2019/01/20
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市場経済で遊牧民は貧困化──独裁者復活がモンゴルを救う?
= NewsWeek_Column_2018年01月11日、 ユーラシアウォッチ 楊海英・本誌コラムニスト(静岡大学教授、日本名は大野旭)


2019年1月1日、筆者はモンゴルの首都ウランバートルで新年を迎えた。新春とは名ばかりで、マイナス20度に達するほどの厳冬だが、政治だけは熱気に満ちている。
1991年に社会主義体制が崩壊して民主化が実現して以来、政局は混乱が続いてきた。最大の原因は、「草原の民」モンゴル人が自由主義市場経済とグローバリゼーションといった資本主義に慣れていないからだ。

遊牧民は大草原に分散して、一戸一戸単独で家畜の放牧を行い、緩やかな部族集団を形成してきた。普段は独立精神が強く、上からの統率に簡単に従おうとしない。だがカリスマ性に富んだ優れたリーダーが誕生すれば、はせ参じて全財産を寄付し、全身全霊で追随し奉仕する。13世紀に世界帝国を築いたチンギス・ハンはその代表だ。

20世紀では「独裁者」チョイバルサン元帥がその典型だった。彼は45年8月にモンゴル国軍を率いてソ連の対日宣戦に参加。内モンゴルや新疆北部を含めたモンゴル人による民族国家統一を果たそうとしたが、強大化を恐れるソ連によって阻止された。国際共産主義陣営の最高指導者スターリンに度々異を唱え、国内では強権的な手法で世界第2の社会主義国家を率いた。

ウズベク成功の2つの鍵
チンギス・ハン以降、孤高にして独立精神の強いモンゴル人を束ねることができたのは、チョイバルサンくらいだろう。彼は今も国民に人気が高い。

だが社会主義体制が消えた後、この国の政治は未熟の過去に逆戻りした。共産党系のモンゴル人民党と、民主化運動を推し進めた民主党が与野党逆転を繰り返すなど対立が激しく、国民の利益よりも党利党略の政争に明け暮れている。国民の我慢は限界に達し、昨秋から続いてきた反政府デモは今なお、大統領官邸前で繰り広げられている。


新年早々、筆者は高層ホテルからデモ隊を見下ろしていた。遠くに各国の大使館が立ち並び、車の出入りも手に取るように見える。ウランバートルはトルコのイスタンブールと並び、冷戦時代から東西二陣営の情報関係者が暗躍する場所だ。イスタンブールでは海辺の喫茶店からボスポラス海峡を観察して、黒海から出てくるソ連艦船の動向を予測したそうだが、ウランバートルでは大使館の動静が重要だ。

ソ連崩壊後の今も、ロシアと中国の出方に神経をとがらせている。特に中国は人民党と民主党双方の有力政治家に献金し、中国に有利な政策を行わせているだけではない。政局を激化させながら調停役を演じて漁夫の利を得ている。こうして中国の外交官がこの国の「闇の支配者」になりつつある、と市民は不満を抱く。

かつてこの地で遊牧といえば自由と富の象徴だったが、今やその伝統的な観念は崩れた。資本主義の荒波を受け、経済の主軸は豊富な地下資源に移行。貧富の差は拡大し、遊牧民は貧困の代名詞となってしまった。

筆者は18年夏に中央アジアのウズベキスタンを訪れた。独裁的なカリモフ前大統領の下、旧ソ連から独立。ウズベク人初の民族国家独立を果たしたことで、国民の誇りは高い。ウズベク人だけでなく、ロシア系住民さえ、「ウズベキスタンを愛している」と誇らしげに宣言するほどだ。同じユーラシアの民であるモンゴルよりも人々の表情は明るく、経済は発展し貧困層は少ない。

そうした経緯から、ウズベキスタンの知識人たちは「ある程度の独裁者」に肯定的だ。また、現地の発展のカギとして、「都市と市場経済の要諦が分かるオアシスの民」の存在を指摘する。

シルクロードの要衝だった中央アジアと異なり、北方のモンゴルにはオアシスがなく、市場原理に精通した商人もいなかった。だからこそチンギス・ハンはアラブ商人を使いこなし、チョイバルサンは市場経済でなく社会主義集団化で遊牧経済を発展させ、国民を豊かにした。 そして今、草原の民はいかなる方向を目指すか、まだ模索が続いている。 <本誌2018年01月15日号掲載>


中国、カナダ人男性に死刑判決 ファーウェイ問題で関係悪化  = CNN_Report 2019.01.15
北京(CNN) 中国で麻薬密輸にかかわったとして有罪判決を受けたカナダ人男性が14日、中国北東部・大連市の中級人民法院で死刑を言い渡された。両国の間では、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の経営幹部が12月にカナダで逮捕されて以来、関係が悪化しており、今回の判決を受けて対立が深まるのは必至だ。

死刑判決を受けたのはカナダ人のロバート・シェレンバーグ被告。判決によると、同被告は2014年11月に麻薬密輸組織によって大連に派遣され、222キログラム以上のメタンフェタミンを中国からオーストラリアへ密輸する手配をしたとされる。

麻薬はタイヤなどに隠してコンテナに積み、シェレンバーグ被告は積み荷を点検して輸送の日程を決めていたとされる。しかし共謀者とされる人物が警察に出頭したことを受けてシェレンバーグ被告は大連から逃走し、14年12月1日に中国南部からタイへ出国しようとしたところを逮捕された。
AFP通信の報道によると、シェレンバーグ被告は14日の判決言い渡しを前に、「私は麻薬密輸業者ではない。私は観光客として中国に来た」と訴えた。

裁判所によると、シェレンバーグ被告は判決に不服があれば10日以内に控訴できる。裁判では弁護を受ける権利や通訳を付ける権利が保障され、カナダ大使館の職員が付き添っているという。
カナダのトルドー首相は14日の判決を受けて記者会見を開き、「カナダ人が罪に問われた事件で、中国が恣意的に死刑を適用し始めたことを、我々は政府として強く懸念する。国際社会の友好国や同盟国にとっても懸念すべき事態だ」と指摘した。

これに先立つ12月1日には、カナダで華為技術の経営幹部、孟晩舟(モンワンチョウ)容疑者が警察に拘束され、中国との外交関係が悪化した。それ以降、複数のカナダ人が中国で拘束されている。
中国の駐カナダ大使、盧沙野氏は1月9日、カナダ紙ヒル・タイムズへの寄稿で、カナダ人の学者2人を拘束したことは、孟容疑者の逮捕に対する報復だったことを実質的に認めていた。



古都 老翁がいた。 翁は愛犬を愛で朝夕の散歩に伴う。 翁は大壺を持ち、夕刻 酒を片手に壺に躍り入る。 くぐもる声で語る傾国の世辞は反響し、翁の安息を妨げ、翁はなす術も無く自笑。 眠りに落ちた。 
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Last updated  2019/01/20 05:50:06 AM
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