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2023年01月23日
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テーマ: ニュース(96858)
カテゴリ: ニュース
唐突に防衛予算倍増を言い出した岸田政権について、朝日新聞政治部記者の松山尚幹氏は11日の同紙夕刊に、次のように書いている;




 昨年12月16日の夜、ある防衛官僚はこう不安を口にした。この日、国家安全保障戦略など安保関連3文書が閣議決定された。2023年度から5年間の防衛費は従来計画の1・5倍の43兆円。最終年度の27年度には増税で1兆円強を捻出する。歴史的な防衛費の増額になったが、防衛省内は高揚感ばかりではなかった。

 21年4月から1年9ヵ月にわたって防衛省を担当した。幹部らと日々議論をして感じたのは省内でも様々な意見があることだ。

 政府は3文書の改定で、相手国の領域にあるミサイル発射拠点などを直接攻撃する「敵基地攻撃能力(反撃能力)」の保有を宣言した。議論の焦点は行使の夕イミングだった。 政府見解は「相手が攻撃に着手した時」だが、着手したかどうか見極めは難しい。判断を誤ると国際法違反になる先制攻撃になりかねない。

 省内で取材すると、「日本に被害が発生した時」「日本に向けてミサイルが発射された時」などと政府見解より慎重な意見を語る幹部らもいた。

 3文書改定について、防衛省内でさえ、多様な意見があった。こうした中、政府・与党は開かれた議論を通じて、説明を尽くしてきただろうか。

 防衛費増額の財源をめぐっては、政府関係者は岸田文雄首相の念頭には当初から増税があったと言う。 しかし、首相が増税の方針を表明したのは12月。あまりに唐突だった。 敵基地攻撃能力の保有についても、首相は国会では「あらゆる選択肢を検討」と繰り返すばかりだった。

 一方、3文書の方向性を事実上決めたのは自民の小野寺五典元防衛相、公明の佐藤茂樹外交安保調査会長らによる与党の実務者協議だった。協議は冒頭の発言だけ記者団に公開されたものの、議論は非公開。終了後に記者団に対する説明もあったが、「敵に手の内を明かすことになる」「党内調整が残っている」と明かされない場面も目立った。協議の議事録が残されているわけでもない。

予算を増やして武器を買うだけでは意味はない。 地元の理解を得ながら部隊配備まで至って初めて防衛力が強化される。防衛省幹部は「国民の理解がない防衛政策は安定しない。我々に説明責任がある」と話す。

 23日から通常国会が始まる。なぜ必要なのか。無駄はないか。政府には説明責任を果たしてもらいたい。


<まつやま・なおき> 2009年入社。松山総局を振り出しに奈良総局などを経て、18年から政治部。防衛省担当では、水面下で進む政府の検討が決まる前の段階でどう課題を指摘できるか、日々難しさを感じた。


2023年1月11日 朝日新聞夕刊 4版 6ページ 「取材考記-防衛力強化、政府は説明を」から引用

 この記事が示すように、防衛官僚でさえ「増税してまで防衛費を増やすこと」に疑問を呈しており、このたびの岸田首相の言動は如何にスタンドプレーであるかを物語っていると思います。安保関連の三文文書とか閣議決定などというもには、法的根拠はないのですから、岸田氏が個人的に閣内のメモをどのように書き換えようと、国権の最高機関である国会が承認しない限り、法的には何の効力もない只のメモに過ぎません。次の国会で徹底審議を行ない、憲法9条との整合性を追求する必要があると思います。





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最終更新日  2023年01月23日 01時00分06秒


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