけ収録されていました。西側のアーティストがソ連で演奏するなど一昔前にはあり得なかったわけで、イングウェイによれば、外交官だった父の働き掛けもあったのだとか。ちなみに、ビリー・ジョエルが歴史的ソ連公演を行ったのは1987年でした(参考過去記事)ので、その少し後の話ということになります。[収録アルバム]Yngwie J. Malmsteen’s Rising Force / Odyssey(1988年) 【メール便送料無料】Yngwie Malmsteen / Odyssey (輸入盤CD) (イングヴェイ・マルムスティーン) 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2018年05月02日
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